永遠に続く負の連鎖…、決してひまつぶしで観てはいけません
※画像はお借りしているものです。
やばい、ちょっとこのドラマヤバすぎて頭から離れない、でももう一回観なおそうなんて決して思わないヤバすぎるやつだ。
アメリカでやたらと高評価で、なんでもロッテントマトで満足度100%という信じられないスコアが出てるという。そりゃあどんなドラマだろう?って興味が惹かれるし全7話で大体1話30分程度、時間的にも一気に観れちゃうエピソードだしな。

タイトル何となくかわいいし完全に油断してたわ。
いわゆるストーカーもんだ。
売れない芸人が女性ストーカーに付きまとわれ、ゆがんだ感情に囚われる話、ストーカーのプロ(?)による精神的な圧迫が次第にエスカレートし、心理的に追い詰められどうすべきかわからなくなる、対応方法の正解は人によってそれぞれだと思うが、それじゃないだろと思う反面、どこか主人公に共感するところがあるんだ、冷静に考えると、えっ?おれヤバい?と思っちゃうな。
この手のジャンルって『ミザリー』って傑作中の傑作があるわけだけど、観る人の目を離せなくする土壌があるのかもしれん。
しかしそれは“面白い”とかではなく、“いったいどうなるんだろう?”という興味、それは自分には関係ないや、という全く他人事としてとらえているからだろう。
安全なところから見ているから自分にはまったく関係ないや、と考えているどこか居心地の悪さもある。
売れない芸人ドニー・ダン(リチャード・ガット)は、芸人としては全く目が出ず、普段はパブでバイトをしている。

ある日、パブにマーサ(ジェシカ・ガニング)という中年女性がやってくる。
弁護士だというマーサは全く金がなく、とても悲しそうにしている様子を見て同情したドニーは無料で紅茶を提供する。
やがてマーサはドニーに付きまとうようになりそれがエスカレートしていく。
ドニーが見せた親切心はやがて彼の人生を大きく狂わせるようになる…

これ、監督・主演のリチャード・ガットが自らのストーカー被害を元にしている、いわば実話をベースにしたもんらしい。
だから、ストーカーする側というより、される側の心理が何とも生々しいのだ。
もっと早く対処しろよ!と感じたがドニーにはそうできない事情が心の奥底にある…欧米的で、日本でないだろと言えるような気もするが、人間の心理なんてどうなっているかわからんからな。
おれも人にはできるだけ親切にしたいと思うし、親切にしてもらうとうれしい。
親切にしてもらうと当然その人のことめちゃくちゃ感謝するし、好意的に思える。
その人が男性でも女性でも、当然だろ?そう思うの。
でもストーキング性とは全然ちがう、こういう感覚ははっきり言って理解できんのだよ。
でもこれ、実話ベースってことは起こりうるってことだよな。
人間の感情ってわからんもんな。
ストーキング性って勘違いが誤った方向に行ってしまうことで、誰しもが多かれ少なかれ持っていると思うんだよ。
“たまたま”逸脱した感情になってしまっただけなんだけど、逸脱はあくまで客観的に見てということで、本人からしたら全く正統な感情だからたちが悪い…
そう考えるととても心がかき乱されるドラマだった。
積極的にはおすすめしないけど、間違いなく記憶に残るドラマになると思うぞ。

鑑賞メモ:NETFLIX
