女子率20%の目標を掲げ、禁断の女子枠を導入した科学大(東工大)。
昨年は限定的でしたが、今年は全学院に広がり完全導入されました。
その結果を見てみましょう。
まずは、一般入試結果から。
学院 | 女子 | 合計 | 女子率 |
理 | 4 | 132 | 3.0% |
工 | 14 | 269 | 5.2% |
物質 | 16 | 142 | 11.3% |
情報 | 3 | 121 | 2.5% |
生命 | 13 | 113 | 11.5% |
環境 | 14 | 84 | 16.7% |
計 | 64 | 861 | 7.4% |
一般入試は女子率7.4%。
東大も女子20%の壁と言われていますが、それは文系も含めての話。
今年の理Ⅰの女子率は8.5%ですので、7.4%はそんなものなのかもしれません。
難関大を目指す理系女子は医学部志望が多い(理Ⅲは女子率20%、医科歯科医学科は30%
超)ということも原因の一つでしょう。
そして、推薦&総合型選抜(女子枠含む)の結果がこちら。
学院 | 女子 | 合計 | 女子率 |
理 | 18 | 24 | 75.0% |
工 | 69 | 88 | 78.4% |
物質 | 24 | 41 | 58.5% |
情報 | 8 | 14 | 57.1% |
生命 | 36 | 43 | 83.7% |
環境 | 21 | 29 | 72.4% |
計 | 176 | 239 | 73.6% |
女子枠だけ注目されますが、実は一般枠の女子率も37.6%となっています。
ちなみに東大の推薦入試の女子率は49.4%
女子枠とは名乗っていませんが、東工大の一般枠の推薦総合型選抜より高くなっています。
なお、応募者(19名)が女子枠定員(20名)を下回っていた情報理工学院は、無条件に全員合格とはなりませんでしたが、第一段階選抜を通過した8名全員が合格していました。
そして、一般入試と推薦総合型を合わせた合計がこちら。
学院 | 女子 | 合計 | 女子率 |
理 | 22 | 156 | 14.1% |
工 | 83 | 357 | 23.2% |
物質 | 40 | 183 | 21.9% |
情報 | 11 | 135 | 8.1% |
生命 | 49 | 156 | 31.4% |
環境 | 35 | 113 | 31.0% |
計 | 240 | 1100 | 21.8% |
目標の20%超えました。
一般受験の女子率が2.5%で女子枠も定員割れの応募しか無かった情報理工だけは最終的な入学者女子率は8.1%に留まりましたが、それ以外の学院は共学っぽくなりました。
多様性・ダイバーシティを研究成果に活かせるか、新たな枠で入学した女子学生達が活躍し、
新たな女性のロールモデルを作っていけるか、が試されます。
優秀な女子が、理工系を選択する流れが出来ることを期待しています。