過去記事の修正 81
クラシック編
ジュリーニは思いのほか得意なレパートリーは少ない指揮者です。このドヴォルザークの第8番にしても、既に3回目の録音です。第1回フィルハーモニアとEMIに、2回目はシカゴ響とDGGに、そして3度目はコンセルトヘボウとSONYへという具合です。
ロリス・チェクナボリオンという指揮者はほとんどの人が知らないのではないでしょうか。レコード時代はボロディンの交響曲全集などをリリースしていましたが日本ではぱっとしませんでした。今回リンクを修正しました。
ロリス・チェクナボリオンの名前を耳にしたのは1970年代中頃でしょうか。丁度彼がイギリスに活動の拠点を移した頃で、めきめきと頭角を現しRCA盛んに録音していました。メータと一つ違いですが同期のスワロフスキーの門下生です。その中の一つにこのポロディンもありました。しかも、いきなりボロディンの交響曲全集として登場したのです。多分全集としては最初のものではないでしょうか。
「第58回グラミー賞」を受賞した録音です。これまで1969年以来7つのアルバムでグラミー賞にノミネートされていましたが、受賞は今回が初めてです。また、これまでのノミネート作品はいずれも海外録音作品となりますが、今回は日本で録音されたアルバムとして初めてのノミネート、受賞となりました。そういう意味でも快挙です。
クレンペラーのチャイコフスキーは極めて珍しいレパートリーの部類に入るのではないでしょうか。それでも、彼はEMIにフィルハーモア管弦楽団に交響曲第4-6を録音しています。まあ、EMIの看板スターだったのですから商業主義的に録音させられたのかもしれません。
このCD国内盤は93年12月に発売されているのですが、当時は小澤/ウィーンフィルとこのミュンフン/バスティーユ管が同時期リリースされました。で、小生としては未知のもの興味とカップリングの良さでこのミュンフン盤を購入した記憶があります。でも今回そんなストックの中から拾い上げて聴いてみました。ところが、これがびっくり仰天もので、今更ながらですが音の良いのにびっくりです。
この選曲は収録の関係なんでしょうなぁ。ですから、オーケストラ演奏といってもハーティの編曲によるものでなく、通奏低音にチェンバロを使用するという室内管弦楽団に近い編成の演奏になっています。今、改めて聴くと古典の形式に則った端正な演奏なのですが、当時は別にウェルドン/ロイヤルフィルのハーティ版のど派手な演奏も所有していましたので、この地味さ加減がどうも好きになれなかったものです。
これは2016年に亡くなった冨田勲の「PLANETS」を原点にした「宇宙3部作」より第2作にあたる1978年の「宇宙幻想(英題COSMOS)」、「バミューダ・トライアングル」「火の鳥」の中から厳選されたトラックを、4chサラウンド化して収録したアルバムです。というのが表向きの説明ですが、このアルバムの本当の特徴は、このアルバムで初めて発表された、2枚目のディスクに収録された未発表音源「魔法使いの弟子」「くるみ割り人形」「ベートーヴェン:田園」をなんと初収録していることです。
レコード時代にはお世話になった人が多かったのではないでしょうか。ただ、小生はどうも胡散臭い名前だなあと思い手にしなかった指揮者でもあります。あまりに通俗名曲の録音が多いので、どうせやっつけ仕事だろうと思ったわけですな。CD時代で言えば、アントン・ナヌートみたいな存在なんでしょう。でも、ナヌートは初めて聴いた時にビビット感じるものがあり、以後コレクションするようになりましたが、レコード時代はさっぱり手が出ず、これは所有するハンス=ユルゲン・ワルターの唯一のレコードです。この記事は音源を追加しました。
このCDは英NIXAとPYEを受け継いだ「英PRT」の初期のCD(1986年)で、デジタル・リマスター担当者がMichael J. DUTTONとなっていますが、あまりいい音ではありません。まあ1953年ですからね。オリジナルもそう大した事は無かったのではないでしょうか。曲目は『前奏曲』『フン族の戦い』『マゼッパ』『オルフェウス』の4曲。LP時の収録順のままです。多分原盤の関係でウェストミンスターからは発売されることは無いでしょうな。