印象深く記憶に残る映画ポスター十傑選 | 徒然逍遥 ~電子版~

徒然逍遥 ~電子版~

「行政書士ができる往年の映画ファン」のブログ
映画・洋酒・カクテル・温泉・書籍 etc
Myニュースレター【CINEMANIA通信】と重複記事あり

こんにちは。行政書士もできる往年の映画ファンgonzalezです。

訪問ありがとうございます。

 

中学時代以降は、老舗の「スクリーン」と後発の「ロードショー」という二大映画雑誌で事前情報などを得ていたので、街角のポスターに♪、目を奪われることも無くなってしまった。
よって、偶然目にしたポスターに興味を掻き立てられることがあったのは主に小学生以下の年代である。意味不明なタイトルや扇情的なコラージュ風のごちゃごちゃした画。どれもが物珍しく感じるのだった。

 *こんな感じ・・・*

走る自動車の窓から。自転車での信号待ちで。映画館の前で・・・。それらは否応なく視界に飛び込んできた。脳裏に焼き付いた。後年、その映画を観ることになるとは予想もしていなかった。そんな幼少期だった。


そんなことで、今でも印象深く記憶に残る映画ポスターを選んでみたよ。

ただし、事情によりチラシを代用掲載したものもある。が、絵柄・構図は基本的に同じ。それと、一つの映画でもポスターが地方verとか劇場verとか複数ヴァージョン存在したりすることも指摘しておく。

 

【印象深く記憶に残る映画ポスター十傑選】
キングコングの逆襲 (‘67)


故・小渕元首相の出身地で出生したgonzalez。小渕さんちの近所だった。

自宅近くのメインストリートでこのポスターを見掛け、同行していた父親に観たい観たいと猛アピール。恐らくは母親の許諾を得てから出直したんだろう。近所の今は無き劇場で鑑賞。

ねだった動機はポスターに描かれているメカニコング目的。そう、メカゴジラのコング版である。メカゴジラの先輩格にあたる。しかし強烈な印象を残したのは、むしろ天本英世扮するドクター・フーの最期だった。

 *浜美枝と天本英世。若っ!*


恐竜グワンジ (‘69)


これもまた幼稚園かそこらの幼年期、街中の公会堂のようなホールに母と出向いた時にポスター目撃。

当時は既に恐竜やウルトラ怪獣大好き男児。幼稚園では怪獣の絵ばかり描いて、お絵かき帳を二冊三冊浪費し、たまには外で遊びなさい。と先生から諌められる始末。おともだちからは“怪獣キ○ガイ”の異名を頂戴。そんな基地外園児が見逃そうはずもない。しかも知らない恐竜名である!大分ぼやけてきたが未だに記憶に残る一枚だ。


007 ダイヤモンドは永遠に (‘71)


小学生のころ。季節は冬。

自転車を駆って烏川(からすがわ)の向こうに渡ると左手に、常設映画館のポスター貼り場みたいな板が設置されている前を通る。そこで人生初の007体験?をしたのである。SF映画だかなんだか不分明な画であるにも関わらず、子供心にもぐっとくる華麗なる迫力を感じたのだ。

以降『死ぬのは奴らだ』(‘73)、『黄金銃を持つ男』(’74)のポスターを横目で見つつ、遂に記念すべき第10作『私を愛したスパイ』(’77)を劇場で体感したのだった。


エデンの東 (‘55) ※リバイバル上映(‘73)?


家族そろって藪塚のスネークセンターを訪問した。

日頃遊んでもらっている近所の年長の少年を伴ってのドライブである。移動中に窓の外を眺めていると目に飛び込んできた。「えでんの、とうと声に出して読みたいタイトルである。

そこで実際にそのように発声してみた。年長の少年が少しく笑いながら「エデンのひがしと訂正してくれた。彼はすぐに中学生となり、親の転勤で熊谷あたりに転居した。高校ではラグビー部に入部したという。懐かしい思い出ばなしである。


スティング (‘73)


007と同じ場所で見た。何が印象的か?

それは、札で煙草に火を点ける画である。小学生男児は、この人たちは一体何をする人ぞ。と不思議に思いじっと見つめたのである。

タイトルだって何だか分からないし、怪獣やロボットや宇宙人が登場しない映画のどこが面白いのか理解できない年頃だった。ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードの顔合わせが如何に贅沢かなんて埒外のことであった。


パピヨン (‘73)


これもまたスティーブ・マックィーンとダスティン・ホフマンという魅力的な共演であるが、そんなこととは別世界に住む小学生。

とにかく“パピヨン”というのが意味不明。かつ奇妙な響きを伴って不思議。さらには描かれたチェーンが変に際立つ。目立たないが蝶々も何なのか。当然だが、まったく食指が動かされることのない類の映画に思えた。怪獣も恐竜もいないんだもの。


炎の肖像 (‘74)


こちらは今までと一転して邦画。やはりクルマの中から外を眺めていて見掛けたポスター。

どこが印象的か?ブルース・リー紛いの格好をしたジュリーか。いや、なまめかしい女体か。残念。どちらも外れである。これは『エデンの東』同様漢字が気になるパターンだった。

思いつきで“しょうぞう”と、今回は声に出さずに読んでみた。正しい読みか否か自信はなかった。後日、クラスの女子がそう読んでいるのを聞いて安心した。


007 黄金銃を持つ男 (‘74)


まだ007をTVでも観たことがなかったが、このたびは“黄金銃”に惹かれた。

いやいや、エロチックなお姉さんたちが気になったんじゃないのかい?とにやつきながら突っ込まれそうだ。だが違う。それなら実のところ『ダイヤモンドは永遠に』のボンドガールの方が気になる画だった。

今、こうして眺めてみると情報盛りだくさん、しかも写真でなく手描きの絵、というのがいかにも70年代っぽいと感じさせるものである。


人間の証明 (‘77)

 *原作知らねばさっぱり分かりません*
角川映画の宣伝戦略は画期的だった。

従来のコラージュ方式で消費者を煽るのではない。むしろシンプルかつスタイリッシュ。加えて気になるキャッチコピー。本作はタイトルからしてその意味を知りたいと思わしむる巧さがある。原作者の森村誠一のお手柄だ。

そこへ西条八十の「母さん、僕のあの帽子、どうしたんでせうね?」で始まる詩を持ってくる。

しかもこの幼児は何者?それらが相俟って気になって仕方ない。これが町中の電柱にぶら下がっていた。


魔鬼雨 (‘75)

 *意外と有名どころの渋い俳優陣!*
わずか一週間の上映スケジュールだった。

よくある“悪魔の~”とか“地獄の~”ではない。シンプルに “ま・き・う”である。漢字三文字である。字面から内容はほぼ推測不可。分かるのはオカルト映画ということと災いをもたらすのが雨といったことくらいか。

ポスターもあえて地味にしたのか分からないが、却って不気味さを増して効果絶大。これも興味好奇心をくすぐるポイントだった。超絶的B級感がひしひしと伝わって来る。

結局今日まで観る機会を持たないままだ。
 

次点
史上最大の作戦 (‘62) ※リバイバル上映(‘77)?


すくすくと育って今や中学生。

夜間、暗い中を自転車にて烏川(からすがわ)に向かって走行中、左手にある映画ポスター貼り場(『ダイヤモンドは永遠に』、『スティング』、『パピヨン』、『黄金銃を持つ男』を見掛けた貼り場のはす向かい)をちら見して吃驚。“LONGEST”の英字が飛び込んできたのである。

まさかロンゲストヤード』(‘74)のリバイバルかっ?とマジ瞬時にして期待感が炸裂。急停止してよくよく見やると・・・“The LONGEST Day”だった。

ただこれだけの勘違いで生涯の記憶に残る鮮烈な印象を与えた思い出深いポスターである。


以上、意外な十傑選とあいなった。と我ながら思う。

わけても『恐竜グワンジ』、『007/ダイヤモンドは永遠に』、『スティング』、『パピヨン』の印象は格別。三つ子の魂百までを地で行くような恰好だ。

ちなみに、『魔鬼雨』のほか『恐竜グワンジ』、『炎の肖像』も未見である。


本日も最後までお付き合い下さりありがとうございました。

 

何でも十傑シリーズ

『エイリアン』シリーズ(1~4):印象的キャラトップ10

夏に飲みたいカクテル10傑選

「ABBA」の楽曲10曲選

往年の名脇役十傑選~男優編

「Queen」の楽曲10曲選

5回以上鑑賞した映画十傑選~洋画編

ミュージカル映画十傑選

秋めいて、翳りゆく部屋・・・「ユーミン・サウンド」10曲選

印象深く記憶に残る映画ポスター十傑選