『エイリアン』シリーズ(1~4):印象的キャラ・トップ10 | 徒然逍遥 ~電子版~

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こんにちは。行政書士もできる往年の映画ファンgonzalezです。
訪問ありがとうございます。


あんまりこういった趣向の記事は書かないんですが、3110 - 映画研究会会長さんのランキング記事に触発されてトライします。
今回は標記の通り『エイリアン』シリーズにおける【印象的キャラトップ10】を個人的嗜好100%でお送りいたします。
なお、『プロメテウス』『コヴェナント』は除外していますのでご了承願います。
では、早速いってみましょう。

 

次点 ジョーンズ 「1」


猫ちゃんです。
エイリアンと共犯関係を疑われるような不審な行動に気付かされます。エイリアンもこの子には手を出しません。


第10位 アンドロイド:コール 「4」


有り得ないほど可憐なアンドロイド。
腹黒博士に撃たれた時はもうダメだと観念したがまさかの生還。生存者の一員になって一安心。
大好きなウィノナ・ライダーでポイント高し。


第9位 ドッグ・エイリアン 「3」


いや、驚きの宿主でした。奴ら人間以外にも寄生するとはね。
しかし、思い起こせば「1」では巨大な異星人の遺骸にも寄生の痕跡がありましたな。
それにしてもシリーズ中異色の作品らしい異色の宿主として記憶されることでしょう。


第8位 ドレッドヘア&矮人 「4」


このコンビは「1」のパーカー&ブレットを連想しました。このようなバディはシリーズ中にほとんど登場しませんので印象深いですね。
それにしてもドレッドヘアのスマートさにはいたく感心。矮人の勇敢さにも目を見張ります。


第7位 マッドサイエンティスト&腹黒サイエンティスト「4」


もう完全にいっちゃってますね。繭にされながらもエイリアン見て「ビューリホー」と陶酔したりして。挙句頭をかじられてホントに逝っちゃいましたが。
腹黒の悪業もひどいけど因果応報。悲惨な最期は強烈な印象深さです。コールを撃ったりするからですよ。


第6位 アンドロイド:アッシュ 「1」


喋る生首がトラウマ級の凄まじさ。パーカーに頭もがれて噴き出す白濁体液も気持ち悪い。

リプリーを模擬的強姦しようとするも断頭、すなはち去勢されるという成り行きが、リプリーの性差別との闘いを明白に示していました。
彼の白い汗リプリーの鼻血。このシーンこそ直後の過激な暴力が発動するしかないことを十二分に提示していますね。


第5位 ジョナー 「4」


ロン・パールマン扮する巨体のゴリラ男は忘れ難き存在ですね。
大抵、このようなパワー系の人物は死亡することが多いんですが、意外や生存。
過去記事で言及しましたが、「4」の生存者が前代未聞の異形の面々で興味深さハンパ無いものでした。

『エイリアン4』の生存者を見よ!:参照)
 

第4位 パーカー 「1」

ヤフェット・コットーが見るからに強くたくましい。一方の相棒ブレットは見るからにひ弱で頼りなさげ。この対比も面白いですね。
これまた過去記事に載せましたが、彼だけがチェストバスターに対してとっさに身構えます。臨戦態勢オッケーです。
しかも最期は女性クルーの救出を試みてエイリアンに殴りかかって返り討ちという名誉の戦死。「4」のドレッドヘアへと受け継がれる黒人キャラでした。

『エイリアン』の生存者を見よ!:参照)


第3位 バスケス 「2」


彼女もその最期がシリーズ屈指の名場面と言っても過言ではありますまい。軟弱な上官をサポートしつつリスペクトを表明して名を残しました。
初対面のリプリーがその女戦士ぶりにややうんざりした感じになるキャラ立ちの好さ。
彼女の死後、リプリーが母性全開フルパワーでエイリアンに立ち向かう様は、バスケスが乗り移ったかのような印象さえ与えます。


第2位 ケイン 「1」


空前にして絶後なる衝撃的なチェストバスター登場場面。最初の犠牲者ゆえ出番が少なかったにもかかわらずこのシーンで映画史に名を残しました。
胸部を食い破られてなおぴくぴくと痙攣する様が妙にリアルでぞっとします。
ヨーロッパの伝承や昔話によくある構造を取り入れて、重層的に構築された名場面でした。


第1位 ニューボーン・エイリアン 「4」


栄えある(?)第1位は半獣半人のごとき異形のエイリアンです。
生みの親クィーンエイリアンをぶっ殺すもリプリーに甘えるその姿はなんと形容していいのやら。
最期は思いっきり慕うリプリーの涙の掃討作戦でミンチ状に。髑髏様の顔面が吸い出される瞬間はいとあはれなり。
恐怖半分憐憫半分の名場面でした。


番外 リプリー 「1」~「4」
各回それぞれ別人として扱うべきですよね。見事な人物造形で確立されたキャラクターに拍手。
「1」ではフェミニズムとミソジニーの狭間で激しく揺さぶられるジェンダーフリーのヒロインとして、性的記号が襲い来る中命がけの戦いを演じます。


「2」は打って変わって本能としての母性を最大限に発揮し、能書きはいらねえ、とばかりにモビルスーツ状のマシンを纏って闘う女性に。


「3」になると自己犠牲を厭わぬ殉教者の如きキャラとなり、『裁かるるジャンヌ』(’27)を彷彿とさせる佇まいが宗教的匂いの漂う異色作に相応しく思います。

「4」では遂にエイリアンとのハイブリッド・リプリーとして復活。怪異な力と母性を存分に発揮。今までにない微妙な心の揺らぎを見せました。


本シリーズ4作品はそれぞれが個性的で、単なる続編に堕すること無く楽しませてくれるのがいいですね。


しかし、やっぱり「1」は別格。宮崎駿のアニメのような重層的厚みを施され、かつてないホラー映画の金字塔となり得たのも首肯できます。リピートに耐え得る傑作だと信じます。


本日も最後までお読み下さりありがとうございました。

 

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