片岡亮太ニュースレター~時明かり~第51号
‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐0. はじめに日頃より私、片岡亮太への暖かなご支援、ご声援を賜り誠にありがとうございます。日差しは強いものの、穏やかで美しい秋の陽気が続いているかと思えば、またしても台風の襲来…。大きな災害が生じないことを祈るばかりです。天候だけでなく、気温や気圧の変化も激しい毎日ですが、皆さまお変わりありませんでしょうか?去る9月4日、このニュースレターでもご紹介いたしました山村優子のジャズライブ、無事開催することができました。今回僕は演奏には参加しておりませんが、緊急事態宣言下ゆえに、いろいろと不安を抱えつつも、久しぶりのメインフィールドであるジャズの演奏に向けて準備を進めていた彼女の様子を傍らで見ていたため、多くのお客様と音楽を共有できていたことをとても嬉しく思いました。その翌日には、Ajarriaとして東京都慰霊堂にて演奏。無観客ではありましたが、久しぶりに大きな空間で太鼓やホルン、声を響かせることができ、心が熱くなりました。両日の演奏、Youtubeにて公開しておりますので、ぜひご覧ください。9月4日山村優子ライブ(セカンドセットのみ)https://youtu.be/8z0_TFn34oc9月5日慰霊堂での演奏(片岡亮太大太鼓ソロ)https://youtu.be/wRZDULZMsSM(Ajarria)https://youtu.be/VKxCLnLwmeg次回の舞台、まだ予定は立ちませんが、必ず訪れる「その日」のため、今できること、継続していきます。それでは時明かり第51号をお届けします。‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐1.コラム「私の視点」「壁と風」先日、地元の駅のホームを一人で歩いていたら、急に怖くなり、落ち着かない心持ちになりました。突然のことに戸惑いつつ考えたその理由と、そこから派生した思いについて、今回は書かせていただきます。そこは、何十年も利用しており構造を熟知している駅。もちろん点字ブロックも敷かれています。十分安全なはずなのになぜだろうと思いを巡らせて気づいた原因は、「風」でした。コロナ禍で外出の機会が激減した僕が、現在日常的に一人で歩いているのは授業のために行き来している都心。利用している全ての駅のホームにはホームドアが設置されています。万が一転んでも線路に転落する心配はないし、白杖と手でホームドアを確認しながら歩けば、並んでいる人にぶつかることなく乗車位置に移動することもできるので、過信はしませんが、いつも緊張せずに歩けます。そのようなホームでは、線路側から直接風を受けることはありません。また、ホームドアで電車の音がわずかに遮断されたり、足音が反射することで、線路と自分の間に壁があることも察知できます。ところが、地元の駅には、ホームドアがなく、さらに時間帯の影響もあって人も少なかったため、四方からの風が直接体に届くし、あらゆる音がダイレクトにホームを抜けていく。失明時期や加齢などの影響による個人差はありますが、僕たち視覚障害者は、目を使わなくても、空気の流れや音の響きを通して、自分がいる場所のおよその広さや高さ、近くに壁や柱のような障害物がないかなどをある程度であれば把握することができます。僕が抱いたのは、この「空間認知力」と呼ばれる感覚が線路と僕の間に何の壁もなく、一歩間違えれば落下してしまうことを伝えてきたことで感じた恐怖でした。当たり前に利用していると忘れがちですが、電車が行き来するホームは、死に直結する不慮の事故がいつでも起こり得る空間。にもかかわらず、ほとんどの駅では視覚障害者に対して点字ブロックのわずかな凹凸のみで「それ以上行くと危ない!」と警告している。その手段が十分に安全確保の役割を果たせているとは言えないことを、度々発生する視覚障害者の転落が語っています。危うい場所を歩いていることに改めて気づかされました。風から恐怖を感じたことは他にもあります。それは、2009年に、太鼓仲間との演奏旅行で初めて渡米した際、ニューヨーク同時多発テロの跡地、グラウンド・ゼロを訪れた時、そして、2013年に仙台市内の海岸沿いを歩き、津波による被害を目の当たりにした時です。それまでの僕にとって、9.11も3.11も、ニュース映像の音と様々な言葉を通して得られた「情報の集積」でしかありませんでした。けれど現地に立った時、そこに吹いていた風を通して僕が感じたのは、「あったはずのものが存在しない」という、強烈な違和感。大都会マンハッタンの一角で、さえぎるものなく広範囲からの風を受けることの不自然さと、仙台市の海岸沿いで、日常の営みの気配はせず、ただ工事車両の作業音や鳥の声だけが、風に乗ってどこまでも広がっていったあの空白の印象。それらを通してテロや津波が引き起こしたことの一端を痛感しました。恐ろしさと共に、胸を締め付けられるほどの悲しみを感じたあの経験は今でも忘れられません。マスクやフェイスシールド、アクリル板やインターネットなど、ある種の「隔たり」や「距離」と共に生活することが当たり前になって早一年半。リモートでのミーティングが増え、直接会う人の声はマスク越しにくぐもって聞こえ、街中や買い物に訪れたお店の中のにおいもかすかにしかわからず、何かに触る際も感染予防のために着用したゴム手袋越し…。視覚以外で外界の情報を取得する僕にとってそんな状況はまるで色の消えた世界の中にいるよう。なかなか慣れることはできません。表現者としても同様の気持ちを抱いています。演奏や言葉が発する波動、その場所が持つ空気感のようなものは、撮影や録音、通信技術がどんなに高度化しようとも直接伝えることは不可能です。そして、人の心が動く原因とは、多くの場合そういったものに宿っているように感じます。情熱や思いはきっとそのハードルを越えられると信じ、動画配信に力を注ぐ一方で、何の「壁」もない空間で、そこに巻き起こる「風」を多くの方と共有できる日の再訪を待ち望まずにはいられません。‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐2. 今月の一枚「私の視線」以前から風邪やインフルエンザの予防のために不織布のマスクは多用していましたが、昨年来、運動や外出先の人の量など、場面に合わせて使い分けるための布マスクが増えました。まだしばらくは彼らとの生活が続きそうですね。https://www.instagram.com/p/CUY1fc7BA0i/?utm_medium=copy_link‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐3. 音楽のプレゼント!以下で演奏動画を随時アップしています!いずれも登録等必要なくご覧いただけますので、ぜひご視聴ください。最近Facebook、インスタグラム、Youtubeそれぞれに、稽古中の動画や「亮太の修行」と題した、休憩なしの30分を超える即興演奏の動画も掲載しています。片岡亮太Facebookhttp://www.facebook.com/#!/ryota.kataoka.566(演奏動画は投稿の最初に「♪音楽のプレゼント♪」とタイトルを付けています)Ajarriaのyoutubeチャンネルhttps://www.youtube.com/user/Ajarria(Facebookに投稿した全動画をアップしています)山村優子のyoutubeチャンネルhttps://www.youtube.com/user/yukohorn(山村優子のジャズホルンの世界をお楽しみください!)山村優子のインターネットラジオ!https://radiotalk.jp/program/76192(これまであまり語ることのなかった彼女の様々な思い、良かったらお聞きください。)Zoomでの配信番組アーカイブhttps://www.youtube.com/playlist?list=PLEGv1kEnujhBf1yRNXDQUI5y5UPXih988(最近は、毎月第3日曜日を基本にし、30分を超える即興演奏を披露する場となっています。生配信の日時はSNSで告知しています。)‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐間もなく10月。2021年も後半ですね。コロナ禍に翻弄されていて時間の流れを感じづらくなりがちですが、今年は、ワクチン摂取も完了しているので、リフレッシュを兼ねて秋を感じるために、小旅行でもしてみようかと考えています。---------- 片岡亮太(和太鼓奏者/パーカッショニスト/社会福祉士) 「人が集い、音が響き、時が輝く」☆演奏、講演、指導(グループでも個人でも可)、執筆等、ご連絡は以下から☆ いつでもお待ちしています。Mail: r_taiko_fukumimi@yahoo.co.jpBlog(Japanese): http://ameblo.jp/funky-ryota-groove/twitter: http://twitter.com/funky_ryotaFacebook: http://www.facebook.com/#!/ryota.kataoka.566youtube channel: https://www.youtube.com/user/Ajarria
片岡亮太ニュースレター~時明かり~第50号
‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐0. はじめに日頃より私、片岡亮太への暖かなご支援、ご声援を賜り誠にありがとうございます。長く続いた大雨の影響で各地でたくさんの被害が生じた今月。皆さんのお住まいの地域は大丈夫だったでしょうか?今年は、新型コロナウイルスの感染拡大に加え、猛暑や長雨など、心配事の多い夏でしたね。間もなく9月。台風への備えが必要な季節となりますが、これ以上の災害が発生しないことを祈らずにはいられません。そんな最近ではありますが、この度、ダスキン愛の輪基金の研修同期で、一般社団法人WheeLog代表理事の織田友理子さんにお声がけいただき、現在官公庁が推進している「心のバリアフリー認定制度」のPR動画に出演させていただきました!演奏や講演ではなく、「演技する片岡亮太」をぜひご覧ください!そして、観光・飲食業の皆様、この動画をきっかけに、バリアフリーについて改めてお考えいただけましたら幸いです。https://www.mlit.go.jp/kankocho/topics06_000339.htmlそれでは時明かり第50号をお届けします。‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐1.コラム「私の視点」「灯された火」皆さんは東京パラリンピックの開会式、ご覧になりましたか?世界中の注目が集まる大舞台を、僕は胸を熱くしながら鑑賞しました。そこで今回は、あの開会式を通して、考えたことを書かせていただきます。オリ・パラともに、セレモニーのショーは、言葉を用いずパフォーマンス、映像、音楽を主体に構成されます。そのため、僕にとってはわかりづらい場面も多々ありましたが、Eテレの音声ガイドとラジオ中継の解説を聞き、会場の様子を想像するだけでも、「片翼の飛行機(少女)」を巡る物語は、十分楽しめるものでした。空にあこがれを抱きながらも飛べずにいた片方の翼しか持たない飛行機が、様々な特徴(=障害)のある飛行機と出会い、吹き付ける向かい風を追い風に転じ、多様な身体を力に変えられることを知って、勇気をもって大空へ羽ばたく。シンプルな内容ではありましたが、「風」、「翼」をテーマに、各シーンを彩った主要な出演者の多くが、実際に様々な心身の特徴を有する人であったことで、ストーリーが内包するメッセージに説得力と厚みをもたらしていたように感じます。音楽やダンスの随所にちりばめられた3発の手拍子は、「心、身体、魂」を象徴し、ラテン語で「私は動く」という意味を持つパラリンピックのロゴ「スリー・アギトス」をモチーフにしていたとのこと。また、途中で流れた世界の人口の15パーセントが何らかの障害のある人であることを示す国際的な取り組み「WeThe15」のビデオも力強い色を添えていました。華やかでポップなビジュアルと音楽、主人公の内面の変化とパラリンピックが目指す世界観とがリンクした、統一感と一貫性を持ったステージはまさに秀逸の一言。どんな人にも自信が持てず、離陸をためらう瞬間はある。そんな時、「違い」というある種の弱さを「光」に変えている存在に、力づけられる人は少なくないでしょう。障害の有無や年齢を問わず、それぞれの視点でギフトを得られる演出だったと感じました。一方で、ショーの中では(おそらく)大きく取り上げられていなかった「社会」の存在について考えることも忘れてはなりません。いくら個人が自信を持ち、自ら輝こうと動いても、それを阻む差別や偏見、無理解は、時に嵐や厚い雲となって離陸や飛行を阻みます。それどころか、滑走路に出ることさえ許されず、飛ぶ機会を与えられないことも多い。おそらく実社会では、パラリンピックのように公平に戦える環境の方が少ないのが現状です。僕で言えば、和太鼓と出会った時点で全盲のプロ奏者は他にいないし、比較対象も常に障害のない方たち。もちろん音楽は記録を争うものではありませんが、例えるなら、パラアスリートが常にオリンピックに出場しているような状態です。それが当たり前ではあるものの、何の壁も感じないかと言えばうそになります。また、8年前に婚姻届を提出した時のこと。決意と思いを込めて記名しようと思った書類には、点字が書かれているわけもなく、僕にとってただの紙切れ。今のように、スマホのアプリで文字を認識させることもできず、妻に指でなぞってもらいながら読み上げてもらう以外に、内容を知るすべはありませんでした。当事者の一人であるはずの僕が、蚊帳の外に置かれたような、実感の伴わない入籍の瞬間のあの切なさを、一生忘れることはないでしょう。職場や学校、生活している地域などで、たった一人、自分だけに障害がある。そんな環境に立った時、自らが前向きに、主体的に一歩踏み出すことが、「飛翔」を助けることは間違いありません。けれど、それだけでなく、「社会」という名の空もまた、どんな機体にも羽ばたく可能性があることを知り、他機と同等の上昇気流を送ることが求められているのではないでしょうか。日本、そして世界にとって東京パラリンピックがそんな社会の実現の一助になることを願います。本音を言えば、今大会にオファーを受けて関われる奏者になっていたかったとも思っています。日本選手団には母校の後輩たちが名を連ね、一昨年卒業した教え子、佐藤ひらりさんが国歌斉唱の大役を果たし、各地の公式イベントには多くの知人が出演している。目標に手が届かなかった悔しさから目を背けず、いつか世界の舞台で太鼓を打つ姿を皆さんに見ていただけるよう、あらゆる雲を越えて、青空へと突き抜けていきたい。今、心で熱い火が燃えています。‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐2. 今月の一枚「私の視線」ある日の空。自分が放つ音を、この空に、世界に響かせたい。コンサートができない今だからこそ、思いは一層強くなります。https://www.instagram.com/p/CTLkjkqBKsa/?utm_medium=copy_link‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐3. 山村優子のジャズライブ、9月4日に東京で開催決定!久しぶりの山村優子のジャズライブはピアノとのデュオ編成。ニューヨーク時代、ほぼ毎週共演していたピアニスト上野原浩さんと共に、土曜の昼を彩ります。今のところ予定通り開催する方向で準備を進めていますが、急遽延期・中止となることもあり得ますので、お越しくださる予定の方は一度ご連絡をお願いいたします。Saturday Afternoon Jazz <ホルン&ピアノduo>9月4日(土)ヤマムラ ユーコ(Hr)、上之原浩(P)チャージ:\3,200(入れ替えなし)(Open) 12:00noon(1st set)13:00-13:45(2nd set)14:15-15:00(会場)吉祥寺Strings東京都武蔵野市吉祥寺本町 2-12-13 (TNコラムビル地階)Tel & Fax 0422-28-5035http://www.jazz-strings.comイベントページhttps://facebook.com/events/s/saturday-afternoon-jazz-%E3%83%9B%E3%83%AB%E3%83%B3%E3%83%92%E3%82%A2%E3%83%8E/508873030338106/※ご予約等は上記イベントページか、またはお店へお問い合わせ下さい。4. 再び9月5日に東京都慰霊堂にて演奏させていただきます!山村優子のライブ翌日、9月5日には、昨年から続けているZoom配信番組のご縁で、再び東京都慰霊堂にて演奏をさせていただきます。当日ZoomとYoutubeで生中継があるかと思いますので、下記HPをチェックしていただけましたら幸いです。(僕のSNSにも、中継URL等、わかり次第アップしますので、そちらもチェックお願いいたします。)https://shutobo.net/僕のソロ、Ajarriaとしての出演はもちろん、他のミュージシャンの皆さんの演奏もご覧になれます!ぜひ当日、一緒に時間を過ごしましょう!!5. 音楽のプレゼント!以下で演奏動画を随時アップしています!いずれも登録等必要なくご覧いただけますので、ぜひご視聴ください。最近Facebook、インスタグラム、Youtubeそれぞれに、稽古中の動画や「亮太の修行」と題した、休憩なしの30分を超える即興演奏の動画も掲載しています。片岡亮太Facebookhttp://www.facebook.com/#!/ryota.kataoka.566(演奏動画は投稿の最初に「♪音楽のプレゼント♪」とタイトルを付けています)Ajarriaのyoutubeチャンネルhttps://www.youtube.com/user/Ajarria(Facebookに投稿した全動画をアップしています)山村優子のyoutubeチャンネルhttps://www.youtube.com/user/yukohorn(山村優子のジャズホルンの世界をお楽しみください!)山村優子のインターネットラジオ!https://radiotalk.jp/program/76192(これまであまり語ることのなかった彼女の様々な思い、良かったらお聞きください。)Zoomでの配信番組アーカイブhttps://www.youtube.com/playlist?list=PLEGv1kEnujhBf1yRNXDQUI5y5UPXih988(最近は、毎月第3日曜日を基本にし、30分を超える即興演奏を披露する場となっています。生配信の日時はSNSで告知しています。)‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐なかなか晴れ晴れとした話題が少ない昨今、オリンピック、甲子園、パラリンピックと、スポーツに全力を注ぐ人たちの姿に胸が熱くなる毎日です。彼らの雄姿に自分を重ね、再度立ち込めた種々の暗雲に負けぬよう、日々の稽古やトレーニング、オンラインでの動画配信など、今できること粛々と続けております。舞台に立てない今、SNSでのコメントや、メールで頂ける皆さんからのお言葉は大きなエネルギーの源です。引き続き、応援のほど、なにとぞよろしくお願いいたします。---------- 片岡亮太(和太鼓奏者/パーカッショニスト/社会福祉士) 「人が集い、音が響き、時が輝く」☆演奏、講演、指導(グループでも個人でも可)、執筆等、ご連絡は以下から☆ いつでもお待ちしています。Mail: r_taiko_fukumimi@yahoo.co.jpBlog(Japanese): http://ameblo.jp/funky-ryota-groove/twitter: http://twitter.com/funky_ryotaFacebook: http://www.facebook.com/#!/ryota.kataoka.566youtube channel: https://www.youtube.com/user/Ajarria
片岡亮太ニュースレター~時明かり~第49号
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片岡亮太ニュースレター~時明かり~第43号
‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐ 0. はじめに 日頃より私、片岡亮太への暖かなご支援、 ご声援を賜り誠にありがとうございます。 厳しい寒さの合間に訪れる春のような温かさと、 風に乗って届く梅や沈丁花などの香りに、 心と体が緩むような気がする最近です。 皆様いかがお過ごしでしょうか? 現在僕は、来月に地元で開催いたします、 デュオユニット「Ajarria(アジャーリア)」のコンサートに向け、 日々稽古を重ねています。 大々的な広報活動がし辛い状況下ではありますが、 僕たちの精一杯の演奏をお届けできればと準備中です。 (コンサートの情報は下記3.をご覧ください) そんな中、去る1月17日、初めての試みである「活動報告会」を、 オンラインにて実施いたしました。 当日ご視聴くださった皆様、本当にありがとうございました。 未だに慣れないオンラインという環境と、理屈っぽい性格が合わさり、 中盤、山村優子が参戦してくれるまでは、 実に淡々と語る時間になってしまいましたが(苦笑)、 近年の活動や、現在、そしてこれからについての思いと考えを、 改めて言葉にできたことで、 「決意表明」の意味も持った活動報告会にすることができました。 以下から当日の映像をご覧いただけますので、 1時間半と少々長いですが、ご視聴いただけると嬉しいです。 普段あまり舞台では喋ることのない、山村優子のこれまでの歩みについても インタビュー形式でいろいろ語ってもらっています。 https://www.youtube.com/watch?v=-KZLVDWwEBg&t=1s 動画の最後にもお話ししている「活動へのご支援のお願」の詳細につきましては こちらを御参照ください。 https://ameblo.jp/funky-ryota-groove/entry-12640960948.html それでは時明かり第43号をお届けします。 ‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐ 1.コラム「私の視点」 「掴んだもの」 10年前の1月、僕は単身ニューヨークへ旅立ちました。 まさにターニングポイントだったあの日々。 今回は、一年のアメリカ滞在が、もたらしたものについて書かせていただきます。 渡米の意思を固めたのは2009年の秋、 在米していた太鼓仲間が企画してくれたアメリカでの演奏ツアーでのことでした。 生まれて初めて海外へ出た僕にとって、 ニューヨーク市の観光と、同州北部の都市での演奏を含んだ 約10日間の旅は、すべてが新鮮で、感動の連続。 当時、演奏や講演を始めてまだ3年と日が浅かったものの、 活動は順調。 けれど、好評の傍ら、演奏に対する厳しい批評が聞こえたり、 思うような結果を出せないこともありました。 さらに、視覚障害のある社会福祉士として、 考えを伝えたいと、この道を選択したはずなのに、 気付けば講演の主軸は、いつでも10歳での失明のことばかり。 視力を失った時の苦悩や葛藤、 そこからプロの和太鼓奏者になるまでのプロセスなど、 話題は全て過去。 それらの中に、社会へのメッセージとして 伝えるに足る内容が含まれてはいるのかもしれないけれど、 10年以上前に偶然生じた失明を 人生のクライマックスのように語っている自分の姿に 違和感を感じました。 「一度冒険のような経験をしたらきっと何かが変わる。」 初めて味わったアメリカの空気は そんな思いを後押ししてくれているようでした。 ツアーから帰ってすぐ、 障害のある若者が海外で研鑽を積むことを支援し続けている、 ダスキン愛の輪基金「障害者リーダー育成海外研修派遣事業」に応募。 第30期研修生に採用され、一年の在米のチャンスを得ました。 ところが、2011年の1月初旬に始まったニューヨークでの生活は、 英語の壁に歯が立たなかったことから始まり、 あらゆることに悪戦苦闘することに。 新たな知識と視点を得たくて、 「障害学」という学問に触れるため講義を受講したコロンビア大学の大学院では、 呼吸を忘れるほど集中しても、議論の主題すらわからない。 音楽なら大丈夫と、、友人を介して出会った、 後のパートナーとなる山村優子に頼んで、 ジャズのセッションに参加すれば、結果は散々。 自分だけ拍手がもらえないレベル。 当初、1年かければ、大学院で様々な本を読みながら、学友と議論し、 学問の傍ら、ジャズも演奏できるようになっている。 そんな華々しい未来を想像していました。 それらがことごとく打ち砕かれ、 抱えきれないほどの挫折感を抱いて帰国し、 その消化に数年の時間を要したことは、 折に触れて書き、語っている通りです。 今でも、時おり苦い思いがこみ上げるし、 失敗と成功の二択で評価するなら、 失敗の方が多い時間だったのかもしれません。 でもあの一年、 キラキラした情熱を持って研究や音楽、アートに打ち込み、 世界中から集まったライバルたちと切磋琢磨している人たちと出会う中、 海外で暮らせば全てが好転すると淡い期待だけを頼りに 日本からやってきた自分の甘さを痛感できたことは、まさに渡米したから感じられ たこと。 また、東日本大震災の発生のショックにより、 一時的にひどい鬱状態になった時、 現実逃避のつもりでひたすら音楽を聞いていたらまた頑張ろうと思えたことや、 何をやってもうまく行かなかった在米中、 和太鼓を打っている時だけは堂々としていられることに気づき、 もっと真剣に演奏と向かい合いたいと思うようになったことが、 帰国後着手した大太鼓の独奏を中心に、 和太鼓奏者としての自分を、1から鍛えなおすきっかけとなりました。 少し照れますが、 あのタイミングで渡米していなければ 山村優子との結婚も、 ましてや、新ユニットAjarria(アジャーリア)の結成もなかったでしょう。 絶望的な無力感や、愕然とした気持ち、 こんなにも未熟だったのかと気づかされたこと、 ネガティブでどろどろとした感情と、 たくさんの情けなかったエピソード。 そこから這い上がるためあがいたこと。 描いていたストーリーとはかけ離れていたけれど、 伝えたいことも一気に増えました。 狭い井戸の中にしかいなかった蛙のような僕が 大会へ飛び出し世界の広さに驚嘆し、 潮流や渦に翻弄されながら見つけたのは、 一見すれば渡米前にやっていることと何も変わらないものたち。 けれどそこには自分で選び、進み、転び、もがいた結果、 確かに掴み取ったという自信と確信があります。 その変化こそが、あの旅立ちを通して得たものだったのかもしれません。 ‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐ 2. 今月の一枚「私の視線」 2011年、いろいろなことがうまく行かなかったアメリカ生活の悔しさや焦り、 「もっと前進したい」という思いを、 このカホンと平胴太鼓はずっと受け止めてくれていました。 https://www.instagram.com/p/CKq4B68hnLc/?igshid=1635dspmn0oma ‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐ 3. Ajarriaコンサート「寛伽羅麗(かんからり)」開催間近! このようなご時世だからこそ、生の音楽で心も体も元気に! そんな思いで準備を進めています。 定員を本来の3分の1から4分の1に減らすなど、 できうる限りの感染対策をして実施いたします。 お近くの方はぜひおいでください。 Ajarriaコンサート「寛伽羅麗(かんからり)」 ジャズホルン奏者/作曲家の山村優子と、 和太鼓奏者/パーカッショニストの片岡亮太が 厳しい修行を経なければ得ることのできない 「阿闍梨(あじゃり)」の名に由来し、 信じる音楽と思いを奏で続けるため命名したデュオユニット 「Ajarria(アジャーリア)」。 2011年にニューヨークで結成して以後、 国内外の様々な舞台を踏んできた二人が、 「今だからこそ」響かせたいメッセージを オリジナル曲のタイトルでもある「寛伽羅麗(かんからり)」に集約し 開催するコンサート。 (後日動画配信も予定しております。 詳しくは下記お問い合わせ先か、メンバーそれぞれのSNSを御参照ください) (公演日程) ■2021年2月1日(月) 会場:みしまプラザホテル「プロヴァンスの9月」 〒411-0855 静岡県三島市本町14-31 18:30開場、19:00開演 定員:50名(完全予約制) * コンサート前にレストランでのディナーをご希望の方は 下記をご参照ください。 ■2021年2月21日(日) 会場:沼津市民文化センター小ホール 〒410-0832 静岡県沼津市御幸町15-1 13:00開場、13:30開演 定員:70名(完全予約制) 入場料:1,000円 (各回ともご入場時に受付にてお支払いください) ご予約・お問い合わせ先: 090-7301-8818(片岡亮太携帯) Ajarria2020@gmail.com * 本公演は公益財団法人静岡県文化財団様の 「ふじのくに#エールアートプロジェクト」の助成を受けて開催します。 (新型コロナウイルス感染予防対策について) 各会場とも、ご入場の際に手指のアルコール消毒や検温、 距離を取っての着席等、感染防止にご協力ください。 また、万が一当日体調のすぐれない方、発熱などの症状のある方は、 大変恐れ入りますが、ご来場をお控えいただき、 次回公演をお待ちいただけましたら幸いです。 皆様に安心してお楽しみいただけますよう、我々も最大限準備いたしますので、 どうかご理解のほど、なにとぞよろしくお願いいたします。 (みしまプラザホテル コンサートディナーのご予約について) ホテル1F『カフェレストランセゾン』お一人様2,640円(税込み) コンサートチケット代は別途となります MENU ・プチオードブル2品・スープ・メイン料理(魚料理or肉料理) ・本日のデザート・コーヒー・ホテルメイドの焼き立てパン ※16:45~17:30までにお入りください。 コンサートディナーご予約 055-976-2303 ※お食事のご予約をいただいたお客様には コンサートの指定席をご用意いたします。 4. 音楽のプレゼント! 以下で演奏動画を随時アップしています! いずれも登録等必要なくご覧いただけますので、ぜひご視聴ください。 片岡亮太Facebook http://www.facebook.com/#!/ryota.kataoka.566 (演奏動画は投稿の最初に「♪音楽のプレゼント♪」とタイトルを付けています) Ajarriaのyoutubeチャンネル https://www.youtube.com/user/Ajarria (Facebookに投稿した全動画をアップしています) 山村優子のyoutubeチャンネル https://www.youtube.com/user/yukohorn (新たな試みも始めた山村優子のジャズホルンの世界をお楽しみください!) Zoomでの配信番組アーカイブ https://www.youtube.com/playlist?list=PLEGv1kEnujhBf1yRNXDQUI5y5UPXih988 (気楽にトークしながら、ここでしか披露していない即興演奏を中心に ゆるゆるとお送りしています。 回を追うごとにZoomを使いこなし、音質が向上してきました。) ‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐ 間もなく立春。 1年以上にわたって種々の不安と戦い続けている我々の心にも、 速く暖かい春が来てほしいものです。 その時、満開の花のような演奏ができるよう、精進せねば! ---------- 片岡亮太(和太鼓奏者/パーカッショニスト/社会福祉士) 「人が集い、音が響き、時が輝く」 ☆演奏、講演、指導(グループでも個人でも可)、執筆等、ご連絡は以下から☆ いつでもお待ちしています。 Mail: r_taiko_fukumimi@yahoo.co.jp Blog(Japanese): http://ameblo.jp/funky-ryota-groove/ twitter: http://twitter.com/funky_ryota Facebook: http://www.facebook.com/#!/ryota.kataoka.566 youtube channel: https://www.youtube.com/user/Ajarria