片岡亮太ニュースレター~時明かり~第48号 | 片岡亮太 ̄めざせ!!ファンキー グルーヴ“千里の道も一歩から~♪♪”

片岡亮太ニュースレター~時明かり~第48号

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐ 0. はじめに 日頃より私、片岡亮太への暖かなご支援、 ご声援を賜り誠にありがとうございます。 早くも夏本番を思わせるような強い日差しの照る日が増えていますが 皆さんお変わりありませんか? さて、以前からお伝えしておりました 2月のAjarria(アジャーリア)のコンサートの動画。 撮影していただいたV-Max様に映像編集をご協力いただき、 当日の雰囲気をギュッと凝縮したようなビデオにしていただきました。 公開第1弾として、 最後の演目であり、コンサートタイトルでもある「貫伽羅麗(かんからり)」と アンコール演奏を以下にアップしました。 このコンサートを象徴する2曲を、ぜひご視聴ください。 イヤフォン等を使ってお聞きいただけると、 クリアでダイナミックなサウンドをお楽しみいただきやすいと思います。 我々の思いに寄り添いながら、 より良い作品にすべく長期にわたり編集作業を繰り返してくださった V-Max様にはどれだけ感謝してもし足りません。 https://www.youtube.com/watch?v=wJno0mgEkh8 去る6月14日には、関西大学の学生さん約300名に向けて 「伝える社会福祉~明日障害者になっても絶望しない社会を目指して」と題した、 片岡亮太の講演会をオンラインにて行わせていただきました。 対面での実施はかなわなかったものの、講演後の質疑応答では、 時間が足りなくなるほどの質問を学生さんからもらうことのできる、 とても充実したひと時となりました。 山村優子も新たな発信の手段としてインターネットラジオをスタートさせ (詳細は3.をご参照ください)未だ演奏活動の再開の目途は立ちませんが、 ひき続き、今できることに注力し、発信を続けていきます。 前置きが長くなってしまいましたが、 それでは時明かり第48号をお届けします。 ‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐ 1.コラム「私の視点」 「花火の下」 昨年来、外出の機会が激減したことで、読書時間が増えました。 最近は、「読んだことのなかった国のミステリー」をテーマに、 人気作を読むことに夢中です。 物語に没入しつつ、各国の生活や風土の一端に触れていると、 思いがけず価値観を揺さぶられることがあります。 そこで今回も前回に引き続き、 読書を通じた気づきについて書かせていただきます。 先日読んだピエール・ルメートルの『悲しみのイレーヌ』という フランスを舞台にした刑事ものの作品では、 猟奇殺人を捜査している警官たちが、 当たり前にカフェやレストランでランチをしたり、 結婚記念日だからと定時に帰宅しようとしており、 日本とかけ離れた行動にびっくり。 「その間にまた誰か殺害されたらどうするんだ!?」 思わずそう突っ込んだ後、ハッとしました。 僕は何の疑問も抱かず、警察官は寝食や私生活を犠牲にすべきと考えている。 語弊のある表現かもしれませんが、 日本的ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活のバランス)に 偏っていた自分に気づかされた瞬間でした。 本は、時として世界中の社会を除く窓のような存在となって、 文化的なギャップを見せてくれます。 海外の作品において、特に面白いと思うのは、 身体や精神、発達に障害のある人や、 依存症、セクシャル・マイノリティの人物が 自然にストーリーを彩っていることです。 そしてこれらの特徴を有する人々が、 主要キャラクターどころか、物語にさほど影響を及ぼすわけでもない、 いわゆる「ちょい役」として現れることも少なくありません。 日本の小説に心身に障害のある人物が登場した場合、 重要な意味を持っているか、 勇気や希望、絶望や悪など、 何かの象徴のように描かれることが多いように思います。 この差は何だろうと考えていた時、こんな落語の小話を耳にしました。 「盲目の男が夜になると必ず提灯に火をともして歩いていた。 お前には必要ないだろ?と言うと、世の中には悪い人がたくさんいて、 わざと人にぶつかってくるような奴もいるから、それを見極めるためにも こうやって提灯を持つんだと答える。 ある夜、その男が歩いているとぶつかってきたものがいた。 なんだ!?と男がすごむと相手が一言。 兄さん提灯の明かりが消えてるよ。」 思えば、落語やとんち話、講談の中では 現代では障害者と呼ばれるであろう存在が、 さりげなく登場することがよくあります。 そうか、日本には昔から障害を笑いに転じられる文化があったのか! 僕の日常においても、ふざけてぶつかってきた友人が「どこ見てんだ?」と言い、 「どこも見えてねえよ!」と返して二人で笑ったり、 色覚以上のため色の認識をしづらい友人に何がどう見えているかを聞いて驚くなど 障害で「遊ぶ」ことは多々あります。 自虐や揶揄でもなく、「ジョーク」に昇華させられた時、 障害は人生の彩となります。 そしてかつて日本人はそのことを皆で共有できる風土を持っていた。 きっと海外と比べて日本人の国民性が 障害に対して冷たく偏っているというわけではない。 けれど今の日本において、テレビや本の中で障害を笑いのネタにすることは 倫理的に認められないでしょう。 東京パラリンピックの開催が近づくに連れ、 今後マスメディアによる、障害者アスリートを主人公とした 種々の情報を見聞きすることが増えていくことと思います。 一方で、障害を理由にした差別や権利の侵害は、未だ枚挙にいとまがありません。 つい先日も、聴覚障害のある児童が亡くなった交通事故をめぐる裁判の中で、 その子が生涯に得られたであろう収入額の算定について、 「聴覚障害があった場合、言語力や思考力の獲得に困難が生じるため、 就職が難しかっただろうから、金額を一般の40パーセントまで引き下げるべきだ」 と被告側が主張していると知り信じられない思いでした。 放送倫理や「コンプライアンス」によって整理整頓された情報や、 高々と打ち上げられる、大きなイベントという花火の眩しさでは映し出せない 大輪の下で営まれる日常。 けれど、本来「多様性」という言葉が目指すものは、 特定の個人の整った姿だけを皆が知ることではなく、 多くの人にとって「ちょい役」ですらない人々の生活の背後で どのような物語が進行しているのかについて、 幅広い視野で想像できる力を養うことであるはずです。 この先、東京パラリンピックが放つ光は何を照らすのか、 注目したいと思います。 ‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐ 2. 今月の一枚「私の視線」 読書に次ぐおうち時間の友は、このギター! 大学時代にバンド仲間に譲ってもらった愛用の一本で、弾き語りをしながら、 舞台の減少による喉の筋力の低下を防いでいます! https://www.instagram.com/p/CQumwGohxvy/?utm_medium=copy_link ‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐ 3. 音楽のプレゼント! 以下で演奏動画を随時アップしています! いずれも登録等必要なくご覧いただけますので、ぜひご視聴ください。 最近Facebookには、稽古中の動画や音源も掲載しています。 新たに始めた山村優子のインターネットラジオ! https://radiotalk.jp/program/76192 (これまであまり語ることのなかった彼女の様々な思い、 良かったらお聞きください。) 片岡亮太Facebook http://www.facebook.com/#!/ryota.kataoka.566 (演奏動画は投稿の最初に「♪音楽のプレゼント♪」とタイトルを付けています) Ajarriaのyoutubeチャンネル https://www.youtube.com/user/Ajarria (Facebookに投稿した全動画をアップしています) 山村優子のyoutubeチャンネル https://www.youtube.com/user/yukohorn (山村優子のジャズホルンの世界をお楽しみください!) Zoomでの配信番組アーカイブ https://www.youtube.com/playlist?list=PLEGv1kEnujhBf1yRNXDQUI5y5UPXih988 (気楽にトークしながら、ここでしか披露していない即興演奏を中心に ゆるゆるとお送りしています。) ‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐ 先日、東京での授業の帰りに乗車していた新幹線が、 突然の局地的な大雨によって30分ほど停車しました。 年々いわゆるゲリラ豪雨の発生や 30度を超える暑さになる時期が早まっている気がしてなりません。 暑がりの僕としては、なるべく穏やかな夏を望むばかりです。 皆さんもどうかご自愛ください。 ----------   片岡亮太(和太鼓奏者/パーカッショニスト/社会福祉士)  「人が集い、音が響き、時が輝く」 ☆演奏、講演、指導(グループでも個人でも可)、執筆等、ご連絡は以下から☆  いつでもお待ちしています。 Mail: r_taiko_fukumimi@yahoo.co.jp Blog(Japanese): http://ameblo.jp/funky-ryota-groove/ twitter: http://twitter.com/funky_ryota Facebook: http://www.facebook.com/#!/ryota.kataoka.566 youtube channel: https://www.youtube.com/user/Ajarria