片岡亮太 ̄めざせ!!ファンキー グルーヴ“千里の道も一歩から~♪♪”
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 最初次のページへ >>

片岡亮太ニュースレター~時明かり~第75号

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

0. はじめに

日頃より私、片岡亮太への暖かなご支援、
ご声援を賜り誠にありがとうございます。

☆☆♪♪☆☆ ラジオのアーカイブと演奏動画のご紹介 ☆☆♪♪☆☆

去る9月17日に放送された
NHKラジオ第2「視覚障害ナビラジオ」
『亮太が行く!⑩~心静めて、“触覚書道”に挑戦!』
を以下のURLでご視聴いただくことができます。
視覚障害の世界に吹き始めた新たな文化の風「触角書道」をぜひ知ってください!

https://www.nhk.or.jp/heart-net/shikaku/list/47404/#contents

また、9月9日に東京都慰霊堂で行いました演奏が、Youtubeで公開されています!
冒頭4:45くらいから僕の大太鼓独奏、
2:33:00くらいから、山村優子とのデュオでの演奏です。
配信環境の都合で、多少の音飛びなどがありますが、
当日の雰囲気だけでも感じていただけましたら幸いです。
また、1:50:00あたりから、
筑波大学附属視覚特別支援学校音楽科の教え子たちの演奏もありますので、
併せてごらんいただけると嬉しいです。

230909「みらクルTV」鎮魂と希望の世界音楽祭<第11回首都防災ウィーク>
https://www.youtube.com/watch?v=tZAjPAfxMfI

☆☆♪♪♪♪♪♪♪♪☆☆☆☆♪♪♪♪♪♪♪♪☆☆☆☆♪♪♪♪♪♪♪♪☆☆

長かった酷暑がようやく落ち着き、
秋らしいさわやかな風に、心が緩む日が増えてきましたね。

皆様いかがお過ごしでしょうか?

おかげさまでこの秋も連日様々な活動、出会いを重ねさせていただいています。

来月中旬には、ご縁をいただき岩手県の大船渡市にて、
山村優子と共に演奏してまいります。

10/14の日中には大船渡市民文化会館「リアスホール、
同日夕方からは市内の「中森熊野神社(通称「囲碁神社」)」、
翌10/15のお昼には「大船渡市防災観光交流センター おおふなぽーと」にて、
それぞれ短時間ではありますが演奏させていただく予定です。

お近くにお住まいの方は、ぜひおいでください!

また、近隣にお知り合いなどいらっしゃる方は、
情報をお届けいただけると嬉しいです。

各演奏の詳細をお知りになりたい方はご一報ください。


それでは時明かり第75号をお届けします。


‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

1. コラム「私の視点」
「和太鼓×点字×井戸の中」

「井の中の蛙大海を知らず」
このことわざには、後に付与された続きがあることをご存じでしょうか?

「井の中の蛙大海を知らず、
されど空の青さを知る。」
とか、
「されど空の深さを知る。」
「されど井の中を知る。」
等、言葉はいろいろ。

いずれの場合も共通しているのは、たとえ広い海のことは知らずとも、
狭い井戸にいるからこそ知っていることだってあるということ。

心身の障害と共に生きる日々にも同じことが言えるのかもしれません。


20代の頃の在米経験を通じて、
様々なジャンルの音楽のリズムや理論に触れ、
帰国以後は、はせみきた師匠のもとで、
身体表現の要素を含んだ大太鼓の独奏に着手するようになり、
音楽家としての僕の視野は広がりました。

それらの学びは、自作した楽曲が稚拙に思えたり、
全盲である僕の独力では会得し辛い姿勢や所作に悩み、
雲を掴むような思いで稽古を重ねることにも繋がるものでした。

どうすれば理論で裏付けされたビートや旋律、
長年の経験で培われた演奏に匹敵するほどの
独創性や説得力を有した曲を作れるだろうか…。

何年も悩み続けたある日、ふと頭をよぎったのは「点字の形」。

縦三つ、横二列のたった六つの小さな点の組み合わせで、
五十音もアルファベットも数字も全て表せてしまう点字。

その左列(1、2、3の点)をそれぞれ3拍子の表拍(おもてはく)、
右列(4、5、6の点)を裏拍(うらはく)に見立て、
一拍目=1&4の点
二拍目=2&5の点
三拍目=3&6の点
として、点字で表記した言葉や文章の形をリズムに置き換えてみたらどうだろう?

読んでいただくだけではわかりづらい仕組みだと思いますが、
試してみたところ、面白いリズムがたくさん生まれる。

しかもそのフレーズには僕なりの「意味」と「必然性」がある。

昨年度から視覚特別支援学校の生徒たちと共作している楽曲でも、
この「点字作曲法」とも呼ぶべきシステムを導入したところ、
これまでにはなかった味のある作品が完成。

失明によって、「文字」を失ったと思っていた10歳の頃、
点字を学んだことで、もう一度「字」を取り戻し、
読書や作文が可能になった時、
僕の心は、熱い感動で満たされました。

それは例えるなら、夜明けを知らせる光や、
夜空を照らす星明りを見つけたような出来事。

きっと多くの視覚障害者にとって点字とは同様の意味を持つ存在。

新曲である大太鼓の独奏曲では、そんな思いを込めて、
点字の六つの点を星に見立てた言葉「むつほし(六つ星)」や、
「ひかり(光)」、「れいめい(黎明)」
などの点字の形をモチーフに生まれたリズムを打っています。

おそらく聞いてくださる方のほとんどには伝わらない。

でも、僕が打つ「ひかり」というリズムにはきっと、
点字を習得した時の喜びや点字への感謝、
そして文字を失った時に心に広がった闇や不安など、
全てを含んだ、僕だからこその響きが宿るはず。

全盲になって以来、ずっと傍にあった点字を題材に、
今、新たな世界が開けています。


盲学校から大学へ進み、
他に例のない全盲の和太鼓奏者となり、
国内外様々な舞台を踏ませていただく中で、
たくさんの出会いや経験を通じて、
僕が知る世界はどんどん広がりました。

そういう日々はこれからも続いていく。

一方で、小さなワイヤレスイヤホンを部屋で落としてしまい、
何分も床を手探りして、それでも見つからない時、
どうしようもなく惨めな気持ちにさいなまれたり、
大切な家族や友人など、目が見える人と過ごしている瞬間、不意に、
「自分だけがこの空間や、ここにいる人たちの顔や姿など、
視覚情報を一切知らないのか…」
という孤独感に耐えられなくなることもあるのが正直なところ。

それらの痛みは、もしかしたら、井の中にいた蛙が、
大海の広さに触れたからこそ気付いてしまった、
井戸の中の窮屈さがもたらすものなのかもしれません。

でも井戸の中にだって、広さはなくても奥深さがある。

点字作曲法を編み出したように、
狭い井戸の内壁には、
じっと見つめていると人の顔に見えてくる、面白い傷跡があるかもしれないし、
空からの日光を反射した、
「井戸の中の芸術」
を発見する日だってあるかもしれない。

そんな風に、井戸の中を楽しめる視点や心を忘れなければ、
僕の生み出す音楽や言葉、そして日常から奥行きが消えることはない。

大海を見つめ、その広さを知り、
なおかつ井戸の中を隅々まで味わい尽くせる「井の中の蛙」に僕はなりたい。


‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

2. 今月の一枚「私の視線」

足に巻いたウェイト。

最近、数日おきに、朝から晩まで、
片足1.5㎏の重りを巻いて生活しています。

数年ぶりに再開したこのトレーニング法、
決まった時間に決まった内容の筋トレを続けることが苦手な僕にとっては、
日常生活がそのまま運動になる心地よさがたまりません!!(笑)

https://www.instagram.com/p/CxxDVoJPnp3/?igshid=MzRlODBiNWFlZA==

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

3. 筑波大学附属視覚特別支援学校音楽科第44回定期演奏会

非常勤講師をしている
筑波大学附属視覚特別支援学校音楽科の定期演奏会が開催されます。

今年度は数年ぶりに一般公開されますので、
お近くの方はぜひおいでください。

僕は伴奏者として、
コラムに書きました「点字作曲法」を用いて、
生徒たちと共作した「春夏秋冬~四季を巡る旅」を演奏します。

◇日時: 2023年 10月5日(木)13:30開場、14:00開演
◇会場 文京シビックホール 小ホール
〒112-8555 東京都文京区春日1丁目16番21号
Tel.03-5803-1307
東京メトロ後楽園駅・丸ノ内線(4a・5番出口)南北線(5番出口)徒歩1分
◇入場無料
◇詳細: https://www.nsfb.tsukuba.ac.jp/music/teien2023.html

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

4. 活動報告(9月)

9/6 静岡県立沼津聴覚特別支援学校中学部にて和太鼓の指導
9/9 鎮魂と希望の世界音楽祭(@東京都慰霊堂)に出演(独奏&Ajarria)
9/11 NHKラジオ第2「視覚障害ナビラジオ」収録
9/16 「人の和 仕事の輪 異業種交流会『産興会』」様の第718回定例会にて講演
9/17 NHKラジオ第2「視覚障害ナビラジオ」
『亮太が行く!⑩~心静めて、“触覚書道”に挑戦!』放送
9/27 静岡県立沼津聴覚特別支援学校中学部にて和太鼓の指導

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

夏の暑さが長い期間続くようになってきたためか、
近年は急激な気温の変動に伴う、
「秋ばて」に注意が必要とのこと。

心身ともに体調を崩してしまわぬよう、
どうか皆さん、適度な休息、程よい運動、良質な睡眠を大切にお過ごしください。

----------
片岡亮太(和太鼓奏者/パーカッショニスト/社会福祉士)
「人が集い、音が響き、時が輝く」
☆演奏、講演、指導(グループでも個人でも可)、執筆等、ご連絡は以下から☆
いつでもお待ちしています。
Mail: r_taiko_fukumimi@yahoo.co.jp
Blog(Japanese): http://ameblo.jp/funky-ryota-groove/
twitter: http://twitter.com/funky_ryota
Facebook: http://www.facebook.com/#!/ryota.kataoka.566
youtube channel: https://www.youtube.com/user/Ajarria

 

片岡亮太ニュースレター~時明かり~第74号

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

0. はじめに

日頃より私、片岡亮太への暖かなご支援、
ご声援を賜り誠にありがとうございます。

☆☆♪♪♪♪♪♪♪♪☆☆ ラジオ出演情報 ☆☆♪♪♪♪♪♪♪♪☆☆

NHKラジオ第2「視覚障害ナビラジオ」
『亮太が行く!⑩~心静めて、“触覚書道”に挑戦!』

(放送日時)
2023年9月17日(日) [NHKラジオ第2] 午前7時30分~8時00分
(再放送)2023年9月17日(日) [NHKラジオ第2] 午後7時30分~8時00分

(放送内容【番組HPより】)
全盲の和太鼓奏者・片岡亮太さんが、視覚障害に関わる「現場」をリポートする
「亮太が行く!」の第10弾。
今回は、触って楽しむ、触覚書道に挑戦します。
触覚書道とは、書道・刻字家の池山永津子さんが3年前に考案した、
刻字の技法をベースにした新しい書道スタイルです。
刻字とは、書を木に写してノミで彫り、そこに着色したり、箔を張ったりして
芸術作品に仕上げるもの。
一方、触覚書道は、発泡スチロールを溶かす性質を持った天然オイルを筆に含ませ、
発泡スチロールを溶かしながら文字を書き進めていきます。
オイルが乾いたら、最後に凹んだ文字部分に色を付けて完成。
視覚に障害がある人も、自らの手でなぞりながら毛筆書道が体験できます。
ーーーーーーー

番組詳細
https://www.nhk.or.jp/heart-net/shikaku/list/47404/#contents

☆☆♪♪♪♪♪♪♪♪☆☆☆☆♪♪♪♪♪♪♪♪☆☆☆☆♪♪♪♪♪♪♪♪☆☆

残暑とは名ばかりで、日中はまだまだ本格的な暑さが続いていますが、
夕暮れ時になると聞こえてくる、コオロギやカネタタキなど秋の虫の声に、
一時の安らぎと涼しさを感じられるようになってきましたね。

皆様いかがお過ごしでしょうか?

僕は、この夏、様々な活動をさせていただきつつも、
ゆっくり、じっくり稽古を重ねておりました。

新たな音探しや、楽曲政策もはかどったので、
この先の舞台が楽しみです。

今年は例年とは異なり、年の前半に演奏や講演が集中していたので、
秋以降は、比較的落ち着いたペースで
一つ一つの演奏や講演を務めさせていただくことができるかな?と思っています。

と書いていたのに、結果的には気付いたら年末…、
ということも多いのでありがたい限りなのですが、
せっかくできた余裕のある日々を、
ぜひ「会いたい人と会う」ための時間にできないかと最近考えています。

全盲であるために、移動が大変なのではと気遣っていただくことが多々あり、
実際に、待ち合わせなど、多少お手数をおかけする可能性はあるのですが、
比較的フットワーク軽く、どこにでも行ける性格ですので、
近隣の皆様はもちろん、遠方の方も、
平日、休日を問わず、
ランチや昼間のお茶、夜のお酒など楽しみつつ、
(もちろんそういったものはなしでも)
直接お会いして、いろいろとお話しできればと思っております。

コロナ禍で、少々出不精になっていた心のリハビリのためにも、
どんなお誘いでも構いませんので、ぜひお気軽に、ご一報いただけると嬉しいです。

ご連絡は、メール、電話、各種SNSのダイレクトメッセージなど、
何でも大丈夫です!

どうぞよろしくお願いします。

それでは時明かり第74号をお届けします。


‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

1. コラム「私の視点」
「ファースト・テイクとファスト・フード」

先日、人気アーティストたちが「一発撮り」の歌や演奏動画を披露する、
Youtubeチャンネル『THE FIRST TAKE』において、
歌の音程が外れた個所を修正する「ピッチ補正」が多数施されていることが、
SNSやニュースサイトで話題となっていました。

「やらせだ!」、「今時ピッチ補正くらい当たり前。」等々、意見は賛否両論。

それらを読むに連れ、もやもやした感情が湧きあがってきました。

今回は、そのことについて書かせていただきます。


大学生の頃、ライブやコンサートに行くことが増えて実感したことの一つは、
「CDと生は別物」ということでした。

ライブで、CDと全く同じように歌い、演奏されたとしても、
それで会場が盛り上がるかと言えばそうではないし、
逆に、ライブのような熱さで録音されたCDが必ずしも良い作品になるとも限らない。

リリースされた音源は、一つの完成されたパッケージ。

一方、目の前のミュージシャンたちが、
録音とは違うメロディやプレイを聞かせてくれることや、
わざとなのかアクシデントなのかがわからない歌詞の改変をしていること、
興奮しすぎるあまりギターを弾かずに歌っていたり、
その声が少し震えていたり、
時には明らかに「ミス」と思われる場所があったり等、
その日その瞬間に、その場所にいなければ聞けない
アレンジや即興性、ハプニングは、
アーティストたちと時間や空間を共有できている証。


だから、せっかく生演奏に近い一発撮りの音楽を公開している
『THE FIRST TAKE』で、音程のずれを修正してしまったら、
醍醐味がなくなってしまうではないかと思うのですが、
もしかすると、今は音楽にそういった瞬間的な「揺らぎ」のようなものを求めたり、
そこに魅力を感じる時代ではないのかもしれません。

よく「自分は音痴です」と話す方がいますが、
日本の古典音楽や各国の民族音楽に目を向ければ、
西欧の12音階やリズムだけでは表すことのできない音は無数にあるし、
さらには、指導で関わっている子供たちの演奏や、
これから成長していく10代、20代のミュージシャンのパフォーマンスなど、
技術、技量、安定感は低いものの、
「なんだか胸を打つ」
そんな歌や演奏はたくさんあります。


もちろん、「プロ」と名乗るからには、
人の心を揺さぶることができるだけの技能を有していること、
各ジャンルにおける先人たちが積み重ねてきた、
理論や型を習得しておくことは不可欠ですが、
そのことがイコールで、「正しい」わけではないし、
そもそも音楽を正しいとか間違っていると定義づけるための
明確な基準も存在しないはず。

でも、音程を修正された歌や、プログラムで打ち込まれた演奏で作られた音源、
システムで制御された音を多用したライブ、
「ボカロ」と呼ばれる、合成音声で作られた楽曲等、
予め定められた音程やリズムから逸脱し得ない音楽を日々耳にする中で、
いつの間にかそういうものこそが主流となり、
「あるべき音楽の姿」
と錯覚されていくのだとしたら、
現代において、音楽とはすごく狭い範囲のものになりつつあるのではと、
危機感すら抱いてしまいます。


一切の「揺らぎ」がなく、何度でも同じ品質の音を提供できる音楽は
例えるなら、いつでもどこでも、同じメニューと味を再現できる、
ファストフードやファミレス、チェーン店の居酒屋やコンビニの料理に近いと、
僕は思います。

店員さん一人一人の行動や言葉、口調もマニュアルによって整理され、
抜群の安定感とぶれない味を、時間の無駄なく作成できるシステムは見事。

そこに、安心感を得る人は多いでしょうし、
僕もそう思うことは少なくありません。

けれど、そういう場所や食事しか存在しない社会ではきっと物足りない。


お品書きに書いてあるのに「今日は無理」と言われてしまったり、
会話が弾んで、おまけのおつまみを作ってくれたりする、
古くからある居酒屋の気まぐれな感じや、
その日の材料や仕込の状態に合わせてメニューが変わり、
驚きと感動を生み出すレストランの、一期一会の一皿のように、
日々異なる魅力を提供するお店が持つ力。

僕が目指す音楽は、きっとそういうもの。

あらゆるものが早さや均質化を求める今、
時代とは逆行するかもしれませんが、
正しさや間違いにとらわれず、
機械にはできない、人力ゆえの揺らぎや変化を存分に含んだ、
その日その瞬間だけに生まれる音楽こそを、
片岡亮太の持ち味にしていきたい、
そう思います。

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

2. 今月の一枚「私の視線」

先月、我が家で車を購入しました!

コロナ禍の中、今後のためにと、山村優子氏が免許を取得し、
これまでは父のおさがりの車を使わせてもらっていましたが、
これからはこの車で、あちこち出かけることになります!

長~いローンも組んだことだし、しっかり活動せねば!!(苦笑)
(写真は優子氏撮影)

https://instagram.com/p/CwjmrNEvoIF/

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

3. 9月9日「鎮魂と希望の世界音楽祭」(@東京都慰霊堂)にAjarriaで出演!

2020年より毎年お声がけいただいているこのコンサート。

首都直下型の自信に対する防災意識を高めるべく、
長年活動されている方々が中心となり企画されているイベントです。

例年、ネット中継をベースに実施されておりましたが、
今年は会場である東京都慰霊堂にて、
どなたにもご覧いただけるとのことなので、
お近くの方は、ぜひお出でください。

これまで同様、僕は開幕の演奏と、
プログラム中盤(16時ごろ)に、山村優子との共演で出演いたします。


シンガー・ソングライターの大石亜矢子さんや、
ヴァイオリニストの白井崇陽さんはじめ、
様々なジャンルの出演者が一堂に会すこのコンサートに、
今回は、僕が非常勤講師を務めている、
筑波大学附属視覚特別支援学校音楽科の生徒たちも参加します。

今年は、関東大震災発生から100年の年。

慰霊の思いを込め、
実行委員会の皆さんやボランティアの方々が作成した「竹灯り」が
夜になると慰霊堂を照らしているそうです。

コンサートが終わった後、お時間が許す方は、
竹灯りが点灯する18時半までゆっくりとお過ごし頂けましたら幸いです。

日時: 2023年9月9日(土)
13:30 開演(随時入場は可能です)
観覧無料
会場住所: 〒130-0015東京都墨田区横網二丁目3番25号
(都営地下鉄大江戸線「両国駅」A1出口より徒歩2分)
東京都慰霊協会HP: https://tokyoireikyoukai.or.jp
首都防災ウィーク実行委員会(主催)HP: https://shutobo.net/

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

4. 活動報告(8月)

8/18 「第72回関東甲信越地区視覚障害教育研究会音楽分科会」
(@筑波大学附属視覚特別支援学校)にて、ワークショップの実施
8/24 「沼津市立高尾園」様(救護施設)の夕涼み会にて、
ファイヤーパフォーマンス集団「春風火舞」と共演
8/26 「令和5年度筑波大学(東京キャンパス)公開講座 音楽と視覚障害者」
(@筑波大学附属視覚特別支援学校)にて、
パネリストとしてシンポジウムへの登壇、ワークショップの実施及び演奏。
8/27 NHKラジオ第2「視覚障害ナビラジオ」の「亮太が行く!」⑩のための取材。
その後、和太鼓グループ「和太鼓SPC」様への指導

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

外に出たり、演奏、稽古をしたらすぐ汗だくになる暑さなのに、
屋内や電車の中はひんやり。

そんな温度差で、汗冷えをしたらしく、ちょっと夏風邪気味ですが、
速く治して、9月からの様々な活動に備えます!!

 

☆演奏等ご依頼をご検討くださっている皆様へ☆

都心部からは少し離れた静岡県在住で、
大きな楽器である和太鼓の演奏をしている全盲の視覚障害者なため、
よく気にしていただくのが、遠方での演奏は難しいのではないかとか、
楽器の輸送費がかなり高額なのではないかということ。

出演依頼等をいただいた際にこれらのことについて聞かれ、実情をお伝えすると
すごく驚かれるので、改めてこちらにも書かせていただきます。

現状、僕の太鼓は、段ボール箱に、大量の緩衝材と共に梱包して、
ごく一般的な宅急便で送らせていただいているので
(佐川急便さん、いつも本当にありがとうございます!)、
全国各地、だいたい往復1~2万円くらいで楽器の運送が可能です。

静岡県東部での演奏の場合には、当日に主催団体の方が送迎してくださることや、
ホルンの山村優子氏との演奏の時など、我が家の車で伺うこともありますが、
それはかなりの例外です。

以前は所有している太鼓のサイズや台の種類にバリエーションがなかったために、
北海道や沖縄での演奏の際、想定以上の輸送費がかかってしまったり、
当時使用していた宅急便業者さんの規定の改定によって、
それまで送っていただいていた形では送れなくなってしまったりしたことで、
急遽別手段を考えなければならず、
主催者様に大きなご負担をかけてしまったことなど、
申し訳ない思いをしたこともありました。

ですが、そういった過去を経て、
今は、国内外含め、小規模から大規模まで、
いろいろな舞台に対応できるだけの楽器もあるし、
様々なサイズの梱包用の段ボール箱も所有しているので、
事前の宅急便の受け取りと、終演後にこちらが梱包した太鼓を、
発送してくださる作業さえ引き受けてくだされば、
全国各地、隅から隅まで、どこでもいつでもうかがえます。

また、優子氏との共演をはじめ、
目が見える奏者の方との共演の場合はもちろんですが、
一人での舞台だったとしても、駅員の方の誘導などを利用して、
最低でも会場の最寄り駅までは単独で伺うことが何の精神的負担もなく可能です。

これは、日本の公共交通機関が時間に正確な運行をしてくださっていること、
我々視覚障害者をはじめ、誘導を必要とする乗客への対応を
徹底してくださっているおかげなので、感謝の念に堪えません。

もちろん飛行機の利用が必要な場所も同じ。
以前、どちらもお断りするわけにはいかない案件だったために、
綱渡りの移動になるとは思いつつも、
昼前に地元静岡県で講演と演奏をし、
その後、急いで羽田に向かって、
夕方には四国の松山で舞台をお引き受けしていたということもありました。

そこまで臨機応変にとはいきませんが、国外であっても、
ある程度の場所までであれば自力での移動も可能です。
(アマゾンの奥地などは除く(笑))

いろいろとお心を砕いていただいた結果、
「○○まで来ていただくのは難しいですよね?」
と、不可能である前提でお話をいただくことも少なくないので、
「そんなことはありません!!」
ということ、ぜひ知っていただきたくて書かせていただきました。

演奏や講演、指導、共演、いつでも喜んでお引き受けしますので、
ライブ、イベント、コンサート、メディア出演、講演会等へのお誘い、
片岡亮太にどうだろう?と思っていただいた際には、
一度お気軽にご一報いただけるとありがたいです。

SNSのメッセージやメール、電話など、直接ご連絡いただけましたら幸いです。。
よろしくお願いいたします。

 

片岡亮太ニュースレター~時明かり~第73号

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

0. はじめに

日頃より私、片岡亮太への暖かなご支援、
ご声援を賜り誠にありがとうございます。

長く停滞した梅雨の湿気が去り、
からりとした夏の空気を感じる毎日、
皆様いかがお過ごしでしょうか?

…、暑いですね(苦笑)。

日本はどうなってしまったのだろうかと心配になるほどの気温に、
毎日びっくりしながら過ごしております。

皆様くれぐれも熱中症にはご留意ください。

さて、去る7月21日、江古田の「Live in Buddy」で開催された、
ホルンと打楽器のデュオユニット3組での『太鼓に象の足』、
お越しくださった皆様、本当にありがとうございました。

僕たち含め、とてもユニークな演奏が目白押しのライブでしたが、
だからこその濃厚な空気が、会場に満ちていたように思います。


我々Ajarriaは、コロナ禍の中で、熟成がまた一段進んだ、
新たな世界観をギュッと濃縮した4曲を演奏。

楽器の運送や舞台のスペースの都合もあり、
大きな太鼓は使わず、さらに「一曲につき一台のみ」と制限をかけて、
まさに一対一で山村優子のホルンとセッションするべく、
リズムと音色のバリエーションで臨んだアプローチが、
難しいからこそ面白くて、心燃える一時となりました。

3組合同で演奏するために、山村優子が書き下ろした新曲も熱いものになり、
これからの我々の活動の中で、頻繁に登場する楽曲になっていくのでは?
と予感しています。

他の2組の演奏も素晴らしく、大いに刺激を受けました!

ありがたいことにお客様からの評判が良く、
再演を望む声も多いとのことなので、
遠くない日に、また実施できるかも?

その時に、より熱く、より深い演奏がお届けできるよう、
今後も精進します。

それでは時明かり第73号をお届けします。


‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

1. コラム「私の視点」
「勇気を出して」

先日、数年ぶりに訪れたファミレスで、記憶にあった価格とのギャップに、
思わず「高っ!」と叫びそうになりました。

ありとあらゆるものが値上がりしている昨今、当然のことなのでしょうが、
感覚が追い付かない…。

買い物や外食をする度、そう思う今日この頃です。

そこで今回は、物価高騰が続く今、考えたことについて書かせていただきます。


公に語るべきことではありませんが、
僕のようにフリーランスで演奏や講演などの活動をしている場合、
舞台のご依頼をいただいた時の出演料の金額というのは往々にして、
演奏者、講演家としての片岡亮太に対する評価や期待、実績をもとにした、
ある種の「相場」によって、およその値が決まります。

そのため、時としてせっかくいただいたご依頼でも、
お引き受けできないこともあるのが現実。
(僕はプロとしての舞台とは別に、福祉施設などでの演奏は「ライフワーク」とし、
たとえ無償でも可能な範囲で引き受けることにしているので、そういったものは
この限りではありません)

それは、例えるならば、あるスーパーで100円だった大根が、
全く同じ商品にも関わらず、あちらでは300円、こちらでは10円で売られている、
というようなことが生じないよう、バランスを取る必要があるからです。

もちろんそうも言っていられない時期もあったのですが、
幸せなことに、概ねこの16年間、キャリアの長さに応じて、
立たせていただく舞台も増え、割いていただける予算の規模も大きくなっています。

ですが、近年のあまりに速い物価高騰のペースには、
焦りを感じずにはいられません。

生活費はもちろん、
太鼓そのものや皮の張替え、撥(ばち)や衣装など、
演奏に直結するものの値段がどんどん値上がりしている今、
消耗品の購入、楽器のメンテナンスや修理、
新しい楽器を持つことを含め、更なる進化を遂げるための投資に係る費用は、
増大する一方。

「この先何十年も活動を拡大、継続できるのか?」

切実にそう思うことはしょっちゅう。

特に家庭を持って以降は、
常にこの思いが胸の中にあると言っても過言ではありません。

おそらく多くのミュージシャンやパフォーマーも同様でしょう。

だからと言って、日本中のフリーランスの表現者が、
「物価高騰に伴い、出演料を来月から一律1万円ずつ底上げいたします」
と宣言したとして、それが受け入れられるかどうかは疑問。

そもそも、人前に出る人間が、お金の話題を声高に叫ぶことは、
「品のないこと」という価値観が、
僕も含め、多くの日本人の中には根付いていると思います。

けれど、例えば、毎年開催されるイベントや講演会の出演者への謝金が、
10年間変わらなかった場合、
その金額が生活にもたらす意味は、
10年前と今年とでは全く違う。

こういう事実に社会が目を向けてくれない限り、
順調に舞台には立てていても、暮らしが成り立たない人が続出するのは明らかです。

それでは、文化、芸術の担い手が、どんどん減ってしまう。

調べてみると、日本は、ヨーロッパ諸国や韓国などと比べ、
国や個人が文化、芸術に支出する金額がきわめて低いそうです。

確かに、2016年にバルセロナへ行った際、
「バルセロナでは、若手のアーティストも、
個展を開く際に企業などに出資を依頼すれば、支援してもらえるんですよ」
と聞き、社会全体で芸術や文化を守る仕組みが出来上がっていることに
痛く感動しました。

コロナ禍の中、『Ajarria』の活動継続のためのご支援をお願いした際、
多くの方からお振込みをいただいたように、
個々の取り組みの中で、活動を守ることは無理ではありません。

でも、社会構造そのものが変わらなければ、どうしようもないことだってある。

それはまるで障害を巡る諸問題のよう。

例えば、現在世界中で普及しだしている、
タッチパネルでクレジットカードの暗証番号を入力するレジ。

数字の配列がその都度変わるため、セキュリティ上は優れた機械なのでしょうが、
音声も出ない今のままでは視覚障害があったら独力では使えない。

実際、カード決済をあきらめざるを得ない人も少なくないようです。

打開策を検討してもらうためには、
当事者が声を上げ、多くの人にこのことを知ってもらうことが不可欠。

表現に従事する者たちも同じように、
文化、芸術の灯を絶やさないため、
勇気を出して、
「伝える努力」を重ねることが必要な時代に差し掛かっているのかもしれません。


(参考URL)
・令和2年度「文化行政調査研究」
諸外国における文化政策等の比較調査研究事業報告書
(一般社団法人 芸術と創造)
https://www.bunka.go.jp/tokei_hakusho_shuppan/tokeichosa/pdf/93146001_01.pdf?fbclid=IwAR0i3YSb-cVIF_2sRKndUE7V4beIubm29pAuhYc6gu8EQMb62_FXkreMm2s

・タッチパネルが視覚障害者の新たな障壁に。
「暗証番号が入力できず、買い物を諦めることも」
(Spotlite)
https://spot-lite.jp/touchpanel-interview/
‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

2. 今月の一枚「私の視線」

最近購入したソファーベッド。

長年愛用していた二人掛けのソファーから、
愛犬のさくらを含め、家族3人でゆっくりできるサイズのものに変更!

生活を充実させるアイテムをワクワクしながら選んだり、実際に購入できるほどに、
日々活動させていただけている幸福を噛み締めながら、
毎日この上でゴロゴロしています(笑)。

https://instagram.com/p/CvOlUi0PQSy/

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

3. ホームケア土屋のコラム掲載情報!

『私の視点』とはまた異なる角度から思いを書き綴っている、
「ホームケア土屋」のblog内での片岡亮太のコラム。

今回は、「エンタメのバリアフリー」と題し、
弱視だった子供の頃から現在に至るまで、
アニメやテレビゲーム、映画やテレビドラマとの関係が、
どのように変化してきているかについて3回シリーズで執筆しました。

その第3弾が公開されています。

第1弾、第2弾と合わせてぜひご一読ください。

「エンタメのバリアフリー」~1
https://homecare-tsuchiya.com/blog/13438/

「エンタメのバリアフリー」~2
https://homecare-tsuchiya.com/blog/13511/

「エンタメのバリアフリー」~3
https://homecare-tsuchiya.com/blog/13622/

☆ これまでの記事は、ホームケア土屋のトップページで
「片岡亮太」と検索していただけると一覧表示されます。

ホームケア土屋HP
https://homecare-tsuchiya.com/

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

4. 活動報告(7月)

7/21 ライブ『太鼓に象の足』(@江古田Live in Buddy)に、
Ajarriaとして出演
7/22 『水野只道を偲ぶ会』(@ あさか大師香林寺)に、
Ajarria及び八丈太鼓まごめ会として演奏
7/28 「沼津市立高尾園」様(救護施設)の納涼祭にて、
Ajarriaとして演奏

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

最近、根を詰めて稽古やトレーニングをした後は、
お湯ではなく水のシャワーを浴びて、頭と筋肉を冷ますようにしています。

燃えるほど熱かった身体が冷えて、すっとするのが実に心地よい!

日中の外出前には、みんな水浴びをして、
その冷たさと、気化熱の心地よさを堪能する文化が生まれたら、
消費電力の増加に歯止めがかかるのでは?などと考えながら、
暑さと戦っている今日この頃です。



----------
片岡亮太(和太鼓奏者/パーカッショニスト/社会福祉士)
「人が集い、音が響き、時が輝く」
☆演奏、講演、指導(グループでも個人でも可)、執筆等、ご連絡は以下から☆
いつでもお待ちしています。
Mail: r_taiko_fukumimi@yahoo.co.jp
Blog(Japanese): http://ameblo.jp/funky-ryota-groove/
twitter: http://twitter.com/funky_ryota
Facebook: http://www.facebook.com/#!/ryota.kataoka.566
youtube channel: https://www.youtube.com/user/Ajarria
 

片岡亮太ニュースレター~時明かり~第72号

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

0. はじめに

日頃より私、片岡亮太への暖かなご支援、
ご声援を賜り誠にありがとうございます。


☆☆♪♪♪♪♪♪♪♪☆☆ ライブ情報 ☆☆♪♪♪♪♪♪♪♪☆☆

2023年7月21日(金)
山村優子の恩師で、日本の前衛的なホルン演奏のパイオニア、古田儀左ヱ門さん、
そして同じくホルンの鄭亮さんと共に、
それぞれホルンと打楽器のデュオで演奏をするという、
これまでにないコアな内容による異色のライブをいたします!

三者三様のホルンと打楽器の共演、
ぜひお聞き逃しなくっ!!

『太鼓に象の足』
古田儀左ヱ門(ホルン)×丹寧臣(ドラム)
山村優子(ホルン)×片岡亮太(和太鼓/打楽器)
鄭亮(ホルン)×香村かをり(コリアンパーカッション)

江古田BUDDY
東京都練馬区旭丘1-77-8 双葉会館B2F
電話 03-3953-1152
https://buddy-tokyo.com/
開演:19:00/チャージ:¥2,500

☆☆♪♪♪♪♪♪♪♪☆☆☆☆♪♪♪♪♪♪♪♪☆☆☆☆♪♪♪♪♪♪♪♪☆☆

例年より早い入梅と、季節外れの台風に伴う豪雨被害など、
今月は雨の動向にやきもきした1か月でしたね、
皆様いかがお過ごしでしょうか?

月初の台風に際しましては、多くのご心配のメッセージをありがとうございました。

おかげさまで我が家や近隣では目立った被害はありませんでしたが、
市内の河川の増水や、最寄り駅であるJR三島駅の浸水など、
過去に経験のないことが多数発生して驚きました。

これからは、経験則に頼りすぎず、細心の注意で備えていかねばなりませんね。

さて、上記の7月21日のライブ、
ホルンと打楽器のデュオだけが集まるなんて、前代未聞の内容ですので、
今からワクワクしています。

会場は、久しぶりに伺う「Buddy」さん。

江古田駅からすぐの、アクセスも良いライブハウスです。

我々Ajarriaはコロナ禍を経て進化した二人の音楽を引っ提げて出陣いたします!

他のユニットがどんな演奏をなさるのかは、はっきり言って予測不能(笑)。

山村優子がこの日のために新曲も書いているようなので、
それも楽しみなところです。

皆様ぜひお越しください!!
(特にご予約等は必要ありませんが、
お越しいただける場合は、事前にご一報いただけると励みになります)

こちらのライブをはじめ、
各地へ伺い、直接演奏や講演をお聞きいただける機会が戻ってきた今、
この数年行っていたオンラインでの活動は、一区切りがついたと感じています。

これまで、活動支援のお振込みを頂いたり、動画をご視聴くださるなどの形で
コロナ禍中の歩みを応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。

今月号からは、『音楽のプレゼント』に代わって、
その月々に行っていた主な活動についてご紹介させていただきます。

一般公開されていないために、
SNS等でも発信できていなかった演奏や講演、執筆の情報などを
こちらの報告を通して、皆様に知っていただけましたら幸いです。

それでは時明かり第72号をお届けします。


‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

1. コラム「私の視点」
「『元視覚障害者』に向かって」

「不快感の解消を自分で行なうのが文化、人に任せるのが文明」

先日動画サイトで見つけた、
落語家の立川談志師匠による1987年の漫談の中での言葉です。


何でも自由に発言でき、家電のスイッチ一つで家事を済ませられる現代と違い、
昔は、米を炊くだけでも、様々な知恵と手間を要したし、
政治や体制の批判は、ジョークや小話に紛れさせるなど工夫が必要だった。

けれど、その「面倒くさい」行為には、「文化」が宿っていた。

要約すればそのような内容。

いたく感動しました。


そこで今回は、
この談志師匠の言葉を通じて考えたことについて書かせていただきます。


2018年に和太鼓界の巨匠、林英哲さんと共演させていただいた際の稽古の中で、
「和太鼓で使用する木星の台は、楽器の高さや角度を自在には調整できないから、
使い勝手は悪いけど、そこに奏者が寄り添うことが大事だと思うんです」
と、英哲さんが話してくださり、深く感銘を受けました。

当時僕が多用していたのは、洋楽で使用するドラムの鉄製スタンド

楽器の移動を運送に頼ることが多く、さらに目で太鼓を認識できない僕にとって、
コンパクトに折りたためて、自由に角度を変えられるドラムスタンドは、
絶好のアイテム。

でも、日本の伝統楽器を用いた演奏に、「利便性」を追求してよいのか…?

また、英哲さんはもちろん、
英哲さんのもとで長年修行されている、はせみきた師匠の代名詞でもある、
背丈ほどの高さに配置された大太鼓を打ち込むスタイルの演奏は、
その高さに腕や撥をキープしていることさえしんどい場所に、わざわざ太鼓を置き、
大きく開脚して、ぐっと腰を落とした姿勢を保持しながら、
全力で腕を振り続けるもの。

あえて言うなら非効率の塊。

でも、その「不自然」を鍛錬を通して自分のものとし、
限界まで心身を追い込みながら演奏を続ける意思と行為には、
他の追随を許さない「何か」が宿っている。

僕もそれを目指したい。

以来、奏法や使用する楽器、台の種類が一変。

運送時の手間は増えたし、演奏で求められる体力や筋力は桁違い。

思い通りにいかない瞬間も多くなりました。

けれど、そんな「面倒くさいこと」の積み重ねによって、
確かな「説得力」が生まれていると感じます。

談志師匠の言葉を借りるなら、
きっとその先にあるものこそが「文化」なのでしょう。


話は変わりますが、僕は近年、
「障害者」とか、「障害」という言葉への違和感が拭えません。

確認できた限りで、日本においてこれらの言葉は、約80年使われ続けています。

一方英語圏では、障害を刺す用語として、
「ハンディキャップ(handicap)」が使われていた時代から、
医学的な心身の機能の不全は「インペアメント(impairment)」、
それに伴う社会生活の困難は「ディスアビリティ(disability)」、
へと変わっています。

例えば、全盲であるというインペアメントは治療できなくても、
移動や労働において生じる困難など、
ディスアビリティは、社会変革や技術の発展によって、いくらでも解消し得る、
だから、両者は明確に区別して呼称する必要がある。

これは、根底に流れるそんな概念によって生まれた変化です。

さらには語順も、かつての
「ディスエイブルド・ピープル(disabled people)」
ではなく、
「ピープル・ウィズ・ディスアビリティ(people with disability)」
のように、まず「人」ありきとするのが今の主流。

その他、僕が把握しきれていないものも含めたら、きりがないほどの言葉の変遷が、
この100年ほどの間に生じています。

そしてそういった言葉の移り変わりは多くの場合、
障害のある当事者たちの社会運動によってもたらされてきました。

残念ながら日本では、同種の言葉の変化は見られません。

どころか、インペアメントとディスアビリティの違いすら、
意識されていないことがほとんど。

でも、多くの障害当事者の方たちが、
生活の不便解消のため、IT技術の発展などを牽引したり、
各種権利拡充のために、日々奮闘してくださっているように、
「障害」と呼ばれて久しい心身の特徴や、
それに伴う社会生活上の障壁を称する言葉を、
当事者自身の力で一新できた時、
そこにはまぎれもない「文化」が宿るはず。


いつか
「昔は、○○を『障害』なんて呼んでいました」
と笑いつつ、
「僕は『元視覚障害者』です。」
と自己紹介できる未来へ皆さんと向かうべく、
僕はこれからも活動し続けます。

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

2. 今月の一枚「私の視線」

ジャンベと大太鼓。

最近、この二つの楽器の演奏が楽しくて仕方がありません。

撥で打つ大太鼓に対し、
ジャンベは素手で打つので、
用いるテクニックは全く違います。

でも、たった一台で無数の音色を作り出せる点、
情熱的に打ち込める点など、
僕の中では共通すると感じられることが多数あり、
両者の演奏を同時進行で深めていくべく、
このところ稽古に励んでいます。

https://www.instagram.com/p/CuGLEQPPe1C/?igshid=MzRlODBiNWFlZA==

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

3. ホームケア土屋のコラム掲載情報!

『私の視点』とはまた異なる角度から思いを書き綴っている、
「ホームケア土屋」のblog内での片岡亮太のコラム。

今回は、「エンタメのバリアフリー」と題し、
弱視だった子供の頃から現在に至るまで、
アニメやテレビゲーム、映画やテレビドラマとの関係が、
どのように変化してきているかについて3回シリーズで執筆しました。

その第1弾、第2弾が公開されています。

ぜひご一読ください。

「エンタメのバリアフリー」~1
https://homecare-tsuchiya.com/blog/13438/

「エンタメのバリアフリー」~2
https://homecare-tsuchiya.com/blog/13511/

☆ これまでの記事は、ホームケア土屋のトップページで
「片岡亮太」と検索していただけると一覧表示されます。

ホームケア土屋HP
https://homecare-tsuchiya.com/

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

4. 活動報告(4月~6月)

(4月)
4/6 企業イベント(世界26か国からのゲストが参加)にて「Ajarria」として演奏

(5月)
5/1 NHK総合『阿佐ヶ谷アパートメント』#5出演
5/5 『三島市春の大通り商店街まつり』にて「Ajarria」として演奏
5/8 NHK総合『阿佐ヶ谷アパートメント』#6出演
5/26 「株式会社アオバヤ」様の経営計画発表会にて、「Ajarria」として演奏
5/28 『佐野幸二・片岡亮太シークレットライヴ』@調布市立石原小学校
5/31 「沼津市市民憲章推進協議会」様の総会にて講演

(6月)
6/8 「神戸学院大学」様にて、『多様性プロジェクト』
(一般社団法人 社会応援ネットワーク様主催)講師として山村優子と講演&演奏
6/12 「明治学院大学」様にてゲストスピーカーとして講義
6/15 「慶應義塾大学 大学院理工学研究科」様への研究協力
6/19 「関西大学」様にて、『2023年度春季人権啓発行事講演会』講師として講演
6/20 「静岡県立沼津視覚特別支援学校」様にて、
学校運営協議員として学校運営協議会への出席
6/22 「日本デザイン福祉専門学校」様にてゲストスピーカーとして講義
6/23 「静岡県消費者団体連盟」様の研修にて講演


‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

数年ぶりに全国各地を訪問させていただく生活が帰ってきたことに
大きな喜びを抱きつつも、
「長距離移動ってこんなに体力を使っただろうか?」
という何とも言えない疲労感を日々感じています。

これはかつての日常にまだ慣れていないだけなのか、はたまた加齢ゆえなのか…?

この夏は、心身ともに改めて体力増進に努めます!(笑)

----------
  片岡亮太(和太鼓奏者/パーカッショニスト/社会福祉士)
 「人が集い、音が響き、時が輝く」
☆演奏、講演、指導(グループでも個人でも可)、執筆等、ご連絡は以下から☆
 いつでもお待ちしています。
Mail: r_taiko_fukumimi@yahoo.co.jp
Blog(Japanese): http://ameblo.jp/funky-ryota-groove/
twitter: http://twitter.com/funky_ryota
Facebook: http://www.facebook.com/#!/ryota.kataoka.566
youtube channel: https://www.youtube.com/user/Ajarria
 

片岡亮太ニュースレター~時明かり~第71号

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

0. はじめに

日頃より私、片岡亮太への暖かなご支援、
ご声援を賜り誠にありがとうございます。


☆☆♪♪♪♪♪♪♪♪☆☆  特集記事のご紹介  ☆☆♪♪♪♪♪♪♪♪☆☆

この度、視覚障害に関する多様な情報を発信しているサイト、
「Spotlite」様から取材していただき、
特集記事を作成していただきました!

これまでの歩みや、活動にかける思いをまとめていただいておりますので、
ぜひご一読ください。

https://spot-lite.jp/ryota-kataoka/

SNS等でもご紹介いただけますと嬉しいです。
よろしくお願いいたします。

☆☆♪♪♪♪♪♪♪♪☆☆☆☆♪♪♪♪♪♪♪♪☆☆☆☆♪♪♪♪♪♪♪♪☆☆

一足飛びで真夏が来たような気温と日差しの日が続いたかと思いきや、
早くも全国的な入梅、
少々慌ただしい季節の移り変わりですね。

皆様いかがお過ごしでしょうか?

NHK総合「阿佐ヶ谷アパートメント」出演に際しましては、
たくさんのメールやメッセージ等、本当にありがとうございました。

多くの方から「見たよ」とのご連絡をいただけて、うれしかったです。

全国で放送される人気番組への出演ということもあり、
視覚障害のある社会福祉士の端くれとして、
社会への思いを少しでも発信できればと、
スタジオ収録の際には様々なことを力説していたのですが、
いずれもテレビのバラエティに耐えうる
「トーク力」や「瞬発力」が足りず、
思い描いたようにはオンエアに反映していただくことはかないませんでした。

とはいえ、出演させていただいた回ではいずれも、
つたない話を面白く編集していただき、
また、VTRに対するコメントも多数採用していただくことができ、
とても素敵な記念になりました。

またぜひ!こういった機械にお声がけいただけるよう、
短く素早く勢いよく
楽しいお話ができるよう、精進いたします。


いずれにしましても、得難い経験をさせていただけて、
大きな励みになりました。

ありがとうございました!!

それでは時明かり第71号をお届けします。

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

1.コラム「私の視点」
「手探りが共演になるまで」(後編)

この4月に結婚10周年を迎えました。

ニューヨークでのジャズの共演から始まった二人での歩み。

音楽家同士である一方、
視覚障害の有無という大きな「違い」を内包している夫婦としての日々は、
まさに紆余曲折。

そこで今回は、そんな「夫婦」としての
我々の道のりについて書かせていただきます。

入籍後数年は、お互いの活動を尊重し、
日米で離れて暮らしていた僕たち。

新婚時代には、こんなことがありました。

ある時、久々に帰国する妻を迎えるべく、
気合いを入れてトイレ掃除をしたつもりが、
実際には、汚れが付着したブラシを使ってしまい、
便器は綺麗になるどころか、悲惨な状態。

しかも、洗剤のボトルの形状をよく確認せずに使ったせいで、
薬液が床や壁に飛び散っているのに僕は気づいていない。

ピカピカになったお手洗いを見せて、
幸せな日本での生活の序曲としようと思っていた僕に、
帰宅した優子さんが発したのは、
称賛の声どころか、
「何これ~!」
という悲鳴でした。

今なら、あの瞬間の彼女の驚きや落胆は容易に想像できます。

僕と出会うまで、全盲の人と親しくなったことのなかった優子さんからすれば、
「目が見えない人との生活って、こういうことなの?」
と、現実を突きつけられた思いだったことでしょう。

当時は、それを受け止められず、
喜ばせたくてやったことが、うまく行かなかった悔しさや情けなさ、
目が見えていればあり得ないであろう失敗をしてしまったショックで心は真っ黒。

結果、
「大げさな反応をするなっ!」
と怒ってしまい、そこからは口論に。

今でも胸が痛むエピソードです。

その後、家事能力の高い視覚障害のある友人に話を聞いたり、
掃除用具を検討したことで、
あらかじめ洗剤が染み込んでいる「流せる」スポンジやウェットティッシュで
便器を磨き、
時にはビニール手袋をはめ、
手で触って落ち切れていない汚れがないかを確認したり、
床も、隅々まで手で拭くようになったため、状況は好転。


以来、現在に至るまで僕が我が家のトイレ掃除担当です。


また、公私ともにパートナーであるがゆえに味わった苦い感情もありました。

二人の活動についてメディアの方から取材を受けた際、
世界的にも稀なジャズホルン奏者・作曲家として
ニューヨークを拠点に活動してきた山村優子へは、
音楽やホルンに関する質問が集中する。

でも僕に投げかけられる最初の言葉は大抵、
「目はいつから見えないのですか?」
というもの。

純粋にミュージシャンとして注目される優子さんと
「障害者」であることがクローズアップされる僕。


同業者と結婚することを決めた時点で
こうなることは予想していましたが、
実際に体験してみると、思いの外、心をえぐられる。

振り返れば、僕たち夫婦の場合、
視覚障害にまつわる「厄介なこと」はたくさん。

日常生活はもちろん、仕事においても
二人の間の様々な「差異」を認識せざるを得ない瞬間が否応なく訪れる。

それを笑って受け流せる日ばかりではありません。

僕たちは、何度もぶつかり、悩み、時には嘆きながら、この10年歩んできています。

本音を言えば、それはかなり「面倒臭い」日々でした。

にもかかわらず今日まで二人で歩を進めてこられている理由は、
青臭い綺麗事かもしれませんが、
「共に生きていきたい」
という気持ちを共有できているからに他なりません。

お互いの演奏を初めて聞いた時、
「ぜひ共演したい!」
と感じ、
それが今日のAjarria(アジャーリア)に繋がっていくように、
「この人と歩んでいきたい」
と思う気持ちがあったからこそ、
数々の困難を前向きに乗り越えて来られました。

「家族」を「小さな社会」と考えるならば、
多様な人が暮らすこの社会全体にも、
我が家と似たことが言えるのかもしれません。

人権の尊重や差別の禁止、
平等な環境と偏見の是正といった命題に、
論理と理屈で挑戦し続けることは言うまでもなく重要。

ですが、社会を構成する僕たち一人一人の中に、
違いを許容し合いながら、
「共に生きていきたい」
という願いと意思を宿らすことができれば、
そこには、概念や学問、イデオロギーを超越し、
「共生」の実現を阻む壁を打ち破るほどの、
大きな力がきっと生まれる、僕はそう信じます。

音楽も結婚生活も、
不器用な「手探り」から始まった僕たち。

ようやく「共演」に至れたからこそのハーモニーを、
これからも大切に奏で続けます。

* 山村優子と「共に演奏したい!」と思った思い出の一曲はこちら。

僕が渡米する前に、自己紹介としてこの曲が送られてきた時の衝撃と感動は、
きっと一生忘れません。

山村優子『Thirst(サースト)』
https://www.youtube.com/watch?v=UXYVk3Nk1Gc

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

2. 今月の一枚「私の視線」

最近、我が家の物干しスペースの柱に結び付けたロープをガイドに、
庭との間にある2段の段差を使った「踏み台昇降」がお気に入りのトレーニング。

室内から、不思議そうな顔で見つめてくる、愛犬さくらの視線を感じつつ、
日々汗をかいています。

https://www.instagram.com/p/Cs2mG2FPDGt/?igshid=MzRlODBiNWFlZA==

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

3. ホームケア土屋のコラム掲載情報!

重度の障害のある方々への
重度訪問介護を全国で提供している
「ホームケア土屋」のblog内で連載させていただいている
片岡亮太のコラム。

『私の視点』とはまた異なる角度から思いを書き綴っている連載。

今回は、「大学/友達/恩返し」と題し、
大学時代の友人関係や、
視覚障害のある学生として当時感じていたことなどについて
今振り返って考えたことを、4回にわたって執筆しました。

今月はその第3回、第4回が公開されています。

少々ボリュームがありますが、
先月分と合わせて、ぜひご一読ください。

「大学/友達/恩返し」
第一回
https://homecare-tsuchiya.com/blog/13136/

第二回
https://homecare-tsuchiya.com/blog/13215/

第三回
https://homecare-tsuchiya.com/blog/13246/

第四回
https://homecare-tsuchiya.com/blog/13347/


☆ これまでの記事は、ホームケア土屋のトップページで
「片岡亮太」と検索していただけると一覧表示されます。

ホームケア土屋HP
https://homecare-tsuchiya.com/

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

4. 音楽のプレゼント!

片岡亮太Facebook
http://www.facebook.com/#!/ryota.kataoka.566
(演奏動画は投稿の最初に「♪音楽のプレゼント♪」とタイトルを付けています)

Ajarriaのyoutubeチャンネル
https://www.youtube.com/user/Ajarria
(Facebookに投稿した全動画をアップしています)

山村優子のyoutubeチャンネル
https://www.youtube.com/user/yukohorn
(山村優子のジャズホルンの世界をお楽しみください!)

山村優子のインターネットラジオ!
https://radiotalk.jp/program/76192

Zoomでの配信番組アーカイブ
https://www.youtube.com/playlist?list=PLEGv1kEnujhBf1yRNXDQUI5y5UPXih988

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

日中は汗ばむ陽気なのに、朝晩は肌寒い、
そんな日が続いています。

気温や気圧の乱高下は心身のダメージに繋がりやすいので、
皆様どうぞご自愛ください。


----------
  片岡亮太(和太鼓奏者/パーカッショニスト/社会福祉士)
 「人が集い、音が響き、時が輝く」
☆演奏、講演、指導(グループでも個人でも可)、執筆等、ご連絡は以下から☆
 いつでもお待ちしています。
Mail: r_taiko_fukumimi@yahoo.co.jp
Blog(Japanese): http://ameblo.jp/funky-ryota-groove/
twitter: http://twitter.com/funky_ryota
Facebook: http://www.facebook.com/#!/ryota.kataoka.566
youtube channel: https://www.youtube.com/user/Ajarria
 

片岡亮太ニュースレター~時明かり~第70号

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

0. はじめに

日頃より私、片岡亮太への暖かなご支援、
ご声援を賜り誠にありがとうございます。

☆☆♪♪♪♪♪♪♪♪☆☆  テレビ出演のお知らせ  ☆☆♪♪♪♪♪♪♪♪☆☆

昨年4月にNHK総合「阿佐ヶ谷アパートメント」内で放送された、
ボディビルダー坂本陽斗選手とのキャンプ。

https://www.youtube.com/watch?v=8OeTYFKMakU

こちらが大変好評だったとのことで、
複数回の再放送や、再編集版の放送などを経て、
何とわたくし片岡亮太、
この度、同番組「阿佐ヶ谷アパートメント」の住人として
スタジオ出演させていただきました!!

5月1日、5月8日放送分の二週にわたって登場しております。

アパート大家の阿佐ヶ谷姉妹さん、
レギュラー出演されている飯尾和樹さん、
そして今回「同室」の住人としてご一緒させていただけた
シンガーやタレント、モデルとして活躍されている
當間(とうま)ローズさんをはじめ、
個性あふれる方々と共に、あれこれ語っておりますので、
ぜひ番組、ご視聴ください!!

「阿佐ヶ谷アパートメント」#5&#6
(放送日)
#5: (NHK総合) 5月1日(月) 後11:00-11:29
※再放送5/6前10:05-

#6: (NHK総合) 5月8日(月) 後11:00-11:29 
※再放送5/13前10:05-

番組HP
https://www.nhk.jp/p/ts/BM338X5G3Y/schedule/

* 坂本陽斗選手とのキャンプの映像は、
5/19(金)0:45~
(5/18(木)の深夜24:45~)
からEテレでまたまた再放送されるそうです!!
☆☆♪♪♪♪♪♪♪♪☆☆☆☆♪♪♪♪♪♪♪♪☆☆☆☆♪♪♪♪♪♪♪♪☆☆


夏を思わせる暑さの日が続いたかと思えば一気に気温が下がったりと、
今年の春は少々気候が安定していませんが、
皆様いかがお過ごしでしょうか?

冒頭でお知らせいたしました「阿佐ヶ谷アパートメント」への出演。

このお話をいただいてから、速く皆さんにご報告したいと思っていたのですが、
やっとお伝えすることができます!!

人生初となるTVのバラエティ番組は、
撮影のすべてが新鮮で、感動の連続でした!

特に阿佐ヶ谷姉妹さんの飾らないお人柄と
僕のように撮影に不慣れなゲストへの細やかなお気づかいには、
多くのことを学ばせていただきました。

収録前日の演奏の疲労と、緊張のあまり、
他の出演者の方がお話になっている最中に
ふくらはぎがつったりなどもしましたが(笑)、
全力投球でトークしておりますので、
その様子、見届けていただけましたら幸いです。


それでは時明かり第70号をお届けします。

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

1.コラム「私の視点」
「手探りが共演になるまで」(前編)

僕にとって理想の演奏家を一言で言うなら「落語家」です。

落語は、たった一人の語りで様々な物語を紡ぐ話芸。

その口調、声色、仕草によって、
聴衆の脳内には、
知恵者の御隠居、間抜けな与太郎、
威勢の良い女将さん、艶っぽい花魁などの姿が描き出される。

そんなふうに、一人の奏者、一台の楽器が繰り出す音も、
場面ごとにその表情を切り替えることができたら、
表現できる音楽の幅はぐっと広がる、
そう思うからです。

最近、ようやくその理想に近づきだしている手応えを
感じられるようになってきました。

今回は、そのことについて書かせていただきます。


去る3月31日、静岡県内のブックカフェにて、
ジャズホルン奏者で作曲家の山村優子と、数年ぶりに行った、
二人きりでのジャズセッション。

ホルンと和太鼓のデュオ
「Ajarria(アジャーリア)」として国内外の舞台に立ち、
その一方では、視覚障害の有無という
ある種の「異文化」をバックグラウンドに持つ夫婦として、
約10年生活を共にしてきている僕たち。

二人の歩みの始まりは、2011年の3月、
当時優子さんが毎週演奏していた、
ニューヨーク市のクイーンズ区にある小さなレストラン
「ラ・フロール」でのジャズの共演。

そのために購入した南米の打楽器カホンは、今でも愛用しており、
先日のライブも同じ楽器で臨みました。

会場の広さもラ・フロールに似ていたこともあり、
まるであの頃にタイムスリップしたかのよう。

けれどそこで生まれた音楽は、12年前とは異なるものでした。

ダスキン愛の輪基金「障害者リーダー育成海外研修派遣事業」の
第30期研修生として単身渡米し、約2ヶ月が経った頃、
友人を通じて日本を立つ前からコンタクトを取っていた優子さんに
共演を依頼したところから始まったジャズへの挑戦。

それは苦難の日々でした。

楽しみとして聞くことはあっても、
分析的に聞いたり、学んだりしたことなどなかったジャズ。

多くのお客さんが週末のディナーを楽しんでいるラ・フロールのフロアで、
「試しに、スタンダードナンバーの○○をゆっくり目のスイングでやってみよう」
と言われても、何をやれば良いやら、ちんぷんかんぷん。


何とか音は出すも、
例えるなら、強い東北弁訛りの人が、
強引に関西弁を喋ろうとしているよう。

ぎこちなさが半端じゃない。


本場のジャズを第一線で演奏し続けている優子さんと、
基本的に和太鼓しか演奏してこなかった僕の波長が簡単に一致するわけもなく、
二人の音は噛み合わない。

おまけに、ジャズはその場の空気に応じて
アドリブが多用される音楽なのに、
僕はアイコンタクトが不可能。

当然、音を聞くだけで意図を理解できるほどの経験値もない。

どうしたものかと困った優子さんが咄嗟に、
「ソロを打っていいよ!行け亮太!!」
とばかりに僕の足をギュッと踏む。

でも僕には、それが、
「止まれっ!」
の合図だと思って音を止めてしまい、唐突に音楽が終わる。

気まずい沈黙…。

そんなことをなん度も繰り返しました。

でも諦めたくなくて必死でもがいた結果、
徐々に二人の音が調和し始め、
その充実と共に、今日のAjarriaの構想も生まれていくことになります。


あれから12年後。

そこには、全体の流れは優子さんが整理しつつも、
どの曲をどんなテンポのどんなリズムのバリエーションで演奏するか、
僕からも提案しながら、ライブを組み立てている我々の姿がありました。


その演奏の中で僕は、
スタンダードなジャズやボサノバ等のリズムを奏でつつ、
ちょっとした遊び心で、その乗りの中に和太鼓のリズムのエッセンスや、
激しい大太鼓の独走のような音圧、
、その場で思いついた打法を紛れ込ませていく。

冷静に安定したビートを提示する自分と、
繊細で柔らかなタッチでじっくりリズムや音色に変化をつけようとする自分、
荒々しく、野生的にカホンを打ち込む自分など、
僕の中の様々なキャラクターが
瞬間的に、そして即興的に入れ替わっていく様は、
まさに、目指してきた演奏のあり方そのもの。


また、長年の共演を通じてお互いの癖もわかっているから、
音を聞いているだけで、
相手が次にどうしたいと思っているかが伝わってくる。

そこに、以前のような足への合図など必要ない。


まだまだ道半ばではありますが、
手探りだったジャズへの挑戦が、
ようやく「共演」に至った。

そんな実感を持てた一夜。

もしかしたらそれは、「夫婦」としての歩みにも言えることなのかもしれません。

(続く)

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

2. 今月の一枚「私の視線」

3月31日のジャズセッションの一週間後には、
Ajarria(アジャーリア)として、
ある企業の、世界26か国の関係者の方々が集まるパーティにて
演奏をさせていただきました。

様々なジャンルを行き来して音楽を紡いでいく、
それが我々だからこその面白さ。

これからも鍛錬を重ねます。

https://instagram.com/p/Crm9m-sPGN0/

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

3. ホームケア土屋のコラム掲載情報!

重度の障害のある方々への
重度訪問介護を全国で提供している
「ホームケア土屋」のblog内で連載している僕のコラム。

今回は、「大学/友達/恩返し」と題し、
大学時代の友人関係や、
視覚障害のある学生として当時感じていたことなどについて
今振り返って考えたことを、4回にわたって執筆しました。

その第一回、第二回が公開されています。

ぜひご一読ください。

「大学/友達/恩返し」
第一回
https://homecare-tsuchiya.com/blog/13136/

第二回
https://homecare-tsuchiya.com/blog/13215/


☆ これまでの記事は、ホームケア土屋のトップページで
「片岡亮太」と検索していただけると一覧表示されます。

ホームケア土屋HP
https://homecare-tsuchiya.com/

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐
4. 5月5日、「三島市春の大通り商店街まつり」にAjarriaで出演!

活動開始当初から10年以上にわたって毎年お声がけいただいている、
5月5日、三島市内の大通り商店街での演奏。

11:00~16:00の間の歩行者天国の中で、今年も演奏いたします。

場所は、中央町の「はま寿司」さんの傍を予定しています。

当日、雨天の場合、演奏の中止があり得るので、
若干お天気が心配ですが、
お近くの方はぜひ遊びにいらしてください。
*中央町商店街さんのご厚意で、
毎回投げ銭ライブとさせていただいております。


5. 音楽のプレゼント!

片岡亮太Facebook
http://www.facebook.com/#!/ryota.kataoka.566
(演奏動画は投稿の最初に「♪音楽のプレゼント♪」とタイトルを付けています)

Ajarriaのyoutubeチャンネル
https://www.youtube.com/user/Ajarria
(Facebookに投稿した全動画をアップしています)

山村優子のyoutubeチャンネル
https://www.youtube.com/user/yukohorn
(山村優子のジャズホルンの世界をお楽しみください!)

山村優子のインターネットラジオ!
https://radiotalk.jp/program/76192

Zoomでの配信番組アーカイブ
https://www.youtube.com/playlist?list=PLEGv1kEnujhBf1yRNXDQUI5y5UPXih988

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

激しい寒暖差で今月半ばは、若干「春バテ」気味でしたが、
よく食べ、よく寝て、良く動いて!
新陳代謝を上げ、自律神経のバランスを整えて、
またエネルギッシュに再稼働中です。

30代後半に差し掛かり、
近年は胃の調子がいまいちなんてことも時折ありますが、
負けていられません!

皆様もどうぞご自愛ください。


----------
  片岡亮太(和太鼓奏者/パーカッショニスト/社会福祉士)
 「人が集い、音が響き、時が輝く」
☆演奏、講演、指導(グループでも個人でも可)、執筆等、ご連絡は以下から☆
 いつでもお待ちしています。
Mail: r_taiko_fukumimi@yahoo.co.jp
Blog(Japanese): http://ameblo.jp/funky-ryota-groove/
twitter: http://twitter.com/funky_ryota
Facebook: http://www.facebook.com/#!/ryota.kataoka.566
youtube channel: https://www.youtube.com/user/Ajarria

 

片岡亮太ニュースレター~時明かり~第69号

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

0. はじめに

日頃より私、片岡亮太への暖かなご支援、
ご声援を賜り誠にありがとうございます。

春の風と陽光、花々の香りや草木の芽吹きの気配が
全身に春を感じさせてくれる、そんな日が続いていますね。

皆様いかがお過ごしでしょうか?

2020年より続いていました新型コロナウイルスの影響による活動の停滞も、
ようやく終わりを迎えたように感じられる最近は、
まさに萌芽や啓蟄の如く、
この3年余りの間に蓄えたエネルギーを思い切り放出する、
そんな幸せな機会に多数恵まれながら、日々を過ごしています。

新年度に向け、多方面から演奏や講演、執筆等のお話も頂いており、
ありがたくて胸がいっぱいになることもしばしば。

ご期待に応えられるよう、技と身体、心を磨いて
一つ一つの舞台に備えたいと思っています。

直前のお知らせになってしまいますが、
3月31日(金)には、
静岡市内の「ブルー・ブックス・カフェ静岡店」さんにて、
実に久しぶりにホルンの山村優子と、完全に二人だけでジャズの演奏をいたします!

今は和太鼓とホルンのユニットとして方向性が固まった我々ですが、
その始まりは、2011年、ニューヨーク市内のクイーンズ区にあるレストランで、
今回のように、二人きりでジャズのセッションをしたことでした。

数年ぶりに原点に帰るような演奏、今からとても楽しみです。

詳細は4.に記載しておりますので、
お時間が許す方はぜひ遊びにいらしてください。

それでは時明かり第69号をお届けします。


‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

1.コラム「私の視点」
「ワン・オブ・アス」

先日、卒業15周年式典に出席するため、
数年ぶりに母校上知大学を訪問しました。

コロナの影響が下火になったタイミングでの開催だったこともあり、
都心外から上京して参加する同級生も多数。


旧友と再会し、たくさんのことを語り合いながら食べたり飲んだり歌ったり…。

その中で、僕は不意に何とも言えない感動に包まれました。

今回はそのことについて書かせていただきます。


上智大学社会福祉学科に入学したのは2003年の4月。

当時の上智大学にとって、僕は十数年ぶりの全盲の学生。

そのため、視覚障害に対する支援のノウハウの蓄積がない。

そこで、必要な環境を整えるための話し合いを入学前から重ねたのですが、
一通りの目途が立った時、
障害のある学生への対応の中心的役割を果たしておられた副学長が、
「学生生活が始まれば、想定していなかったことも生じるだろうから、
それはその都度相談してください。」
と言ってくださり、心強かったことをよく覚えています。

実際、卒業までの4年間、いろいろな壁にぶつかることもありましたが、
その多くを、大学全体でサポートしていただきました。

例えば、授業の配布資料や教科書の点字化やデータ化。

当初は地元のボランティアの方々や家族に依頼し、
「自力で」解決しようと奔走していたけれど、
履修科目が増えるにつれ、そのやり方ではまかないきれなくなっていく。

他の学生は、本屋で本を買ったり、授業に出席すれば、
教科書も資料も簡単に読めるのに、
僕は「読む」にたどり着くまでのステップが多い。

「学生として、学ぶことを努力するのではなく、
学ぶために努力していたら本末転倒だ!」

ある時そう思い、学科の先生に相談したところ、
すぐに検討してくださり、
ほどなくして、事務の方たちが、
点字化をしてくれる機関との窓口になってくださることが決定。

その時に感じた喜びと感謝は今でも忘れられません。

このように、多くの先生方や事務の方々に支えられ、僕の学びは成り立ちました。

一方、日常生活において、
さりげなく手伝い、力を貸してくれたのはたくさんの友人たち。

後に経験するコロンビア大学内の設備と比較したら、雲泥の差があるほど、
バリアフリーではなかった上智大学内での移動や、
ちょっとした書類の作成、
こまごまとした困りごとにおいて、
同級生やサークル仲間、
先輩後輩たちが、友人関係の延長線上で
毎日のように助けてくれていたからこそ、
僕の大学時代が充実したものになっていたことは間違いありません。

ただ、今振り返ってみると、当時の僕は
視覚障害があることで降りかかる面倒ごとを、
大学や友人たちに協力してもらうことでクリアしていくうち、
自らを、周囲の学生とは同率に考えられず、
優劣とまではいかないまでも、
どこか「異質な存在」と位置づけていたように思います。

学科、サークル、友人グループ、それぞれにおいて、
障害がある僕も違和感なくその輪の一員、
「ワン・オブ・ゼム(one of them)」
でありたくて、無意識に努力し、手段を考えたりしていました。


だからこそ、もしも当時、
現代のIT技術や、アメリカで実感した「平等」な環境があったなら、
もっと違う関係があったかもしれない、
今でも時折そう考えます。

でも、今回、久しぶりに同級生と再会し、
近況を語り合っていると、
歩む道は違えど、
同じ場所で学んだからこそ分かち合える何かを確かに持ち、
それぞれに紆余曲折を経て、
僕もみんなも今日にたどり着いているんだという思いが湧き上がってくる。

そこには何の差異もない。

そう感じた瞬間、唐突に、
僕は
「ワン・オブ・ゼム」
ではなく、、
「ワン・オブ・アス(one of us)」
である。

そんな志向がすっと腑に落ち、
長年纏っていた薄膜が剥がれたような気がしました。

そもそも、こういうことに思いを巡らせるのは、
グループの中心を成したり、自分から皆を巻き込んで何かをするのが苦手な、
僕の性格ゆえなのでしょう。

でもきっと、学校や社会において、マイノリティとされる側面を有する人たちは、
自分も大きな組織の一員だけど、
その全体を「私たち」とは呼べない、
そういう意識を少なからず持っているのではないかと思います。

誰もが、「ワン・オブ・アス」と思えるために求められる環境、視点、言葉とは、
いったいどんなものなのだろう。

大事な友を、仲間を持てている確信があるからこそ、
改めて考えてみたい命題を見つけた、卒業から15年後の春です。


‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

2. 今月の一枚「私の視線」

3月某日、家族で歌舞伎座へ行ってきました。

視覚的な美を味わうことはできずとも、
役者さんの声や、下座音楽、義太夫など、
耳から伝わってくる「美」と「粋」をたっぷり味わえた一時でした。

現代的な音楽を演奏してはいるけれど、
日本の伝統楽器の一つである和太鼓の奏者として、
日本の伝統文化、これからも敬意を持って味わっていきたいと思いました。

https://www.instagram.com/p/CqU3tsEuzSt/

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

3. ホームケア土屋のコラム掲載情報!

今回は、長年ファンとして敬愛し続けているアーティスト、
スガシカオさんの歌詞について思いを巡らせているうちに、
障害とJ-POP、「障害」という表記などについて
あれこれ考えたことについて書かせていただきました。

ぜひご一読ください。

「スガシカオ×障害×カタカナ」
(前編)
https://homecare-tsuchiya.com/blog/12957/

(後編)
https://homecare-tsuchiya.com/blog/12984/

☆ これまでの記事は、ホームケア土屋のトップページで
「片岡亮太」と検索していただけると一覧表示されます。

ホームケア土屋HP
https://homecare-tsuchiya.com/

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐
4. 3月31日(金)ブルー・ブックス・カフェ静岡にてジャズ演奏!

(以下、山村優子のFacebookより転載)

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
【ライブのお知らせ】
今月末の3月31日(金)夜に、
ブルーノート・ジャパンが提案する食空間、
BLUE BOOKS Cafe静岡店にて演奏いたします!

ホルン&和太鼓デュオ、アジャーリアで一緒に演奏をしている片岡亮太さんと、
今回は和太鼓ではなく、カホン&パーカッションに持ち替えてもらい、
二人で演奏いたします。

本来ベースやピアノやギターなどが埋めてくれる音の空間を、
今回、一度に一つの音しか出すことの出来ない単音楽器のホルンと、
音階を伴わない打音のみで表現する打楽器という組み合わせで演奏をするのですが、
広く包み込むようなホルンの音と、
繊細な音色を駆使して表現する片岡亮太さんの打楽器だからこそできる演奏を
お届けしたいと思っております。

ライブではなく、お店のBGMとして演奏しますので、
ノーチャージとなっております。
(お店のご厚意でチップ箱を置かせて頂きます)

母が料理の仕事をしていたので、
子供の頃によくお店を手伝いに行っていました。

そんな事もあり、美味しいご飯を食べながら、みんながニコニコとしている空間が
大好きです。

そしてそんな空間に自分の音楽が寄り添えたらなら、最高に幸せだと思っています。

もしお近くにいらっしゃいましたら、
お茶を飲みがてら、またはお食事しがてら、
ぜひ演奏を聴きに来て下さい!

皆さま、心からお待ちしております♪

ーーーー
BLUE BOOKS Cafe 静岡店
静岡県静岡市葵区御幸町4-6 DEN BILL 1F
電話 054-260-7644

 http://bluebookscafe.jp/shizuoka/

Start:18:30~ 大体20:30前後までの予定です
チャージ無料(チップ箱を置かせていただきます)

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪


5. 音楽のプレゼント!

以下で演奏動画を随時アップしています!

いずれも登録等必要なくご覧いただけますので、ぜひご視聴ください。

片岡亮太Facebook
http://www.facebook.com/#!/ryota.kataoka.566
(演奏動画は投稿の最初に「♪音楽のプレゼント♪」とタイトルを付けています)

Ajarriaのyoutubeチャンネル
https://www.youtube.com/user/Ajarria
(Facebookに投稿した全動画をアップしています)

山村優子のyoutubeチャンネル
https://www.youtube.com/user/yukohorn
(山村優子のジャズホルンの世界をお楽しみください!)

山村優子のインターネットラジオ!
https://radiotalk.jp/program/76192

Zoomでの配信番組アーカイブ
https://www.youtube.com/playlist?list=PLEGv1kEnujhBf1yRNXDQUI5y5UPXih988

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

ようやく、お酒を飲みながらのお花見や、
歓送迎会の飲み会など、酒宴が多いであろうこの時期。

外で飲むのが久しぶりという方も多いかと思いますので、
飲酒の際には、アルコールと同量、あるいはそれ以上のお水を飲みつつ、
お互いに!!お酒に飲まれないよう、くれぐれも気をつけましょう(笑)。

天候が変わりやすい日が続いていますので、どうぞご自愛ください。

----------
  片岡亮太(和太鼓奏者/パーカッショニスト/社会福祉士)
 「人が集い、音が響き、時が輝く」
☆演奏、講演、指導(グループでも個人でも可)、執筆等、ご連絡は以下から☆
 いつでもお待ちしています。
Mail: r_taiko_fukumimi@yahoo.co.jp
Blog(Japanese): http://ameblo.jp/funky-ryota-groove/
twitter: http://twitter.com/funky_ryota
Facebook: http://www.facebook.com/#!/ryota.kataoka.566
youtube channel: https://www.youtube.com/user/Ajarria
 

片岡亮太ニュースレター~時明かり~第68号

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

0. はじめに

日頃より私、片岡亮太への暖かなご支援、
ご声援を賜り誠にありがとうございます。

まさに三寒四温といった感じの最近、
春が間近であることを感じる日が増えてきましたが、
皆さんいかがお過ごしでしょうか?

僕、片岡亮太は、去る2月19日、
このニュースレターやSNSでも宣伝しておりました、
『片岡亮太和太鼓演奏&ミニ講演会「時明かり」』
をおかげさまで無事終えることができました。

まだコロナ禍の不安が残る今、
20名もお出でいただければ十分と思って企画したこのイベントですが、
友人やお世話になっている方々のお力添えにより、
50名近い方が駆けつけてくださいました。

約40分、トークを挟まず、かつほぼ新曲だけで構成した前半の和太鼓の独奏と、
僕の活動のこれまでとこれからについて語った約1時間の講演、
そしてホルンの山村優子を迎え、
Ajarriaとしての約30分の演奏(アンコール含む)という、
これまでになかった形式の舞台。

構想から含めたら約1年ほどかかった本企画を、
皆さんにお喜びいただき、
さらに会場のMJはうすさんからも、
次回、次々回の開催もぜひ!
と言っていただけたこと、大きな励みになりました。

本当にありがとうございました。

ここからまた新たな気持ちで
次のステップに向けて歩を進めてまいります。


それでは時明かり第68号をお届けします。


‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

1.コラム「私の視点」
「歯ぎしり/歯がゆさ」

2月19日、「時明かり」と題した、
僕の独奏と講演、ジャズホルンの山村優子との共演によるイベントを
都内荒川区のモンゴル料理のお店「MJはうす」さんで開催しました。

おかげさまで多くのお客様にお越しいただき、
嬉しい盛り上がりの中、打ち、歌い、語らせていただけた一時でした。

そこで今回は、「時明かり」実施の裏側で生じていたことを通じて
考えたことについて書かせていただきます。


都内では初となる、片岡亮太個人名義の企画に向け、
数か月前から稽古をはじめ、種々の準備を重ねていた僕。

当日が近づくにつれ高まる興奮と緊張。

そんな中、2月初旬のある朝、共演者でもある妻、山村優子が言いました。

「最近、夜中のいびきと歯ぎしりがすごいけど大丈夫?」

…。

そう言われてみれば、目覚めると頭が痛かったり、体がだるい日が多い。

睡眠中の僕が発する騒音は
1月中旬からひどい状態だったそう。

初の試みを目前に、ストレスが溜まっているのだろうと、
そっとしておいてくれたようなのですが、
気づいたら、僕が一瞬無呼吸になっており、
心配になって話したとのこと。

そこで、その日から簡易的なマウスピースを装着したり、
寝る姿勢を意識するようにしたところ、状況はかなり改善。

おかげで、すっきりした身体で本番を迎えることができました。

いびきや歯ぎしりについてもどかしいのは、
寝ている時の自分の様子を、自覚したり、客観的に把握することが不可能なこと。

しかも、気を付けようにもできることは限られている…。

思えば、視覚障害にも似たところがあります。

学生の頃、JRの駅のみどりの窓口で切符を買うため、
点字ブロックに沿ってカウンターに向かっていたら、
突然、
「ちゃんと並ばなきゃダメじゃないか」
と中年の男性の声で叱られたことがありました。

カウンターの正面からまっすぐ伸びている点字ブロックの上には人はおらず、
白杖(はくじょう)が誰かの足に当たることもなかったから、
一人も並んでいないと思って進んだはずなのにおかしいなあと僕は困惑。

気づいた駅員さんが誘導してくれたおかげで分かったのですが、
列は、点字ブロックを迂回して出来上がっていたよう。

以来、その駅はもちろん、他の駅の窓口や、
タクシー乗り場やレジなど、人が並ぶかもしれない場所では、
「最後尾はここですか?」
と確認する癖がつきました。

あの時僕には、もちろん「横入り」する気なんてなく、
列の存在を知らなかっただけなので、
叱られたことは不本意でしたが、
もしも、誰にも何も言われず、
「見えていないのだから仕方がない」
とそのままにされていた場合、
その先もずっと、
知らないうちに「順番を守らない人」になっていた可能性は高い。

「人の振り見て我が振り直せ」
とよく言いますが、その「人の振り」を見ることが叶わない全盲の僕。

それ故に、
ちょっとした所作や行動、家事の仕方やファッションなどにおいて、
意図せずに世間の平均からずれてしまうことは多々あります。

それが音楽やパフォーマンスに関することならば、
オリジナリティを生み出すための端緒にもなり得て、
実際、全盲のギターリストが、時折独特な奏法で演奏していることがありますが、
あれはまさに「人の振り」を知らないがゆえに、自力で考えて編み出されたもの。

僕の太鼓にも、少なからずそういった要素はあるでしょう。

ただ、社会の中で、
「我が振り」が人と異なっていることを知らなかったり、
周囲との違いに気づいたことが、深い心の痛みに繋がってしまうこと、
あるいは、
その人の行動が浮いていると感じながらも、誰も伝えられなかったり、
障害ゆえにわからなかっただけのことを「非常識」と誤解され続けることなどは、
世間との溝を深めるばかり。

それはまるで、「あの人と旅行に行くといびきがなあ」と、
みんなに思われているのに本人だけ知らず、
さりとて誰も指摘できない、
そんな、気まずい感じのよう。

「気遣い」や「察する」ことを重んじる日本の風潮が
こういうことを助長している部分もあるのでしょう。

「目が見えない人にこんなことを言っては失礼ではないか」
という気後れや、
「自分は周囲の人と違うんだ。」
と過度に重く受け止めてしまう障害者側の心理など、
障害がある人とない日との間に時として生じてしまう、
なんとも歯がゆい空気を打破するため、
もっと気軽で率直な社会に近づけ得るような活動を、
僕は重ねていきたい。

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

2. 今月の一枚「私の視線」

今回は番外編で、「時明かり」にいらしてくださった方の視点!

久しぶりの自主企画ではありましたが、
終演後、丸二日、放心状態になれるほど、
全力投球できた時間でした。

https://www.instagram.com/r_taiko_fukumimi/

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

3. ホームケア土屋のコラム掲載情報!

今月は、「恋愛、障害、青春のやり残し」と題し、
満を持して?僕にとっての恋愛における障害の位置づけについて、
あれこれ書いてみました。

ご一読いただけましたら幸いです。

(前編)
https://homecare-tsuchiya.com/blog/12876/

(後編)
https://homecare-tsuchiya.com/blog/12934/


☆ これまでの記事は、ホームケア土屋のトップページで
「片岡亮太」と検索していただけると一覧表示されます。

ホームケア土屋HP
https://homecare-tsuchiya.com/

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐
4. 静岡市文化振興財団主催 白砂勝敏展「再生のムジカ ~漂流する音~」出演

2020年、はせみきた師匠が主催された
“天海響鳴”太鼓リレーマラソン

https://www.youtube.com/watch?v=dcIAlxFrWdM

でご一緒させていただいた、アーティストの白砂勝敏さんにお声がけいただき、
3月11日と21日に、下記のイベントに出演させていただきます。

はせみきた師匠、白砂勝敏さん、岡田寛行さんという、
3名の先輩方とご一緒させていただきます。

白砂さんが作成された、漂流物で作った楽器による演奏。

どんなことになるのか、今から楽しみです。

会場は、JR東静岡駅直結の「北口公園」です。

詳細はこちらをご覧ください。

https://event.shizuoka-city.or.jp/event/detail.php?e=88


5. 音楽のプレゼント!

以下で演奏動画を随時アップしています!

いずれも登録等必要なくご覧いただけますので、ぜひご視聴ください。

片岡亮太Facebook
http://www.facebook.com/#!/ryota.kataoka.566
(演奏動画は投稿の最初に「♪音楽のプレゼント♪」とタイトルを付けています)

Ajarriaのyoutubeチャンネル
https://www.youtube.com/user/Ajarria
(Facebookに投稿した全動画をアップしています)

山村優子のyoutubeチャンネル
https://www.youtube.com/user/yukohorn
(山村優子のジャズホルンの世界をお楽しみください!)

山村優子のインターネットラジオ!
https://radiotalk.jp/program/76192

Zoomでの配信番組アーカイブ
https://www.youtube.com/playlist?list=PLEGv1kEnujhBf1yRNXDQUI5y5UPXih988

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

先月号の最後に「しもやけ」について書きましたら、
たくさんのアドバイスをいただきました!

ありがとうございました。

気温の高まりにより、今期のしもやけは完治しましたが、
来冬に向け、体質改善、がんばります!

----------
  片岡亮太(和太鼓奏者/パーカッショニスト/社会福祉士)
 「人が集い、音が響き、時が輝く」
☆演奏、講演、指導(グループでも個人でも可)、執筆等、ご連絡は以下から☆
 いつでもお待ちしています。
Mail: r_taiko_fukumimi@yahoo.co.jp
Blog(Japanese): http://ameblo.jp/funky-ryota-groove/
twitter: http://twitter.com/funky_ryota
Facebook: http://www.facebook.com/#!/ryota.kataoka.566
youtube channel: https://www.youtube.com/user/Ajarria
 

片岡亮太ニュースレター~時明かり~第67号

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

0. はじめに

日頃より私、片岡亮太への暖かなご支援、
ご声援を賜り誠にありがとうございます。

♪テレビ出演のお知らせ♪

昨年放送された際、嬉しいことに大変好評だったとのことで、
NHK「阿佐ヶ谷アパートメント」での
ボディビルダー坂本陽斗さんとのキャンプの様子、
本日1月30日午後8時からのNHK Eテレ「ハートネットTV」の中で、
完全版として、再編集されたものが放映されます!

皆様ぜひご視聴ください。

放送予定などはこちら↓
https://www.nhk.jp/p/heart-net/ts/J89PNQQ4QW/schedule/

ーーーーーーーーーーー

記録的な寒波による気温の低下や大雪のニュースが
各地から聞こえてきておりますが、
皆様いかがお過ごしでしょうか?

幸いなことに僕自身は、雪による影響など一切受けることがありませんでしたが、
2011年に在米していた時、ニューヨークは何年かに一度の大雪の年で、
積雪によって、足の裏の感覚はもちろん、
白杖(はくじょう)を使っても歩道の路面の情報どころか、
車道との境すらわからないうえに、
雪が音の反射を止めてしまうために、周囲の状況や方向が分からなくなり、
とても怖い思いをした記憶があります。

だから、雪のニュースを耳にすると、
その土地に住んでいる視覚障害のある人たちのことが心配になります。

皆さん、ぜひ雪の中を歩く視覚障害の方をお見かけになった際には、
「お手伝いは必要ですか?」
など、温かい一言をいただけると、すごくうれしいです。

どうぞよろしくお願いします。

私片岡亮太は、
2月19日のイベントに向け、
毎日、汗だくで稽古に励んでおります!

皆様と会場でお会いできますことを楽しみにしています。

それでは時明かり第67号をお届けします。


‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

1.コラム「私の視点」
「粘り強くじっくりと」

この数年、教育、社会福祉、障害、防災など、
様々なテーマでの原稿のご依頼が増えています。

何を書こうかと頭を悩ませているうちに、胃が痛くなることもしばしばですが、
「執筆の喜び」はその痛みをはるかに上回る大きさ。

そこで、今回は、書き手としての僕の歩みについて書かせていただきます。

「いつか本を出したい」
という目標への布石のつもりで始めたこのコラムを中心に、
過去5年間の間に書いた記事の本数は約120本。

文字数にして約24万字。

その取り組みが執筆の機会の増加という形で結実し出していると思うと、
感慨もひとしおです。

近年は、ネット上に公開されるものも多数。

会場の雰囲気などによって内容が多少変化する講演とは異なり、
文章は、何時でも何処でも誰にでも、僕が書いたままの形で、
読み手の方に届けることのできる媒体。

まるで彫刻でも作っているような感覚で、
一つ一つの言葉を刻み込んでいくうちに、
脳内にぼんやりと浮かんでいたメッセージが、
文字を通して少しずつその輪郭を表していく様が楽しくてたまりません。

心の中にある思いに近づくため、
より適切な言葉や表現を捜したり、
構成を練り、文章の「鋭さ」や「柔らかさ」を調整している時間は、
難しくもやりがいを感じる瞬間です。

特に僕は、社会に対する思いを広く発信するために今の活動を選んだので、
「伝わりやすい」文章を書くことが重要なポイント。

どんなテーマであっても、読み物として面白くなければ誰の意識にも止まらない、
そう思ってパソコンに向かっています。

だから、まさに我が意を得たりという感想が届いたり、
執筆した記事をきっかけに、講演や演奏のご依頼をいただけることが、
何よりありがたく、幸せです。


そんな僕、
子供の頃から文章を書くことが得意だったと思われることがよくあるのですが、
実は真逆。

原稿用紙の升目からはみ出さないように
文字を埋めていくだけで精一杯だった弱視の頃は、
そもそもまともに内容を考えながら作文した記憶がありません。

その反動からか、失明し、点字を覚えたことで、
文字を書く苦痛が一掃されると、今度は体力の限り書き進めてしまう。

小学5年生の時、初めて点字で、校外学習のことを書いた際は、
「これは作文じゃなくて、詳細な報告書だ」
と言われました。

ところが、数をこなし、読書量も増える中で、
少しずつ文章力らしきものが身についていき、
それが、大学受験のための小論文の指導を期に一気に好転。

気づけば文章を書くことが楽しくなっていました。

その後も学生時代のレポートを中心に
定期的にまとまった長さの文章を書く機会があったことで、
「書く」ことも仕事の一部にしたいと思うようになっていきました。

思えば僕の場合、演奏や講演など、
現在主たる活動としているもののほぼすべてにおいて、
当初からそつなくこなせていたものなど一つもありません。

「下手ではないけど上手でもない」
そういう、中途半端な実力であることがほとんど。

いずれも好きなことであるため、自覚もあり、
それゆえの自信のなさがある種の危機感となって背中を押すからこそ、
どうにかやってこられたのだと思います。

うまくなりたいと感じたことに対する諦めの悪さと、
必要なタイミングに適切な教えをくださる師との出会いを得られた幸運によって、
僕の歩みは成り立っている、
そう考えています。


SNSでの「いいね」やコメントの数のように、
周囲からの評価がリアルタイムで顕在化したり、
『10秒でわかる○○』とか『1日で上達する○○』といった本のように、
熟読せずとも理解でき、即効性のある情報が好まれる昨今、
「TikTok」を筆頭に、
短くて派手な、瞬発力のあるエンターテイメントが支持されるなど、
あらゆることにスピードが要求されます。

そういう時代にあって、
何十年というスパンで自分を高めたり、
じっくりと味わってもらえる音楽や文章などのコンテンツを作ることは、
流行に逆行する行為なのかもしれません。

けれど、大地に根を張り、太い幹から枝葉を伸ばした一本の大樹のように、
一時のブームや趣味思考の変化に流されることのない、
粘り強く筋の通った活動こそが僕の目指すもの。

あこがれる諸先輩方のように、
そういう歩みを続けている人だけが纏(まと)い、放つことのできる
どっしりとした説得力や、どんな風も受け流せるしなやかさに向かって、
結果を焦らず、じっくりとした一歩を、2023年も重ねていかねば!


‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

2. 今月の一枚「私の視線」

2月19日、おそらく個人名義では初となる、
都内での自主企画イベントを開催します。

前半は完全に一人で、トークを挟まない約45分の演奏を予定。

ホールとは違い、大きな楽器は使用できないので、
選び抜いた楽器と曲の個性、そして気迫で勝負!

片岡亮太の新たな挑戦、ぜひ見届けてください。

https://www.instagram.com/p/CoBT4-uvK1q/

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

3. ホームケア土屋のコラム掲載情報!

「私の視点」とはまた異なる角度から思いを綴っている、
ホームケア土屋での連載。

今月は、「変わりゆく言葉」と題し、
障害やインクルーシブ社会に関連した言葉についての思いを書いています。

ぜひご一読ください。

「変わりゆく言葉」
(前編)
https://homecare-tsuchiya.com/blog/12607/

(後編)
https://homecare-tsuchiya.com/blog/12747/


☆ これまでの記事は、ホームケア土屋のトップページで
「片岡亮太」と検索していただけると一覧表示されます。

ホームケア土屋HP
https://homecare-tsuchiya.com/

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

4. 2月19日、片岡亮太和太鼓演奏会「時明かり」開催!

大学時代の友人たちが発起人となって、
都内荒川区、箕輪駅(日比谷線)の傍にあります、
モンゴル料理のレストラン「MJはうす」さんにて、
演奏と講演、そして交流会を目的とした
イベントを開催することとなりました。

当初予定していた9月から約5か月の延期期間を経ての開催です。

ホルンの山村優子にもゲスト出演を依頼し、
今できる最大限の演奏と共に、
今後への思い、お伝えできればと思っております。

ぜひ皆様お誘いあわせのうえお越しください。

ご予約はこのメールへのご返信、あるいは各種SNSでのメッセージにて、
片岡亮太まで、直接お願いします。
(その際、懇親会への参加、不参加もお教えください。)

片岡亮太和太鼓演奏会「時明かり」
日時: 2023年2月19日(日) 14:30開場、15:00開演
演奏会15:00-17:00、懇親会17:30-19:30(予定)
* 懇親会は自由参加
会場: モンゴル料理と馬頭琴・生音楽のお店 MJはうす
東京都荒川区南千住1-15-4 トリニティ三ノ輪 5F
TEL: 03-5604-5324
東京メトロ日比谷線「三ノ輪駅」3番出口から徒歩約4分、
JR常磐線・つくばEX「南千住駅」改札から徒歩約8分、
都電荒川線「三ノ輪橋駅」から徒歩約90秒

ゲスト: 山村優子(フレンチホルン)
入場料: ¥2000
* 入場料と別途、お一人様¥1000以上のご飲食をお願いいたします。


5. 音楽のプレゼント!

以下で演奏動画を随時アップしています!

いずれも登録等必要なくご覧いただけますので、ぜひご視聴ください。

片岡亮太Facebook
http://www.facebook.com/#!/ryota.kataoka.566
(演奏動画は投稿の最初に「♪音楽のプレゼント♪」とタイトルを付けています)

Ajarriaのyoutubeチャンネル
https://www.youtube.com/user/Ajarria
(Facebookに投稿した全動画をアップしています)

山村優子のyoutubeチャンネル
https://www.youtube.com/user/yukohorn
(山村優子のジャズホルンの世界をお楽しみください!)

山村優子のインターネットラジオ!
https://radiotalk.jp/program/76192

Zoomでの配信番組アーカイブ
https://www.youtube.com/playlist?list=PLEGv1kEnujhBf1yRNXDQUI5y5UPXih988

‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐‐‐=‐‐‐‐‐

毎日トレーニングし、稽古もしているのに、
やっぱりこの冬も、手足のあちこちにしもやけができています。

血行の悪さと血管の細さ、
どうにか改善できないものか…。

お勧めの情報をお持ちの方、ぜひお教えください。


----------
  片岡亮太(和太鼓奏者/パーカッショニスト/社会福祉士)
 「人が集い、音が響き、時が輝く」
☆演奏、講演、指導(グループでも個人でも可)、執筆等、ご連絡は以下から☆
 いつでもお待ちしています。
Mail: r_taiko_fukumimi@yahoo.co.jp
Blog(Japanese): http://ameblo.jp/funky-ryota-groove/
twitter: http://twitter.com/funky_ryota
Facebook: http://www.facebook.com/#!/ryota.kataoka.566
youtube channel: https://www.youtube.com/user/Ajarria
 

1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 最初次のページへ >>