猫の伝染性腹膜炎(FIP)の治療
についてISFM(国際猫医学会)
から発表があった。
新型コロナの治療薬の
レムデシビルを使った
FIPの治療プロトコルが
発表になったんよ。
これは驚きだね。
まだ、世界的にみてもレムデシビルを
使ったFIPの治療が少ない中で
治療プロトコルを出してくるとは驚きだ。
プロトコルって手順みたいなもので
「こうやって治療します」とか
「こうやって治療しましょう」って言う
約束みたいなもの。
それを論文もまだ少ない中で
治療プロトコルを発表するのは異例だね。
レムデシビルは人の新型コロナの
治療薬で点滴で静脈内に
入れて治療する治療薬。
これを猫に注射して治療するのさ。
治療としては84日間皮下注射する。
約3か月注射をするって
なかなか大変
それも飼主さんが打つことになると
思うし、量も多いし、費用もゲロ高だし
現実問題としてハードルが高い。
それでもISFMが発表したのは
レムデシビルが治療薬として
認可が下りてるものだから
猫も研究用の試薬を使った
治療じゃなくて
ちゃんと治療薬として認可が
下りてる治療薬を使って
治療しましょうってことで
異例な発表になったのかな？
FIPの治療は今はGS-44152試薬
って言う研究用の試薬を使って
試薬を毎日注射するか
試薬を内服に加工されたものを
飲ませたりして治療してる。
ぼくのところには治療薬はないけど
飼い主さんが自分で入手して
飲ませてる子がいるけど
こんなに元気になるんだって
ビックリする。
GS-44152は試薬だし、高いから
モルヌピラビルが使えるかなって
思って期待してるんだけど
今のところよかったと言う報告と
副作用が強いと言う報告と
両方あって
う～まだ何とも言えないね。
モルヌピラビルを入手して
FIPの治療に使ってる先生も
いるからもう少し待ちかな。
人の新型コロナで治療薬が
開発されていく中で
FIPの治療にも使える薬が
出てくることは獣医療としては
新型コロナのおかげの部分もある。
不治の病とされていたFIPが
治療できるところまで来てる。
もう少し時間がかかりそうだけど
新型コロナで進歩したことは確かだね。
今日もありがとう
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