インスリノーマの質問に
答えてみた。
インスリノーマって犬猫じゃ
一般的な病気じゃないから
そもそもインスリノーマって何？
って感じだと思うのさ。
フェレットを飼ってる方は
フェレットには多い病気だから
知ってる人も多いと思う。
インスリノーマって膵臓の腫瘍ね。
細かく言うと膵臓のβ細胞の腫瘍。
インスリノーマって言うぐらい
だから膵臓のβ細胞が腫瘍化して
インスリンをいっぱいだしちゃう
から血糖値が下がって
低血糖になっちゃうのさ。
低血糖になるとふらふらしたり
立てなくなったり
発作が起きたり
四肢がマヒしたり
筋肉が落ちて痩せたり
神経反射が低下したりする。
インスリノーマのステージ分類は
ステージ1は膵臓に限局
ステージ2は膵臓と局所のリンパ節
に限局
ステージ3は遠隔転移してる
この子はリンパ節に転移してるので
ステージ2と言うことになる。
遠隔転移があるかどうか
わからないからステージ3か
どうかはわからない。
インスリノーマは転移することも
多くて半分以上の子が転移する。
肝臓とリンパ節に転移する
ことが多くて、その他
腸間膜、脾臓、十二指腸
脊髄などにも転移するのさ。
インスリノーマの治療は腫瘍を
外科的に取ることになる。
外科的に取ると今度は
インスリンが出る量が少なく
なるから糖尿病の子みたいに
インスリンの注射を打って
インスリンを補わないと
いけなくなる。
この子もインスリンの注射を
打って治療してるね。
インスリンの注射は生涯続けて
いかなくちゃいけないのさ。
再発したり、転移することも
多い病気。
再発した場合は、β細胞を
破壊する薬を使って内科的な
治療をすることになるけど
副作用も多くてなかなか難しい。
こういう病気って明るい話が
できなくて大変申し訳ないが
なかなか難しい病気
最終的には緩和ケアが
必要になることが多いね。
この子との残りの生涯を
どう過ごすのか選ぶことは
できる。
どんな選択をするのかは
動物と一緒に生活をはじめた
飼主としての責務になる。
今日もありがとう
人間より動物好きの獣医
シワ神シワ男
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