犬の大型犬に多い組織球性肉腫という
悪性の腫瘍がある。
組織球性肉腫ってこの文字みただけで
拒否反応が出る。笑。
さっぱりわからん。
なんかヤバい四文字熟語みたい。笑。
なんでこの話をするかというと
大型犬の腫瘍で亡くなる半数近くは
この病気で亡くなるというデータがある。
大型犬を飼ってる飼主さんからすると
深刻な問題。
まだ、わからないことも多くて
ネットで調べてもなかなか
詳しく載っていない。
そんな大型犬の飼主さんに
少しでも情報になればと思う。
「組織球」って一般的じゃないし
普通に生きていたら使わない言葉。笑。
「組織球」ってマクロファージや樹状細胞の
ことを言うんだけど
マクロファージや樹状細胞って
言われても更にわからない。笑。
マクロファージや樹状細胞は
体の中にできた異常な細胞や
細菌、ウイルスなどを食べて
体を正常に保ってくれてるのさ。
マクロファージや樹状細胞は
体のいろんなところにいて守ってくれてる
皮膚、肺、脳、血管の中など
全身どこにでもいる。
「肉腫」と言うのは骨や軟部組織から
できる悪性の腫瘍のこと。
で合わせると
組織球性肉腫は
マクロファージや樹状細胞の悪性の腫瘍
ということになる。
ちょっとはわかった？
難しい。笑。
組織球性肉腫はしこりができるんだけど
しこりが急に大きくなって
簡単に転移していく悪性度の高い腫瘍。
バーニーズ・マウンテン・ドッグ
フラットコーテッド・レトリーバー
ゴールデン・レトリーバー
ロット・ワイラー
などの大型犬種に多いんだけど
ウェルシュ・コーギー
ミニチュア・シュナウザー
にも多いから注意して。
組織球性肉腫は、肺、関節、脳
血液、脾臓、肝臓などにできることが多くて
見つかった時は転移してることが多い。
まだまだ、わからないことが多い腫瘍で
治療方法は限局してれば外科的に取る。
内科的にはまだ確立された
治療方法はなくて
これが効くんじゃないかと
言う薬をやったりしてるけど
なかなか難しい現状がある。
原因も炎症が絡んでいるんじゃないかとか
タンパク質Aが関与してるんじゃないかとか
言われていて
いろいろと研究されてる。
ここで注目したいのが「炎症」なんだよね。
今、医療業界は「炎症」がキーワードになってる。
病気と炎症が絡んでることが多い。
組織球性肉腫は
肺炎が起こりやすい場所とか
関節炎が起こった場所にできてる。
糖尿病も炎症が関与してたり
新型コロナで急に亡くなってしまうのも
サイトカインストームと言って
炎症が急激に起こると言われてる。
アレルギーも炎症だし
慢性腸症も炎症
炎症が起こるとそれを抑えようとして
免疫が働く。
マクロファージや樹状細胞などの
組織球も免疫細胞の1つ
免疫が正常に働いてくれてる時は
いいんだけど
これが歯車が狂い始めて
免疫が暴走し始めると
いろんな病気を引き起こす
細菌やウイルス、体の異常な細胞を
食べて体を正常に保って
自分の体を守ってくれてる免疫が
暴走することによって病気を引き起こしたり
最悪、命を落としてしまう。
体の免疫の70％は腸が担っている。
腸の乱れは免疫の乱れに繋がるから
腸を健康に保つことが改めて大事だと思うのさ。
今日もありがとう
人間より動物好き獣医
シワ神シワ男
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