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foo-d 風土

自然や芸術 食など美を 遊び心で真剣に

 雨の昼時 名古屋近郊

近くに昼食を食べる店がなくて

 見つけた昭和っぽい喫茶店

 

流石名古屋

メニューのトップに

イタリアンスパゲッティ

 イタスパがあった

熱したステーキ皿で熱々を食べる名古屋のイタスパ

 まだ二十代の頃 会社の昼休憩で本を読みたい時に時々喫茶店で食べた 何十年ぶりかの懐かしさ。

 早速注文

でも こういうのって化学調味料バリバリの濁った味のものが多くて後味も嫌なものも多かったな。

 

ところがどうだ

驚き‼️

これが結構

 素直なきれいな味

   美味しい。

ケチャップとオニオンを炒め化学調味料等使っていない様な

素直な味

 たまごも美味しい

玉子もいいものを使っている

大昔食べたチェーン店や喫茶店のイタスパより随分ときれいな味

これは昭和でもまだ化学調味料をあまり使っていない昭和30年~40年代の味を大切に守ってるのかな。

まるで思い出の味をきれいにしてくれた感じ

寒い雨の日でも

  心が清しくなった

     ありがとう。

昨日も雨 今朝も雨

二十四節気は一昨日2月19日から「雨水(うすい)」へ入りました。

雨水が雨を呼んだのでしょうか?

 二十四節気は、春夏秋冬を6つに分けることで、1年を二十四に等分し、それぞれの季節に相応しい名がつけられています。

 そして七十二候とは、さらにその二十四節気の各一気(約15日)を約5日ごとに初候、二候、三候と3等分し、1年を七十二に分けたものをいいます。

この二十四節気七十二候は、絶え間なく変化して行く日本の季節の訪れを一歩先んじて察知することができ、日々の暮らしや農耕作業をすすめるためには今も欠かすことのできない暦です。

 一昨日2月19日から二十四節句「雨水」

雨水とは、降る雪が雨へと変わり、雪解けが始まる頃のこと。山に積もった雪もゆっくりと解け出し、田畑を潤します。昔から、雨水は農耕を始める時期の目安とされてきました。

 二十四節気「雨水」の初候は「土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)」で、毎年2月19日から2月23日頃にあたります。

土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)は冷たい雪が暖かい春の雨に代わり、大地に潤いをあたえる頃。寒さもゆるみ、眠っていた動物も目覚めます。というのですが、

 今日は22℃もありました。この気温の高さ何かちょっと変ですね

2月中旬 これからも3月初旬までは雪が降ったり寒い日がありますのに。

実際の雨水は旧暦ですから1ヶ月遅れ。今日2月21日は旧暦でいうと、まだ1月12日です。

旧暦2月21日は新暦では3月28日です。3月28日だと現代はもう気候変動で随分暖かくなっていて桜が満開ですね。

50年前 私の故郷鳥取県倉吉市の桜の名所 打吹(うつぶき)公園の桜祭りで満開は4月15日ごろでした。

昔は新暦と旧暦の差が1か月ほどと言われていましたが、

今は気候変動で何もかもわかりにくくなってしまい頭が混乱しますが、

 季節の変化については旧暦と新暦を考慮して体感的には半月ぐらいで覚えておいた方が良いかもしれません。

雨降りは

 春の芽吹きの

     禊なり

染めと織の万葉慕情96
  斑衾(まだらぶすま)
   1984/02/17 吉田たすく


  衾(ふすま)の歌のつづきです。 (衾は、寝具につかう掛布のこと)。
 巻十四には東歌(あづまうた)が集められています。
 東歌は関東方面の民謡を集めたもので、農民生活そのままを詠(うた)ったところがおもしろいのです。
 東歌の最初にこんなのがありました。

 あらたまの
  伎倍(きへ)の林に
    汝(な)を立て
   行きかつましじ
    眠(ね)を先立たね

 これは遠江(とおとうみ)の国の歌で、遠江の伎倍(注1)という所の林にお前を立たせたまま、置いて行けそうもない。 出かけるまえにまず一緒に寝ようよ、という東歌らしい素朴な歌です。

 これにつづいて

 伎倍人の
  斑(まだらふすま)に
    綿さはだ
   入りなましもの
    妹(いも)が小床に

 キべの人の斑染の掛布に綿(当時木綿はありませんでした。 コウゾの繊維などをほぐしてわたにしていました)を入れたように、たっぷりと、はいってくればよかった、あの娘(こ)の床に。

 衾ではないですが、 床に入りたいと詠った歌があります。

 妹が寝る
  床のあたりに
    石ぐくる
   水にもがもよ
    入りて寝まくも

 石の間をくぐる水のように、あの娘の寝ている床の間に潜って入って寝たいよ。
 村の若者が酒を飲みながらこんな歌を手拍子よろしく歌いさわいだ様子が見えるようです。

 さっきの歌のように、コウゾなどの繊維を入れた衾もあったようですが、それは麻で織られた布であった事がよくわかる歌があります。

 庭に立つ
  麻手小衾
    今夜(よい)だに
   妻寄こせね
    麻手小衾

 ”庭に立つ”は麻を収穫したあと、庭に立てかけてほすので麻の枕詞(まくらことば)になっています。 麻手は麻織りの小衾の小は愛称でつけられたもので、 この柔らかい掛布さんといったところでしょう。
 小衾さん、今夜だけでも妻を寄こしてね。ここのツマは妻が夫のことを言っていると思われます。なぜなら当時の結婚は、男性が女性の宅へ夜ごと通うのが常でしたから。「掛布団さんよあの人よこしてよ布団さんよ」といった歌なのです。

 彼を待つ一人寝のわびしい女心を、飾らないでそのまま詠った東歌でした。

 衾を麻織りといいましたが、楮(こうぞ)で織った衾もあったようです。 「白」にかかる枕詞に栲衾(たくふすま)というのがあるのがそれです。

 栲衾
  白山風の
    寝なへども
   児ろがおそきの
    あろこそ良(え)しも

 白山風の寒さで眠れないが、あの娘の”おそき"があったので嬉しい。”おそき" とは女性が着る上衣の一種で、オスヒとも言って裁縫を加えない上衣だそうで、貫頭衣のような原始的な衣類でしょう。

 又一首、栲衾の歌

 栲衾
  新羅へいます
    君が目を
   今日か明日かと
    齋(いは)ひて待たむ

 ここでも稀は新羅にかかる枕詞です。 新羅へ兵士として出征している君のかえる日を今日か明日かと神にお祈りして待っている歌です。

 コウゾや麻の掛布の夜は寒かった事でしょう。

   (新匠工芸会会員、織物作家)


 …………………………

(注1) 伎倍(きべ)
浜松市浜北区あたりの地名。
この辺には伎倍人という織機や治水などの技能に優れていた渡来人たちが住んでいたので伎倍という名前になったそうです。浜北区内で詠まれた万葉集の歌は四首ありますが、当時、東国と呼ばれていた地域で、四首も詠まれるのは珍しいらしい。伎倍という地名は伎倍小学校などに名前に残っており、この辺は現在は貴布祢(きふね)と呼ばれている

家で映画はまず見ませんが、月に一度くらい映画館にいきます。

そして大抵2作品、多い日は3作品観ますが、今回はセンチュリーシネマで「ジャンヌ・デュ・バリー国王最期の愛人」と伏見ミリオン座で「軽蔑」と2作品観てきました。

 軽蔑 コダール作 ブリジッド・バルドー主演 106分

60年も前のブリジッド・バルドーが輝いていた頃の映画の4kレストア版 4kレストア版にしてまで放映したい魅力の映画ということです。

 子供の頃映画雑誌のバルドーのすばらしい脚線美を見て胸がドキドキした遥か遠い思い出が甦り、映画を観てきました。

今見てもバルドーの脚線美ボディーラインは、ここまでの女優はいないのではないかと思うくらいとても美しかったです。(残念ながら美しいボディーラインと脚線美の写真を探しましたが無くて載せられませんでした。)

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軽蔑(ジャン=リュック・ゴダール フランス/イタリア 1963年)

巨匠フリッツ・ラング監督が本人役で出演。日本初公開は1964年。2023年11月には60周年4Kレストア版で公開。

初期ゴダールの傑作メロドラマといわれる本作は、夫婦の愛憎劇と映画製作の裏話を交差させながら、美しいほどに残酷な愛の終焉を描く。60年代ファッションアイコンでありセックスシンボルでもあったバルドーは、鮮やかな衣装とともに美しい裸体を大胆に披露。“女優”役の彼女がベッドに横たわる冒頭シーンからその美しい姿態に目が離せなくなること必至だ。

 あらすじ

 新作映画『オデュッセイア』の脚本家ポールは、プロデューサーのプロコシュにスタジオへ呼ばれ、もっと一般受けする内容に脚本を書き直すよう頼まれる。その後、女優の妻カミーユも合流し、カミーユに惹かれたプロコシュが2人を自宅へ招待する。ポールだけが別の車で後から遅れて到着すると、なぜかカミーユが不機嫌になっていた。ポールとカミーユは撮影現場のカプリ島に招かれるが、2人の間にはずっと冷たい空気が流れ続ける。

ジャン=リュック・ゴダール監督が初期に手がけた傑作メロドラマ。芸術と商業の間に挟まれ、妻との関係にも苦悩する脚本家の姿に自らを投影する一方、ブリジット・バルドーの美しい姿態を鮮やかに刻み込んでいる。

■出演

ミシェル・ピッコリ、ブリジット・バルドー、ジャック・パランス、フリッツ・ラングほか

 ベルサイユ宮殿を借り切って撮影が行われた映画で、監督・脚本・主演 マイウェン 国王にジョニーデップ。

18世紀のベルサイユ宮殿にタイムスリップしたような映画で、

 私はヒロインは衣装は美しいと思い、それよりも、壮大なベルサイユ宮殿及びその景色の美しさ、そして衣装、音楽共にとてもすばらしく感じ、 いい映画でした。

 …………………………

解説・あらすじ

18世紀のフランス 国王ルイ15世の愛人であったデュ・バリー夫人ことジャンヌ・デュ・バリーの生涯に迫る歴史ドラマ。

ベルサイユの宮廷を舞台に、庶民階級出身の女性が

 労働階級の庶民が国王の愛人となるのはヴェルサイユ史上、前代未聞のタブーでしたが、貧しい家庭に生まれたジャンヌ(マイウェン)は、その美貌と知性を武器に貴族の男性たちをとりこにしながらのし上がっていき、ついにベルサイユ宮殿で、国王ルイ15世(ジョニー・デップ)との面会を果たす。

二人は一瞬で恋に落ち、ジャンヌは国王の愛人となるものの、貴族階級ではない出自や、宮廷のマナーを無視したことなどから彼女は周囲に疎まれるが。

ジャンヌ・デュ・バリー国王最期の愛人 117分

2024年2月2日開始

大勢の皆様からの 誕生メッセージありがとうございます。

今日は、また新しい誕生の日。

 リセットして 今日から無垢の5歳児としてまた生まれ直し、新たな目で勉強していこうと思います。

記憶と忘却の追いかけっこの毎日。5歳児には世の様々なことを知って行くことが仕事。

 5歳の写真が生憎と無いので

私(幼名 昤) レイ坊の1歳の頃の写真です。

何よりも元気で、

あっちふらふら こっちふらふら 転んで怪我して 彷徨いながら

 雑学を楽しみ学んでいきたいと思います。

 どうぞご教授よろしくお願いいたします。

 

 (自分への備忘録として書いた、きつめの感想です、長文なので3回ぐらいに分けようと思いましたが、そのまま載せます。)

 


「ジビエと東美濃地酒の会」へ参加してきました。


 岐阜県中津川駅から車で30分 木の町 付知町にある「とこわか」の早川さんが新たに始められる「身土不二」「地産地消」で地元食材やそれに因んだ食材のみを使ったジビエ専門店「里山美食倶楽部」の杮落しで、Personal Sommelier パーソナル・ソムリエ兼国際唎酒師 石田陽介氏の選定による東美濃地酒をペアリングする会です。

 

 岐阜県の東美濃(恵那、中津川、瑞浪、土岐、多治見、御嶽、可児等)には11の日本酒醸造場があり、私も一応名前だけは唎酒師なので(全く不勉強ですが)、地元の酒を知っておきたいと、試飲会など機会を設けては毎年極力試飲をするようにしています。

 昔から続く小さな蔵が多く、各蔵共、大河 木曽川水系の綺麗め軟水の伏流水を使われていて、全体的に優しくこの地方らしくおとなしく飲みやすい酒となっています。そのかわり、強い酸味や強い旨みや苦味などの特徴が出難い地方です。

 私も何度かペアリングにチャレンジしようと思いましたが、この優しい飲みやすさ故に、辛味、脂味、酸味、甘味など様々異なるコース料理にそれぞれペアリングするということがとても難しく、まだできていません。

  石田陽介氏は、この難題をどのように解決されて料理に合わせられるのだろうと思い参加してみました。

 とても楽しみ。

 ですから、今回はいつもと違い、料理よりお酒をメインに書いてみようと思います。

 

さて、自宅から車で40分、とこわかさんに到着。

おおきな暖簾をくぐり、お店の更にその奥にある あたらしい食事処 「里山美食倶楽部」へ。

 

 出来立ての白木に鹿角のドアノブが野趣を現しています。

テーブルセッティングされた長テーブルに10人の客が着席しました。

 

  日本には季節を象徴する味があり、春は苦味。夏は酸味。秋は辛味。冬は厚味(厚味とは脂肪や味がこってりしていて、体が温まるもの)。

 今回の料理は冬の「厚味」と春を象徴する味「苦味」が共に供されることでしょう。

 

 

 お品書きは、お酒だけは銘柄だけの簡単なリストがありましたが、料理のものはなく、ちょっと残念。


 料理とお酒について、早川さんと石田さんがその都度話されて進んでいきますが、食べている最中は聞き漏らす事が多く大変。


今回出されるお酒のリスト


1、美濃天狗 純米活性にごり 「美濃のつらら酒」 林酒造

2、笠置鶴 上撰 大橋酒造

3、鯨波 純米吟醸 無濾過生 恵那醸造

4、オリジナルカクテル 「深く温かい森」

 ふかもり純米吟醸 山内酒造場、カモシカシロップ


5、生姜と市川製茶のほうじ茶

6、恵那山 純米吟醸 ひだほまれ はざま酒造

7、小左衛門 5年古酒 中島釀造

8、岩村醸造 Lady of Castle 9年古酒


 

 さあ書かれているこのお酒の順番でどのように料理が出されるのでしょう。

  料理とお酒について、早川さんと石田さんがその都度話されて進んでいくのですが、食べている最中は聞き漏らす事が多く大変。


  …………………………


さあ 開宴です

 「里山美食倶楽部」亭主の早川さんと、国際唎酒師の石田陽介さんの挨拶があり、 さあ開催です。


一、鹿肉の煮凝り

鹿レバーペースト 萱の実 冬の芹(セリ)

 

ちょっと地味な盛り付け

味は少しフレンチ風イメージ

 美味しい。

 

鹿レバーペーストの上に載っている萱(かや)の実は独特の苦味があり、これが萱の実らしさですが、この苦味の元の黒い薄皮が取り去ってあるので、優しくなって食べやすくしてあり、何も言わないと気が付かずに食べられてしまいそう。多少一般向きではないかもしれませんが、最初の料理の一口なので薄皮を半分位残して独特の苦味を感じさせた方が面白いかなっと思いました。

 

 綺麗めの味のレバーペーストに冬芹を合わせると、その新鮮な苦味が生きている。

   煮凝りも春を象徴する味「苦味」が乗っていい感じ 

       おいしい料理です。

 

 ペアリングは、

⚫︎美濃天狗 純米活性にごり 「美濃のつらら酒」 林酒造

 

スパークリングワインと同じ瓶内で二次醗酵でシュワシュワのガスがさわやかな軽い微発泡性のやや辛口のスパークリング日本酒

いい感じでお料理に合っています。 国際唎酒師 石田陽介氏の選定の素晴らしさですね。

 

この林酒造は最近結構面白い酒を出すのでちょっと気になっている醸造元です。

 

 

 

二、合鴨とイクチの煮物

 合鴨の甘味とイクチの柔らかい旨みが美味しい。特に生口の旨みが鴨の脂を吸って更に美味しくいい味で食感も素晴らしくうまい。

 

 ⚫︎ペアリングは、

 笠置鶴 上撰 大橋酒造

 大橋酒造は30年以上前、桐箱入りの「幻の酒 笠置鶴」というのが、とても上品で優しい美味さだったので、それだけは買って飲んでいました。

しかしその後、杜氏が変わってから同じ名前のものは販売されているのですが、味が変わってしまい、それ以来大橋酒造のお酒は飲まなくなりました。

 その笠置鶴、普段飲まない酒だし、また、普段口にしない普通酒なので、大丈夫かな?っと思っていたら、これが温燗(ぬるかん)で出された。

 (日本酒とは、本来、米と米麹で作られるもので、精米歩合なども決められているものは「特定名称酒」とよばれ、特定名称酒の基準を満たさない精米歩合や原料、醸造法の規定なしで中には甘味料やアミノ酸まではいった清酒が「普通酒」と呼ばれます)

 

驚き! 

雑味もなく温燗でいい酸味とやさしい甘さがあり、合鴨といい感じで絡まって中々良かった、これは良い。普通酒でこれだけの味を出している大橋酒造を見直しました。(笠置鶴は吟醸などよりこれの方が魅力がありそうだ。)

こういうものを見つけられた石田氏は流石、素晴らしいですね。

 

 

 

三、 天魚と湯葉

 味付けは京風というより、ほんの少し山国の味 付知風

 

 ⚫︎ペアリングは、東濃の王道とも言える

 鯨波 純米吟醸 無濾過生 恵那醸造

流石、国際唎酒師 石田陽介氏抑える酒は分かっておられる。

 いかにも東濃の田舎の住民という感じの味で、コクも香りも軽い酸味もバランスよく、人の良いどっしりとした感じのお酒。

 東濃でお酒を飲む時に迷ったらこれを飲めば良いと言える位定番の 安定した旨みの酒です。

 

 

 使い勝手が良く、濃いめの料理にも合わせやすいので、天魚にこれを使ってしまうには後の料理の時に困らないかな?っと思ってしまう。

 

 

四、 土鍋に穴熊の煮もの

 今まで四つ足は熊、ヒグマ、鹿、蝦夷鹿、猿、山羊、羊などさまざま食べたが、穴熊は初めてですが、

アクをしっかり引いてあるのでしょうアナグマの独特な臭みというようなものはなく食べやすい結構美味しい鍋でした。

 穴熊らしさがどういうものかはわかりませんが、山国で食べるのだからほんの少し穴熊らしさを残されても良かったかもしれません。

 

 ⚫︎ペアリングは、

 オリジナルカクテル 「深く温かい森」

 (ふかもり純米吟醸+カモシカシロップ)

山内酒造場のふかもり純米吟醸をベースにこのシロップをミックスしたカクテルです。

 カクテルを飲んでみると、日本酒の「ふかもり」の味は消えるが、ハーブの面白さがアナグマの野趣の富んだ味を包み込む。

このシロップを探し使われたのは流石ソムリエだっとおもわせるが、やはりこの甘味が邪魔。これさえなければいいカクテルなのにと思ってしまう。

 

 カモシカシロップはなかなかユニーク。

 ラベルを見ると、長野県軽井沢に生えているカラマツ、アカマツ、モミ、アブラチャン、ヒノキなどの木を蒸留・加工したしたエキスにグラニュー糖・酸味料を加えた新感覚飲料で、水や炭酸で割って飲む様に書かれています。

 中々面白い味。

以前私は日本酒にマタタビを漬けて数年間寝かせたことがありますが、これにも似たハーブ感があります。

 複雑で結構良いシロップですが、残念なのはグラニュー糖。シロップとして販売しているのだから仕方ないのだが、この甘味が表に出過ぎだ。

 僕がこのシロップを作り甘味をつけるのなら、こういう時こそ、同じ木の仲間の樹液から作られたメープルシロップ以外は考えられない。

そして軽く加えるだろう。

また、木の町付知町の、身土不二 地産地消であれば、付知町名産の檜やカラマツ、アカマツなど様々な木の樹液や木の味が使えると思う。

 

例えば、桂の葉

 「香りが出る」=香出(かづ)る」が名前の由来という説もあるくらい甘い香りのある桂の葉で、

 他の季節では香らないのに、秋に桂の木の側を通ると、心形(ハート形)の落ち葉からキャラメルや綿菓子のような甘く香ばしい香りがします。

これはカツラの葉に含まれるマルトールという香気成分によりますが、この香りは新鮮な葉からはせず、落葉して乾燥した葉から放出されます。

この甘い匂いの主成分はマルトールで(マルトース(麦芽糖)を加熱すると生成されること),砂糖を含む菓子等の製造過程でも生成される物質です。

この桂は、独特の香り、甘味を助ける働きがあり多くの食品に添加されているようです。桂ばかりでなくかなり多くの植物に含まれており、モミを含む針葉樹にも含まれていることが報告されています。

こういうものを付知の山から見つけてきて、天然のシロップを作って使えば最高だろうと思う。

 

 

五、ホイル包み焼き

   寒中筍 菜花

脂ものが続いたので、ここで春の装いで軽い感じへ

 蒸し焼きなので筍も菜花も香りよく 美味しい

 

 ⚫︎ペアリングは

生姜と市川製茶のほうじ茶

 茎や葉など5種類の部位を別々に焙煎したお茶

口腔がさっぱりとしてくるし、これがなかなか美味しい。

 流石 市川製茶である。

 

  市川製茶のほうじ茶は、私も炭酸に一晩漬けてカクテルを作り、「物語のある料理『野の花料理・恵那の野山の 蕎麦懐石』」で、お客様にお出ししたことがありますが、雰囲気がちょっと変わって箸休めの役をこなして良い感じでした。

 

 

六、下野(中津川市下野)で獲れた猪ウリ坊 焼きネギ

   ウリ坊とは猪の子供で、臭みもなく肉がとても柔らかくて美味しく、私の大好きな肉。しかし、猪を食べるならうり坊が良いですが、中々手に入りません。 ウリ坊が出されるだけで嬉しくなる。

 

 

 ⚫︎ペアリングは

 恵那山 純米吟醸 ひだほまれ はさま酒造

 ひだほまれ100%精米歩合:50%使用酵母:非公開 日本酒度:非公開 酸度:非公開アルコール度数: 16度

はさま酒造は、旧中山道の中津川宿の中心地で酒造りを200年以上おこなってきた醸造元。経営が変わり最近は地酒というより地域性を感じさせない今風の軽い飲みやすい酒中心に変わっています。美味しいのですが、僕みたいに何か特徴のあるちょっとかわった酒を求めるものには遠い存在です。

 

(現代の恵那山は「十四代」で修業した「東洋美人」の若当主、澄川氏が醸造コンサルタントを務められているそうですから、今風の酒になるのがあたりまえですね)
この恵那山 純米吟醸 ひだほまれ 果実感の香り。米の甘みの中にバナナ、メロンなどの甘味と酸味、かすかな苦味が軽やかで、なかなか良い酒ですが、多くの醸造元で作られている感じの酒に仕上がっています。

 

品質表示をネット検索してみましたら、案の定、使用酵母:非公開 日本酒度:非公開 酸度:非公開と、非公開が多すぎ。

 まだまだ多くの醸造元で非公開はありますが、隠さねばならない弱みがあるのでしょうか?。この程度後悔しても同じものは絶対に作れないのはプロならばわかること。

本気で自分の酒に自信があるのなら、真似ができるものなら真似してみよと、公開すれば良いのにと よく思います。

 秋鹿などの素晴らしい醸造元は、昔から堂々と使用酵母、日本酒度、酸度、アミノ酸度、もろみ日数まで公開して売られていますが、びくともしません。

 

 そこまでは無理なら、せめて日本酒度・酸度くらいは公開すべきです。この変な秘密主義が味も何もわからないまま販売するという現状であり、日本酒業界全体の首を占めている。全てを公開し、日本中の醸造酒が切磋琢磨して競争すれば全世界に強く売り出すこともできるのにね。

 

今回の恵那山 純米吟醸 ひだほまれは、きれいな味で飲みやすいですが、合わせた料理の猪肉は、瓜坊でも脂がありコッテリ系なので、もっと旨味や酸味のあるお酒の方が合わせやすいのではないかと思います。先ほどの鯨波 純米吟醸 無濾過生の方が私は合うと思いますが先ほど使っていますから 瑞浪市の創業 元禄年間の若葉株式会社の「若葉  純米吟醸 備前雄町」辺りをぬる燗で出したらどうでしょう。

 (雄町米の酒はふくよかな米の味に酸味や厚みのある旨みを出す味になります。)

(ただ、若葉  純米吟醸 備前雄町は今のものは飲んでいませんから多少味が違うかもしれません)

 

 

 覗きに入ったお野菜

  覗きは中が緑釉で、表の麦わら手の金と緑釉がいい感じ。袴も見事。

 

七、うなぎ

地元の天然うなぎ

 おいしい。

 

 

⚫︎ペアリングは

小左衛門 5年古酒 中島醸造

 いい酒ですが、もっと寝かせば更に美味しくなりますね。

 

  余談ですが、私は日本酒を数年~数十年寝かして熟成させて飲むのが好きで、小左衛門は、平成23BY(2011年)の山廃仕込み 本醸造 無濾過生原酒が、これは寝かせば化けるだろうと、数本購入し、自宅で13年寝かせていますが、これは私の熟成酒の中でも変態で、凄いです。
私が寝かせているものは古酒臭や色などがあまり出ない綺麗なまま熟成するものが多いのですが、これだけは、紹興酒とブランデーを足したような甘く深く角の取れた苦味風の味になっていて、まったりと濃厚でどんな日本酒にも負けない深い味。サーロインステーキでも合わせられるくらいの味わいになっています。また、先日もフレンチレストランに持参して、フランスのマダムビュルゴーの世界一のシャラン鴨にもあわせたり、サーロインステーキにも合わせましたが、負けていない良い感じでした。 

 

 古酒の奥深さ美味しさを大部分の日本人があまりにも知らないですが、日本酒は熟成させれば大多数のものが美味しくなります。

 日本中の酒蔵が、古酒をもう一度本格的に作るようになれば、日本酒の味の幅は更に広がり海外にも輪が広がると思います。

 

 

 

そろそろ外の釜のご飯も炊き上がりました。

 

八、竈門炊きごはん 猪

 地元のお米と清らかな水で 外の竈門(かまど)で薪で炊き上げた

 できたてのご飯


子供の頃、自分で米を研ぎ、羽釜で炊いたご飯を食べていましたし、


もうこれだけで美味しいご飯だということがわかります。

これだけでお客様を呼べますね。


ご飯にこだわる日本料理店は竈門と羽釜で炊いて出すのが当たり前ですね。


 椀は鯨波の酒粕を使った猪汁

粕汁は

色でわかるようにそれほど白っぽくはなく酒粕の味もやさしくさらっとした上品なとてもおいしい粕汁でした。

付知で食べるというよりちょっと京風の上手な味です。こういうのは早川さんは上手ですね。

 酒粕も細かい布でしっかり絞った板粕なのだろう、あまり酒の香りも出ないものでしょう。上品に仕上げるためにこうされたのでしょうが、せっかく山奥の付知で食べるのであれば、もう少し荒絞りの酒粕を使い、少し濃くした粕汁に、薄切りの猪肉をさっと湯通して椀の上に乗せて出せばどうだろう。野趣が出ながら、うまい猪肉の余韻も残り、晩餐の締めには一番だと思う。 最後の料理なのだからこれくらいして強い印象で帰っていただく方が良いような気がします。

 

 ⚫︎ペアリングは

⚫︎Lady of Castle 9年古酒 岩村醸造

 

私は古酒が大好きで自分でも押し入れや冷蔵庫などで20種類以上の酒を5年から最大20年寝かせて楽しんでいますが、

9年古酒がだされたので、長い年月で綺麗に角が取れて年を経た優しい旨みになっていることだろうと、随分期待していたのですが、古酒にしてはスリムスタイルの味で飲みやすいのですがこれならあと5年以上ねかせたものが飲みたいなっと思いました。

 

 

九、デザート

日本酒の鯨波を入れたチョコ

 アイスクリーム ベニハルカとリンゴの焼き

 美味しいデザートでした。

 

 

ご馳走様

  お腹いっぱい

 

 …………………………

 

今回のお値段は地酒の飲み物込みで26000円 料理だけだと20000円位というところでしょうか。

その設定で見てきましたが、

 

 食とはあらゆる芸術を包含した総合芸術。

 視覚.聴覚..嗅覚味覚.触覚 五感の全てを使って表現する芸術は食だけしかありません。         

 「目で食べて 料理の音で食べて 香りで食べて 触れて 味わう」この全てが調和して更に美味しくなりますが、味覚だけでなく、最初の視覚は特に重要。

 

 どの料理も心を込めて作られていて、手が入っていてとても美味しいものでした。

この山奥の付知町でこういう素晴らしいランクの料理が食べられるのはいいですね。

 日本の一流料亭の味で、素晴らしい料理ですが、卒なく とてもうまくまとめられていてとても美味しい。これ以上のものはないかもしれません。

 

しかし 辛口で申しますと

 本当に美味しかったのですが、

今回は、どの料理の器も盛り付けも、よく考えてあり、質実剛健ともいうか、こじんまりまとまり、すっぱりすっきりと小気味良くまとまっていて、一つの世界が作られていて、いい感じ。

 これはこれでいい世界ですが、値段的には、付知らしさの演出でまず感動させ、器でももっと楽しませても良いのではとおもいました。

 

この綺麗にまとまった美味しい料理  付知町に行かなくても 名古屋や東京でちょっと良い気の利いた小料理屋さんとして出されたらすごく流行ると思いました。

 

 身土不二で名古屋から2時間はかかる岐阜の山奥まで客を呼び たべさせるのなら、そこに行きたいと思わせる「何か」日常とは違う山奥らしい野趣を入れられた方が良いのではないかと思いました。

 

 

私の大好きなお店が京都にあります。

 京都市内から細い山道を車で2時間ほどの山奥の花背の里に世界のグルメが行きたがる摘草料理の美山荘。

 京都市内には美山荘の弟さんのお店で、これも予約の取れない世界的に有名な摘草料理「なかひがし」。

どちらも地元のものを大切にした身土不二の世界。

 どちらも とても美味しく、両方とも数年に一度はお邪魔していますが、「なかひがし」の良さは京都市内という便利なところにあって大地に根ざした食が食べられるというすばらしさ。

 

 一方、京都市内から2時間もかかる辺鄙な美山荘へなぜ人は行くのかというと、行かなければ得られない素晴らしさがあるからです。

 細い山道をどんどん奥の方へ走り見渡すところ全て山。緑の花背の里

 もうこれだけでも満足してしまいそうなのに、佇まいから調度品、料理全てに花背の自然にしっくりと馴染んだ最高の料理が供されます。

自然と一体化した屋敷 佇まい 調度品から器に至るまでしっぽりと花背の自然にあるような優雅なひと時。この中でおいしい「つみ草料理」をいただくしあわせ。 だから人は行きたがるのです。

 

 もしも、こんなお店が岐阜県の山里の付知にあれば東京のグルメもニューヨークのグルメも行きたいと思うでしょう

 

とこわかさんの新しいチャレンジ ぜひ成功して世界中から客が来るような素晴らしいお店になって欲しいと思います。

 

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日時:1月31日(水)午後6時30分〜9時30分

会場:上見屋  とこわか 「里山美食倶楽部」

 中津川市付知町中広屋6955-8

  17:50に中津川駅から送迎有り

会費:26,000円(税サ込)

定員:限定10名

素敵な方から

  送られてきた

2月14日のチョコレート

 

 

「美味しい」と

 言ったことを覚えておられて

  この日を指定されて届いた

   BENOIT NIHAN(ブノワ・ニアン)のチョコレート

 

 世界を探し回りマダガスカルのアンボリカピキィ農園で見つけたという特別なカカオ豆100%の板チョコ

 

 

これ以上のシンプルさはない包みをハサミで切り

 板のチョコを取り出し

  力を入れてパリッと割る

 その瞬間

 香りがフワッと広がる

   無言で口に放り込む

 砂糖など子供騙しの甘味料は一切使用せず、深いカカオの味だけを頑なに感じさせる

 深い味なのにサラッとした小気味良いビター感

 

これに合わせて特別な飲み物をと

  40年以上前から常備していて、どれも自宅で20年は寝かせて飲んでいる

 ギリシャ王家御用達の40年熟成の

  メタクサ・グランドファイン40・ブランディ

 

実質60年以上前まだギリシャ王室がギリシャにあった1967年以前に製造されたもので、一般的なヴィンテージブランディと同じく深い味ですがより甘味があります。

これを棚から出し

グラスに注ぐ

 

  芳醇な甘い香りが部屋に広がる

チョコが口の中で少し溶けて 上品なビターで一杯になる頃

  メタクサを口に流す

 シンプルでダンディなビターチョコに

 妖艶でまったりと甘いレディが全てを包み込み

   完全に一体化する

もうそれは

 言いようのない世界

 なんと表現すれば良いのだろう

 至福 意外

  何もない

 深い余韻だけ残し

  去っていく

    素敵な時間

 こんな時は 

バッハの無伴奏チェロ組曲

第1番ト長調を聴きながら

https://www.youtube.com/watch?v=QsG-QP4IPOQ

 この演奏はカザルスだが、 

できればディープな味のヤーノ シュタルケルの演奏がいい

http://store.shopping.yahoo.co.jp/silent-tone.../2791.html

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ブノワ・ニアン

世界のカカオ農園を旅して出会った、 最高品質のカカオだけを使ってつくった、特別なチョコレートです。一つのカカオ畑から、その畑に最も適した一品種のカカオだけを栽培する、 「単一畑・単一品種」のカカオにこだわり、 常にカカオの純粋な香りと繊細な味わいを引き出すチョコレートづくりを心がけています。

 生産者の想いを大切に、産地からカカオを選定。�シングルオリジンにこだわったビーントゥーショコラを手掛ける、ベルギーのチョコレートブランド。

銀座4丁目に「BENOIT NIHANT GINZA(ブノワ・ニアン 銀座)があります。

https://benoitnihant.jp

立春になったとはいえ雪が積もり本当に寒い真冬の二月

 

 神代の時代から日本家屋は夏を想定した建物で、

平安の都の神殿造り屋敷は大きな御簾で仕切られてはいました壁というものがなく、風がよく通り、冬は それはそれは寒かったことでしょう。

 綿が流通するのは江戸時代からですから、厳しい寒さを凌ぐには麻等の薄い衣を 着て更に重ねて着るしかありません。

 ここから「衣(き)更(さら)着」というので二月は、「きさらぎ」とつけられたそうです。

そして、

春に向けて草木が生えはじめるから「生更木(きさらぎ)」ともいわれます。

 如月の漢字は、中国最古の辞書『爾雅(じが)』に「二月を如となす」とあり、厳しい冬が終わり春に向かって万物が動き出す時季という意味が込められているそうです。

 

 さて、

如月を詠み込んだ和歌といえばご存知の方も多いでしょうが、紹介しましょう。

作者は、平安時代から鎌倉時代にかけて歌聖として日本各地を歩き活躍した、 僧侶で歌人でもあった西行法師です。

 願はくは

  花の下にて

    春死なむ

   その如月の

     望月の頃 

 (ねがわくは はなのしたにて はるしなん そのきさらぎの もちづきのころ)

「願いが叶うならば、花が咲く春に、その木の下で死にたいものだ。、如月の満月の頃に・・・という歌です。」

如月の満月の頃とは、 お釈迦様が亡くなられた2月15日を意味しているそうで、「自分もそのようにありたい」という、 西行法師の想いが伝わってきます。

 多くの学者の文献を読みましたが、どの有名な文筆家の方も、学者の方も、この春の花は申し合わせたように桜の花と訳されています。

花といえば「桜」と誰しも思い込んでいるのです。

 しかし、私は首を傾げます。

平安から鎌倉時代、桜といえば山桜のことで、和歌にも多く読まれています。

単純なことですが、如月2月15日は、2024年は3月24日です。

如月の2月15日にヤマザクラは咲きません。

ソメイヨシノが終わった頃からヤマザクラは咲き始めます。 

 現代では異常気象で3月24日はソメイヨシノなどの桜も咲いているところも多く、3月の卒業式にはもう満開になっていたりします。50年前は4月の入学式の頃に満開でした。

ソメイヨシノは江戸時代末期に生まれた新種ですし、平安時代に好まれた桜は山桜です。和歌で桜と歌われているのは、全て山桜です。

 山桜はソメイヨシノが散る頃から咲きますので、早くても4月になってから。西行が生きていた平安時代末期では、もっと遅かったであろうと思います。

 梅の開花時期

梅は1月下旬〜4月下旬にかけてが開花時期ですので、西行が詠んだ「花」はどう考えても梅としか考えられません。

桜も梅も共に日本の春を象徴する花で、どちらも素敵でどちらも好きですが、

 華やかな桜の花 淡くきれいで綿雪の様に咲き誇り、散り際の見事さは筆舌に尽くし難いですが、香りがありません。

 お淑やかな梅の花 早春に雪の中でも一番早く春を知らせ、微かな酸味のある芳しい香りをただよわせ香りでも春を感じさせてくれますね。

どちらも素晴らしい花ですが西行が歌った花は梅ですね。

 西行法師は歌で願った通り、桜の花が咲く如月の釈迦入滅の翌日、如月の16日に、この世を旅立ちました。

と各種文献におしなべて「桜と」載っていますが、私は梅の花の芳しい香りを愛でながら波乱の生涯を閉じたと思います。

自然を愛し、歌を愛した、 香り高い生涯だったのではないでしょうか。

 願はくは

  花の下にて

    春死なむ

   その如月の

     望月の頃 

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  西行(さいぎょう)

 元永元年〈1118年〉 - 文治6年2月16日〈1190年3月23日〉)は、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけての日本の武士であり、僧侶、歌人。

 西行法師と呼ばれ、俗名は佐藤 義清(さとう のりきよ)。西行は号。

和歌は約2,300首も伝わる。勅撰集では『詞花集』に初出(1首)。『千載集』に18首、『新古今集』に94首(入撰数第1位)をはじめとして二十一代集に計265首が入撰。家集に『山家集』(六家集の一)、『山家心中集』(自撰)、『聞書集』。その逸話や伝説を集めた説話集に『撰集抄』『西行物語』があり、『撰集抄』については作者と注目される事もある。

 伊勢国に数年住まった後、河内国石川郡弘川(現在の大阪府南河内郡にある弘川寺に庵居し、建久元年(1190年)にこの地で入寂します。享年73歳

 かつて「願はくは花の下にて春死なん そのきさらぎの望月のころ」と詠んだ願いに違わなかったとして、その生きざまが藤原定家や慈円の感動と共感を呼び、当時名声を博した。

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 恵那市長島町永田に西行が庵(いおり)を結んだとされる史跡梅露庵公園があります。

私が愛犬の散歩でよく行くところですが、地元住民の方々が整備に尽力し、水戸偕楽園の梅、京都祇園円山公園の枝垂れ桜の"子孫"などがあり、約200本が開花します。

 「桜切る馬鹿 梅きらぬ馬鹿」という位梅の木は剪定がとても重要ですが、市はあまり管理していない様で、どうも近所の方達任せですね。草刈りなどはよくできていますが、中々手入れの行き届いた梅の木はなく、風情のある梅の木はありません。 手入れは大変でしょうが梅園を市民の心癒す場所として、また、インバウンドや国内観光客誘致の為にももっと魅力ある公園づくりに市は積極的取り組んでいただけたらとおもいます。

 染めと織の万葉慕情95
  むし衾柔やが下に臥せれども
   1984/02/10 吉田たすく

 
 この冬ほど雪の降りつづく寒い冬は知りません。おこたの蒲団にでも、もぐり込みたい寒いこのごろですから、寝具の歌でもひろってみましょう。
 今の寝具はスポンジのマットレスに柔らかい綿の入った蒲団にパンヤのまくらといったところですが、 万葉の当時日本には綿は無くて今のような蒲団は有りませんでした。 歌に出てきますようにせいぜい麻の布をかむって寝るのがやっと、といったところでした。

 京職藤原大夫(不比等の四男、参議兵部郷 従三位)が、大伴郎女((おおとものいらつめ(注1))大伴旅人の妹で後に不比等の子、麻呂に嫁し坂上郎女という)に贈った問答歌にこんなのがあります。

 むし衾(ふすま)
  柔 (なご)やが下に
    臥せれども
   妹とし寝ねば
     肌し寒しも

 ムシはカラムシ(苧麻)(注2)の繊維のことです。 「衾」と書いてフスマと読み当時の寝具のことでした。
麻で織った綿も入らない布の寝具です。 それでも柔、やわらかいと言っています。これが京職である高官の寝具だったのです。庶民の夜はどんなに寒かったことでしょう。 それをそっかむり、中に伏してるけれども、あなたと寝ないと肌寒いよ。はやくいっしょになりたい、という歌です。

郎女これに答えて

 千鳥鳴く
  佐保の河瀬の
    さざれ波
   止む時も無し
    わが恋ふらくは

に続いて今一首

 来(こ)むといふも
  来ぬ時あるを
    来じといふを
   来むとは待たじ
    来じといふものを

 「千鳥の鳴く河瀬に立つ小波のとまることのないように、貴方をまつ恋心は止むときがありません」と歌って、それに続いて「来る来ると言っても来ない時があるのに、来ないつもりだと言うものを来てくれると待つことはありませんよ。 来ないつもりだと言うものを」と言ってすねてみせている歌だと思います。
ここと「来む」、「来ぬ」、「来じ」、「来む」、「来じ」と同じ言葉を五回繰り返して詠い、来ない来ないと言っていないで、早く来てよ、早く来てよと体をくねらせながら、いやいや言っている姿が見えるような歌です。

 このような繰り返しの言葉が歌でこそのおもしろさです。
衾の歌からはみ出してしまいましたが、その当時、蒲団の無い衾を掛けて寝る夜はどんなだったのでしょう。 来週また衾の歌を読んでみましょう。

   (新匠工芸会会員、織物作家)



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(注1)
郎女(いらつめ)とは上代、若い女性を親しんで呼んだ語です。いらつひめ。⇔対語は郎子(いらつこ)

(注2)
苧麻(からむし)
麻には、大麻【たいま】、苧麻【ちょま】、亜麻【あま】等があり、なかでも苧麻の一種で「からむし」は、その細く長い繊維が強靭であることや光沢に富むなどの理由から、高級な麻織物である上布などの材料として古くから重視され、
現代でも、からむしを原料とする上布の生産地では、越後(越後上布・小千谷縮布)や宮古(宮古上布)、石垣(八重山上布)などがあります。