藤原雄一郎の時事通信 -22ページ目

AIG なぜ保険会社が破綻?

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AIG なぜ保険会社が破綻?


私は国内にばかり目が向き、今回の一連の破綻騒動に関しては不勉強でした。ですから「保険会社がどうして破綻するの」との素直な疑問がわいたのです。


「保険会社は保険業務をしている」とばかり考えていた私はまさに無知文盲であったのです。AIGは本業の保険業務では利益があがらず、また契約も伸びないために、本業以外で体力を超える事業をしていたことがわかりました。


その一つがサブプライムで有名な「住宅ローン担保証券」でした。自己資本に匹敵する額の証券を保有していたのです。でもこれが破綻の原因ではありません。さらに驚くべきことは事業の柱が「企業向け融資や証券化商品がこげついた時に損失を肩代わりするCDS」という金融保証事業にのめりこんでいたのです。実に自己資本の5倍もの額だというのです。


このCDSという金融商品は金融工学の粋を集めたノーベル賞級学者が練り上げた商品だと言われています。この事業がAIGにとって「絶対に儲かる魔法の杖」であったようです。詳しい内容を説明しても頭がいたくなるだけですから、無理を承知で単純化して説明しましょう。


ノーベル賞級学者が作り上げた金融工学なるものは「理論的には可能だが、常識的にはありえない」との前提に立って「絶対に儲かるしくみ」という魔法の杖を発明したのです。でもその「常識的にはありえない」ことが発生しました。それがサブプライム問題です。


サブプライムの損害は世界中をめぐるマネーの総額に比較すれば実に小さなものです。サブプライムを隔離して独立させておけば、全てが支払い不能になっても、今回のように世界をゆるがすことにはなりません。ところがノーベル賞級学者の発明した「魔法の杖」がサブプライムのような「毒薬の所在」を「テコの原理」で世界中に拡散させて、全てのマネーを毒薬に変えてしまいました。そこで小さな損害が逆に「テコの原理」で世界をゆるがす「ありえない事態」になってしまいました。


前回私が述べたように「人間が英知を結集して完成させたロボットがその優秀な頭脳で、人間に襲いかかった」ようなものです。逆に言えば今まで「マネーゲームで莫大な金額を儲けていた」ことになります。その逆作用が起こったにすぎないのです。


このような大きな倍率で動く「テコの原理」を支えてきたのが「信用」です。その信用がガタガタと崩れた今、さしものバクチマネーも実は「幽霊の正体見たり枯れ尾花」になりました。これでバクチマネーも従来のように自由奔放に暴れ回ることが出来なくなります。


それと同時に大切な「信用」を失った金融の世界は疑心暗鬼で「まともなところへのお金が回らなく」なります。健全な企業がバタバタと倒産することのないように、今回AIGには救済が入りました。


儲ける時は膨大なお金を自分の懐に入れ、損をする時は全世界の善良な市民を人質にとり、税金で尻ぬぐいしてもらう。こんな不公正がまかり通っています。これがアメリカが誇った金融による国家繁栄の実態でした。

事故米 農水省 何をジタバタ

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事故米 農水省 何をジタバタ


農水大臣は自分の発した言葉に責任を全く感じないのでしょうか。汚染米について「人体に影響がないことは自信を持って申し上げられる。だからあんまりじたばた騒いでない」と明言していたではありませんか。そして関係した会社を公表するつもりはないとも発言しました。


それを今頃になって、関係した会社の名前を公表しました。しかもその公表に誤りがあり訂正する「じたばた」ぶりです。関係会社には「加害者」と「被害者」がいるのです。そこを区別もしないで公表するとは何事でしょうか。しかもその発表内容に誤りがあるなんて、言語道断の無責任な行為です。


また汚染米製品の回収について農水省は一言も発言していません。「人体に影響がない」のならば、どうして回収の基準を政府は示さないのでしょうか。「基準値以内であれば回収は無用」とどうして言わないのでしょうか。

自主回収に任せていれば、体力のある会社は、全く問題がなくても回収しますし、体力の無い会社は回収すれば会社が倒産すると、基準値をオーバしていても回収しないかもわかりません。基準値の何倍ならば安全なのか?このあたりの判断基準をすかさず出すのが農水省の役割ではありませんか。


また過去、枚挙にいとまのないほど食品に関する不祥事が発生しています。これはもはや食品業界の体質と断定せざるを得ません。古くはBSE補償に関する不正事件からミートホープ、産地偽装など、不正が堂々とまかり通る業界を育てて来たのは業者と癒着した農水省と族議員ではなかったのでしょうか。


世の中には悪いことをする人間は必ず存在します。事故米の売却が至上命令の農水省の態度を見透かされて、悪徳業者につけ込まれ、あげくの果てに、行政として全く機能していないことを暴露した今回の事件です。悪徳業者は刑事責任を問われ、事件が発覚した時点で世の中から抹殺されます。あってはならないことですが自ら命を絶つ人まで出てきます。でもお役人は全く責任を問われません。


農水大臣や農水省の責任者を即座に罷免することは当然として、過去にさかのぼって責任者を処罰すべきです。お役人に責任を取らせない甘い態度が、行政に対する真剣度を欠くことになりました。また同時に利益誘導に暗躍した族議員も退治しなければなりません。多くの国民は、色々問題はあるけれど、今度こそ政権交代と思っていることでしょう。これでいよいよ自民党の下野が視野に入ってきました。

衝撃 リーマンブラザーズ倒産

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衝撃 リーマンブラザーズ倒産


150年の歴史を誇るアメリカの証券会社リーマンブラザーズが一夜にして倒産とは、全くもって驚きです。これでアメリカの5大証券会社のうち三番目から五番目までの3社が経営破たんしてしまいました。


アメリカの繁栄を支えてきた「金融の中心の中でも中心」がもろくも破綻したことに、大きな衝撃を受けています。世界は一体どうなるのか?日本はどのような影響を受けるのか?誰しも知りたいところですが、残念ながら私にはさっぱりわかりません。


アメリカの繁栄を支えた金融はその優秀な頭脳を駆使して儲けに儲けてきました。それがこのような惨状です。あたかも「人間が創り上げたロボットが、自分自身で判断できるようになり、頭脳を持ったロボットが人間に襲い掛かり人間を滅ぼす」というSFの世界を彷彿とさせる出来事です。


サブプライム問題とは「飲料水のためのダムに手に負えなくなった少量の細菌を投げ捨てて薄めてしまえば危険はないと安心していたところ、細菌が猛烈な自己繁殖を続けて、ついにダムが汚染されて、大切な水道から水を飲むことが出来なくなった」ようなものです。


「本来住宅購入など出来るはずのない人々に、住宅を持つことを可能にする、魔法の杖」など存在するはずもありません。その基本中の基本を犯した人々に天は罰を下したのでしょう。でもその罰は罪人だけでなく私たちにまで災害が及ぶことに大きな問題を感じます。


金融技術の根幹をなしていた「小さな金で大きく儲ける」とういうテコの原理。しかし万一のことがあってはとリスクを回避したはずのCDS(債券倒産保険)が気がつけば金庫がカラッポという現実を今回の事件では見せつけられました。そして「小さな金額で大きな損失」「その損失をカバーする保険は機能せず」という由々しき事態に突入しました。「心配事を回避するために慎重に仕組みを作ったので安心」とお行儀悪く行動したのが、その仕組み自身が虚構で、いたづらに警戒心をなくしてご乱行に走っただけ。というのが今回の真相でしょう。


今回の事件で金融技術の根幹をなすデリバティブ(将来のリスクを避ける仕組み)市場の崩壊へと発展しかねません。その場合、実体経済の3倍もある「バクチマネー」は一体どこへ行くのでしょうか。今こそこのような虚構を作り出した金融の英知が「不正をすることなくこの危機を救う」べくフル回転して欲しいものです。「ウソがばれないようにさらにウソをつく」ような金融技術はもうマッピラ御免にして欲しいと思います。


一番有効な手段は「金利を上げて、バクチマネーを調達しにくくする」ことなのですが、一番必要とする実体経済に「真っ先にお金が流れなくなる」という人質をバクチマネーは持っています。この上はヘッジファンドの徹底的な情報公開とルールに従った運用を世界中が真剣に考えるべき時だと思います。銀行なみのルールと情報公開は最低限してもらわなければなりません。しかも一刻も早くです。

自民党総裁選 序盤戦

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自民党総裁選 序盤戦


相変わらずメディアに登場しない日はない「自民党総裁選」ですが、序盤戦を見て「あれ!衆院選がもう始まったの?」と錯覚するような展開です。


とにかく「本命麻生で決定」と誰もが思っているせいか、自民党総裁選を争っているという緊迫感がまるでありません。むしろ各候補が自分の得意な点をアピールして、自民党のイメージを高めるのに必死といった印象が伝わってきます。特に安全保障を訴える石波候補の顔つきと主張が妙に新鮮に感じられたりします。


安倍さんの時のような「派閥横断応援団」や、福田さんの時のような「派閥のボスの結集・談合」などの総裁選につきももの論功行賞を狙った動きも、少なくとも表面には登場していません。各有力派閥も今回は自主投票で、派閥の締め付けも「今は昔」の有様となりました。自民党はすでの下野を覚悟しているのでしょうか。


小泉さんは本当に「自民党をぶっ壊して」しまったようです。自民党の力の源泉であった、郵政、医師会、土建業などの圧力団体の壊滅に加えて、自民党の活力の源泉であった「派閥」までもが解体したような印象を受けます。


「派閥解体」と言っても小泉さんの壊したのは憎い田中角栄の創立した派閥で、出身の森派は大きくなったと言われたものですが、その森派も今度ばかりは分裂です。そして目出度く自民党には力の源泉も活力の源(みなもと)も無くなってしまいました。


古い自民党の破壊はここに完了しましたが、新しい自民党の創造が全く見えません。果たして自民党はどこへ行くのでしょうか?


このような逆行の中、衆院選で当選する議員こそは「一騎当千」の強者です。果たして何人が生き残って再び国会に戻ってくるのでしょうか。そして自民党が与党にとどまろうが、野党に転落しようが、この「一騎当千の強者」たちが新しい自民党を創造してくれることを強く期待します。民主党は全くあてになりませんから。

事故米 お役人のモラル低下は犯罪的

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事故米 お役人のモラル低下は犯罪的


自民党総裁選挙で浮かれている間に大きな問題が発生しています。


一つは徹底的に腐ったお役所、社会保険庁の「標準月額報償改ざん」問題です。


長年にわたって『自己保身のかたまりのエリート官僚と「徹底的に働かない戦闘組合:国費評議会」の合議』で組織を土台から腐らせてしまったわけですから、全員入れ替えでもしないと、今後もこのような犯罪的不祥事はおさまらないと思います。就任当時はあれほど国民目線であった舛添大臣も今ではすっかり官僚の代弁者に成り下がっています。官僚とはこれほど恐ろしいものです。


もう一つは「事故米の食用転用」を許した(共犯者といわれてもしかたのない)農水省のお役人です。もともと事故米は利用の方法がありませんから、売れずに困っていた代物です。お役人は工業用糊を唯一の用途としていますが、報道によれば今時、工業用糊に米など使用していないことがわかりました。


これくらいのことはお役人も知っていたはずです。「何としてでも事故米を売りさばかなければならない」というお役人の気持ちが「事故米の食用転用」の可能性を感じながら「形式さえ整えばお役人は責任を問われない」と不正業者に売り続けていたのでしょう。不正が顕在化すれば困るのはお役人ですから、立ち入り検査も抜き打ちではなくて事前通告で、それも「検査をしたという証拠を残す」ためにごく形式的に行われていたとしか考えられません。


自らの成績を上げるために行った「標準月額報酬の改ざん」の社会保険庁と同じ動機だと思います。お役人の精神は「たとえ不正をしてでも、くさい物にはフタをして問題を顕在化させない」という自己保身が染みついています。それがこのような不祥事の温床となっているのです。


事故米で許せないのは「なぜ汚染米を突き返さない」のでしょうか。政府が購入者ですから契約条件をキチンとしていれば、汚染米など抱え込むことはありません。また大臣は「安全だからジタバタ騒いでいない」との暴言を吐いていますが、それならなぜ「安全宣言を出して自主回収を止めない」のでしょうか。やることが全く無責任で無茶苦茶です。


そもそも事故米が発生するのは農業保護のための780%もの高い高い関税を課しているためにミニマムアクセスとして外国から米を購入する義務が生じたいることに起因しています。そしてそのために「天下り機関」をはじめ高価な倉庫費用など、多大の税金を浪費しています。もし関税を100%より下、たとえば80%程度に設定すればミニマムアクセスは必要がなくなります。


現在の国際価格から言えば80%もの関税をかければ、輸入自由化をしても十分に競争力を維持できます。このような根本解決などお役人の頭の中には全くありません。日本全国にお役人による税金のムダ使いが溢れています。犯罪的にモラルの低い官僚に支配された日本は、無責任なお役人によってドンドン崩壊を続けています。何とかならないものでしょうか。

自民党総裁選 幕開け

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自民党総裁選 幕開け


昨日華々しく自民党総裁選が開幕しました。早速夕方から深夜にかけてメディアを独占しました。でもこれは自民党総裁選であると同時に「衆院選の開幕」でもあります。さすがに自民党はしたたかです。衆院選にむけて周到な手を打ちました。


登場人物の顔ぶれを見てみましょう。石原・与謝野・小池の三名は東京都が選挙区です。福田政権下の衆院選なら与謝野氏は落選確実、小池氏は当落線上、石原氏も危ない状況でした。


それがこれだけメディアを使って露出を上げれば、今回の総裁選で当選確実になることでしょう。衆院選でこれだけの注目を浴びることは出来ませんのでその宣伝効果は抜群です。


また石原氏の推薦人は派閥に関係なく、東京都選出議員が名をつらねています。彼らも総裁選に名を借りて衆院選の活動を開始しました。「石原氏の応援で顔を覚えて貰う」という堂々の選挙運動が展開出来ます。そしてこの三氏が自民党の得票を上乗せすることで、比例部分でのかさ上げが見込まれます。


首都東京での自民党の猛烈な巻き返しが始まったと見るのが妥当でしょう。東京での巻き返しは首都圏全域に拡大します。「地方が劣勢なら都市部があるさ」の作戦です。前回は4回であった全国遊説も今回は17回と大幅増加で地方への力の入れ方もただごとではありません。


また全国の都道府県では党員・党友による予備選挙が実施されることも決定しました。地方での地盤沈下が著しい自民党が、総裁選に党員・党友を参加させることにより、すでに離れてしまっている党員・党友の心を引き戻すきっかけになります。これも大きいことではありませんか。せかくのチャンスを逸した民主党は地団駄を踏んでいることでしょう。民主党の大失敗です。


メディアは今、視聴率本位の総裁選取り上げの弁解として「自民党総裁選は面白いけれど私は衆院選で自民党には投票しません」というストーリー展開に躍起です。でも面白いことに、そのセリフを一番使いたい朝日系列が、自民党の支持率が大幅に上昇して困っています。その他のメディアの調査は自民党支持率微減か横ばいの結果が出ていて、なぜか朝日だけ自民の支持率が上がっているのでなおさらです。


しかしこの華やかなショウの陰で、デタラメもきわまった社会保険庁の改ざんや、余りにもお粗末な腐った農水省の事故米事件など、本来総裁選挙がなければ政府に非難の嵐が巻き起こる事件が、かき消されています。やはり一番喜んでいるのは腐った役人でしょうか。

政権奪取の意欲が伝わらぬ民主党代表選

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政権奪取の意欲が伝わらぬ民主党代表選


あれだけ華々しく自民党が総裁選の前景気を煽っているなか、静かにそして淡々と民主党代表選が始まりました。規定方針通り小沢代表の無投票再選となります。民主党内も静かです。これで政権奪取の意欲があるのでしょうか。


小沢代表の言葉は抽象的な事柄ばかりで、具体的に民主党に政権が移行すればどのように変わるかはさっぱり伝わって来ませんでした。質疑応答でも「官僚機構を根本的に変える」と主張しましたが、この精神には誰もが賛成で、今、一番重要なことがらです。政策の目玉になり国民の支持を得るには絶好の課題です。


でも「どこをどのように変える」のかはさっぱりわかりません。たとえば「国と地方にまたがる国の出先機関の21万人は今後三年間で十分の一にする」とか「政権樹立後政治家を100名投入して(これは表明しています)官僚統治機構を具体的にこう変える」とか、わかりやすい具体例を一つでも示せば、民主党の本気度が伝わってきます。しかし「詳細は政権を獲得してから考える」では中味のわからない「福袋」で、実は中は空っぽの詐欺商品なのではと疑ってしまいます。


また一番の弱点である「バラマキの財源」についても「官僚のムダの削減」で十分に充当出来ると力説していました。これこそ国民の望むところですが一向に具体案が浮かんで来ません。


「具体的数値は政権を奪取しなければ、情報が開示されない」ことは良く理解出来ます。でも政治の全くの素人の橋下知事ですら、予算の削減額を明確にして、就任直後は間に合わないからと暫定予算を組み、見事に公約を実行したではありませんか。


小沢代表が「衆院選で勝利すれば、当面は暫定予算で時間をかせぎ、三ヶ月遅れで官僚のムダを徹底的に排除した予算を必ず成立させる」とでも言えば、国民は橋下知事の実例を良く知っていますから、大きな支持を得ることが出来て、来るべき衆院選に圧勝できることでしょう。


要するに国民は民主党の「本気度」あるいは「覚悟の強さ」を知りたいのです。自民・公明政権がどうにもならないことに絶望している国民に民主党の「気迫とやる気」を示して欲しいのです。今からでも遅くありません。民主党に奮起を促します。

福田退陣 総裁選開幕直前

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福田退陣 総裁選開幕直前


ここに来て福田総理が熟慮の上、起死回生の手を打ったことが次第に明らかになってきました。「にぎやかな総裁選。間髪を入れず解散・総選挙」の作戦です。その福田演出に実際の自民党は応えることが出来たのでしょうか。「自民党総裁選劇場」は10日に開幕します。まだ登場人物も明確には決まっていません。


早くも候補者乱立の様相を示しています。自民党総裁として取り仕切る実力があるのは麻生、与謝野の二人しかいません。他の登場人物はショウを華やかにするための彩りです。山本一太や棚橋のような売名泡沫候補もいますが、推薦人20名の壁でやがて登場することなく消えてゆくことでしょう。


さて主役は麻生・与謝野の二名です。これに華を添える役者として必須の小池は推薦人の壁で泣いています。でも登場人物としては是非必要です。彼女が登場しないと面白みが半減し客足が遠のきます。だいたい女性の登場しないショウは観客がソッポをむいてしまいうものです。人口の半分は女性ですから!


もう一方の脇役として「若さ」を売る石原ですが、彼は大臣時代に未熟さと力のなさを暴露しています。若さだけで観客を引きつけることが出来るでしょうか。登場してもしなくても大勢に影響はないでしょうが、革新・改革と叫び続けるだけでも多少は効果があるかもしれません。


麻生・与謝野・小池・石原だと経済論争に終始しがちです。そこへ願ってもない悪役登場です。防衛オタクの石破の登場で、日本にとって一番大切な「安全保障」の論議が巻き起こることになります。ショウの内容の幅を広げる意味で是非悪役として登場して欲しいものです。平和ボケ日本には嫌われても強硬論を吐く石破のような悪役が必要です。また民主党の弱点をつくことにもなります。


さて10日開幕する「自民党総裁選劇場」で幅広く議論される政策に是非私たちは耳を傾けなければなりません。これだけの主役・脇役・悪役の登場で現在の自民党の考え方はほぼ出尽くすと思います。そしてそこで表面に出てきた争点を今度は民主党に投げかけなければなりません。


自民党の売る商品(政策)はこれだけもまれると正体をあらわしてきます。さらに興味深いことは選挙の得票数で、「それぞれの考え方に賛同する人数」が明確になることです。これで自民党の体質がわかります。

一方の民主党の商品は例えば「リンゴにテカテカの有毒なワックスを塗りたくった、一見美しいが毒のある」商品のように見えますが、その真偽のほどを私たちは鋭く追求しなければなりません。


あるいは「嘘でかためた偽物(バラマキ)で実際は何もない(財源がない)高額商品(増税必須)」であるかも知れません。そこを明らかにしないで美辞麗句だけで騙されては日本の闇は一向に晴れません。自民党総裁選で私たちが知恵をつけ、民主党にせまることこそ大切です。


願わくば内容の濃い「自民党総裁選劇場」を演じて欲しいものです。

福田退陣 自民党、早くもメディアジャック

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福田退陣 自民党、早くもメディアジャック


本日の藤原通信で「メディア・ジャック」なる言葉を使うつもりでいたら、民主党の鳩山幹事長に先に使われてしまいました。鳩山幹事長が嘆くとおり、連日テレビや新聞に自民党総裁選の話題がトップを占め続けています。今や福田さんは起死回生の手を打ったとの声まであがってきています。


自民党に注意を促したいのは、福田退陣のその日から自民党滅亡のカウントダウンが始まっているという危機意識が必要だということです。候補者が出現する過程からもうショウは始まっています。大根役者の登場では、その瞬間に自民滅亡が決まります。派閥ボス談合がチラリと見えてもそこでショウは終了です。実に厳しいショウの幕開けであることを自覚しなければなりません。


幕開けのサプライズが覚めやらぬうちに、登場人物をめぐって、国民の注目を引くだけでなく、自民党も変わったなと思わせる演技が必要です。その筆頭が、昨年、福田政権誕生の決定打となった派閥談合から脱却し「派閥はもはや機能しない」という演出です。そして一渡り出演者が登場したならば、手に汗握る場面が次々と展開しなければなりません。


しかもメディアが煽って国民がまんまと乗せられた「姫の虎退治」などという低俗なレベルでのショウの進行はまっぴらゴメンです。観衆である国民も低俗なテレビに踊らされる「み~は~」であってはならないのです。早くもテレビ朝日の報道ステーションは独自色を出したいという考えから、「実に浅はかな、しかも強引なこじつけ」を誇らしげに吹聴しています。


自民党総裁選で、私たち国民が「自民党は何を考えているか」が明確になってくるのと同時に、「支離滅裂」小沢独裁の民主党は窮地に立たされます。民主党は何を考えているのかさっぱりわからないからです。これでは選挙戦が圧倒的に不利であることを自覚して、積極的な政策論争を巻き起こしてくれれば、福田総理は私たちに素晴らしいお土産を残したことになります。


政権交代が明確になってきたのですから、国民の大きな不安である「民主党バラマキ政策の財源」を誰の目にも明らかになるように、そして民主党は日本の安全保障をどのようにして確保してくれるのか、明確にして欲しいものです。


武力行使の出来ない日本が給油問題でアメリカを怒らせてどのようにして安全保障を確保するのか。独裁小沢の「アフガンに陸上自衛隊派遣」の構想はどうなったのか。とにかく独裁小沢が何をしたいのか、小沢独裁に対して民主党は何を考えているのか?代表選挙が活発であればこのあたりが明確になったのにと残念でなりません。

福田退陣 早期解散・総選挙

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福田退陣 早期解散・総選挙


前回の藤原通信は、福田退陣に関するマスコミ情報に影響されないように、退陣直後に私自身の意見を書きました。それは「自民にとって総裁選を華やかに行い、新政権誕生直後に解散・総選挙を打つ」「このようなタイミングで退陣表明した福田首相を褒めてあげたい」という内容でした。


福田退陣報道が一段落した今朝、このような意見は結構多くのメディアで語られています。そして早くも「国民はこのような茶番に騙されてはいけない」と自民党と新聞の駆け引きまで登場しました。


早期解散が可能かどうかは「自民党が総裁選でどれだけ華々しく、楽しいお祭りを演出することが出来るか」の一点にかかっています。これが自民党にとってまさに最後のチャンスでしょう。ここで内閣支持率を60%以上にまで引き上げることが出来なければ、早期解散は無理であり、自民党の終わりも決定的になります。


全ての自民党員が危機感を募らせて総裁選を盛り上げることが出来るかに注目です。麻生総理誕生の予定調和ではもはや国民は乗ってきません。麻生対反麻生(出来れば小池)のそれこそ血みどろの真っ向勝負でなければ刺激に飢えた国民の関心を引くことはもはや出来ないと思います。


でも多くの国民は「どうせ選挙をしても同じ顔ぶれの登場で、幻滅を感じるだけ」という冷めた意見も数多くあることでしょう。でもこのような政治にした責任は私たち国民にあるのです。自業自得なのです。


大分県の教員採用汚職問題にしても、東京都の破綻しつつある銀行にしても、選挙民は議員に対して「彼らがどれだけ有効な口利きをしてくれるか」を投票の基準にしてきたのではありませんか?


また企業は「自分の会社にどれだけ有利な仕事を持ってきてくれるか」に関心が集注し、建設業や医師会、郵政に組合とあらゆる団体が利益誘導を票に結びつけたのではなかったでしょうか。創価学会は公明党という政治団体まで所有したのです。


ズバリ「政治は口利き」の政治屋を育て、その利益誘導に関係のない国民は、選挙にソッポをむき、棄権に走ったのではないでしょうか。現在の政治の貧困はまさに私たち国民が作り上げたものなのです。そして一番利益を得たのは国民でも政治屋でもなくお役人だったのです。


小泉さんは自民党の「利益誘導組織」を壊滅に追いやりました。そして民主党は独裁小沢党首による「利益誘導政治」への回帰です。従来の民主党にはなかった古い自民への回帰です。状況は大きく変わっています。
今度の衆院選挙こそ、例え茶番だと非難されようと自民党総裁候補者の政策に耳を傾け、小沢独裁の民主党政策の内容を鋭く追求し、投票所に足を運ぼうではありませんか。それしか政治を変えることは出来ません。