ガースー黒光り内閣(2020.09.16PM~2021.10.04AM)の功績を列挙してみた。

(アベ政治から継承したものも含む)

首相官邸

 

※第202回国会(臨時国会…2020.09.16~2020.09.18 3日間)

※第203回国会(臨時国会…2020.10.26~2020.12.05 41日間)

※第204回国会(通常国会…2021.01.18~2021.06.16 150日間)

衆議院 / 参議員

第202回国会 議案の一覧 / 第202回国会 議案情報

第203回国会 議案の一覧 / 第203回国会 議案情報

第204回国会 議案の一覧 / 第204回国会 議案情報

 

※各国首脳との会談

外務省

外交政策 > 主な外交日程 > 会談・訪問 > 菅総理大臣

 

※オフィシャル

公式サイト

Twitter

菅 義偉

 

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●「自由で開かれたインド太平洋」の具体化

 

アベ政治の肝煎り政策として、2007年5月に「日米豪印戦略対話」を提唱。

日(日本)・米(アメリカ)・豪(オーストラリア)・印(インド)の4カ国間における外交・安全保障の協力体制の事で、通称「Quadrilateral Security Dialogue」(クアッド)と呼ばれている。

 

QUADをベースにし、二つの海(インド洋と太平洋)を交わらせて「自由で繁栄するインド太平洋戦略」「セキュリティ・ダイアモンド構想」となり、『自由で開かれたインド太平洋』へと進化を遂げていった。

 

これは、ガースー黒光り内閣でも忠実に継承され、新政権においても同様に継承されていく。

 

 

 

 

●日本学術会議の組織改編

 

「日本学術会議法」第7条2を根拠に、会員に推薦したうち、6名のパヨ会員を任命拒否したw

 

これまでは慣例的に推薦された者全員が任命されていたが、ガースーはそれを許さなかった。同法には「任命しなければならない」とはどこにも書かれておらず、違法性は全くない。

 

日本学術会議は、年間10億円もの税金が投入されているが、何の成果も上げておらず、国益にもそぐわず、単なる金食い虫の税金の無駄遣いである。

 

学術会議に入らなくとも学問は自由にできるし、寧ろ「学問の自由」を侵害しているのは学術会議のほうなのではないか。

 

任命拒否し、白日の下に晒したガースー、グッジョブ!

e-Gov 法令検索

 

 

●気候変動についてカーボンニュートラルを宣言

 

2020年10月26日の所信表明演説で、カーボンニュートラルを宣言。これも、アベ政治を継承したものであり、2017年の衆議院選挙や2019年の参議院選挙の公約の一つとして在ったものである。

首相官邸 (2020.10.26)

外務省 (2021.04.22)

菅総理大臣の米国主催気候サミットへの出席について(結果概要)

経済産業省 資源エネルギー庁 (2021.04.28)

2050年カーボンニュートラルを見据えた 2030年に向けたエネルギー政策の在り方

経済産業省 資源エネルギー庁 (2021.05.20)

経済産業省 資源エネルギー庁 (2021.07.21)

エネルギー基本計画(素案)の概要

環境省

脱炭素ポータル 

 

成長戦略の一つとして、2050年までに温室効果ガスの排出を全体として実質ゼロにする脱炭素社会の実現を目指す。更に、2030年度目標として「温室効果ガスを2013年度から46~50%削減」を目指す事も宣言した。エネルギー基本計画の素案もとりまとめられた。

 

 

 

●種苗法の改正

 

2020年12月2日成立。(閣法201-37)

農林水産省

種苗法の改正について

 

 

●国民の命と暮らしを守る安心と希望のための総合経済対策

 

2020年12月8日閣議決定。

財政支出は合計40.0兆円程度。

事業規模は合計73.6兆円程度。

 

地方創生臨時交付金1.5兆円

グリーン投資を大きく進めるための基金2兆円

官民のデジタル改革1兆円超

首相官邸 (2020.12.04)

内閣府 (2020.12.08)

経済対策等

 

 

●携帯料金の引き下げ(低額料金プランの新設)

 

以前より、「携帯料金はあと4割削減可能」と言ってきた元総務大臣のガースー。

見事に携帯料金の引き下げを実現させ、新規契約事務手数料やMNP転出手数料の削減化にも成功。

現代において携帯・スマホは欠かせないものとなり、誰もが1台以上所有している事だろう。

一般国民にとっては、もはや実質的に減税されたも同じである。

 

 

☆NTTドコモ「ahamo」…20GB、月額2980円+1回5分以内の国内通話無料

株式会社NTTドコモ (2020.12.03)

新料金プラン「ahamo(アハモ)」を発表

 

☆ソフトバンク…20GB、月額2980円+1回5分以内の国内通話無料

ソフトバンク株式会社 (2020.12.22)

20GB+「LINEがギガノーカウント」を月額2,980円で提供

 

☆au…20GB、月額2480円+1回5分以内の国内通話月額500円

KDDI株式会社 (2021.01.13)

20GBが月額2,480円、auのオンライン専用の新料金「povo (ポヴォ)」を提供

 

☆楽天モバイル…1GBまで月額0円、3GBまで月額980円、20GBまで月額1980円、20GB超は月額2980円。

楽天モバイル

Rakuten UN-LIMIT VI

 

 

 

●令和2年度補正予算(第3号)

 

2021年1月28日成立。

経済を再生させるためにも、新たな時代を切り開くためにも必要な予算であるが、こうして見てみると、多数ありすぎて神ってる。

財務省

令和2年度補正予算(第3号)

 

 

 

●特定不妊治療に係る助成措置の拡充

 

「令和2年度第三次補正予算」による大幅な拡充。(370億円)

厚生労働省

不妊に悩む夫婦への支援について

 

 

 

●新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部改正

 

2021年2月1日成立。(閣法204-6)

2月3日公布。2月13日施行。

 

・新型コロナウイルス感染症を、『新型インフルエンザ等感染症』として位置付け。

 →感染症法第六条7の三と四に新設。

 →「指定感染症」から外れた。

・「まん延防止等重点措置」の創設。

内閣官房

国会提出法案(第204回 通常国会)

・e-Gov 法令検索

感染症法

 

 

 

●孤独・孤立対策担当室の新設

 

2021年2月19日設置。イギリスに次いで世界2番目。

内閣官房

孤独・孤立対策

 

 

 

●令和3年度の予算(当初)は、過去最高額

 

2021年3月26日、政府案通り成立。

106兆6097億円の予算は、過去最高額である。

財務省

 

 

 

●国鉄債務処理法等改正案

 

2021年3月26日成立。(閣法204-12)

国土交通省(2021.01.29)

国土交通省(2021.04.01)

 

 

 

●大学ファンドの創設

内閣府

10兆円規模の大学ファンドの創設

文部科学省

大学ファンドの創設について

 

 

 

●小学校における35人学級の実現(40年ぶり)

 

2021年3月31日成立。(閣法204-16)

文部科学省

Society5.0時代の到来や子供たちの多様化の一層の進展等の状況も踏まえ、誰一人取り残すことなく、全ての子供たちの可能性を引き出す教育への転換を図る。

 

 

 

●原発処理水海洋放出決定(ALPS)

 

2021年4月13日決定。

今後、準備作業を進め、2年後をめどに海洋放出を開始する予定とした。

首相官邸 (2021.04.13)

 

 

 

●日米同盟の強化と日米首脳共同声明で「"台湾海峡"の平和と安定」を明記

 

2021年4月16日の日米首脳会談の共同声明にて。

"台湾海峡"(Taiwan Strait)の明記は、1969年11月の共同声明以来52年ぶり。

バイデンを従わせるw

「台湾」ではなく、"台湾海峡"というのがミソ。

外務省(2021.04.16)

日米首脳共同声明

Whitehouse(2021.04.16)

U.S.- Japan Joint Leaders' Statement: "U.S. – JAPAN GLOBAL PARTNERSHIP FOR A NEW ERA"

JETRO(2021.04.19)

日米首脳共同声明で「台湾海峡の平和と安定」を明記

 

 

●地域的な包括的経済連携協定(RCEP)の承認

 

2020年11月15日に署名。

2021年4月28日に両院承認。

「自由で開かれたインド太平洋」と同じく、アベ政治からの肝煎り政策。

エネルギー自給率や食料自給率の低い輸入依存の日本にとって貿易は必要不可欠。

発効されれば、海洋国家日本は加盟国のリーダーとなり、自由貿易を活性化させる事ができる。

経済産業省

地域的な包括的経済連携(RCEP)協定 

 

 

 

●デジタル庁設置

 

2021年5月12日成立。(閣法204-26・27)

ガースー黒光り内閣の肝煎り政策。

これにより、手続きの利便性が大幅に改善・効率化され、透明性が確保され、縦割り行政の打破とスリム化を実現でき、無駄なコストも削減できるようになる事が期待される。

今後は、ITに強い人材を民間からも登用してほしいし、更なる強化を図ってもらいたい。

デジタル庁

デジタル庁

首相官邸

デジタル改革

デジタル改革関連法案について

内閣官房

国会提出法案(第204回 通常国会)

 

 

●海事産業強化法

 

2021年5月14日成立。(閣法204-24)

国土交通省

第204回国会(常会)提出法律案

 

 

 

●銀行法等の改正

 

2021年5月18日成立。(閣法204-52)

正式名称の通り、「新型コロナウイルス感染症等の影響による社会経済情勢の変化に対応して金融の機能の強化及び安定の確保を図るため」に、銀行法をはじめとした束ね法案として改正された。

これによって、日本の多くを占めている中小企業の資金調達が緩和され、かなり救われた。

金融庁

国会提出法案等

 

 

 

●少年法の改正

 

2021年5月21日成立。(閣法204-41)

民法の成人年齢となった18歳と19歳を「特定少年」と位置づけ。

家庭裁判所から検察官に逆送致する事件の対象を拡大。

起訴された場合は実名報道を可能とした。

法務省

少年法が変わります!

 

 

 

●半導体・デジタル産業戦略

経済産業省 (2021.06.04)

「半導体・デジタル産業戦略」を取りまとめました

 

 

 

●医療制度改革関連法の改正

 

2021年6月4日成立。(閣法204-21)

厚生労働省

「全世代対応型の社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律」の成立について

 

・課税所得28万円以上(所得上位30%)
・年収200万円以上(単身世帯)または年収320万円(複数世帯)

これらの条件を満たす場合に、医療費の自己負担が2割となる。

 →現役世代の負担軽減

 

 

●産業競争力強化法

 

2021年6月9日成立。(閣法204-23)

経済産業省

 

 

 

●日本国憲法の改正手続きに関する法律(国民投票法)の改正

 

2021年6月11日成立。(衆法196-42)

共通投票所導入など7項目で構成。

総務省

国民投票制度 > 法令

 

 

 

●G7首脳会合

 

自由で開かれたインド太平洋の重要性として、2021年4月16日の日米首脳会談の共同声明と同様に「"台湾海峡"(Taiwan Strait)の平和及び安定」が明記された。

また、強制労働の利用についての懸念にも触れられた。

外務省

2021 G7コーンウォール・サミット

 
 

 

 

●重要土地等調査法案の改正

 

2021年6月16日成立。(閣法204-62)

重要施設の周辺(防衛関係施設等)や国境離島等の政府が重要と判断する土地について、土地や建物の利用状況、持ち主などを調査することが可能となった。

内閣官房

国会提出法案(第204回 通常国会)

 

 

 

●規制改革実施計画

 

2021年6月18日閣議決定。

内閣府

 

 

 

●税収が過去最高

 

一般会計の税収は過去最高の60兆8216億円だった。

税金三本柱(所得税、法人税、消費税)で51兆3956億円と、税収全体の84.5%を占めた。

消費税だけで20兆9713億円と、税収全体の34.5%を占めた。

財務省

 

 

 

●雇用者の増加と失業率の低下

厚生労働省

労働力調査

 

2021年7月分では、完全失業率は2.8%。

雇用者数においても、正規非正規ともに増加傾向にある。

コロナ禍という事を考慮したら驚異的な結果と言えるのではないか。

 

 

 

●男性の育児休暇取得促進

 

男性の育休取得率は、2020年度で12.65%。

これまで過去最高だった2019年度の7.48%を大きく上回った。

育児・介護休業法の改正により、育休を取りやすい環境は更に拡大していくだろう。

厚生労働省

育児・介護休業法について

 

 

 

●最低賃金額が過去最高

厚生労働省

 

最低賃金の加重平均額は、

全国では、902円から930円に上がった。上げ幅も過去最高となった。

東京都は、1013円から1041円に。

愛知県は、927円から955円に。

 

 

●「こども庁」の開設準備

首相官邸 (2021.09.16)

官房長官記者会見

山田太郎とじみはなこの共同事務局

 

保育所は厚生労働省が、幼稚園は文部科学省が、認定こども園は内閣府がそれぞれ所管しているが、ここでも省庁の縦割りや多重行政を打破し、政策を一元的にする事が目的の一つとなっている。

 

9月16日に有識者会議の初会合が開かれ、年末までに基本方針の報告書を取りまとめる。

2022年度中の創設に向けて、関連法案に内容を反映させ、2022年の通常国会に提出するのではないか。

 

 

●新型コロナウイルス対策の成功

首相官邸

 

2021年4月16日、ガースーは日米首脳会談のために渡米したが、真の目的はファイザーのブーラCEOとの電話会談交渉にあった。

国内のすべての接種対象者に必要なワクチンの数量を今年9月までに確保したいとして、追加の供給を要請。その数1億本を確保する事に成功した。

外務省

 

そして、ガースーは「ワクチン接種数を1日あたり100万回」「7月までに高齢者の2回接種を終わらせる」という目標を立てた。「そんな事できるわけがないw」と言われたが、実際にそれをやってのけ、希望者の多くに2回接種をする事ができた。

 

そして、ワクチンのスピード確保&スピード接種の整備、東南アジア諸国へのワクチン提供や緊急無償資金協力、東京五輪の成功へと導いた。
 
第五波による陽性者や感染者は、ピーク時と比べて大幅に減少した。
 

 

 

●アフガニスタンへの自衛隊機派遣決定

 

2021年8月23日。

アフガニスタンでは、イスラム原理主義勢力タリバンが政権を掌握したが、現地に残る邦人らの国外退避に向け、自衛隊機を現地に派遣する方針を正式に発表。

首相官邸 (2021.08.23)

 

 

 

 

他にもまだこんなにあるぞwww
まとめている最中に泡吹きそうだwww
 

 

 

 

 

 
 
 
●ガースー黒光り内閣は後世に語り継がれる
 
ガースー黒光り内閣は、デジタル・グリーン・ヒューマンの三本柱であったと思う。
アベ政治の残り任期を継承した実務突破攻撃型のガースーは、わずか1年でこれだけの事を成し遂げてきた。内政面ではアベ政治を上回るほどである。
 
しかし、発信力が弱いと言われ、なかなか真意が伝わらなかった事もあり、国民からは批判のほうが多く、内閣支持率も低下してしまった。ゆえに、今はなかなか評価されないのかもしれない。
 
10月1日付で緊急事態宣言は解除され、10月4日午前にガースー黒光り内閣は総辞職となり、ガースーは総理大臣を退任となるが、ガースー黒光り内閣は数年後に必ず評価される事になる。これは断言してもいい。
 
ガースー、ありがとう!
 
 
 
★ところで、何でガースーなの?w
 
「ガースー」の元ネタは、「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」のプロデューサーだった菅賢治氏のニックネームからと思われる。番組内では菅氏の腹黒さがネタにされる事があり、定番の「笑ってはいけない」シリーズにて、「ガースー黒光り◎◎◎」と用いられるようになった。
 
同じ「菅(スガ)」姓である事から、菅義偉氏もいつしか「ガースー」と呼ばれるようになっていた。
 
本人もまんざらでもないようで、総裁選挙2020のネット討論では「公認」とハッキリ言い切ったw
総裁総理になった時には「ガースー黒光り内閣」と呼ばれるのではないか?
というジョークまで飛び出したわけだが、筆者はそれをそのままブログやSNSで多用させてもらったw
 
アベは物凄く腹黒かったが、ガースーもかなり腹黒かったwww
政治はキレイごとではできないという事やねw
 
「ガースー黒光り内閣」とは、つまり、そういうわけで、あります。
 

これまでにも何度か触れてきたと思うが、自由民主党総裁選挙には「党員算定票」というものがある。

 

しかし、これには問題点がいくつもある。

 

 

●問題点

 

(1)投票権を8000円で買えてしまう

 

年間4000円の党費を、総裁選のある前年前々年と2年連続で納めるだけで、投票権を得られてしまう。

例えば、総裁選2021であれば、2019年分と2020年分の党費を払えば投票権を得られる事になる。

 

所詮、2年で8000円なんて端金だし、極端な話、巨額の資金源さえあれば反政府勢力が大量の投票権を買う事もできてしまう。

 

そうなると、もはや党員票ではなく動員票(いわゆる組織票)である。

※実際に、党員票の3〜4割は、党と繋がりのある団体による組織票。

 

 

(2)日本の国会が議院内閣制である意味は?

 

日本では、与党第一党の代表者が内閣総理大臣である。「内閣総理大臣指名選挙」では、自分が所属する党の代表者に投票する事がほとんどだからだ。

 

つまり、自民党が与党でいる限り、事実上「自民党総裁≒内閣総理大臣」となるわけだが、今の党員票システムでは、党員が総理大臣選択選挙に参加できてしまう事になる。

衆議院

 

(3)投票用紙がザル

 

投票用紙となる往復ハガキに、党員番号が割り振られているのかと思いきや、ごく普通のハガキである。こんなハガキでは偽造されても文句を言えないよw

 

 

●党員算定票のウェイトは下げるべき

 

自民党員三年生の私が言うのも恐縮だけど、党員票のウェイトを抑えて、国会議員票に重きを置くべきだと思っている。

 

国会議員とは、国政選挙で国民に信任された人物である。そんな国会議員のみで党の代表者を選ぶ事は、議院内閣制の主旨に沿っているのではないか。

 

何より、国会議員は候補者を良くも悪くも間近で見ているわけで、党員や国民よりもよく知っているはず。我々にはわからない様々なしがらみはあるにせよ、それ相応の評価をしている事と思う。

 

ゆえに、国会議員の票にこそ重きを置くべきなのだ。

 

 

本音を言うと、党員票など無くしてほしいと思っているほどだ。

 

だが、そうなると、一部のフルスペック厨たちがギャーギャー騒ぐだろうw

 

一年前の、アベ辞任による総裁選挙2020でさえ、既存の党則に沿っただけなのにも関わらず、意見を言うというよりも、単にギャーギャー騒いでいるだけの党員がツイッター上だけでも多く見受けられた。

 

 

党員でない者が「党員票ガー」と言えば、党員からすれば「部外者のクセに!」となるだろうし、その気持ちもわかる。

 

だから私は党員になった。(ようなもの)

 

まぁ私の場合は、知り合いのお付き合いというのもあるのだがw

年間4000円なんて大した金額じゃないし。

 

 

●党員票を無くす事のデメリットは?

 

党員票を無くしてしまう事によってデメリットが生じるのも確かだ。

 

総裁選にて、党員や国民へのアピールのためにネットやテレビを通じた討論会をすることもなくなるわけで、党としての政策や基本方針をプレゼン・アピールする機会が減ってしまう。

 

「総裁選挙の党員投票資格」というエサが無くなってしまうと、党員を釣れなくなり、党運営のための党費を稼げなくなってしまう。

 

党本部としては、党員算定票の問題点を理解していながらも、「密室政治」「派閥政治」などという批判を避けるために、党員も参加できる開かれた総裁選挙をアピールせざるを得ないのだろうと思う。

 

党員票は、一種のガス抜きのためのツールかなw

 

 

それと党員ノルマ制度なんてのも止めたほうがいいと思う。

根性論丸出しのブラック企業の営業マンかよwww

 

 

●党員管理システムも見直すべき

 

自民党員の資格には、こう書かれてある。

・我が党の綱領、主義、政策等に賛同される方

・満18歳以上で日本国籍を有する方

・他の政党の党籍を持たない方

 

申込書に、氏名・生年月日・住所・電話番号と、紹介者の氏名と住所を書いて、党費4000円を払っただけで簡単に入党できる。

 

身分証明書なんて要求されない。国籍や他党籍かどうかなんてノーチェック。亡くなった人の所にも投票用紙が届くほどのザルっぷりwww

 

お付き合いで仕方なく党員になった人、知らない間に誰かが勝手に個人情報を使われて党員になっていた人など様々なケースがある。

 

デジタル庁も創設された事だし、これからは間違いなくデジタル・ITの世界。

ここは政権・与党として先陣を切って手本を見せてほしいところだ。

 

 

●決選投票になってほしいと願望する理由

 

それは、党員票のウェイトを実質的に排除してほしいと思っているから。決選投票になれば議員票とわずかな都道府県票で決まり、党員の意思はほぼ排除できる。

 

だからこそ、1回戦の議員票の配分が重要で、それをコントロールできる"演出家"が党内に必要不可欠。議員票を上手く振り分けられれば、総裁選挙のシステム上、決選投票にもつれ込ませる事ができる。

 

 

 

自民党のシステム改革、そして自民党員の世代交代が必要だと痛感する。 

 

 

image

 

先日行われた自由民主党総裁選挙2021の感想戦を、テキトーにやろうと思う。

 

 

●立候補表明の時系列

 

8月26日に、岸田文雄氏が立候補を表明。

 (2020年以来、二度目の登場)

 

9月3日に、菅義偉氏が立候補しない事を表明。

 

9月8日に、高市早苗氏が立候補を表明。

 (初登場。8月5日に立候補意思の報道はあった。)

 

9月10日に、河野太郎氏が立候補を表明。

 (2009年以来、二度目の登場)

 

9月15日に、石破茂氏が立候補しない事を表明。

 

9月16日に、野田聖子氏が滑り込みで立候補を表明。

 (初登場。過去に立候補の噂は何度かあった。)

 

 

●ガースーはアベ政治の本来の残り任期を全うする事に

 

不出馬を表明する前日までは、

「党の役員人事を刷新する!」

「総裁選前に衆議院を解散する!」

など、ゴミのマスコミ報道が先行していた。

 

ところが、ガースーはそんな報道を全て覆し、内閣支持率の低下を考慮し(このままでは衆議院選挙を戦えないと思った?)、安定した自民党政権の継続を選択。自身は任期満了まで新型コロナウイルス対策に専念することとなった。

 

ガースーは、元々、アベ政治の残り任期を継承する形で総裁総理になったし、ここが一区切りと判断したのかもしれない。コロナ対策の連続で、体力の限界だったかもしれない(72歳やぞ)。何より、トップにしがみ付く強欲さも無さそう人だからねw

 

 

●岸田氏は入念な準備をしていた

 

岸田氏は、一年前の総裁選挙2020でガースーに大敗して以降、一年後の総裁選挙2021を睨んで密かに入念に準備をしていた。

 

ガースーが不出馬を表明する前の8月26日に早々に立候補を表明。ガースーと選挙戦で再び対峙する覚悟であった。

 

 

国民の声を聞く事をテーマに「岸田BOX」を設け、できるだけ多くの疑問や質問に答えてきた。

 

岸田氏が派閥主を務める「宏池会」は、保守本流と言われているが、そういう色を出す事はあまり無かったように思う。

 

 

●高市氏は保守層を繋ぎ止めるための駒

 

高市氏が立候補を表明したのは9月8日になるが、8月5日に「立候補するのでは?」という報道が流れていた。

 

また、以前から、アベに再び立候補するように勧めていたようだが、アベが固辞したために自分が出ようという事になったようだ。

 

ガースーが立候補していたらどうなっていたかはわからないが不出馬を表明したために、一気に立候補に傾いた。

 

 

掲げた政策こそ素晴らしいものがあったが、偏った保守層に支持されているという事で、世間からも右に寄りすぎているとさえ言われた。そうでないとしても、高市氏がタカ派であるのは疑いようがない。

 

 

そんな高市氏だが、以前から、森羅万象すべて担当するアベとの繋がりは深い。(政治的な意味で)

 

という事は??? アベが送り込んだ刺客なのでわ???

 

・自民党から離れかけているであろう保守層を繋ぎ止める。

・決選投票に持ち込ませるための票割り要員。

 

個人的に、そう思えてならなかったw

 

 

今の時代、外務大臣や防衛大臣を経験していないと、総理大臣としての外交はキツイものになると考えられる。そう思うと、高市氏では荷が重いし、アベが本気で熱烈に支持するとも思えない。

 

高市氏に投票した私が言うのもアレだがww

 

 

●河野氏は本気だったのか?

 

ガースーが不出馬を表明して以降、立候補が取り沙汰されたのが河野氏だ。所属する派閥主の麻生閣下と何度も面会を重ねた上での表明となったようだ。面会時にどんな話があったのかが非常に気になるところだw

 

 

ところが、9月10日の会見で河野氏は、こう決意表明した。

「少しずつ手を伸ばしていけば、星にだって手が届くかもしれない」と。

 

あの徹底した超の付く現実主義者で、実務突破型の王道を突き進んできた河野氏が、あんなお花畑脳満開な表現を言うのが信じられなかった。

 

表明会見の内容も、いつもの河野氏とは違って、どこか曖昧な表現ばかりで、いかにもB層受けするような発言が多かった。

 

これは意図的な作戦だったのか? それとも、実は本気じゃないアピール???

 

 

●「ミスター総裁選」の石破茂氏は立候補を見送り

 

総裁選に出ては(2008年・2012年・2018年・2020年)、党員票こそ善戦する事はあっても、人望の無さから議員票では人気のないゲルさんは立候補を見送り、河野氏を支持すると表明。

 

河野氏はゲルさんを受け入れたが、素直に受け入れる河野氏ではなかろうよw

これまた何か策略でもあるのではないか?と思った。

 

それともゲル潰し???

 

 

●ネット工作員による扇動

 

高市氏と河野氏が立て続けに立候補を表明した頃、河野氏に関するデマが、ネット工作員やビジネス保守連中によってネット上で飛び交うようになった。かなり酷い誹謗中傷の書き込みや画像も飛び交った。

 

・河野は女系天皇容認派だ!

・河野は脱原発派だ!

・河野は会見の時だけブルーリボンバッジを付けた!

・河野は親中で中国ポチだ!

・河野は親族の会社(日本端子)を通して、太陽光パネル利権を得ている!

 

 

そして、このネット工作員らは、河野叩きをするのと同時に、高市ageをしていた。

 

執拗な河野叩きに耐えかねた高市氏が、ツイッターで声明を出すにまで至った。これは、さすがの私もシビれましたね。

 

だが、効果はあまりなかったようだ。もはや、ネット工作員を自白しているようなものだ。

 

こうして、左寄りの河野氏、右寄りの高市氏という構図が作られた。

 

そんな中、岸田氏は粛々と温和に政策をアピールしていた。

 

 

●滑り込みで立候補した野田氏

 

公示日の1日前になって、滑り込みで立候補を表明したのが野田氏である。9月14日の時点で、立候補を匂わすツイートをしていた。

 

野田氏が掲げた政策は、前出の3候補とは異なり、

「多様性」「子どもまんなか」「女性」「男女共同参画」「障がい者」「高齢者」「介護政策」「LGBTQ」「貧困の格差」「少子化問題」「孤独・孤立」といった、実際に障害者の子を持つ母親の視点ならではの考えを打ち出し、更に若手議員が取り組んでいる「こども庁」を、総裁選の政策議論のテーブルに乗せてきた。

 

自民党議員では少ない、どちらかというと野党的な政策……というか、本当にバカ野党が言い出しそうな政策が多かった。

 

だが、野田氏こそが、総裁選2021のキャスティング・ボートを握る人物であった。

 

役割としては、議員票の票割りはもちろんだが、それ以上にバカ野党が言い出しそうな政策を全て奪い取った。ここまでくると、総裁選の刺客でもありながら、野党潰しの刺客でもあった。

 

もっとも、野田氏を背後から操ったのもアベだけどwww

 

 

●総裁選挙2021の政策討論は非常に盛り上がった

 

4名の候補者が、それぞれの政策を持ち寄って、テレビのニュース番組や記者クラブ、ネット上で討論を繰り広げていった。

 

気が付けば、総裁選挙2021はかなりの注目を集めた。

バカ野党の存在感など皆無で、せいぜい「アベノミクス検証」などで批判するのが精一杯のブザマな有様www

 

12日に渡る政策討論会を通して、自民党の政策や基本方針を、党員だけでなく一般の視聴者にも幅広くプレゼンできたし、アピールできたのではないか。そうした中で、自民党全体としての政策も洗練されていったと思う。

 

「総裁総理が誰になるのか?」に焦点が集まりがちだが、一番の目的は、風通しの良い開かれた政策討論をする事で、世間に対して自民党という政権・与党をアピールする事にある。

 

全ては、国政選挙で勝つため。

 

最終的には、堅実さや実直さを貫いた岸田氏が決選投票を制して、第27代自民党総裁になった。

 

河野氏は、議員票で伸び悩んでしまったが、党員票ではトップ。ツイッターのフォロワーが240万人以上だけの事はあって知名度が高いのだろう。ネット上でのネガキャンなど何の効果もなかった事が改めて判明したw

 

高市氏は、当初は泡沫候補とさえ言われていたが、最終的にかなりの議員票を得る事ができたのは今後に繋がるだろう。

 

 

●総裁選挙2021の最大の殊勲者は野田氏

 

ガースーが不出馬を表明し、岸田氏・高市氏・河野氏の3名が立候補に名乗りを上げた時点で、決選投票の可能性はかなり高かったが、新たに野田氏が立候補した事によって、決選投票にもつれ込むのは100%確実なものになった。この4名ならいきなりワンサイドで決着はつかないからね。おかげで、穴だらけの党員票の効力を封じ込める事ができた。

 

そして、政策討論する中でも他候補者とは違う視点で政策が語られる事もあったり、時には他候補者に鋭く切り込んだりなど、一番盛り上げてくれたのではないか。

 

何やかんや言われている野田氏だが、郵政大臣や総務大臣、内閣府特命担当大臣を歴任してきただけの事はある。選挙にも強い。党内野党という見方もできるが、特化型の役職でチカラを発揮するタイプなのではないか。

 

 

 

●やっぱりアベw

 

だが、総裁選挙の裏側では、権力闘争や巧妙な駆け引きが行われている事も忘れてはならない。これが政治であり、決してキレイ事ではやっていけないのが政治の世界なのである。

 

最近の世界情勢や今秋の衆議院選挙を見据えた時、"今"は岸田氏が適任であるという事なのだろう。

 

河野氏に関しては、アベの中で優先順位は決して低くないものの、"今"ではないという事で今回は外した感を演出したのではないか。ゆえに、アベ政治で外務大臣・防衛大臣を歴任した河野氏の本気はもう少し先になるだろう。

 

そして、4名のうち、誰が総裁総理になろうとも一致団結できる環境を整えていたのも凄い。

 

 
やっぱりアベ!
 
森羅万象すべて担当しているのはダテじゃないw
 
総裁総理が新しくなろうと、これからも私はアベ政治を許していきます。

image

 

自由民主党

総裁公選の仕組み

【自民党総裁選】議員投票・開票(2021.9.29)

 

 

●ガースーが自由民主党総裁選挙に立候補せず

 

2021年9月3日、総裁のガースーが、総裁選挙に立候補しない事を発表した。

首相官邸(2021.09.03)

自由民主党総裁選挙に立候補しない意向の表明についての会見

 

ちょうど一年前に、辞任を表明したアベ政治の本来の残り任期を引き継いだ形となったガースー総裁&ガースー黒光り内閣。

 

残り任期が迫る中での、新型コロナウイルス対策と総裁選挙活動……これらを両立するのには莫大なエネルギーが必要という事で、どちらかを選択すべきと考えた時に、新型コロナウイルス対策を選択したという事で、立候補を模索していた中で断腸の思いでの決断だった事と思う。


内閣支持率が低下していく中で、これまた任期満了が迫っている衆議院議員の総選挙が秋に執行されるという事で、このままでは衆議院選挙を戦えないと思っていたのかもしれない。(憶測)

 

いやっ、もしかしたら、最初からアベ政治の残り任期を全うする考えだったのかもしれない。(これも憶測)

 

ガースーの選択は、まさにギリギリのものだったのではないか。

 

 

アベ政治を継承する形で発足したガースー黒光り内閣から1年、新型コロナウイルスから守り、日本を取り戻す事に尽力された。

 

心から敬意を表したい気持ちでいっぱいです!

 

 

●総裁選挙2021はフルスペックで選任


アベ政治を継承したガースー総裁の任期は、アベの本来の任期であった2021年9月30日まで。

 

そういう事で、以下の日程で総裁選挙2021が行われる事が決まった。

 

 公示日…2021年9月17日(金)

 選挙日…2021年9月29日(水)

 

投票数は、

・自民党所属の国会議員による議員投票…382票(衆274・参108)

・全国の党員党友などによる党員算定票…382票(ドント方式)

※当初は383票ずつだったが、9月17日夜に竹下亘衆議院議員が逝去された事により382票ずつに減少。

 

 

●総裁選挙の立候補者は4名

 

総裁選挙に立候補したのは以下の4名。(クジ引きによる届出順)

 

 ・河野太郎 (神奈川15区/麻生派)

 ・岸田文雄 (広島1区/岸田派の主)

 ・高市早苗 (奈良2区/無派閥)

 ・野田聖子 (岐阜1区/無派閥)

 

 

 

8月26日に、岸田氏が立候補を表明。

 (2020年以来、二度目の登場)

9月8日に、高市氏が立候補を表明。

 (初登場。8月5日に立候補意思の報道はあった。)

9月10日に、河野氏が立候補を表明。

 (2009年以来、二度目の登場)

9月16日に、野田氏が滑り込みで立候補を表明。

 (過去に立候補の噂は何度かあったが初登場)

 

 

●今回の主な特徴

 

・女性議員が立候補。

 (2008年の緑の小池百合子氏(現・東京都知事)以来13年ぶり)

・複数の女性候補者。

 (総裁選挙初)

 

・若手中堅議員による派閥横断グループ「党風一新の会」の登場。

・小石河連合。

 (小泉進次郎氏と石破茂氏は河野氏の支持を表明)

・派閥力学が働かない、事実上の自主投票。

 (宏池会岸田派を除く)

・各候補の推薦人20名は、ごく一部を除いて、派閥に関係なく満遍なく名を連ねた。

 (岸田氏の推薦人も含む)

 

 ・森羅万象すべて担当するアベは、表向きは高市氏を支援支持。

 

だが、このアベの動向こそが今回の総裁選のカギを握っていた。

 

 

●党風一新の会

 

今回の総裁選の特徴の一つとして、祖父と父が総理大臣であった福田達夫氏が束ねる「党風一新の会」という派閥横断グループの登場があった。

 

当選3回以下の衆議院議員の有志で構成され、森羅万象すべて担当するアベのチカラの恩恵で当選した「アベチルドレン」が多く、まだまだ地盤・看板・カバンが弱い。

 

ゆえに、今秋の衆議院選挙で勝つための「選挙の顔」が欲しいだけの保身連中で構成された新たな派閥・グループであるという事は想像に難くない。

 

だが、そんなガキたちをもコントロールするのが、"親"であるアベだ。

 

 

●小石河連合

 

河野氏が立候補を表明した翌日に、小泉進次郎氏が河野氏の支持を表明。

最終的に立候補を見送った石破茂氏も河野氏の支持を表明。

これらの頭文字から「小石河連合」などと報道された。

 

ツイッターで240万超アカウントのフォロワーのいる河野氏。

イチブの党員にだけは何故か人気のある石破氏。

いわゆる"B層"に幅広く大人気だが、ネット上ではなぜか嫌われている小泉氏。

 

 

●狙いは接戦の末の決選投票だった

 

総裁選挙を巡る一連の党内動向……全てはアベの"演出"だった。

 

ガースー黒光り内閣の功績とは裏腹に、内閣支持率が低下し、どちらかというと逆風が吹き荒れる自民党にあって、いきなりワンサイドで決まってしまうと、世間から「出来レースガー」「派閥政治ガー」「密室政治ガー」「古くさい政治ガー」などと批判の的になる事は目に見えていた。

 

従って、今回の総裁選挙では、風通しの良い開かれた政策論争をして、世間に対して自民党という政権・与党をアピールする必要があった。そして、実際の総裁選挙で接戦に持ち込ませる必要があった。

 

そのため、ガースーの不出馬確定以降、「岸田氏vs河野氏」の一騎打ちも予想されていた総裁選2021に、保守層には人気のある高市氏を担ぎ上げて票を割る作戦に出た。

それでも物足りないアベは、過去に立候補の噂が何度かあり、自民党内野党で、当選同期でもある野田氏をお2Fさん経由で担ぎ上げて更に票を割ろうとした。(野田氏の推薦人は二階派が最多)

↑あっ、この辺は妄想ですw

 

全ては、秋に控える衆議院議員総選挙に勝つための作戦。それを考えたら、自民党の"作戦"は当然である。

 

 

●総裁選挙前の大方の予想

 

・決選投票になる。

 (過半数には到達せず。野田氏の立候補で確実な情勢に)

 

・党員票は、河野氏が40~45%を占めてリードする。

 (河野>>>岸田>高市>>>野田)

 

・議員票は、岸田氏がリードする。

 (岸田>河野>高市>>>野田)

 

・1回戦の総合1位は、河野氏が頭一つリードして通過する。

・1回戦の総合2位を、岸田氏と高市氏で争う展開となるが、岸田氏が優勢。

 (河野>>岸田>高市>>>野田)

 

 

ちなみに、選挙日前日までの議員票の動向は、以下の通りであった。

河野氏…84名

岸田氏…99名

高市氏…69名

野田氏…21名

(いずれも候補者本人を含む)

 

態度不明…108名

棄権…1名(山本公一 元環境大臣)

 

 

2位が誰になるか……そこが総裁選挙の勝負の分かれ目だったと言える。

 

決選投票は、「河野vs岸田」になるのか、「河野vs高市」になるのか。

 「河野vs岸田」の場合、高市氏支持議員がどちらに投票するのか?

 「河野vs高市」の場合、岸田氏支持議員がどちらに投票するのか?

 野田氏支持議員はどうするのか?

 

党風一新の会の議員は、党員票の結果次第で変化が生じるのか?

 

例年とは違って派閥縛りがなく、態度を表明していない108名の議員票の動向がなかなか読めない展開が続いた。

 

こんなに結果を読めない総裁選挙は初めてだったが、こんなにワクワクする総裁選挙も初めてだった。

 

 

キッシーが新総裁に!

 

2021年9月29日午後。総裁選挙が行われた。

 

総裁選挙前の大方の予想(前述)を覆し、フタを開けてみれば、岸田氏が1票差の総合1位。

 

河野氏は党員票こそ予想通りだったが、議員票で高市氏に大きく抜かれたのが響き、総合1位を逃してしまった。最後の最後でアベのチカラが働き、河野氏から高市氏へ議員票が20~25くらい動いたのではないか。

 

 

 

過半数の得票を得た候補者はおらず、上位2名となった岸田氏・河野氏による決戦投票となったが、この時点で勝負は既に決していた。

 

岸田氏の勝利はほぼ確実な情勢となった。

そして、決選投票の末に、岸田文雄氏が選出された。

 

 

 

なお、自民党員三年生となった私にも投票権があった。

一党員として『高市早苗』に投票した。

衆議院選挙で勝ちたければ、「女性初」の冠が付いてアベ信者を味方に付けられる高市氏か、党員や国民から人気があってフォロワー数も多い河野氏のどちらかという選択だった。

で、森羅万象すべて担当するアベの腹黒い策略を悟った上で、安全保障と経済政策に目を見張るものがあったというのが理由。

なお、高市氏に取り憑いていた疫病神やビジネス保守は、評価の対象外ですw

高市早苗
 

 

 
●今後の日程

 

この総裁選挙を以て、自民党総裁のバトンは、ガースーからキッシーに渡された。

 

ガースーの肩書きが「"前"総裁」(第26代総裁)となり、アベの肩書きが「"元"総裁」(第21代・第25代総裁)に変わる。

 

キッシーおめでとう!

 

ガースーありがとう!

 
 
 
10月4日(月)の午前中にガースー黒光り内閣は総辞職となる。
 
午後に召集される特別国会(第205回国会)で行われる「総理大臣指名選挙」でキッシーが指名される見通し。
 

組閣した後に、皇居で天皇陛下による親任式を経て「キッシー内閣」(仮称)が発足される予定である。

 

しかも、記念すべき『第100代』の内閣総理大臣である。

 

ガースーの肩書きは「"前"総理」となり、アベの肩書きが「"元"総理」に変わる。

 

 

10月8日(金)に、新総理の所信表明演説。

10月11日(月)~10月13日(水)に、各党代表質問。

 

その後、総裁選の熱気が冷めないうちに衆議院を解散して臨時国会を閉幕し、任期である10月21日よりも後の11月上旬あたりに衆議院選挙が行われるのではないか。

 

衆議院選挙後に改めて「総理大臣指名選挙」が行われるので、記念すべき『第100代』は短命で終わり、『第101代』になる見通し。

 

 

 

さてさて、総裁選挙が終われば、気持ちを切り替えてノーサイドの全員野球。

 

キッシー内閣はどうなるのか。

 

今年の広島東洋カープのような「打高投低守乱」とかいうアンバランスな野球ではなく、攻守ともに優れた政権・与党運営を期待したい。

 

 

Twitter等でたまに話題になってはバズる「掛け算の順序問題」

 

親が子供の答案用紙を写真に撮って、「これは納得いかない」とツイートする例のアレ。

 

そのリプライや引用リツイートを見てみると、その大半は、

「どっちでも正解だろ!」

「バツ採点した教師はアホ!」

「こういうのが算数嫌いの子を生み出す!」

などといった意見が非常に多く溢れ返っている。

 

まぁ、いろんな意見があるのは大変結構な事だ。

 

だが私は、「掛け算の順序」に批判的な意見に対しては、真っ向から反発したい。掛け算の順序には意味があり、非常に重要だからだ。

 

 

●「掛け算の順序問題」とは?

 

「掛け算の順序問題」とは、

・どの順序で書かれた式でも正解とするべき

・特定の順序で書かれた式のみを正解とする

という両者の対立問題を指す。

 

これは今に始まった事ではなく、戦後からあるようだ。

 

全国的に火を付けたのが、1972年1月26日の朝日新聞の報道である。ニューヨーク・タイムズと提携を結び、第二次世界大戦を煽りまくったあの朝日新聞である。

 

掛け算の順序でバツと採点され、これに異議を唱えて文部省に質問状を送る親も現れたほどであった。

 

 

●学習指導要領の解説で公式化された「掛け算の順序」

 

文部省の「小学校学習指導要領算数科編(試案)昭和26年(1951年)改訂版」で、「掛け算の順序」について具体的に記載されていた事が確認できる。

国立教育政策研究所 教育研究情報データベース

 

しかし、この内容は「試案」に留まり、正式な学習指導要領や解説に記載される事はなく、日の目を浴びる事もなかった。

 

その後も具体的に記載される事はなかったが、2017年改訂版(現行のもの)の学習指導要領の解説に、「掛け算の順序」について初めて具体的に記載された。

文部科学省

【算数編】小学校学習指導要領(平成29年告示)解説

 

「学習指導要領」の68~69頁に記載されている箇条書きの内容が、同解説の113~118頁で具体的に解説されている。

 

学習指導要領と同解説の違いは法的拘束力の有無にあるが、これまで解説ですら触れられていなかった事項がようやく解説された意味は大きい。確かな前進だ!

(※「尖閣諸島や竹島は我が国の領土」の件も同様)

 
いずれにせよ、これはもはや文部科学省やお国が「掛け算には順序がある」と認めた事に他ならない。
 
従って、尖閣と同様、「掛け算の順序問題」など存在しないという事。

 

 

●乗法の約束事

 

乗法は、「被乗数(掛けられる数)×乗数(掛ける数)」の順で表す。これが約束事となっており、ほぼ全ての教科書でそのように記載されている。

 

例えば、「5×6」の場合、5(被乗数)という数字に対して、6(乗数)という数字を掛ける事を意味する。

この時、「5×6」は、"5"という数字が6個あるという意味で、これを「同数累加」(同じ数を何回も加える事)で表すと「5+5+5+5+5+5」となる。

※「6+6+6+6+6」ではない。

 

乗法を同数累加で表す考え方は、現行の学習指導要領の解説にも記載されている。

 

 

●九九は、"暗記する"ものではなく"理解する"もの

 

まずはお馴染みの九九表。

学習プリント.com

九九表 無料の小学生向けポスター

 

『◎の段』の◎が被乗数となって纏められている。

これが九九の考え方の大原則である。

 

『◎の段』にある式は、◎という数字のみの同数累加で表現する事ができる。

 

◎×1=◎

◎×2=◎+◎

◎×3=◎+◎+◎

◎×4=◎+◎+◎+◎

◎×5=◎+◎+◎+◎+◎

◎×6=◎+◎+◎+◎+◎+◎

◎×7=◎+◎+◎+◎+◎+◎+◎

◎×8=◎+◎+◎+◎+◎+◎+◎+◎

◎×9=◎+◎+◎+◎+◎+◎+◎+◎+◎

 
◎という数字のみの同数累加で表現する事によって階段を構成する事ができるから『◎の段』と呼ぶ。このようにして、九九を段ごとに同数累加で表現すると、見事なまでの階段が出来上がる。

 

まるでスーパーマリオのゴール前の階段を反転させたかのようだw

 

誰もが当たり前に覚える九九だが、闇雲に「ろくいちがろく、ろくにじゅうに…」と呪文のように唱えて"暗記する"のが九九ではない。キチンとした意味があるのだ。

 

 5×6=5+5+5+5+5+5=30

 6×5=6+6+6+6+6=30

 

「5の段にある5×6」と「6の段にある6×5」。積は30でイコールになるが、式の構成はイコールではなく、意味が全く違ってくる。

 

こうした考え方を少しでも意識する事が、九九や乗法の原理を"理解する"上で非常に重要になってくる上に、後の除法などに対する理解度もかなり違ってくる。

 

九九を"暗記する"と"理解する"は全く違う。

九九は、"暗記する"ものではなく、"理解する"ものだ!

 

 

●同数累加の注意点

 

但し、乗法を同数累加で表現する考えには欠点がある。同数累加は、乗数が正の整数以外(0、分数、小数、負の数、文字数など)になると途端に対応できなくなってしまう。

 

例えば、「0.1×3」の場合は、0.1+0.1+0.1(0.1が3個ある)と同数累加で表せるが、その逆の「3×0.1」は同数累加では対応できない。(3が0.1個あるとは言わないw)

 

そう考えると、同数累加は正の整数の乗数に限定して留めておいたほうが無難かもしれない。

 

 

●単位量と交換法則

 

同数累加という考え方をしなくても、乗法の順序を理解させてくれるものが「単位量」という考え方である。

 

「単位量」についても、現行の学習指導要領の解説にも記載されている。

 

(一つ分の大きさ)×(幾つ分)=(幾つ分かに当たる大きさ)

 

それは即ち、

「単位量(被乗数)×数量(乗数)=総量(積)」

という事。

 

 

そしてもう一つ、乗法には交換法則の考え方がある。

交換法則とは、被乗数と乗数を入れ替える事である。

 

加法……5+6=6+5 (「和」はどちらも11)

減法……5-6≠6-5

乗法……5×6=6×5 (「積」はどちらも30)

除法……5÷6≠6÷5

 

確かに、「5×6」も「6×5」も積は30なのでイコールと捉える事ができ、交換法則が成り立つと言える。ところが、乗法の交換法則が成り立つには「一定の条件」が必要である。これが実はあまり知られていない。

 

[1]単位量(被乗数)と数量(乗数)ともに単位が無い場合。

→対等性があり、区別されないので、交換法則が成り立つ。

(例)単なる計算問題の時。

 

[2]単位量(被乗数)と数量(乗数)が同じ単位の場合。

→対等性があり、区別されないので、交換法則が成り立つ。

(例)長辺が6cmで短辺が5cmの長方形の面積を求めたい時。

・「長辺」と「短辺」は同じ単位である。

・見る方向を変える事で、長方形は横長にも縦長にもなり、区別されない。

ゆえに、『6cm×5cm=30㎠』と『5cm×6cm=30㎠』の両方とも正解。

教科書にも、「長方形の面積=縦×横 もしくは 横×縦」と書かれてある。

 

[3]単位量(被乗数)と数量(乗数)が異なる単位の場合。

→対等性がなく、区別されるので、交換法則は成り立たない。

(例)時速5kmで2時間歩いた時の道のりを求めたい時。

・「時速」と「歩いた時間」は異なる単位である。

・時速5kmは「単位量」(被乗数)、歩いた2時間は「数量」(乗数)で区別される。

ゆえに、『時速5km×2時間=10km』が正解。

「2時間×時速5km」は、日本語の意味が通らなくなるので不正解。

「時速2km×5時間」や「5時間×時速2km」は論外www

教科書には、必ず「道のり=速さ×時間」と書かれてある。

 

 

乗法は文章題の内容や場面によって「交換法則が成り立つ可逆的なもの」と「交換法則が成り立たない不可逆的なもの」と二通り存在するという事。

 

 

以上を踏まえて、乗法を使った例題をやってみる。

 

●例題1(小学2年)

 

子供が5人いる。ノートを1人あたり6冊ずつ配るには、全部で何冊いるか?

 

[式…      ]

[答…      ]

※式・答 各5点(10)

 

この文章を読み解くと、最終的には『6冊のノートを持った子供が5人いる』という状態になるのは明らかである。これを絵図で書くと、以下のようになる。
 

子供A → ◆◆◆◆◆◆

 

子供B → ◆◆◆◆◆◆

 

子供C → ◆◆◆◆◆◆

 

子供D → ◆◆◆◆◆◆

 

子供E → ◆◆◆◆◆◆

 

同数累加で表すと「6+6+6+6+6=30」になる。

ゆえに、『6×5=30』が正解!

 

「5×6=30」では、例題文の意味が通らなくなるので、式は不正解。(答は正解)

 

「単位量」の考え方を用いれば、

「ノートは"1人あたりの単位量"(冊数/人数)」で「子供は"数量"(人数)」と区別されるので、交換法則は成り立たず、式は、6[冊/人]×子供5[人]=30[冊]となるのは明らかである。

 
 
と、このように説明すると、「配る人が"トランプ配り"をすれば、5個を1巡分として計6巡するから5×6でも意味が通る!(キリッ!)」と反論してくる。絵図で書くと、以下のようになるという事なのだろう。左の列から1巡目2巡目…と。
 

子供A → ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

子供B → ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

子供C → ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

子供D → ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

子供E → ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

 

確かに"トランプ配り"をすればそういう考えもできるが、それはあくまでも可能性の一つにすぎない。トランプ配りしたかもしれないし、6冊まとめて1人ずつに配っていったかもしれないし、完全ランダムで最終的に6冊ずつ行き渡るように配ったかもしれない。

 

だが、この例題文には"ノートの配り方"が全く書かれていない

 

いくらノートの配り方を論じたところで、どのように配られたかわかるはずがなく、算数の枠内で論じる事には何の意味もない。

 

【文章問題の基本】

・文章に書かれてある事だけを拾って考えればよい。

・文章に書かれていない事をわざわざ考える必要はないし、考えてはいけない。

 
 
もし、「5×6」でも「6×5」でも正解となると、じゃあそもそも何で「※式・答 各5点(10)」というふうに、式と答で独立した配点になっているのか。どちらでも正解なら、式と答の両方正解で完答配点(10)になっていても問題ないはず。
 
だが、実際には式と答で独立した配点になっている。これは、式と答それぞれにおいて例題文の意味を理解しているかどうかが問われている証左なのではないか。

 

例題1の場合、

「5×6=30」なら、答は正解だが、式は不正解。5点。

『6×5=30』なら、式と答の両方正解。10点。

 

式と答では、問われている能力が異なる。

式…国語力・読解力・判断力・思考力を問われている。

答…計算力・最終結果に導く力を問われている。

 

 

正直に言って、乗法の経験値が無い小学2年生には難しく感じるかもしれないし、理解させるのも難しいと思う。

 

だが、義務教育を卒業し、ある程度でも乗法の経験値が有る大人だったら、どんなに頭の中身がアレでも、これはちょっと3秒くらい考えればわかる事だと思いますよwww

 

 

●例題2(小学5年)

 

時速5kmの速さで、2時間歩いた時、歩いた道のりは何kmか?

 

[式…      ]

[答…      ]

※式・答 各5点(10)

 

例題2で登場するのが、有名な「みはじ」公式だ。

┏━━━━━┓

┃ 道のり ┃

┣━━┳━━┫

┃速さ┃時間┃

┗━━┻━━┛

 

(1)速さ=道のり÷時間

(2)時間=道のり÷速さ

(3)道のり=速さ×時間

 

この例題では、道のりを求めたいので(3)の公式を使う。

 

例によって「単位量」の考え方を用いれば、

「時速は"1時間あたりの単位量"(km/h)」で「歩いた時間は"数量"(h)」と区別されるので、交換法則は成り立たず、式は、5[km/h]×2[h]=10[km]となるのは明らかである。

 

 

だが、「掛け算はどの順序で書かれた式でも正解とするべき派」の皆さんの理屈を当てはめると、道のりは「速さ×時間」と「時間×速さ」のどちらで書いても正解という事になるw

 

だが、果たしてそうだろうか?

両者は完全イコールなのだろうか?

 

みはじ公式をググッてみると、「速さ×時間」で書かれてあるものはあっても、「時間×速さ」で書かれてあるものは見当たらなかった。

 

そりゃそうです。

 

「時間×速さ」では、もはや日本語としての意味が通じなくなるからね。それを分かっているからこそ、教科書は「速さ×時間」の順で記載している。

 

 

"速さ"に"時間"を掛ける事はできても、

"時間"に"速さ"を掛ける事はできないはず。

 

"速さ"を"時間"でコントロールする事はできても、

"時間"を"速さ"でコントロールする事はできないはず。

 

「速さ×時間」は意味が通っても、

「時間×速さ」は意味が通らないはず、

 

日常生活レベルで考えたらわかる事だ。

 

"時間"を自由自在に止めたり動かしたりできるタイムマスターや、時の砂で"時間"を戻せるマキマキなら話は別ですけどねwww

 

ゆえに、道のりを求めたい時、『速さ×時間』は正解だが、「時間×速さ」は不正解である。

 

 

●高等学校の物理も「掛け算の順序」を意識している

 

高等学校で理系に進むと、「掛け算の順序」の重要さを思い知らされる。物理はその最たる教科である。

 

距離をX・速度をv・時間をtとした時、教科書には『X=vt』と書かれているが、「X=tv」とは一切書かれていない。文字を使う場合、基本的にアルファベットは若い順に記すのだが、この公式ではtよりもvが先に来ている。これは、『X=vt』は意味が通るが、「X=tv」では意味が通らない事の証左なのてはないか。

 

 

どの順序で書かれた式でも正解とするべき派の人の特徴

 

・九九を"暗記"しているが、"理解"はしていない。

 →計算結果さえ導き出せれば式なんてどーでもよいと思っている。だから応用が利かない。(完全な思考停止w)

 

・暗記した九九ベースでしか乗法を考えられない。

 →乗法は全て交換法則が成り立つと思い込んでいる。(交換法則には一定の条件が必要)

 

・文章題の日本語そのものが理解できていない。

 →国語力・読解力・判断力・思考力がない。

 

Twitter等で見た感じだと、「掛け算の順序問題」がバズる度に顔を真っ赤にして「どの順序でも正解だろ!」と反論してくる人は、だいたいこんな感じの人がほとんどですねw

 

ようするに、算数や数学のできないド文系脳なんだろwww (超偏見)

 

 

しかし、彼らがどれだけキャンキャン喚こうが、「掛け算の順序問題」は存在しないのである。

令和三年、2021年もよろしくお願い致します。
 
 
一年の計は元旦にあり。
 
 
という事で、8時頃に熱田神宮に初詣。
 
 
おみくじは【末吉】でした。
 
書いてある内容はどうでもよく、何吉なのかが大事なんだが超微妙な結果にwww
 
昨年は、ある意味では大吉よりもレアな半吉だったのに、今回は末吉くんですよw
平泉成さんのモノマネしている場合ではない?w
 
 
 
今回は、コロナの影響からか、例年よりも人がかなり少なく、露店なし、歩行者天国もなし。天気も微妙だった。
 
 
 
 
 
 
というわけで、今年は静かな参拝でした。
 
 
さて、今年は自民党総裁選挙と衆議院議員総選挙が行われるシーズンでもあります。
 
更に、コロナの影響で開催延期となってしまった東京オリンピック、今年こそ開催されるといいなと思います。
 
 
令和三年、2021年もよろしくお願い致します。

指名打者(Designated Hitter)とは何か?

 

今回は「指名打者」に関するお話です。

 

 

●指名打者制とは何か?

 

NPB(日本プロ野球)では、パ・リーグが採用。セ・リーグは不採用。

MLB(メジャーリーグ)では、ア・リーグが採用。ナ・リーグは不採用。

WBCなどの国際試合では採用。

高校野球では不採用。

 

投手の代わりに打席に立つ指名打者制のルール詳細は調べればわかる事なので、ココでは省略する。

 

 

●DH制の有無による特徴

 

DH制が有る場合と無い場合とで特徴を挙げてみると、それぞれにおいて一長一短(メリット・デメリット)がある事が分かってる。

 

(1)DH制有りの特徴

 

<投手>

・「投手専門」で食っていける。(打撃が苦手でもOK)

・自軍が攻撃中に、休めたり、次イニングの準備に専念できたりする。

・先発投手は、攻撃時の都合によって交代される事がないので、長いイニングを持ちやすく育ちやすい。

・打撃や走塁等による怪我のリスクを回避できたり疲労を軽減できたりする。

・切れ目のない攻撃的打線を相手にする事になるので、気を抜きにくい。

 →たとえ9番打者でも出塁すれば足があり、盗塁で揺さぶられる機会が増える。

 

<指名打者>

・「打撃専門」で食っていける。(守備が下手でもOK)

・自軍が守備中に、休めたり、次打席の準備に専念できたりする。

・野手の出場選手枠が一つ増える。

・代打を送られる場面が少ないので、控え選手の出場機会が少なくなる。

・指名打者枠を上手く活用してローテーションをする事で、野手の選手寿命が伸びやすくなる。

 

DH制有りの場合は、システム面でのメリットがあるが、控え選手の出場機会が少なくなるなどのデメリットもある。

 

 

(2)DH制無しの特徴

 

<ベンチ>

・中盤終盤の得点機会で先発投手に打席が回ってきた時の「駆け引きの妙味」が生まれる。

・監督の判断力や采配センスが試され、その力量やベンチワークによって勝敗が決まる事も多い。

・ベンチ入り選手の消化ペースが投手・野手共に速い。

 

<投手>

・中盤終盤の得点機会で先発投手に打席が回ってきた時、代打を送られやすい。

 →完投や完封の芽を摘まれる事になり、投手として育ちにくくなる。

・タイムリーヒットやホームランで勝利打点をあげるロマン。

 (例1)江夏の延長ノーヒットノーラン(自身のサヨナラホームランで達成)

 (例2)工藤の通算200勝目(自身のホームランが勝利打点)

・打撃や走塁等による怪我のリスクや疲労が生じる。

・打席が回ってくるイニングになると、次イニングの準備があまりできなくなる。

・デッドボール等のアクシデントや報復を恐れるあまり、打つ気のない投手の打席を見せられる弊害がある。

 

<野手>

・中盤終盤の得点機会で先発投手に打席が回ってきた時、代打での出場機会を得やすい。

→それ以降も中継ぎ投手に打席が回るたびに、代打によって、より多くの控え野手が出場機会を得やすくなる。

・「代打の切り札」「代打の神様」の土壌が生まれる。

 

主に「野球の醍醐味」を重要視しているものが多い。

 

 

このようにして、DH制には有り無しそれぞれにおいて一長一短がある。

 

そして、DH制の有無によって、パ・リーグの野球とセ・リーグの野球に大きな違いが生じてきた。

 

DH制の有るパ・リーグは、雑で豪快で大味な「剛の野球」になりやすい。

 →フルカウントになったら、ストライクで勝負する。

 

DH制の無いセ・リーグは、丁寧で繊細で緻密な「柔の野球」になりやすい。

 →フルカウントになったら、ボール球を振らせる。

 

 

更に、DH制の有無は、完投・完封・無四球試合・ノーヒットノーラン・完全試合に対しても各々で独特の付加価値を与えている。

 

DH制の無いセ・リーグでは、試合展開によって代打を送られるかもしれない中でやり遂げた事に価値がある。

DH制の有るパ・リーグでは、切れ目のない打線を相手にやり遂げた事に価値がある。

 

DH制の有無や特徴が、各リーグそのものの特徴を作り上げる要因になったのは間違いない。これらは優劣をつけられるものではなく、それぞれにおいてそれぞれの良さがあるという事だ。

 

 

●日本シリーズの成績

 

日本シリーズの初DH採用は1985年。

 

1985年と2020年は全試合DH制有り。

1986年はDH制無し。

1987年からは、パ・リーグ本拠地試合のみDH制有り。

 

日本シリーズの成績を、シーズンのDH制や交流戦の導入前後で区切って見てみると、面白い発見がある。

 

(1)パ・リーグDH制導入前(1950~1974年)の日本シリーズ

セ・リーグ…17勝、パ・リーグ…8勝

 

この頃は、セパ関係なく人気実力ともにジャイアンツが圧倒的に強い「巨人一強」の時代であった。伝説のV9(1965~1973年)もあった。

 

 

(2)パ・リーグDH制導入後~プロ野球再編問題(1975~2004年)の日本シリーズ

セ・リーグ…15勝、パ・リーグ…15勝

 

ジャイアンツが低迷し始め、1980年代のライオンズ黄金時代、1990年代のスワローズ黄金時代などもあり、実力差は拮抗していた。

とは言え、1980年代のパ・リーグは「ライオンズ一強」で他パ球団が強かったわけではない。

 

 

(3)交流戦開始以降(2005~2020年)の日本シリーズ

セ・リーグ…3勝、パ・リーグ…13勝

 

2005年から始まった「交流戦」(インターリーグ)。

セ・リーグ主催試合ではDH制無し。

パ・リーグ主催試合ではDH制有り。

※但し、2014年シーズンは逆パターンだった。

 

2019年までの成績は、

パ・リーグ…1098勝で、14回勝ち越し

セ・リーグ…966勝で、1回勝ち越し

(2020年は交流戦中止)

 

パ・リーグがセ・リーグよりも強いのは、交流戦の成績を見ても明らかであり、全ては結果が証明している。

 

 

●かつては「DH制はセ・リーグに有利」という論調だった

 

かつてセ・リーグが強かった頃は、「セ・リーグは公式戦で投手も打席に立つから、日本シリーズではセ・リーグの方が有利」という論調もよく聞かれた。

 

(1)DH制無しの場合

 

<セ・リーグ>

・普段通りの野球をすればよい。

 

<パ・リーグ>

・普段は打席に立たない投手が打席に立つので、攻撃力が下がる。(バンドすらできない)

・普段はDHをやっている選手の起用法はどうするのか?

 →出場させる場合、慣れない守備に付くため、守備力が下がる。

 →出場させない場合、代打でしか使い道がなくなり、攻撃力は確実に下がる。

 

パ・リーグは事前準備を求められるために不利になりやすい。

 

ただし、セ・リーグにもバンドや進塁打すらできない投手はたくさんいるので、DH無しのメリットを生かし切れていないのが現実である。

 

 

(2)DH制有りの場合

 

<パ・リーグ>

普段通りの野球をすればよい。

 

<セ・リーグ>

投手の変わりに野手をDHで置けるので、普段の野球よりも攻撃力が上がる。

 →ベテランや守備の下手な野手をDHに置く事で上手く選手を活用できる。

 →投手は「投手」に専念でき、攻撃時の都合によって交代される事がなくなる。

 

ゆえに、セ・リーグが有利になりやすい。

 

ただし、普段は控え選手でもある「9人目の野手」のレベルによっては攻撃力があまり上がらない事もある。

 

 

と、このようにして、DH制は寧ろパ・リーグに不利、セ・リーグには有利になるとさえ言われていた。しかし、セ・リーグがDH制有りを理解して上手く活用できなければほとんど意味は無く、そこまで有利不利が生じるとも思えない。

 

また、セ・リーグはDH制無しの事も理解していないように思えてならない。「投手は打てなくて当たり前」では、いつまで経っても進歩がない。

 

 

 

●パ・リーグが生まれ変わったのは2004年のプロ野球再編問題から

 

2004年にプロ野球再編問題が起こった。

 

・「近鉄バファローズ」と「オリックスブルーウェーブ」の合併

・1リーグ構想(他パ球団にも合併構想が浮上)

・ナベツネ独裁の顕在化(コミッショナーは置物)

 

これにパ・リーグは強い危機感を覚えた!

 

その後、

・合併球団「オリックスバファローズ」の発足

・新規球団「東北楽天ゴールデンイーグルス」の発足

・中内ダイエーがホークス球団を孫ソフトバンクへ売却

・栄養費問題でナベツネ追放w

 

 

プロ野球再編問題以降、パ・リーグは「脱セ・リーグ」に舵を切り、独自の改革を推し進めていった。

 

・地域密着型のチーム作り(地元選手の獲得)

・ファンサービスの充実(収益の増加)

・ネットTVの充実(ファン獲得)

 

球団を持つ企業としてマーケティング戦略を練って実行していく事で、市場を広げ、地道な積み重ねによってファンが増えていき、収益も増えていき、着々とレベルアップしていった。今では特定球団のチカラに頼らなくてもよくなった。

 

 

その間、セ・リーグはどうだったか。

ジャイアンツは相変わらず「球界の盟主」を自称し、人気にアグラをかいていただけ。

他セ球団は、ジャイアンツ戦放映権料にあぐらをかいていただけ。

 

だが、そんなジャイアンツ戦も地上波で放送されなくなったために、ジャイアンツ戦放映権料に頼れなくなってしまった。更に栄養費問題をキッカケにナベツネを叩き出し、以前のようなジャイアンツ一辺倒のプロ野球界ではなくなっていった。

 

せいぜい、クライマックスシリーズ(CS)という名の敗者復活戦をマネして取り入れたくらいですかね。だが、特徴的な改革や企業努力は無かったに等しい。

 

 

セ・リーグは、旧態依然体質で保守的。

だから、いまだに新聞社や電鉄が球団経営をしている。(読売新聞社、中日新聞社、阪神電鉄)

 

パ・リーグは、斬新な改革を推し進めるリベラル派。

だから、今時のIT企業が球団経営をするようになった。(ソフトバンク、楽天)

 

この差は大きい。

 

 

●「人気のセ、実力のパ」は昔の話

 

かつてのパ・リーグは、球場は閑古鳥が鳴き、不人気・無名とバカにされ、雑な野球とバカにされ、パからセに移籍したFA選手はセでは通用しないなどとバカにされてきた。

 

だがもうそんなものは見る影もない。

 

「人気のセ、実力のパ」と謳われてきた事もあったが、それも昔の話。今では人気も実力もパ・リーグのほうが上回っている。もはやセ・リーグはプロ野球界の二軍に成り下がったと言ってもいいのではないか。

 

 

●パ・リーグとセ・リーグの実力差の原因はDH制に非ず!

 

パ・リーグはホークスだけが強いように感じるが、他パ球団は強いホークスに引っ張られるように全体的にレベルアップしていったのは間違いない。

 

ホークスの圧倒的強さや日本シリーズ4連覇ばかりが目立ってしまうが、その4年間で、ライオンズがリーグ優勝を2度しているし、マリーンズがホークスに勝ち越すシーズンが2度あった。決してホークス一強というわけではない。

 

これほどまでの実力差にするのに、パ・リーグは相当の努力をしてきた。この実力差の原因にDH制の有無など一切関係ない、これっぽっちもない、ほんの些細な一因ですらない。そう断言していい。

 

「問題をすり替えるなよ!」と言いたいし、たかだかDH制のせいにするなんて情けないと思わないのか?w

 

 

特にジャイアンツの言い訳は情けないしダサいとしか言いようがないw

 

2020年の日本シリーズ「ホークスvsジャイアンツ」では、ジャイアンツが2019年に続いて2年連続の同一カード4タテを食らってしまい、更に大変不名誉な記録まで作ってしまったw

 

 

そんなジャイアンツがオーナー名義で「DH制暫定導入検討のお願い」という文書をセ・リーグ各位に発表した。

 

 

結果から言えば、来季からのDH制導入はあっさりと却下された。これは既に来季の編成が一段落したからだと思うが、たとえ来年や再来年からセ・リーグにDH制を導入したところで、根本的には何も解決しない。

 

ジャイアンツからしたら、2年連続でホークスにコテンパンにされたわけで、それをDH制の有無やコロナ禍のせいにしたいのだろうが、単に短期決戦で勝てるだけの実力がなかっただけの話である。セ・リーグでは強くても、ホークス相手には全く歯が立たなかった。まさに「井の中の蛙」なのだ。

 

曲がりなりにも「球界の盟主」を自称するセ・リーグの王者が、あまりにも見苦しい聞き苦しいダサい言い訳すんなって!

 

老舗球団としてのプライドあるんか?

 
 
●DH制は現状維持が良い

 

個人的には、DH制には現状維持派である。

 

セ・リーグにはセ・リーグの、パ・リーグにはパ・リーグの特徴がそれぞれあってよいと思うからね。DH制の有無はその象徴とも言える。

 

雑で豪快で大味な「剛の野球」が面白いと思う人は、パ・リーグの野球を見ればよい。

丁寧で繊細で緻密な「柔の野球」が面白いと思う人は、セ・リーグの野球を見ればよい。

 

こうした住み分けは絶対に必要である!

 

ついでに、

打席に立ちたい投手は、セ・リーグに行けばよい。

打席に立ちたくない投手は、パ・リーグに行けばよい。

 

 

前述の通り、セ・リーグに試験的にDH制を導入する議論もあるわけだが、それだったら交流戦は何のために存在するのか?と。

 

交流戦は、セ・リーグ主催試合ではDH無し、パ・リーグ主催試合ではDH有りなのだから、交流戦18試合の中でDH制の有無それぞれの戦い方や考え方を学んで経験を積んでいけばよいのである。

 

DH制試験導入とか寝言ばっかり言ってないで、どうしたら勝てるか研究して実践するべきである。

2020年11月15日に合意署名が成された「RCEP」とは何か?

 

 

●RCEPの概要

 

「RCEP」は、Regional Comprehensive Economic Partnershipの略で、「地域的な包括的経済連携」という意味である。

 

以下の政府サイトを一通り読めば理解できる事項ばかりである。

・RCEP(外務省)

地域的な包括的経済連携(RCEP)

・RCEP(経済産業省)

東アジア地域包括的経済連携(RCEP)

・RCEP(農林水産省)

地域的な包括的経済連携(RCEP)

 

 

●RCEP加盟国

 

◎ASEAN(東南アジア諸国連合)10カ国

・インドネシア

・カンボジア

・シンガポール

・タイ

・フィリピン

・ブルネイ

・ベトナム

・マレーシア

・ミャンマー

・ラオス

 

◎+5カ国

・日本

・中国

・韓国

・オーストラリア

・ニュージーランド

 

※インドは不参加となった。

 

 

上記15カ国の総人口(22.7億人)は、世界全体の約3割を占める。

上記15カ国の総GDP(25.8兆米ドル)は、世界全体の約3割を占める。

上記15カ国の貿易輸出総額(5.5兆米ドル)は、世界全体の約3割を占める。

 

ASEAN諸国は、既に「+5カ国」(+インド)とは個別にFTA(自由貿易協定)を結んでいる。

 

これらのFTA・EPAを包括的にまとめる事で、2018年12月30日に発効された「TPP」(環太平洋パートナーシップ)を上回る「一大自由貿易圏」が形成される事になり、これによって、日本円で約11兆円の経済効果が創出されると見込まれている。

 

 

「自由で開かれたインド太平洋戦略」をベースに、「RCEP」「TPP」によって、海洋国家の日本はアジア圏・太平洋・インド洋での存在感が更に増す事になる。

 

残る「日中韓FTA」を成せば、いよいよその向こう側にある「FTAAP」(アジア太平洋自由貿易圏)へ繋げていく事ができる。更に、アフリカ大陸を抱き込んでいくのも良いだろう。

 

もはや、日本はアジア経済圏のド真ん中にいる!

 

 

●RCEPのポイント

・JETRO(2020.11.16)

東アジア地域包括的経済連携(RCEP)協定、15カ国で署名

 

「点」と「点」を繋げた『線』(FTA・EPA)を【面】で包括したものがRCEPという事。

 

・法の支配が強化され、不正ができなくなる。

・自由で公正な経済圏を構築できる。

・効率的かつ広域的なサプライチェーンの強化。

・経済復興や包摂的な開発、雇用創出を支える。

・国際社会に対して、自由貿易推進を発信を力強く発信できる。

・通関コストの大幅削減。

 

日本側の関税については、重要5品目(米、麦、牛肉・豚肉、乳製品、甘味資源作物)は、関税削減や撤廃から全て除外されている。

 

農林水産品の関税撤廃率は、TPP(82%)や日欧EPA(82%)よりも大幅に低い水準に抑制されている。

・ASEAN諸国、オーストラリア、ニュージーランド…61%

・中国…56%

・韓国…49%

 

 

●交渉分野

・外務省

地域的な包括的経済連携協定の要約

協定条文

 

(01)冒頭の規定及び一般的定義

(02)物品の貿易

(03)原産地規則

(04)税関手続及び貿易円滑化

(05)衛生植物検疫措置

(06)任意規格・強制規格・適合性評価手続

(07)貿易上の救済

(08)サービスの貿易

(09)自然人の一時的な移動

(10)投資

(11)知的財産

(12)電子商取引

(13)競争

(14)中小企業

(15)経済協力及び技術協力

(16)政府調達

(17)一般規定及び例外

(18)制度に関する規定

(19)紛争解決

(20)最終規定

 

この中でも、特に(11)「知的財産」と(12)「電子商取引」のルールを整備し、貿易・投資の促進やサプライチェーンの効率化を促せる枠組みを作れたのは大きい。

 

 

そんな中で、(09)「自然人の移動」を取り上げて、今更になって猛反対する人たちが現れた。どうやら、これの事を移民・売国と捉えているらしく、「中国や韓国がルールを守るわけがない!」と言うているw

 

2018年の「入管法改正案」の時も全く同じ主張を聞いたわけだが、入管法が改正されて以降、日本が移民国家になった事実は一切ない。それどころか、5年34万人計画には程遠いものとなっているのが現実である。

 

「自然人の一時的な移動」(人の移動)の意味は、協定条文(p672~p679)及び外務省のサイトにしっかりと書かれてある。

・外務省

わかる!国際情勢 EPAにおけるサービス貿易と人の移動

 

どういう思考回路を持っていたら移民や売国などというふうになるのか、さっぱりわからないのであった。

 

 

何事においても「ノーリスク」はこの世に存在せず、リスク(危険性)はヘッジ(回避)するものであって、恐れるものではない。

 

協定条文にあるように、明確なルールがあるので、加盟国は必ず遵守せねばならず、もし遵守しなかった場合は当然ながら違反となり、加盟国からの信用を失うだろう。貿易協定の法的拘束力は甘くはない。

 

 

●インドが不参加となった理由

 

インドが不参加となった時、保守層の人たちは、

 

・インドが抜けたのは、中国や韓国がいるから!

・インドが抜けたのは、中国や韓国がルールを守らないと知っているから!

・インドが抜けたのは、安全保障上の脅威に繋がるから!

・インドが抜けた事でメリットは無くなった!

 

などという、相変わらずの反中嫌韓むき出しの感情論で「日本も抜けるべき!」とまくし立てた。もはや思考回路が限界を突破しているw

 

そもそも、日本まで抜けてしまったら、それこそRCEPは中国主導のものになってしまうのではないか。

 

 

インドからしたら、貿易赤字の64.8%がRCEP交渉国にあるのと、売れるものが少なく、経済成長も鈍化しているという至ってシンプルな理由である。モディ首相も明確に経済的な理由と声明しており、シンプルにインドにとっては国益にならずメリットが少ないからである。

・日本経済新聞(2019.11.04)

RCEP年内妥結断念 インドが抵抗、離脱も示唆

 

日本やその他の国にとってはインド12億人市場は魅力に見えても、売れるものが少ないインドにとっては輸入圧力と感じたのではないか。

 

他にも理由はあるかもしれないが、現段階ではインドの考えは尊重しなければならないと思う。ただし、RCEPそのものの意義は理解しているので、100%離脱という事ではなく、一旦引き下がって様子を見るといったところか。インド無しでのRCEP合意署名は残念ではあるが、インドは戻ってくるよ。

 

 

 

●交渉の経緯

・RCEP(外務省)

地域的な包括的経済連携(RCEP)

 

当初は、以下の二つの案が併存していた。

・日本が2006年4月から提唱した「東アジア包括的経済連携」(ASEAN+6/CEPEA)

・中国が2005年4月提唱した「東アジア自由貿易圏」(ASEAN+3/EAFTA)

 

この二つの構想をを加速させるためのイニシアティブを受けて、2011年11月に『東アジア地域包括的経済連携』(RCEP)として一本化されたのが始まり。

 

RCEPとしては2013年に交渉が開始された。

 

ASEAN10カ国+6カ国(日本、中国、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、インド)の16カ国が交渉に参加。

 

その後、各分野において、交渉会合が31回、閣僚会合が8回、中韓閣僚会合が11回と、何度も交渉が重ねられてきた。

 

 

▲主導権を握っている国はどこか?

 

参加している国々を見渡してみると、最もGDPが高く人口の多い中国と思われがちだ。確かに、当初は中国有利に動いていた事もあり、主導権も中国に握られていた時期はあった。ASEAN諸国も中国の意見に賛同する事が多く、明らかに中国利権に擦り寄っていた。

 

日本はどちらかというと孤立していた方だったと思われる。2017年頃までは。

 

 

▲ASEANで円スワップ展開

 

2017年1月20日、アメリカでトランプ政権が誕生。ここから流れが変わり始める。

 

2017年3月17日~18日。「G20財務大臣・中央銀行総裁会議」。(ドイツ、バーデン・バーデン)

麻生太郎財務大臣が、ムニューシン米国財務長官と会談。

 

2017年4月20日~23日。「G20財務大臣・中央銀行総裁会議」。(アメリカ、ワシントンD.C.)

麻生太郎財務大臣が、ムニューシン米国財務長官と会談。

・財務省(2017.04.20)

 

この時の会談で、ASEAN諸国に円スワップ展開する事を容認されたものと見ている。ムニューシンからすれば、ASEANで日本円が拡大されて米ドルの影響力を下げられようが、日本の国益に資すれば、最終的にはアメリカの国益にも資する事を知っているからね。

 

もしも金融街ポチのヒラリー民主党政権だったら、絶対にできなかった事だ。奴等なら、チンピラみたいに「米ドルを使わんかい!」と圧力をかけただろう。

 

 

2017年5月5日。

横浜市で、日ASEAN財務大臣中央銀行総裁会議が開催された。

・財務省(2017.05.05)

日ASEAN財務大臣・中央銀行総裁会議の開催について

・財務省(2017.05.06)

第50回ADB年次総会 議長国演説

 

ここで日本が提案したのが、ASEAN諸国に最大4兆円規模の資金を供給する事であった。

 

これにはいくつかの狙いがあった。

 ・通貨供給体制の柔軟化。

 ・米ドル依存からの脱却と、日本円の拡充。

 ・為替市場を安定させる。

 ・金融危機の拡大の防止。

 

 

基軸通貨の米ドルだけではなく、日本円での取引が増えれば、それだけ日本円が流通する事にもなり、日本円の安定感や影響力の増加にも繋がる。中国経済の拡大も抑えられる。安定感があり信用力のある日本円だからこそ大きな力を発揮できるのではないか。

5月6日には、ADB年次総会の演説で「日本は、引き続き、ADB(アジア開発銀行)と密接に協力しつつ、アジア・太平洋地域の発展に取り組んでいくことを誓います。」と結び、2015年12月25日にAIIB(アジアインフラ投資銀行)を発足した中国を牽制した。

 

この円スワップの展開が、その後のRCEP交渉において、日本有利に進めていくための布石となったのではないか。

・財務省

アジア諸国との二国間通貨スワップ取極

 

 

▲低水準の拙速合意を回避させた日本

 

2017年11月7日~13日。世耕大臣が、ベトナム(ダナン)とフィリピン(マニラ)を訪問。

 

APEC閣僚会議では、保護主義への対抗、多角的貿易体制の支持を明記した事で、日本の主張を反映!

 

日ASEAN経済大臣会合では、日ASEAN包括的EPAの「サービス貿易・投資に係る改正議定書案」について交渉が合意!

 

そして、RCEPの閣僚会合では、低水準での妥結を回避し、高水準かつ早期妥結の両立を目指して交渉を継続する事となった。

 

これはデカかった!

 

 

・経済産業省(2017.11.14)

世耕経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

20171114世耕大臣閣議後記者会見

・外務省

東アジア地域包括的経済連携(RCEP)交渉の首脳による共同声明

 

RCEPにおいて、

 

・貿易自由化の交渉

高水準の貿易自由化を求める日本やオーストラリア。

自国市場の保護を優先する中国やインド。

 

・貿易ルールの交渉

「電子商取引」の関連ルールの整備を求める日本。

自国外へのデータ流通を制限している中国や一部ASEAN諸国。

 

一定の前進はあったようだが、隔たりも多く、課題も残されていたのは明らかだった。この頃、RCEPの主導権を握っていた中国は、低水準での貿易を押し進めようとしていたわけだが、中国RCEPを見事に叩いた瞬間だった。

そして、この時点で、RCEPの合意を退けたのには、もう一つ理由があったと見ている。

 

 

▲TPPの大筋合意

 

時を同じくして、2017年11月10日夜の閣僚会合にて、TPPが参加11カ国による協定を発効させる事について大筋合意が成された。

 

2015年10月5日に大筋合意が成されていたが、2017年1月23日にアメリカがTPP離脱の大統領覚書を発出したため、TPP11としての協定の早期発効を目指した協議が行われていた。

・外務省

環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定

・経済産業省

TPP(環太平洋パートナーシップ)

・農林水産省

TPPについて

 

TPPの存在は中国を牽制する「包囲網」の役割も果たしている。従って、RCEPをより日本にとって優位にするために、TPPを先に合意・署名・発効させておく必要があり、そのための時間稼ぎだったのではないか。(日欧EPAも同様)

 

TPPでベトナムやマレーシアなどが低関税の貿易圏を得られた事で、海洋国家の日本はアジア太平洋経済圏において真価を発揮する事になるわけだが、逆に中国経済は日本(TPP)からもアメリカからも牽制されっ放しで、どんどん後退していく事となった。

 

 

▲RCEPの主導権は日本へ

 

更に、「自由で開かれたインド太平洋」で、アメリカ、オーストラリアとの連携を強化して、インドやASEANに対する主導権を握る。

 

そうしている間に、RCEPの手綱を握ったのが日本のアベ政治なのである。RCEPの主導権は日本の手に渡る事になる。

 

 

中国に擦り寄っていたはずのASEAN諸国は、円スワップが展開された事もあり、いつの間にか日本の意見に擦り寄っていた。

 

最終的にインドは不参加となったが、残り15カ国での合意署名に至ったのである。

 

あとは国会で賛成多数となれば承認され、日本として批准する事になる。「ASEAN諸国から6カ国以上の批准」かつ「+5カ国から3カ国以上の批准」を以て発効できるようになる。

 

 

 

 

●ASIA IS ONE

 

アベのスピーチは、RCEPにおける日本の立ち位置や主張を明確にしたものだった。

・首相官邸(2018.07.01)

平成30年7月1日 第5回RCEP中間閣僚会合 安倍総理スピーチ

 

日本は自由貿易の旗手として、ルールを守る側から作る側に回っている。どう考えても、TPPや日欧EPAと同様、日本に主導権があるのは明確だ。

 

自由で公正なルールに基づく21世紀型の経済秩序を作る。

知的財産をしっかり保護するルールを整備する。

 

更に「自由で開かれたインド太平洋」という土台もあり、日本は経済・貿易面でも安全保障面でも盤石なものになる事は間違いないのである。

日本プロ野球の「クライマックスシリーズ」(以下、CS)とは何なのか?

 

CS=Climax Series(クライマックスシリーズ)

 

このように表現すると、非常に聞こえが良いようにも思うけど、実態を知れば知るほど『敗者復活戦』でしかない事がよくわかる。

 

なお、筆者はどの球団のファンでもない。

 

普段は、金融・経済・政治ネタが主だが、今回はプロ野球のCSについて斬り込んでみた。

 

 

●CS導入のメリットとデメリット

 

メリット

・消化試合が減る

・収益増

 

デメリット

・ペナントレースの価値観が薄れる。

・天王山から終盤にかけての「何が何でもリーグ優勝」という白熱した試合が観られなくなる。

・「とりあえず3位以内に入っておけばOK!」という空気が蔓延する。

・リーグ優勝チームにとっては「罰ゲーム」以外の何モノでもない。

・勝率5割未満のチームによるCS進出があり得る。

・ペナントレース3位チームや勝率5割未満のチームによる日本選手権シリーズ出場があり得る。

 

 

●CSは敗者復活戦そのもの

 

日本プロ野球におけるCSの実態は『敗者復活戦』そのものであり、球団の親会社の都合によるものとしか考えられない。

 

せっかく、ブッチギリのゲーム差でリーグ優勝しても、その後のCSで負ける可能性は十分にあるわけで、そうなると、リーグ優勝するのがバカらしくなるのではないか。

 

私が、CSを全否定する理由の根底には、

・1988年の「10.19ダブルヘッダー」(オリオンズvsバファローズ)

・1989年の「パ・リーグ三つ巴」

・1994年の「10.8決戦」(ドラゴンズvsジャイアンツ)

・1996年の「メークドラマ」がある。

 

これらの存在がある。

 

CSの導入によって、ペナントレースにおいて、ああいう試合展開はもう二度と観られない! 断言してもいい!

 

 

 

●1988年の「10.19ダブルヘッダー」とは何だったのか?

 

ナゼ、1988年の「10.19」ダブルヘッダーがあんなにも白熱したのか。

 

1988年のパ・リーグは、夏場までライオンズが首位独走だったが、バファローズが驚異的な追い上げを見せた。

 

10月18日終了時点で、首位のライオンズは全日程終了。2位のバファローズは2試合を残し、ゲーム差0.5でマジック2が点灯していた。

 

バファローズの残り2試合のオリオンズ戦で、2勝すればバファローズの逆転優勝。それ以外はライオンズの優勝という状況になった。

 

優勝するためには何が何でも連勝しなければならないバファローズに対し、ダントツの最下位で消化試合だったオリオンズ。

 

だが、そういう時に限って、なぜか滅法強く、牙を剥いてくるのがオリオンズ(や、後のマリーンズ)の不思議なところである。

 
そして、運命の10月19日。ダブルヘッダー第1試合は「9回制、延長無し」の規定の中で行われ、バファローズが辛うじて勝利した。
 
そして、ダブルヘッダー第2試合は「12回制、試合開始から4時間を経過した場合はそのイニング終了をもって打ち切り(9回終了までは続行)」という規定の中で行われたが、10回終了を以て時間切れとなり引き分けで試合終了。バファローズは優勝を逃した。

・(Youtube動画)

プロ野球 1988年 10.19 優勝を賭けた近鉄の死闘7時間33分 最終戦 川崎球場 ロッテ 対 近鉄 ダブルヘッダー

 

試合内容の詳細は、Youtubeなどにたくさん転がっているので省略するが、もしもこの時にCSがあったら、ペナントレースでこんな死闘を観る事なんてできなかったのは間違いない。

 

なぜなら、「このダブルヘッダーに負けてもCSで勝てばいいじゃんw」というふうになっていたに決まってるから。

 

このダブルヘッダーこそ、この試合の実況にもあった「This is プロ野球!!」に相応しい。

 

 

●1989年のパ・リーグ三つ巴

 

このシーズンのパ・リーグは球史に残る三つ巴大混戦となった。

 

1989年のパ・リーグは、6月終了時点でブレーブスが独走していた。2位バファローズとは8.5ゲーム差も離れており、もはや「優勝はブレーブス!」という空気も蔓延していた。しかし、7月途中から徐々に失速。そうしている間に、前年の雪辱に燃えるバファローズとV5を狙うライオンズが追い上げを見せ、8月12日にバファローズが首位となった。それ以降はシーズン終了まで大混戦が続く事となった。

 

10月12日のバファローズとライオンズのダブルヘッダーではブライアントが4連発を放つなどして打点を荒稼ぎしてライオンズを粉砕。同日、ブレーブスはオリオンズとのダブルヘッダーを制して首の皮一枚繋いだが、10月13日に敗戦。10月14日にバファローズが優勝した。

・(Youtube動画)

1989年 仰木近鉄 優勝の軌跡(8月以降)

1989年 仰木近鉄 優勝の軌跡(プロ野球N)

 

 

 

天王山の試合内容の詳細は、Youtubeなどにたくさん転がっているので省略するが、もしもこの時にCSがあったら、ペナントレースでこんな大混戦を観る事なんてできなかったのは間違いない。

 

なぜなら、「別に負けてもCSで勝てばいいじゃんw」というふうになっていたに決まってるから。

 

なお、このシーズンの日本シリーズでバファローズが3連勝した時にお立ち台に上がった加藤哲郎が言った「シーズンのほうがよっぽどしんどかった」というのは、この三つ巴大混戦の事を指している。決して「最下位ロッテより弱い」とは言っていない。とは言え、所々でジャイアンツを見下す事は言っていたとは思うけどねw

 

 

●1994年の「10.8決戦」とは何だったのか?


ナゼ、1994年の「10.8」が国民的行事になったのか。

 

1994年のセ・リーグは、夏場までジャイアンツが首位を独走していたが、8月下旬から9月上旬にかけて失速。対するドラゴンズは、来季の契約をしない旨を内示されていた高木守道監督の最後の花道を優勝で飾る事を目標にして驚異的な追い上げを見せていた。

 

本来なら、このシーズンのドラゴンズ対ジャイアンツのカードは9月27日・28日の2連戦が最終だったが、27日は台風の影響で中止、28日は試合が行われたが、27日の予備日だった29日も台風の影響で中止となり、10月8日に最終戦が組まれる事となった。

 

10月7日終了時点で、ジャイアンツとドラゴンズが共に129試合を消化して69勝60敗と並び、残り1試合となった直接対決で勝利したチームが優勝という状況になった。(マジックは点灯していない)

 

そして、運命の10月8日。名古屋に乗り込んだジャイアンツの長嶋茂雄監督は、この試合を『国民的行事』と呼んだ。

 

ホームチームで「追いついた側」のドラゴンズは、ジャイアンツキラーの今中慎二を先発に立てて、普段通りの姿勢で試合に臨んだ。

ビジターチームで「追いつかれた側」のジャイアンツは、投手三本柱(槙原寛己→斎藤雅樹→桑田真澄)を投入して勝利への執念を見せ付けた。

 

試合はジャイアンツが勝利して優勝した。ドラゴンズは2位に終わり、高木監督は来季続投となった。

 

試合内容の詳細は、Youtubeなどにたくさん転がっているので省略するが、もしもこの時にCSがあったら、ペナントレースでこんな死闘を観る事なんてできなかったのは間違いない。

 

なぜなら、「この最終戦に負けてもCSで勝てばいいじゃんw」というふうになっていたに決まってるから。

 

この試合こそ、長嶋監督が呼んだ『国民的行事』に相応しい。

 

 

●1996年の「メークドラマ」

 

1996年のセ・リーグは、6月まではカープが独走していた。7月6日の時点で、ジャイアンツは3位で首位カープとは11.5ゲーム差も離されており、もはやリーグ優勝は絶望的だった。「優勝はカープで決まり!」という空気も蔓延していた。

 

7月9日の札幌円山球場のデーゲームが行われるまでは。

 

その日のジャイアンツ対カープで、ジャイアンツは9打者連続安打というプロ野球タイ記録を樹立して勝利。

 

これを機に覚醒したジャイアンツは、夏場に驚異的な追い上げを見せて、ついにジャイアンツが首位に躍り出た。カープは一時は首位を奪い返すものの最後まで踏ん張り切れず、ジャイアンツに優勝をさらわれた。

 

このシーズンの劇的優勝を長嶋監督は「メークドラマ」と名付けた。

 

 

●ペナントレース中の大逆転劇

 

1996年の「メークドラマ」以外にも実例はある。

 

<CS導入前>

1963年のパ・リーグでは、ホークスがライオンズに14.5ゲーム差を逆転された。

1998年のパ・リーグでは、ファイターズがライオンズに10.0ゲーム差を逆転された。

<CS導入後>

2008年のセ・リーグでは、タイガースがジャイアンツに13.0ゲーム差を逆転された。

2011年のセ・リーグでは、スワローズがドラゴンズに11.5ゲーム差を逆転された。

2016年のパ・リーグでは、ホークスがファイターズに11.5ゲーム差を逆転された。

 

CS導入前までは、何が何でも「リーグ優勝」を目指していたはずだ。2位なんて6位と同じなんだ、と。

 

しかし、CSが導入されると、2位や3位でも事実上の「敗者復活」が与えられる事になり、首位に独走されても無理に追いかけなくてもよくなった。親会社も3位以内に入れば万々歳なのだろう。

 

CS導入後も、無理に追いかけて大逆転してリーグ優勝したのが上記の3例だが、「10.19ダブルヘッダー」や「10.8決戦」や「メークドラマ」のような緊迫感があったわけではない。

 

なぜか? それは「負けてもCSがある」という安心感が心の片隅にあるからだ。

 

そして、例え独走してリーグ優勝しても、その後のCSというたった数試合の短期決戦で、日本シリーズ進出の権利を失う可能性も大いにある。

 

 

●CSの名場面?

 

CSの名場面として、ファンの間でよく挙げられるのが、以下の2試合だと思う。

 

・2006年10月7日のパ・リーグCS第1ステージ「西武vsソフトバンク」

・2006年10月12日のパ・リーグCS第2ステージ「日本ハムvsソフトバンク」

 

いずれも2006年のパ・リーグのCSで、このあたりが語り継がれている名勝負と言われている。

 

しかし、私からすれば、そういうゲームをペナントレースや日本シリーズで見たいのですよ。敗者復活戦の要素が強すぎるCSで見ても何の意味もない。

 

懐古主義と言われようと、「10.19」や「10.8」のような劇的な試合には遠く及ばない。

 

選手たちには大変申し訳ないが、これは厳然たる事実。

 

 

●メジャーリーグ(MLB)のプレーオフ

 

一方、メジャーリーグはどうなっているのか。

 

メジャーリーグでは、1994年より各リーグ東・中・西の3地区制になった事で、その数合わせのために「ワイルドカード」が導入された。

 

各リーグにおいて各地区の2位チームの中から、最も勝率の高い1チームがワイルドカードを獲得するシステムだった。

 

2011年シーズンでいえば、レイズ(ア・リーグ東地区2位)とカージナルス(ナ・リーグ中地区2位)がワイルドカードを獲得している。

 

 

「消化試合の減少」や「収益増」といったメリットもあったが、地区優勝争いがイマイチ盛り上がらなくなり、ワイルドカードが見込めれば、無理に地区優勝を狙わなくなった。

 

 

そうした弊害を解消するために、2012年より「ワイルドカードゲーム」が導入された。

 

各リーグにおいて各地区の2位チームの中から、最も勝率の高い2チームがワイルドカードを獲得し、そのチーム同士で1発勝負のワイルドカードゲームを行い、勝利したチームがディビジョンシリーズに進出できる。

 

2012年シーズンでいえば、ア・リーグは、レンジャースとオリオールズでワイルドカードゲームを行い、ナ・リーグは、ブレーブスとカージナルスでワイルドカードゲームを行う。

 

「ワイルドカードゲーム」は、地区シリーズに出場するための予選みたいなもので、「1発勝負」で行われ、勝利したチームがディビジョンシリーズに進出できるシステムにした事で緊張感が増し、地区優勝の価値を取り戻した。

 

しかも、ディビジョンシリーズで待ち受けているのは、各リーグの勝利数1位チームなので、かなり厳しい戦いとなる。一発勝負のワイルドカードゲームでエースをつぎ込んでいた場合は、相当不利な試合となる。

 

全ての矛盾点を解消できたわけではないが、メジャーリーグは何だかんだで工夫が見られるようになった。

 

 

しかし、日本プロ野球は、両リーグでCS導入となった2007年以降、何も変わっていない。

 

CS賛成派の連中は、些細なメリットばかり強調して、こうしたペナントレース軽視のCSによる弊害を一切指摘しない。OB連中も口を閉ざしたままで全くの役立たず。

 

 

●落合博満氏の譲歩案

・ベースボールチャンネル(2016.09.29)

ペナントレースの価値観が問われるCS制度。落合私案は「たすき掛けの日本一決定戦」

 

落合氏は、クライマックスシリーズ反対派だが、ここにある落合氏の提案する「たすき掛け日本一決定戦」は、落合氏なりの最大の譲歩案・妥協案だと思う。

 

 

●王貞治氏が提唱する16球団構想

 

王貞治氏は、16球団構想を掲げている。

・西日本スポーツ(2020.01.11)

王さん「できるなら16球団」プロ野球拡張へ注目発言

 

「野球界のためにはできるものなら16、あと4つ球団が誕生してほしい。」

「16チームならCSもあれこれ言われなくてすむ。12だから変なやり方になっていると言われる。」

 

私は大賛成ですね。しかも、こういう提案を、プロ野球界で最も影響力のある人が言った事は非常に大きい。本当は若い現役選手やOB連中にドンドン提案してほしいんだろうけど、誰も言わないから自分が言ったのかもしれないが。

 

 

具体例までは言っていなかったようだが、おそらくは、「セ・リーグ西地区」「セ・リーグ東地区」「パ・リーグ西地区」「パ・リーグ東地区」の4地区を作り、それぞれに4チームずつ振り分けて計16チームにして、そこから勝率1位チームの計4チームでプレーオフを戦う…という構想なのだろうと推測する。

image

 

2004年のプロ野球再編問題で球団数やリーグ数が減らされるかもしれない危機から脱却し、巨人一辺倒のナベツネプロ野球に別れを告げ、各チームが地域密着に根付かせる事に成功した。

 

16球団にするには、あと4チーム作らねばならず、名乗りを挙げる大企業がいるかどうかはわからないが、日本の野球レベルを上げていくには、球団数を増やして受け皿を広げて競争を煽ったほうが絶対にいい。

 

そうすれば、CSなどという「敗者復活戦」など必要なくなるでしょう。各地区1位チーム同士でプレーオフを争ったほうが盛り上がるに決まっている。

 

 

地方創生の観点からも、地方で新球団が誕生してくれたらと思う。

全世界が注目する「アメリカ大統領選挙」が、現地時間の11月3日に行われた。同時に、「上院議員選挙」「下院議員選挙」「州知事選挙」も行われた。

 

私も、開票が始まって以降、ずっとその動きを注目していた。

 

 

結論から申し上げますと、ジョー・バイデン候補が過半数(270)を超えて、当選が確実になった……と、マスメディアは報じている。バイデン本人も高らかに勝利宣言した。

・ロイター

2020年 米大統領選 開票速報

 

※11月8日10時42分時点の開票状況

 

・大統領選挙

 
・上院議員選挙
 
・下院議員選挙
 
・州知事選挙
 
●概要

 

2020年11月3日。

一般投票の投開票。

 ↓

2020年112月8日。

一般投票の各州の選挙結果の確定期限。

 ↓

2020年12月14日~12月23日。

選挙人投票。全538人の選挙人が各州都で大統領を決める投票を行い、連邦議会に結果を通知。

 ↓

2021年1月6日。

連邦議会で集計され、確定すれば、ここで次期大統領が正式に決定する。

 ↓

2021年1月20日。

大統領就任式。

 

しかし、もう一方が敗北を認めなければ、法廷闘争となり、司法の判断に委ねる事になる。(12月9日以降はできない)

また、1月6日になっても一部の州で選挙結果を確定できなければ、改選後の下院で各州1票の投票が行われて決定される事になっている。

・時事通信(2020.11.06)

法廷闘争、敗北拒否の構え トランプ氏、郵便投票「不正の温床」―大統領選出に影響

 

 

●大統領選挙は「選挙人争奪戦」

 

いわゆる「選挙人」は、50州で535人、ワシントンDCで3人の計538人となり、各州で人数が割り当てられている。

 

48州とワシントンDCは、勝者総取り方式。

2州(メーン、ネブラスカ)は、2名分は勝者総取り方式だが、残り分は州内の各下院選挙区に割り振られる一票式並立方式。

 

例えば、カリフォルニア州の場合、1票でも得票数の勝った方に選挙人55が与えられるが負けた方は0となる、55か0の戦いである。

 

アメリカ大統領選挙は、分かりやすく言えば「選挙人争奪戦」である。候補者のどちらかにチェックを付ける方式から「直接選挙」と勘違いしている人が多いが、大統領選挙は『間接選挙』である。一般投票の後で、選挙人が投票して次期大統領を決定する。

 

なお、選挙人は、前もって特定候補者ペアに投票する事を誓約しており、義務付けられている州もある。過去に誓約違反投票した者もいたが、一般投票で270人以上の選挙人を獲得した候補者ペアが、選挙人投票で断然有利になるのは間違いない。

 

 

●上院議員選挙と下院議員選挙

 

大統領選挙と同日に行われるのが、「上院議員選挙」と「下院議員選挙」である。

 

選挙前の議席は、以下の通り。

 

◎上院(Senate)…全100議席/各州2人ずつ

共和党…53 (改選21+補選2)

民主党…45 (改選12)

無所属…2 (改選0)

 

◎下院(House)…全435議席

共和党…197

民主党…232

リバ党…1

欠員…5

 

上院の改選及び補欠分の合計35議席と、下院全ての議席の選挙となる。

 

トランプ率いる共和党としては、「上院」で過半数の51議席を死守したい。

そうなれば、バイデンが大統領になっても、議会で「ねじれ現象」が起こり、議会と対立したり、予算や法律が通りにくくなったりする。最悪の場合はレームダック化するw

 

その一方で、「下院」はほぼ民主党の過半数で決まりだろう。共和党が過半数を取れる確率はほぼゼロというのが選挙前からの大方の見方。

 

 

●上院と下院の主な役割

 

◎上院

・任期は6年

・州の代表

・外交重視(外交権)

・条約承認権

・大統領指名人事承認権

・弾劾裁判権

 

 

◎下院

 

・任期は2年

・国民の代表

・内政重視

・予算先議権

・弾劾訴追権

 

日本の衆議院と違って「解散」はない。

 

 

●不正選挙??

 

開票が始まって以降、次々と開票率が上がっていき、遅くとも翌日までには大勢が決まる…と思っていたが、今回は例年以上の大荒れ模様。

 

ある時まで、トランプのほうが確定数こそバイデンより少なかったものの、優勢の地区が多かった事もあり、ほぼ勝負は決するものと思っていた。

 

しかし、ある時、開票が急にピタ~ッと止まり、数時間後に開票を再開したと思ったら、いきなりバイデン票だけが大幅に増えて優劣がひっくり返っていたという現象が起こった。

 

そうした背景の裏には「郵便投票」の存在があった。郵便投票の分が開票されていなかったようで、郵便投票を利用する人が多い民主党支持者の投票分が集計されていなかったのだ。

 

 

●郵便投票

 

郵便投票は、法律によって認められている投票手法の一つであるが、今回はコロナ禍の影響もあり、例年よりも郵便投票を利用する人が多かったようだ。

 

しかし、郵便投票に関しては選挙前からいろいろと指摘されていた。トランプ自身も、6月22日のツイートでその事に言及している。

 

 

不正な2020年の選挙:数百万枚の郵便投票用紙が、外国やその他の国によって印刷されるだろう。それは我々の時代のスキャンダルになるだろう。

 

 

トランプは、郵便投票による不正選挙が行われる事を予測していたわけだが、民主党やマスコミはそんなトランプに猛反対し、郵便投票を強く勧めてきた。

 

郵便投票の問題点はいくつもあり、不正の温床となっている。どんな扱い方をされるか分かったもんじゃない。

 

・投票行動を監視できない

・投票行動を買収できる

・本人確認ができない

・投票用紙の不正印刷

・有権者に投票用紙を一方的に送りつけられる

 ・引越しした人や死亡した人にも送り付けられる

 ・不法移民にも送り付けられる可能性がある

・各家庭の郵便受けから投票用紙を盗める

・配達員がどこかに捨てたり燃やしたりする

・投開票日以降でも投票用紙を集める事ができる

 

・スまとめ(2020.10.28)

「郵送とかあり得ないからな。 コロ...」

↑の解説にあるような事態がまかり通ってしまうのが、アメリカの選挙システム。そりゃあ不正利用されてもおかしくないし、とてもG7先進国の選挙システムとは思えない。

 

11月3日の消印があれば、11月4日以降に到着しても有効になるが、消印なんて何とでもなってしまうし、消印を押した人も不正をしているなんて思っていないだろう。

 

そして、民主党が州知事を務めている州は郵便投票を採用している所が多く、それを配達する「郵便公社」は民主党が支配するワシントンDCに本社がある。

 

なお、共和党が州知事を務めている州では、有権者登録名簿で管理されており、しかも投票所に足を運んで投票する事を推奨している。(投票行動の監視)

 

郵便投票は、やろうと思えばいくらでも簡単に不正行為ができてしまうわけで、陰謀論でも何でもない。デマや憶測も多かったが、激戦州であるほどバイデンの票数の伸び方が怪しかったのも確か。

 

ネット上では、その現象を上手く表現した画像まで現れたほどw

 

 

 

 

●主な献金者

 

11月5日の会見で、トランプが暴露したw

・The White House

11/05/20: President Trump Delivers Remarks

 

民主党の主な献金者

 ・ウォール街の銀行家

 ・特別利益団体

 

共和党の主な献金者

 ・警察官

 ・農民

 ・一般市民

 

 

 

 

 

 

大都市であるほど民主党の支持が堅い理由がココにある。金融マネーがバラ撒かれている。

 

例えば、ニューヨーク州を見てもわかるように、面積だけ見ると共和党支持が断然多いように見えるが、ウォール街のあるニューヨーク市に人口が集中しており、しかも民主党支持ばかりである。他の州でもそういった現象が見られる。問題になっているジョージア州のアトランタもそう。

 

・ニューヨーク州

 

・ジョージア州

 

 

そして、ウォール街やワシントンの超高層ビルの最上階にいる金融屋が、マスコミを懐柔し、ありとあらゆる手段を使い、トランプを悪に仕立て上げ、米国民をコントロールして分断する。

 

これがアメリカの姿であり、金融街による以前からのやり方だ。

 

 

●獲得選挙人の確定には時間がかかる見込み

 

日本時間11月8日未明に、バイデンが選挙人過半数超えして当選確実と報じられたが、州によっては僅差なら再集計を要求できるルールがある。

 

怪しげな動きが見られた激戦州(アリゾナ、ネバダ、ミシガン、ウィスコンシン、ペンシルベニア、ジョージア)では、提訴や再集計もありえる。

 

トランプもその事を明言しており、その判断を司法に委ねる事もあり、最終的な獲得選挙人数が確定するのには時間がかかると思われる。

 

以前より郵便投票による不正行為を疑っていたトランプは、選挙前に連邦最高裁人事に着手していた事もあり、敗北宣言をせず司法の場に移してガチバトルになる可能性が高く、主に郵便投票の実態を露わにするかどうかといったところまでが今回の選挙の戦いになるだろう。

 

確率は高くないかもしれないが、最高裁でトランプが勝てば、各州の獲得選挙人の数がひっくり返る事も考えられ、最終的な得票数次第では獲得選挙人の合計で逆転する可能性も残されている。

 

最後まで…希望を捨てちゃいかん。

あきらめたらそこで試合終了だよ。

 

 

日本時間11月8日10時半頃に、バイデンは事実上の勝利宣言をし、マスメディアはこぞってバイデンを持ち上げて早くも祝福ムードだ。そして、トランプに対して「ごねている」「負け惜しみ」「敗北を認めろ」と言わんばかりだ。

 

だが、11月8日の時点では、バイデンの当選は確定していない。

 

特に訴訟となる激戦州においてバイデン陣営に不正行為があったかどうかは最高裁が決定する事であり、マスコミが決める事ではない。

 

 

さてさて、この後、どういった展開になるのか?

 

このままバイデンが次期大統領に決定するのか。

 

それとも、トランプの逆転満塁サヨナラホームランはあるのか。

 

 

まだまだ目が離せない。