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作られた神々の系譜 ~「古事記」、「日本書紀」のなりたちと神々の系譜 歴史のミステリー

私は、どちらかといえば、系統立てることが好きな性質です。
でも一方では、曖昧模糊(あいまいもこ)としたものをジーンと感じ入る性分でもあります。

先日より「日本の神々の系譜シリーズ」をお送りしていますが、
今回は、そのポリシーと反し、カミサマの存在を否定するようなことをお送りすることになります。

日本の神話で有名な文献、「古事記」、「日本書紀」。

日本最古の歴史書といわれています。

これが作られたのは、681年。
壬申の乱で勝利した大海人皇子(おおあまのみこ)こと、天武天皇でした。

これらのもとになった
帝記」(ていき)、「旧辞」(きゅうじ)というものがあります。
天皇家の伝承を、代々古語の読みを伝えていた
ものでした。
しかし、まったくの未整理のまま放置されていました。

天武天皇は、日本建国の歴史が、
時代の変遷より様々な異伝を生み変化していくのを恐れ、正史の編纂に着手したと伝えられています。

口述されたものを、時の舎人で、抜群の記憶力をもった稗田阿礼(ひえだあれい)が記憶します。

途中、天武天皇崩御。このため編纂作業は一時中断となります。

その後、元明天皇
受け継ぎます。
710年、藤原京から平城京への遷都にあわせ、国家事業の一環として取り組まれていました。

編纂作業は、有力な皇族が協力します。
ことに藤原鎌足中臣鎌足)の次男である藤原不比等(ふじわらのふひと)の影響が大きく反映されることになります。
藤原氏の繁栄を強調されて記されることになりました。


学者・太安万侶(おおのやすまろ)、稗田阿礼によって、

712年に、「古事記」全3巻が、完成。
720年に「
日本書紀」全30巻+系図1巻が完成しました。

この記紀といわれる二書、正しい歴史書の編纂とうたいながら、歴代の天皇、天皇家の統治の正当性を証明することが目的とも言われています。

古事記の上巻、そして日本書紀の神代記(上・下)では、神話が記されています。

天地のはじまり、

イザナギイザナミによる国産み、神産み。

天照大神スサノオ月読命の三神の誕生。

出雲オオクニヌシの国造り。

タケミカヅチタケミナカタの国譲り。

ニニギ天孫降臨

 初代天皇・神武天皇のイワレヒコまでの神話が記されています。


いわば、今の正史としてのこる神々の系譜は、大和朝廷によって編纂されたものです。

天皇の祖先神が地上を統治し、その子孫が領土を拡大し統治する過程を正当性をうたったものにほかならないのです。

天照大神の天津神と、スサノオ、出雲のオオクニヌシをはじめとする国津神の物語の裏に、支配者側の都合よい系譜が形成され、被支配者の歴史が埋没、または編み込まれているのですね。

ここまで記すと、いささか過激な内容に思われてしまいますね。

でも・・・

かの大陸では、ウン千年の歴史との賜りながら、先の王朝の文化、歴史を完膚なきまで破壊します。
不思議なことに日本において、ときに支配者は、被支配者の歴史・文化を併呑、融合していく性質があります。

それが日本の支配者がたまたま、そのような種族であったのか、それとも日本での気質がそうさせたのか、その片鱗が、伝記や、今の社寺仏閣に垣間見ることができます。

そこに歴史のミステリーがあるのです。



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日本の神々の系譜(4)~神在月

神在月について、少しお話します。

出雲に荒神谷があります。

弥生時代、大和朝廷、邪馬台国より以前に、栄えたとされる荒神谷遺跡(島根県斐川町)は、古代出雲王朝の隆盛を物語っています。


1984年に遺跡から三五八本ものの銅剣が出土されました。

銅剣は、集落ごとで一本ずつ御神体として祀っていました。

年に一度、各地の集落から銅剣をもちより、特別な祭りを行っていたそうです。

まさに神在月に神さまたちが、出雲に集まる原型といえますね。

古代出雲王朝の勢力は、中国地方、瀬戸内海、近畿をはじめ、全国に広がります。

日本のいたるところにある大国主命、出雲系(国津神)の神社が、その証といえましょう。

結果、出雲は全国に散らばった神さまたちの故郷に他ならないのです。

国津神の祭りが、天津神を開祖とする大和朝廷にも受け継がれ、今日の神無月、神在月となりました。

出雲大社では、毎年・神在月に全国から集まってくる神様を迎える神事を執り行います。

それは10月ではなく11月です。

旧暦の神在月で神事を行うのですね。

神在月に、出雲へ帰れない神様もいます。
信州・諏訪大社のタケミナカタです。

大国主命の息子でありながら、帰郷まかりません。

その理由は、国津神から天津神への国譲りのくだりにあります。

天津神の強豪・タケミカヅチに、最後まで抵抗し諏訪に封じられたのです。

歴史と神話には、意外な符号があります。

日本の神々の系譜、つづきます。




前の記事:日本の神々の系譜(3)~神無月

【目次】
オーマイゴッド!! ~ 日本の宗教事情
日本の神々の系譜(1)
日本の神々の系譜(2)
日本の神々の系譜(3)~神無月
日本の神々の系譜(4)~神在月



【出雲紀行2009】
その1 はじめに。奈良から出雲へ、神話を辿る旅
その2 はじめに。奈良から出雲へ、神話を辿る旅
その3 はじめに。奈良から出雲へ、神話を辿る旅
その4 スサノオ伝。日御碕神社 ~奈良から出雲へ、神話を辿る旅
その5 スサノオ伝。八重垣神社 ~奈良から出雲へ、神話を辿る旅
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日本の神々の系譜(3)~神無月

10月は世間では、神無月と昔から語り伝えられています。

読んで字の如く。


八百万(やおおろず)の神様たちが、一斉にこの世界からいなくなる月です。


では、どこにいってしまうのでしょうか?


それは、出雲の国です。


出雲の国は、中国地方は、島根県東部にあります。


今日でも出雲では、自分たちの土地を「
神の国」と呼び、10月を、神在月(かみありつき)としています。

出雲といえば、神話のスサノオのヤマタノオロチ退治の話や、大国主命の話が有名ですね。



さて、日本の神様には、大きく2つの系譜に分けることができます。



一つは、出雲の大国主命をはじめとする国津神(くにつかみ)。


そして、天上界(高天原)から降臨した天津神(あまつかみ)。


天照大神の一族であるニニギノミコトや、初代天皇の神武天皇・イワレビコノミコトが、その系譜にあたります。


国津神は天津神が降臨する以前から地上いた土着の神様ですね。



…つづきます。


目前の記事:日本の神々の系譜(2)
目次の記事:日本の神々の系譜(4)~神在月


【目次】
オーマイゴッド!! ~ 日本の宗教事情
日本の神々の系譜(1)
日本の神々の系譜(2)
日本の神々の系譜(3)~神無月
日本の神々の系譜(4)~神在月



【出雲紀行2009】
その1 はじめに。奈良から出雲へ、神話を辿る旅
その2 はじめに。奈良から出雲へ、神話を辿る旅
その3 はじめに。奈良から出雲へ、神話を辿る旅
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