日本の神々の系譜(4)~神在月 | 奈良ふしぎ歴史徹底攻略! 学校・教科書では教えてくれない奈良を親子でも100倍楽しめる観光ガイドブックブログ

日本の神々の系譜(4)~神在月

神在月について、少しお話します。

出雲に荒神谷があります。

弥生時代、大和朝廷、邪馬台国より以前に、栄えたとされる荒神谷遺跡(島根県斐川町)は、古代出雲王朝の隆盛を物語っています。


1984年に遺跡から三五八本ものの銅剣が出土されました。

銅剣は、集落ごとで一本ずつ御神体として祀っていました。

年に一度、各地の集落から銅剣をもちより、特別な祭りを行っていたそうです。

まさに神在月に神さまたちが、出雲に集まる原型といえますね。

古代出雲王朝の勢力は、中国地方、瀬戸内海、近畿をはじめ、全国に広がります。

日本のいたるところにある大国主命、出雲系(国津神)の神社が、その証といえましょう。

結果、出雲は全国に散らばった神さまたちの故郷に他ならないのです。

国津神の祭りが、天津神を開祖とする大和朝廷にも受け継がれ、今日の神無月、神在月となりました。

出雲大社では、毎年・神在月に全国から集まってくる神様を迎える神事を執り行います。

それは10月ではなく11月です。

旧暦の神在月で神事を行うのですね。

神在月に、出雲へ帰れない神様もいます。
信州・諏訪大社のタケミナカタです。

大国主命の息子でありながら、帰郷まかりません。

その理由は、国津神から天津神への国譲りのくだりにあります。

天津神の強豪・タケミカヅチに、最後まで抵抗し諏訪に封じられたのです。

歴史と神話には、意外な符号があります。

日本の神々の系譜、つづきます。




前の記事:日本の神々の系譜(3)~神無月

【目次】
オーマイゴッド!! ~ 日本の宗教事情
日本の神々の系譜(1)
日本の神々の系譜(2)
日本の神々の系譜(3)~神無月
日本の神々の系譜(4)~神在月



【出雲紀行2009】
その1 はじめに。奈良から出雲へ、神話を辿る旅
その2 はじめに。奈良から出雲へ、神話を辿る旅
その3 はじめに。奈良から出雲へ、神話を辿る旅
その4 スサノオ伝。日御碕神社 ~奈良から出雲へ、神話を辿る旅
その5 スサノオ伝。八重垣神社 ~奈良から出雲へ、神話を辿る旅
(終)大国主・出雲国造り物語 出雲から、奈良へ

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