色って何?って少し考えてみよう。

花の色はピンクかな?ぐらいは辛うじてわかりますが、葉っぱの色は黒にしか見えません。
そうです、光がないところでは色はないのです。色が見えないのではなくて、色は存在しません。
昼間、赤く鮮やかに見えていた牡丹の花の色は、牡丹が持っている色ではなくて、花に当たった太陽光の中の、赤い光だけをはね返していたから、赤く見えていたのです。
葉っぱが緑に見えていたのは、太陽光の緑に見える光線が葉緑素に反射して、人の目に届くからで、じつは葉っぱは、緑の光が嫌い(不要)だからはね返しているのです。
光合成に必要な光は赤色の波長の長い光。この赤色の光を受けた葉緑素が、光合成をしています。植物によっては葉の色も違いがありますが、すべては光合成に不必要な光をはね返していることになり、その不必要な色を人間は葉っぱの色として認識しているのです。
色のことを説明するには、厳密には物質の乱反射のことを書かないといけないのですが、書けば書くほどむつかしくなってきますので、今回はこの辺にしますが、興味を持たれた人は、色について、光についてもっと詳しく調べてみてください。面白いですよ。
わかり易く?もう少し書いておくと、(ほんとはもっと書きたい…)
海が青く見えるのは?
波長の長い光はすべて海の中に吸収されて見えなくなり、波長の短い青色の光だけがはね返されて海は青く見えています。※ちなみに海も、光が無い夜は真っ黒です。
夕陽が赤く見えるのは?
太陽が沈む夕方は、空気の層の一番厚い部分を通して太陽を見ていることになり、この場合、波長の短い青い光は空気層の厚い部分を通ってくることができず、赤い光だけが空気の層を通り抜けて、私たちの目に届くからです。
いかがでしたか? 色について、少し見方が変わったんじゃないでしょうか。
色は、太陽光の下、蛍光灯の下、月明りの下、カクテル光線の下、それぞれに違う見え方、感じ方になるということです。ちなみにデザイナーは、その商品がどの種類の光の下で使われるのか?どの光の下で一番美しく見えるのか?を検証して「色」を決定しています。
偏光フィルターでマットな世界に。

彫刻展の感想は・・・(^_^;)
シャクナゲとボタンは満開見ごろでした。
それと今日は久々に、オズニス・スクエアを掛けて出ましたので、花の色をより鮮やかに鑑賞してきました。
「サングラスを掛けているのに鮮やかに見える???」
そうです。このサングラスのレンズは前にも書きましたが、偏光フィルターが透明レンズと透明レンズの間にサンドされているレンズ。
「レンズの中にフィルターが入っている?」
「フィルター越しにものを見てクリアに見えるはずがない…」
と思われる人もいますが、偏光フィルターはグレアを軽減させ、反射光をカットしているので、ツヤが消えて視界がクリアになるのです。
むつかしいことを書き始めると余計にわからなくなるので、わかり易く言えば、光沢紙の写真とマット紙の写真。
光の多い場所で見たときどちらの方が見やすいか?光沢紙だと写真の表面に光が反射して見にくくなり、輪郭もぼやけてしまいますが、マット紙は光をある程度吸収するのでくっきり見える。のようなことです。
どうも理解できないという人は、一度TALEXのプロショップに足を運んで、偏光フィルター越しのつや消し(マット)の視界に「感動」してみてください。理屈なんて「そんなの関係ねぇ~」って感じになりますよ。
地味に究極★オズニス・スクエア~第三話

いくらサングラス単体でひずみがないといっても、掛けた状態でフレームに負荷がかかって、レンズをひずませてはまったく意味がなく、掛けた状態で機能させるためには、使う人の顔に合わせたフィッティングが重要。
オークリーなどの海外モデルのサングラスは、レンズのカーブにあったフレーム形状で経年変化も少なくよくできているのですが、フィッティング調整を無視したつくりで、しかも欧米人向けに幅を狭く設計してあるため、顔幅の広い日本人が掛けるとフレームに負荷がかかり、レンズには相当なストレスがかかってしまいます。このことでレンズが設計通りの見え方でなくなり、ひどい場合は、見え方が気持ち悪く、掛けていて疲れるといったことになります。

「レンズに負担をかけないで、顔幅の広い人や耳の高さの違う人たちにもフィッティング調整できないだろうか?」
メガネやサングラスのフィッティング調整の際、フレーム(枠)と、テンプル(腕)の接点(智)を専用工具や温風器を使って、調整(曲げて)してゆくのですが、このとき、どうしても枠の部分も同時に曲がってしまい、レンズの溝が変形してレンズをひずませることになりますので、フィッティング調整してもフレームにまったく影響しない機構を考案する必要がありました。
「イッセイさん、智の部分にボールを使うことはできませんか?」
「

こうしてオズニス・スクエアのアイコンである“ボールジョイント”が条件として仲間入りしました。
地味に究極★オズニス・スクエア~第二話

しかし、アンチテンションフレームのように、レンズに孔を明ける、レンズにノッチを入れるしくみのフレームであればさほどひずみもないのですが、オズニス・スクエアに採用するCR-39というプラスチック素材は、孔を明けることでレンズの剛性が損なわれるということがあり、まずは孔を明けずにストレスをかけない方法を考えることが必要でした。
同時に、究極のサングラスを目指していたので、サングラスの最大の機能である遮光性を考慮して、レンズのエッジからも光が入らないよう、フルリム(全周にリムがあるタイプ)であることを条件としました。
しかしフルリムのフレームの場合、レンズを締め付けて留める方法でレンズを固定しているので、レンズにとってはストレスが大きくかかり、ひずみだらけのフレームとなりますので、レンズの固定方法を新たに考案する必要もありました。
次にフレーム素材もレンズのひずみと大きな関係があり、とくに金属製のフレームはレンズに合った形状にすることは、フレーム全体を三次元で削りだす以外に方法はなく、金属のフレームは究極のサングラスには向かない素材という事でまずは却下。
また、ナイロンでレンズを吊っているタイプのフレームが最もレンズにストレスをかけているということを知り、これも却下。最終的にひずみのないフレームに使える素材はプラスチック素材と決定しました。
プラスチックフレームの製造方法には大きく分けて2種類あり、一つはシート(板)状のプラスチック素材をメガネの形状にカットして、プレス機などでカーブをつけて、レンズの入る溝を削る方法ですが、この方法ではとうてい球面レンズをカットした三次元形状にフレームがぴったりと合うわけがなく、ひずみのないフレームには不向き…
こうして消去法により厳選した、レンズにひずみのない究極のサングラスのフレームの条件は、フルリム形状で、オークリーなどが採用している金型成型のプラスチックフレーム(インジェクション成型フレーム)という結論となりました。
また、元がシート状のアセチやセルフレームは、熱や経年変化により、元の形状に戻ろうとする性質があり、レンズにストレスを与えてしまいますが、インジェクション成型のフレームは元々フレームの形として誕生しているのと、高熱によって作られたものなので、生活圏の熱ぐらいでは変形せず、経年変化によるひずみもほとんどないという、オズニスが目指しているサングラスづくりにはもってこいの素材で、しかもアセチやセルとは比べものにならないほど軽い!
地味に究極★オズニス・スクエア~第一話

究極のサングラスと呼ばれる最大の理由は、世界一高性能、高品質な“TALEX”のレンズ。
2枚の透明レンズの間にわずか30ミクロンの偏光フィルターをまったくひずみなくサンドしてあり、どこをカットしてもこの3枚がはがれることなく、偏光機能を100%に近い状態を保っているのが特徴。
また、偏光フィルターも自社で生産管理。温度、湿度、時間の管理はもちろん、原材料の生産地や時期までにもこだわるノウハウと技は、他では真似のできない、世界一と呼ばれる所以です。

「イッセイさん、ひずみのない究極のサングラスを一緒に作ってくださいませんか?」
TALEX田村真三さんのこの言葉が、ozniSの始まりであり、ボクがサングラスのデザインに携わることとなった、すべての始まりでした。
「太陽の塔-万国博に賭けたもの」展

月曜日は枻出版社さんと次のコラボ企画の打合せで、今日は来年立ち上げ予定のメガネブランドのC.E.O.とのミーティング。
いつも東京に来るときは元を取らねばとばかり、予定をぎっしりつめ込むのですが、今回はこの2案件のみ。
と言っても、仕事の予定を組まなかっただけで、今回は単独行動ということもあり、今流行の“お一人様”を満喫してきました。
赤坂Bizタワーの赤坂離宮でランチをいただき、東京ミッドタウンで@*%!#…

でも、残念だったのは岡本太郎記念館…
なんと休館日

ホームページで「2008年4月21日(月)は展示替えのため休館致します。」とありましたので、楽しみにして行ったのに、23日からの開催だったとは…
しかも、岡本太郎記念館開館10周年記念の「太陽の塔-万国博に賭けたもの」展。
万博はボクが小学校4年のときで、親に連れられ見に行って以来、2003年10月の33年ぶりの太陽の塔内部特別公開も観に行くほど、太陽の塔&岡本太郎の大ファン!
岡本太郎先生のことは書き出すと止まらないので、次の機会にしますが、興味のある人は岡本太郎著「日本の伝統」をぜひ読んでみてください。(昭和31年著)

「そういえば故黒川記章デザインの国立新美術館をまだ観に行ってなかったから行こう!」と思い、坂道を登ったり下ったりして、ようやく着いた!と思ったのもつかの間…
そうです、火曜休館日…(><;)
※皆さんは事前にチェック!をお忘れなく。
でも今回の“お一人様歩く会”ではまた多くのデザインネタを仕入れることができました

いずれにしてもタダでは転ばないのが身上のイ・ッ・セ・イ・イ・ズ・ムでした。
TALEXプレミアム什器★大分県の正視堂さん

モーターショー、フィッシングショーのTALEXブースをボクが手がけてきたこともあり、展示会でのデータを活かした、まさにプレミアムな什器となりました。
完成して安全に使っていただくまではデザイナーの責任と思っていますので、ボクの場合いつも施工までを自分の手で行います。
今回は大分市内の正視堂さん。閉店後の夜間工事なので19:00に大分入りしました。

什器の特徴は、裏に乳半シート貼りした10㎜ガラス。高さ1200㎜、幅が2800㎜×1600㎜のL型で、ガラスの重量だけで150㎏あります。これをバックライトで照らし、ガラス面から柔らかい光を放つ。
このガラスを受ける本体が鉄の骨組みでこちらも100㎏近くあり、これらを4人で手積み、手降ろし

デザイナーは体力も必要です。(・_・;)
2800㎜のガラスの方にはTALEXの映像を映し出すモニターを取り付け、完成品のサングラスを展示するガラス棚を接着。
1600㎜のガラスの方には体験用のログネットを配置し、このガラスの光がカウンターに埋め込んだフロントガラスに写りこみ、TALEXレンズでご覧いただくとスッキリ

路面店なら外を見て偏光の見え方を体験していただけるのですが、ショッピングモールなどのインショップの場合、体験して感動していただくといったインパクトが弱いため、このような体験什器でTALEXの良さを一瞬で理解いただけるようデザインしました。

最初につくったプレミアム什器、岡山のひらまつさんの什器がYouTubeにアップされていますので、こちらを参考までにごらんください。>>Click!

帰りは出発まで時間があったので、ご同行いただいたコジマ硝子の小島さんと、別府温泉 地獄めぐりをして帰ってきました。
ここでは写真を撮る余裕がありました…(^_^;)
JIDA関西の見学会@@知ることがデザイナーの仕事

ボクが企画したのは、金属エッチング、平面研磨、レーザー加工の3工場の訪問で、金属エッチング工場の光陽銘版さんでは、どのようなものにエッチングできるのか?またエッチングの工程などを見せていただきました。
平面研磨のBM工業さんでは、バフ研磨などの乾式研磨とは違う湿式の研磨方法を教わり、磨いたサンプルを見せていただきました。
SONYのBRAVIAのスピーカーに使われている無数の穴の明いた厚さ0.3ミリのステンレス板の鏡面研磨は、「この薄さを磨けるのは世界でもうちだけでしょうね」とさらっと仰っていました。また、「スーパーブランド(ルイヴィトンやコーチ)のショップの什器に使われているステンレスの鏡面はうちの研磨が指定されています」「鏡よりも商品が正確に映りますから」とも。
この言葉を補足すると、鏡というのはガラスの裏側に銀引き加工しているので、銀引きされた面に反射される像を直接見ているのではなくて、ガラスの透明度とガラスの厚みによる屈折を通してみているため、金属を直接平面研磨したものの方が鮮明に像が映るということです。ステンレスを溶接したあとで平面研磨できるのは世界でBM工業さんだけです。
ちなみにBM工業さんとボクは古いお付き合いで、今までの作品には相当ご協力いただいています。いつもありがとうございます!

右の画像にある加工サンプルは、1㎜厚のステンレス板を0.2㎜の幅で自転車の形にかたどったもので、今までのレーザー加工機ではカット面が焼けて酸化し、0.2㎜幅だと熔けて形になりませんでしたが、この機械は難なくカットしていました!

あと、レーザー加工できる素材できない素材についての質問や、サンプル製作は可能ですか?など早々にお仕事の話しをされている会員の方もいらして、デザイナーの悩みは皆同じなんだと思いました。
デザイナーの仕事の大半は「知る」こと。



ゴルフ用サングラス(++)疲労や白内障など健康を意識!

たとえば大阪市大の井上教授は、「目から入る紫外線は疲労に大きな関わりがある」一年中で最も紫外線の多い五月におこる五月病も紫外線の影響ではないかと研究結果を発表されています。
井上教授が仰られるように、紫外線の一番多いこれからの時期と、新緑のゴルフシーズンが重なりますので、たしかにこの時期のラウンドは翌日にも疲れが出ます。プロゴルファーは毎日、毎週試合をされているわけですから、身体のダメージはそうとうなものだと察します。
ゴルフをレクレーションスポーツとして年に何度か楽しまれている人は、紫外線による適度な疲れも楽しみの一つですので良いのですが、プロはもちろんのことゴルフに真剣に取り組むアスリートゴルファーにとって紫外線は見えない敵。サンバイザーなどで上からの光はカットできても、肝心の照り返しの光はまともに喰らってしまいます。

ゴルフを仕事としているプロゴルファーの場合、メーカーとの契約がありますので、契約メーカーがサングラスをつくっている場合はサングラスを掛けることに縛りがあったり、サングラスメーカーのしつこいオファーに根負けして契約してしまうので、たいへんです。
たいへんというのは、キャディバッグや帽子やウェアなどは言っても成績や健康面に影響しませんが、サングラスは、想像以上に成績や健康面に影響してしまうからです。
プロゴルファーもこれからはパターと同じく、サングラスも契約から外して、ゴルフ用サングラスをひとつの戦うためのギアとして考えられるかもしれません。
ゴルフ用サングラス☆☆視界の広さ?

しかし、デザイナーがプロダクトに取り入れなかった要素を、広報や営業の担当者が使って宣伝してしまうということがあります。また、出来上がった製品を見た目で判断して、モノをつくる段階では無かった要素が、後で付け加えられてしまうことも稀にあります…
たとえば「フレームがなくてレンズがむき出しのリムレスやツーポイントサングラスは視界が広いのでゴルフに最適」というのは、販売する側としては謳いやすく良いイメージですが、実際この言葉を信じて買い、掛けてゴルフラウンドした人は「???」「専門家が言うのだから間違いないと思うけど、自分には合わなかった…」「視界が広いけどミスショットする…」ということになってしまいます…
「ゴルフ用のサングラスって、どれを買えばいいのかわからない…」という人が信じるのは、サングラスのプロの意見や、サングラスの人気メーカーの言葉。「リムレスやツーポイントサングラスは視界が広いのでゴルフに最適です」というのは、あまりにも不適切で無責任な言動といえます。
実際のところ、ゴルフサングラスと呼べるゴルフに特化したサングラスは無くて、名ばかりのモノばかりなのですが、今日はゴルフに使えるサングラスを選ぶポイントを少しアドバイスさせていただきます。
1、どうしてゴルフにサングラスを掛けるのか。
2、スイング中にどのくらいの視界の広さが必要なのか。
3、スイングのとき、サングラスを掛けるのか外すのか。
を自問自答していただき、1、プロが掛けているから。かっこいいから。 2、まったく気にならない。という方は何を掛けても大丈夫ですので問題は無いのですが、
1、眩しいから。
2、わからない。
3、いちいち外してる余裕がないので掛けたまま。
という方は、
リムレスやツーポイントサングラスのようにレンズの周囲にフレームが無いと、レンズの厚みの部分に光が反射して、時々キラキラと気になる光が入ってくるので、最低でも上部(ブロー)にはフレームがあるタイプのものを選ぶことをお勧めします。ちなみに白いフレームは光を反射させ、その光がレンズの中に入ってくるのでサングラスの機能としてはマイナスです。
また、テークバックでトップの位置にさしかかったとき、左右のレンズの間から一瞬パッと明るくボール周辺が見えてしまい、スイングのタイミングが狂ってしまうことがあるので、鼻の部分から光が漏れないタイプのノーズパッドを選ぶことをお勧めします。(※重要なポイント)
また「周りをリムで覆われているフルリムのサングラスならゴルフに適している?」というわけでもありません。逆にリム幅が広すぎて、同じくテークバックでトップの位置にさしかかったとき、「一瞬視界からボールが消えてしまう」という場合もありますので、サングラスを掛けてバックスイングした時のボールの見え方を確認してください。またこのとき、ボールを見ようとするがあまり、肩が浅くなってしまうことがありますので、自分のスイングを知っている人に買う時は付き合ってもらうのが一番です!
ファッション的にどうしても「リムレスが好き」という場合は、サンバイザー、または帽子をかぶるのもひとつの方法です。「帽子やサンバイザーをかぶるとサングラスが掛けれない…」という問題もまたあるのですが…