シリーズ記事

 

‐「国家によるいじめ」なら、国家を巻き込めばいい‐

 

‐東京朝鮮中高級学校無償化の行方‐

 

 

【こちらは9月の大阪朝鮮学園の方】

 

 

朝鮮学園側、逆転敗訴 高校無償化対象外「適法」

 

2018/09/27 に公開


国が朝鮮学校を高校無償化の適用対象外としたのは違法として、大阪朝鮮高級学校を運営する学校法人「大阪朝鮮学園」(大阪市)が処分の取り消しと適用の義務付けを求めた訴訟の控訴審で、大阪高裁(高橋譲裁判長)は27日、処分は適法と判断、請求を認めた一審大阪地裁判決を取り消し、学園側逆転敗訴の判決を言い渡した。

 

https://www.youtube.com/watch?v=TQsalwaH8dw

 

 

『高校授業料無償化』に関するまとめ(Yahooニュースより)

 

https://news.yahoo.co.jp/list?t=the_gratuitousness_of_the_senior_high_school

 

 

前回までに、司法が「政治に従属している」事実と、『政治決着の重要性』についてお話いたしました。

 

その詳細は、以下の記事のコメント欄にて、英語ブロガーのMichikoさんとのやり取りで明らかにされています。

 

‐国益を損ね、『アイデンティティ・ポリティクス』を加速させる日本‐

 

今回は、そこで続けて議論されてきた『在日コリアンの二重国籍論』に焦点を当てていきたいと思います。

 

昨今の例で言えば、女子テニスの大阪なおみ選手の「二重国籍」の話から類推できるように、まあ彼女は日本語が一切できず、文化的にも完全にアメリカ寄りなので、ぶっちゃけ日本人として見るのは厳しい側面がありますが、とりわけ在日コリアンの例に至っては、その歴史的側面から言って、十分に日本国籍を取得できる「理由」があるのです。

 

‐シリーズ こうして「在日」は生まれた その1(日韓会談における基本関係の問題)‐

 

 

 

文藝春秋 『国籍別在日外国人数ランキング』 95th 文藝春秋 特集『亡国の「移民政策」』(2018年11月号) 九九頁より

 

 

『増え続ける外国人』 同 九六頁より

 

 

『在日外国人の構成比(2017年末)』 同 九七頁より

 

 

『日本の外国人受け入れの歴史』 同 一〇一頁より

 

上記の書物含め、社会一般の通念として、在日コリアンは『外国人』として扱われます。

 

 

‐東アジアの今とこれから その11(朝鮮国黒々と・・・)‐

 

しかしながら、歴史的に考えて、日本が朝鮮(大韓帝国)を植民化した以後、完全な「日本人」として組み込んだ歴史があるのです。

 

 

『「朝鮮人を我が日本国民とし」云々』

 

(1910年8月10日 『国民第一新聞』第一面より)

 

http://isi-taku.life.coocan.jp/newpage5.html

 

当記事下面に、「日本人朝鮮人とが同種同根であつたことは事実である」とか「(日本人が)朝鮮人と其の示且(祖先)を同じくしたものである」という記述があります。

 

 

‐明治時代の朝鮮観その4(近代史学者の解答➄)‐

 

これは完璧な『日鮮同祖論』であり、朝鮮を独自の民族あるいは国家として尊重する意識が全くなく、相手の存在そのものを否定する意味において、日本の近代史学者が唱え、時の政府にしても、これを全面に押し出して、後の『創氏改名』『一視同仁』の思想に繋がった歴史があります。

 

 

『大正天皇<嘉仁>』(Wikiより)

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E6%AD%A3%E5%A4%A9%E7%9A%87

 

『朕夙(つと)に朝鮮の康寧を以て念と為(な)し、其の民衆を愛撫すること一視同仁、朕が臣民として秋毫(しゅうごう)の差異あることなく、各其の生を聊(いささか)し、均しく休明の沢を享けしめんこと期せり』

 

(三・一独立運動=万歳事件のあと 1919年8月19日より)

 

※夙に(つと‐に)~早くから。以前から/康寧~安寧。やすらかなこと/秋毫(しゅうごう)~わずか/聊(いささか)~少し/休明~君主の徳にあずかること

 

 

 

『原敬<第19代内閣総理大臣>』(同)

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8E%9F%E6%95%AC

 

朝鮮は即ち日本の版図にして属邦にあらず、また植民地にあらず、即ち日本の延長なり 

 

大正天皇の詔書と同時に出た首相原敬の声明書(1919年8月19日)  

 

 

 

『長谷川好道<第2代朝鮮総督>』(同)

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%95%B7%E8%B0%B7%E5%B7%9D%E5%A5%BD%E9%81%93

 

朝鮮は即ち帝国(日本)の版図にして其の属邦にあらず、朝鮮人は即ち帝国臣民にして内地人(日本人)と何等差別あるにあらず、随って朝鮮の統治、また夙(つと)に同化の方針に基づき、一視同仁の大義に則り、敢て偏視無きを期せり

 

当時の朝鮮総督長谷川好道の言葉

 

 

こうした日本と南北朝鮮との「特殊すぎる」歴史をもとに、現在の在日コリアンの姿があるわけで、他の外国人と一緒にするのは、本来的に正しいとは言えない。

 

つまり、簡単に言えば彼ら彼女らは「元日本人」であり、日本の敗戦後、一方的に『外国人扱い』され、「特権付きの韓国籍」「無権利・無国籍の朝鮮籍」など、かなり込み入った歴史的事情含め、現代の国籍情勢とすり合わせる「漸進策」は、今ある在日コリアンの「国籍」と合わせた無条件の『日本籍の賦与』なのです。

 

もちろん、それは「過去の清算」の意味も含め、これ以上マジョリティとマイノリティの「分断」を阻止するため、また周辺諸国との信頼作りの意味においても、将来的に検討すべき課題だと言えるでしょう。

 

 

<参考資料>

 

・Youtube動画 『朝鮮学園側、逆転敗訴 高校無償化対象外「適法」』(Kyodo News)

 

https://www.youtube.com/watch?v=TQsalwaH8dw

 

・拙ブログ 『‐東京朝鮮中高級学校無償化の行方‐』記事

 

https://ameblo.jp/epikutetosu/entry-12415536109.html

 

・同 『 ‐「国家によるいじめ」なら、国家を巻き込めばいい‐』記事

 

https://ameblo.jp/epikutetosu/entry-12415080328.html

 

・同 『‐国益を損ね、『アイデンティティ・ポリティクス』を加速させる日本‐』記事

 

https://ameblo.jp/epikutetosu/entry-12408527135.html

 

・同 『‐シリーズ こうして「在日」は生まれた その1(日韓会談における基本関係の問題)‐』記事

 

https://ameblo.jp/epikutetosu/entry-12336957780.html

 

・同 『‐東アジアの今とこれから その11(朝鮮国黒々と・・・)‐』記事

 

https://ameblo.jp/epikutetosu/entry-12413831191.html

 

・同 『‐明治時代の朝鮮観その4(近代史学者の解答➄)‐』記事

 

https://ameblo.jp/epikutetosu/entry-12254396060.html

 

・同 『‐意外と偏向していなかった!日テレの『朝鮮学校』特集その2‐』記事

 

https://ameblo.jp/epikutetosu/entry-12348911915.html

 

・同 『‐意外と偏向していなかった!日テレの『朝鮮学校』特集その3‐』記事

 

https://ameblo.jp/epikutetosu/entry-12349146700.html

 

・文藝春秋 特集『亡国の「移民政策」』 95th 文藝春秋(2018年11月号)

 

 

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