ENSEMBLE ni-ke -34ページ目

自作エレキギター製作記録③ 完成!

前回の記事
そしてようやく完成!!




内部の電装系のパーツにはBELDENの配線やCTSのポットなどを使い多少拘りましたが(ここらへんのパーツの購入はサウンドハウスさんほぼ一択です)、他の部品についてはネックやピックアップも含めAmazonでなるべく安く済ませました。ちなみに画像で1ボリューム2トーンになっているのは余っていたノブを適当に付けたせいです(汗)  近々ちゃんと直します。

ネックは上記の通りAmazonで数千円で購入したノーブランド品ですが、ちゃんと材はメイプル、指板はローズウッドとのことでした。確認した限りでは大きな音の狂いやビビりなどもありませんでした。塗装はもともと薄い塗膜があるかないかくらいだったので、軽く研磨してからギター用オイルジェルのXOTIC XP-OG1を4~5回塗り重ねましたが、色も殆ど付かなかったしあまり意味がなかったような…。そもそもがサテンフィニッシュだったのだとしたら、そのせいで塗装をはじいてしまった可能性もありますね…。

あと、ミスをたくさんやらかした中で一番マズかったのは、ピックアップのザグリ加工を早い段階でしてしまったことです。これのどこがマズいかというと、本来は  ボディとネックを接続→1弦と6弦を実際に張る→ブリッジの位置決め→ピックアップの位置決め→ザグリ加工  という順で進めないと、弦を張った時にネックに対して弦が左右バランスよく張られていない、いわゆる「センターずれ」を起こしてしまうことが多々あるそうなんです。

で、僕のギターはというと、見事にセンターずれを起こしてしまっており、ハイフレット側の1弦がネックに乗っていないというまあまあの重症に……
かなり愕然として一瞬頭の中が真っ白になりましたが、そこでも前回の製作記録②に登場した同僚の活躍により、冷静に対処方法をレクチャーしてくれた結果、リアピックアップのザグリを少し広げ、ブリッジの位置を若干ずらすことで無事解決!いい加減頼りすぎですね…(汗)


ポットの抵抗値はトーンを500KΩ、ボリュームはフロントのハムバッカーを500KΩ、リア(ブリッジ側)のシングルコイルを1MΩにしてみました。初めての自作ということで実験の意味合いもあったので、ピックアップについてはとりあえず2つともAmazonで激安のものを購入したため、音はまあそれなりという感じですし、他にも製作過程での反省点は多々ありますが…初めての自作ギターということを考えれば、まあ良くできたと言えるのではないか…と自己満足に浸っております。

実は最終段階の配線の半田付けも3回ほどやり直しています。音が出なかったり大きなノイズが出てしまったり…。
でもだからこそ、初めてアンプからちゃんとした音が出た時の感動は何にも代えがたいものがありました。


最後に…

参考にした本:
・はじめてのハンドクラフト・ギター  世界に1本だけのシグネイチャー・モデルを"自分の手"で作ろう (ギター・マガジン)
・フェンダー解体新書  バラして納得!量産型エレキ・ギターの構造と美学 (ギター・マガジン)

その他、参考にしたサイトやブログ、動画は数知れず…先人の皆様に深く感謝!!

今後はとにかくいろいろ弄って改造ですね!
手始めにリアピックアップをDuncanのSTL-1、フロントピックアップをDimarzioのDP211EJカスタムにしようかと目論んでいます。リアピックアップのポットを250KΩに換えてみるのもいいかもな~。
いや~~夢が広がりますね!!

ご拝読いただき誠にありがとうございました。

自作エレキギター製作記録② 電装系~ピックガード製作

前回の記事

次は電装系(内部配線や電子部品)についてです。

テレキャスターカスタムといえばフェンダーが本家なんですが、実はアベフトシ氏の愛機はテレキャスターカスタムを基にして別のメーカーが作っている改造モデルなんですね。そこで問題になってくるのは、本家のコントロール系統は2ボリューム2トーンで、有名なギブソンのレスポールなどのギターと同様のスタンダードな配線なんですが、アベフトシモデルは2ボリューム1トーンとトーンが1つ少なく、さらにスイッチが移設されているんです。

フェンダーのテレキャスターカスタム

アベフトシモデル(コピーモデルの画像ですが)

ご覧のようにフェンダーのものには左上にスイッチがあり、右下に4つのコントロールノブがあります。対してアベフトシモデルには左上にスイッチがなく、右下のコントロールノブが3つになっていて、この1つ減ったコントロールノブ(トーンノブ)の場所にスイッチが移設されているのがお分かりでしょうか。

余談ですが、エレキギターの内部配線というのは基本的に「配線図」というものを参考にして組み上げるものであり、専門知識を持っていない限りは自分で一から配線を考えることはほぼ不可能に近いんです。
しかし、上記の本家フェンダーよりトーンが1つ少ないアベフトシモデルの「2ボリューム1トーン」の配線図ときたら、本やネットでいくら調べても情報が全然出てこない…。ここで完全に途方に暮れてしまい、2回目の放置と相成ってしまいました(3~4ヶ月くらいだったかな…)。

しかし捨てる神あれば拾う神あり。ここで救世主が登場します。
僕と同じく、というか僕よりも数段上の楽器マニアである同じ職場の同僚が救いの手を差し伸べてくれたのでした。

まず上記「2ボリューム1トーン問題」に関しては、彼が機転を利かせて自分が所持している配線の似た「フライングV」なるギターをわざわざ分解して配線を調べてくれて、それによりなんとか2ボリューム1トーンの配線図を完成させることができたのでした。
さらに、僕がAmazonで安物のピックアップ(弦の振動を電気信号に変える電子部品)を購入してしまったせいで、ピックアップに巻き付いている極細のワイヤーが切れてしまい、またまた途方に暮れていた時には、なんと彼がピックアップを分解してたちまち修理してくれたのでした(普通の人には絶対できない芸当です)。その他にも足りない工具をいろいろ貸してくれたり、最後の音出しにも延々と付き合ってくれたりと、まさに神がかり的な活躍を見せてくれたのでした。運良く彼と同じ職場だったからこそ完成まで漕ぎ着けたことは明白です。本当に感謝してもしきれません!ていうかもうこれ「自作」じゃなくて「協作」じゃね…?
しかしそんな彼でさえも「さすがにギターを自作しようとは思わないっす(笑)」だそうな…。

このように配線を組むのにはかなり苦労しました。ですので、今後もし僕と同じような人が現れた時のために(現れるか…?)今回作った2ボリューム1トーンの配線図は何らかの形で後日公開したいと思ってます。たぶん手書きのしょぼい画像を載せるだけになるとは思いますが…。


おまけで一応ピックガードの製作について簡単に触れときます。

ピックガードは別に自作したかったわけではないんですが、テレキャスターカスタムの既製品のピックガードを購入するとなると、上記で説明したようにスイッチを移設している関係で左上のスイッチの穴が不要になってしまう…イコール穴を塞ぐかそのまま放置するしかない…想像するとなんかダサい…。ということで、それなら自作してしまえ!という流れになりました。

あと、本家フェンダーのテレキャスターカスタムもアベフトシモデルもフロントピックアップ(ネックの側に付いているピックアップ)には「ワイドレンジハムバッカー」というものを採用していて、レスポールなどに付いている一般的なハムバッカーよりサイズが大きいんですが、どうせピックガードを自作するならもっと変わったものにしてやる!という精神で、自作ギターのフロントピックアップにはワイドレンジではなく普通のハムバッカーを採用することにしました。このこともピックガードを自作するに至った理由の一つです。

フロントをワイドレンジハムバッカーにしなかったのには、実は他にも理由があります。
僕はアベフトシ氏を心から敬愛してますので、自作のギターをアベフトシモデルと全く同じような仕様にしたくなかったんです。同じにすることに気が引けたというか……分かるかなぁ、この微妙なファン心理…。
ちなみにボディの色を黒でなく深緑色にしたことも同じ理由からです。

とまあそこは置いておいて、完成した自作ピックガードの単体写真も載せておきます

この工程については正直あまり思い出したくないので簡単に書きます…地味に一番辛かったかも…

プラ板に型を取り糸鋸で切断。あとは切断面をヤスリで整えた後、デザインナイフでエッジの面取り。かなりアナログな手作業で作りました。
おかげでエッジはガタガタ、表面は使用前から傷だらけ、さらに仕上げの穴開けでもボール盤の使い方が上手くないせいで割れが発生したり…。それでも最終的にはなんとかかんとか形にした感じです。
次にピックガードを自作する時にはちゃんと型を作ってルーターやトリマーで綺麗に仕上げることをこの時誓いましたね、うん。


次回は遂に完成です!

自作エレキギター製作記録① ボディ製作~塗装

※ニケ代表のmaiさんより「読んでも読んでも終わらない、長い」と的確な指摘をいただきましたので、自作ギターの記事を①~③の3つに分けました。多少訂正や追記をしている箇所もありますがどうかご了承ください。



ご無沙汰しています。かなり久々の更新です。
というか、アンサンブルの活動休止に関する記事以来の更新です。残念ながら活動を再開したわけではありません。まあ楽器はちょくちょく吹いたりはしてますが、正式な活動再開には至っていないという感じですかね…。


今日は自作したエレキギターについての記事を書きます。専門用語が満載です。活動休止中に何をやっとるんだという感じですね。
久々の更新だというのに非常にマニアックな内容になることをお許しください。ただ、初めて自作したエレキギターが2年越しでようやく完成したので、その記録のための記事を書いておこうと思い久々の更新に至りました。

今回自分で行った作業工程をざっくり書くと
①ボディの設計、木材の接着・切出し・加工・塗装
②ネックの塗装、ボディとネックの接続
③ピックガードの切出し・加工
④各パーツの取付け
⑤内部配線の設計、電子部品と配線の半田付け

ざっとこんなところです。
ネックについてはさすがに自作は無理だろうと判断し、Amazonで既製品を購入しました。

以下に製作過程を抜粋して記載しますが、手順や道具等に関する詳細な説明についてはここでは省かせていただきます。なぜなら僕なんかよりよっぽど腕の良い方々のブログや動画なんかで自作ギターの製作過程の詳細は今時いくらでも見れますからね。僕が参考にした本の情報のみ最後の製作記録③の記事に一応載せておきたいと思います。


2年前に知り合いからサクラ材を譲ってもらったことが全ての始まりでした。
何に使おうか…そういやサクラ材の比重ってギターのボディに使われるアルダー(軽め)やアッシュ(重め)の中間くらいだよな…じゃあギター作れるんじゃね!?と安易に思い立ち、勢いでいろいろ必要な部品を買ってしまったものの、そこからどう手を付けて良いか分からず1年半ほど木材を放置してしまいました…。
しかし、結果としてこの放置した期間のおかげで木材がよく乾いたと言えなくもないかもしれません(ポジティブ)。

そして1年半後、ようやく重い腰を上げて製作に取り掛かるのでした。


まずやったことは木材の接着。厚さがそのままでは少し足りなかったので2プライ、つまり2枚重ねにし、横幅は2ピースでいけそうでしたが、それだと木目の関係で割れる恐れがあると知り合いからアドバイスをいただいたので、さらに切断して4ピースにしました。
そして次はボディの切出し。ネットから拾ってきた図面をA3用紙2枚分の大きさに拡大して、木材に貼って切出しました。
ボディの形状については、僕が敬愛するミッシェル・ガン・エレファント(2003年解散のバンド)のギタリスト、故アベフトシ氏の愛機であるテレキャスターカスタムを基にしました。

切出し直後(この時点ではまだ1プライ×2枚)

ボディ加工完成(横から)

ボディ加工完成(全体)

この段階でボディのザグリ(ピックアップなどのパーツをはめ込むためのボディの凹部分)の加工を全部やってしまったことが後に大きなトラブルになるとは、この時は全く考えていませんでした…(詳しくは製作記録③に書いています)


塗装については、僕の場合は自分で好きな色を作りたかったこともあり、色付けは水性ポアステインを混ぜて色を作り刷毛塗りで行いました。そもそもスプレーガンがなかったので、最後のトップコートもクリアウレタンの缶スプレーで仕上げました。でもやはり缶だとある程度の厚塗りすらできず、塗装の最終仕上げの水研ぎ(塗膜の凹凸を削ってツヤ出しをする工程)の際にエッジの色が剥げてしまいました…!たいして研いでもいないのに…。やはり塗装にスプレーガンは必須ですね…

色付け(ムラムラですがあえてそれを狙いました。負け惜しみではない…たぶん)

トップコート直後(界隈が超シンナー臭くなった)

本当はもっとシースルーっぽくしたかったんだけど…塗装ってやっぱり難しい…↓


次回は電装系の組み上げとピックガードの製作についてです。

活動休止のお知らせ

普通は活動休止前にお知らせするところなんですが…相変わらずのマイペースで申し訳ありません。

子供が生まれてから子育てに専念してきたことと、あとは今年の4月に転勤したことが一番大きな理由なんですが、それに伴いENSEMBLE ni-keの活動を既に休止しておりました。

僕らはもともと音楽で食べているわけではないので、はっきり言って子育てより大切なことは何もないんですね。もともと夫婦ともに不器用なもので、音楽活動と子育てを両立させる自信もないですし、そこに迷いも何もありませんでした。

このブログに関しても、最近はそもそも音楽と関係のない記事ばかりでしたし、アンサンブルグループとしての役目は果たせていないな…と感じてもいたので、更新をためらっていたところでした。ですので、活動休止を機に削除とまではいきませんが、ブログを更新することも正式に休止しようと思っております。

最後までこんなゆる~い感じの活動ばかりでしたが、それでも僕らの演奏を気に入って応援してくださっていた方々や、演奏させていただく機会をくださった方々には感謝してもしきれません。本当に本当にありがとうございました。

最後に家族の近況を…

4月からは住み慣れた札幌を離れ、同じ北海道内ですが札幌からはかなり遠い土地に引越しました。引越しにあたり心配されたのはもちろん娘達のことですが、野性児の人間の妹よりも、持病もあり高齢に差し掛かっている猫の姉のほうが心配でした。
ですが何とか数時間の移動にも耐え、新しい土地で相性の良い獣医さんも見つかり、人間の娘ともども毎日元気に過ごしています。また少し太っちゃったけど…。
人間の娘はというと、大自然の中で大好きな動物とふれ合える機会が増え、おかげさまでのびのび、すくすくと育っております。相変わらず猫の姉ラブで、日に日にお互い仲良くなっていっています。
ちなみに現在、姉は9歳、妹は2歳半です。

演奏活動については、またそのうち気づいたら再開している、という感じなのかなと思います。僕らの役割として、プロの音楽を届けることはできないけど、音楽の入口で敷居を低くして待っていられるような、これからもそんな存在でありたいと思っています。その役割を果たすためには、演奏活動ありきでなくてもいいと思っているので、これからもいろいろな形で音楽に携われたらと思っています。

子育てのことや、僕の大好きなくだらない内容の記事は、またいつか別の形でお伝えする…かもしれません。まあ、もしそうなったとしても超マイペース更新は変わらないと思うので、どのみち期待はしないでください(^^;)

改めまして、長年のご愛顧誠にありがとうございました(_ _)
皆さん、どうかお元気で!(^-^)

ENSEMBLE ni-ke
(文責:ren)



〈追記〉
special thanks from ni-ke

イラストレーター ホリイヒトシ様
マネージャー的存在 青山様
大学の先輩で音楽と人生の師匠 S様
幼馴染みで音楽家の妻 A様
初代専属ピアニスト E様
リリのグレートマザー N様
リリの命を救ってくださった病院の皆様
リリの快復を願ってくださった皆様
同期の兄 S様
旧知の音友 くじら様
ブログ読者の皆様
演奏の場を提供してくださった皆様
活動にご協力いただいた皆様
ニケの演奏を聴いてくださった全ての皆様

ありがとうございました。
たくさんの皆様のおかげで、
私達家族は今日も音楽と人生を楽しみながら
元気に生きています!

娘語録(2歳2カ月編)

【あば】
主に四足歩行の動物を指す。「わんわん」から派生したものと思われる。もともとは犬を「わんわん」、馬や大型犬などの大型動物を「あば」と呼び使い分けていたが、いつの間にか全て「あば」に統合された。たまに姉(黒猫)のこともこう呼ぶことがある。

【あって】
主に鳥などの飛ぶものを指すが、たまに間違って動物をこう呼んだりと、「あば」と混同することもある。また、何か気になるものを発見した時にも発せられるため、「あった」とも混同しているようである。

【あぱ】
主におっぱいが欲しい時に発せられる。すごくおっぱいが欲しい時には「あぱーッ!」と語気が強まる。転じて母のまいさんのこと自体もこう呼ぶため、母親と同義語である。ごくたまに「あば」と混同することがある。

【ばば】
主に父を呼ぶ時に発せられる。父のことをそう呼ぶように教えたことは一度もないが、なぜかこの言葉になった。

【おいちー】
「おいしい」の意。娘が初めて話した言葉である。当初は食べ物がおいしいと感じた時に発せられる正しい使い方だったが、現在では食べ物を食べている人に向かって「おいちー?」と聞く際にしか耳にすることができない。

【いしょ】
「よいしょ」から派生した言葉。自分が何かに一生懸命になっている時ではなく、親が娘を抱っこして一生懸命階段を上っている時などに代弁的に発せられる。

【こよー】
ボールを投げる前などの限定的な場面で発せられる。どうやら「いくよー」から派生したものだということが最近判明した。

【くわいー】
「かわいい」から派生した言葉。かわいい動物やきれいな服、アクセサリーに向かって発するため、使い方はかなり合っている。その女子的感性をどこで身につけたのか興味深いところである。姉(黒猫)に対して使う頻度が非常に高い。10回に1回くらい、はっきりと「かわいー」と言うことがある。

【ばいばーい】
さよならする時に発せられる。かなり正しく使えているが、この言葉を何度も言いたいがために一度さよならした人を追いかけていくことが多々ある。大抵の場合は「ばいばーい」の後に「じゃーねー」も付けることが多い。

【でーでー】
「おいでおいで」からの派生語。姉(黒猫)が自分から離れて行ってしまった時によく使われる。大抵来てくれないことを分かったうえで言っているためか、いつもすごく切なそうな声で発せられる。来てくれなかった時に、最後に小声で「ばいばい…じゃーね…」と言って諦めることがある。