新しい仕事観と仲間の存在(後編)
前回は、自分の仕事のモチべーションが「過去の恐怖」だったのが、
最近変わりつつあると書きました。その続きです。
で、どう変わったのか。
ひとことで言えば、仲間を世に知らしめたい、という気持ちが
とても強くなったということです。
「この人をもっと大きな舞台に上がらせたい」というか。
うまく言えませんが、
ちょっとしたおせっかいですね。
「過去の恐怖」と戦って勝っても、
そう大きな喜びにならないんですよね。
勝っても、その気持ちを共有できる相手がいないわけで。
結局のところ自己完結・自己満足の世界。
それが経験的にようやくわかってきたと(やっぱり遅いw)。
そんな気持ちで働く時期があってよいのかもしれません。
でも、もう十分でしょう。
きっかけは何かあったのでしょうが、覚えていないなぁ。
だんだんと自然にそうなった気がします。
明確に意識できたのは、ごく最近です。
自分は仲間に恵まれています。
心根の優しいヤツ、きっちり仕事して業績を上げているヤツ、
素晴らしいクリエイティブをするヤツ、根っから明るいヤツ、
真面目で助平なヤツ、理想に燃えながら現実と戦っているヤツ。
アホだけど地頭がいいヤツ。できるくせに偉ぶらないヤツ。
年齢性別を問わず、
気分のいい(?)人間が身近にたくさんいるのです。
それは楽しいですよ!
こんな人間たちに、何か役に立つことはできないか。
自分のリソースを最大限に使って、何か形にできることはないか。
それは仕事なのか、遊びなのか、復興支援なのか、何でもいい。
そんな気持ちが強いのです。
そのためには。
お金を稼がなくてはなりません。
身も蓋もない言い方ですが、お金は必要です。
あれがしたいの? これをやったら? こうすれば?
全部ある程度のお金が必要なんですね、正直なところ。
気持ちは十分にあるから、あとはお金。
ぐずぐず言わないで稼ぎましょう。
「プライド」とか言ってないで稼ぐのです。
何とかしてお金をつくるのです。
これまで考えてもみなかったそんなチャレンジもまた、
楽しく思えてくるから不思議です。
(まぁお金がなくてもやるけどね!)
新しい仕事観と仲間の存在(前編)
みなさんの仕事のモチベーションは何ですか?
お金、自己実現や成長、家族の幸せ、
単純に好きだから。いろいろあると思います。
1つに決めるのは難しい。
自分の場合はちょっと違いました。
正直にいうと過去の恐怖です。
「もうあんな思いはしたくない」という怖さが、
仕事へのモチベーションを生んできました。
仕事への依存心と言い換えてもよいのかもしれません。
高校3年の夏、野球選手だった私は
甲子園大会の県予選でコロリと負けました。
前評判はそこそこ高く、
「台風の目になるかも」なんていわれていたチームだったのに。
キャッチャーのパスボールで先取点を取られたり、
追撃時のバッターがチャンスで凡フライなんか打っていては
勝てるわけがありません。
そう、私のことです。
負けたあとの悔しさは痛烈に覚えています。
忘れたくて忘れたくて仕方がないのに、
最近までは夢に出てくるほど。
負けたことだけが悔しいのではありません。
「自分は全力を出し切ったと自信をもっていえるか?」
「自分は持てる力を100%発揮したといえるか?」
「目標達成のために自分は最大限の努力をしたか?」
すべての答えは、どう考えてもNOでした。
それがわかったときの喪失感。
何をやってきたんだ、俺は…
自分がほとほと嫌になりました。
あんな思いは、もう絶対にしたくない。
何かをやるとしたら徹底的にやろう。
とことん自分を追い詰めてやろう。
そのうえでの結果なら、
もう少し楽に受け入れられるはずだ。
これが、仕事に対する私のモチベーションの源泉でした。
これまで何とかやってこれたのも、
過去の恐怖と戦うことで生まれる
訳のわからない力のおかげだったと思います。
でも、ですね。
最近は変わってきているのです。
仕事のキャリアを積んで20年以上、
ようやく新しい仕事の価値=仕事観みたいなものを
見つけたような気がします。
遅いよななぁ。
でも、見つかっただけでも幸せかもなぁ。
長くなるので、以下は次回に。
今日は仕事に戻ります。
リオの貧民街で暮らす写真家・伊藤大輔くん
先週、高校時代の野球部の先輩と飲みました。
そこでの四方山話はさておき、
海外で活躍している面白い後輩を紹介してもらいました。
リオ・デ・ジャネイロで活動している写真家の伊藤大輔くんです。
伊藤大輔オフィシャルサイト
http://saudade-foto.com/
伊藤くんは2011年9月から、
文化庁の新進芸術家海外留学制度研修員として
リオ・デ・ジャネイロに在住。
不法住居者が集まった貧民街「ファベーラ」で、
奥さんと小さなお子さんの3人で暮らしています。
ブラジルに詳しいその先輩がいうには、
「リオのファベーラはブラジルのなかでも
最も危ない場所」だそうで…。
でもなぁ。
写真を見ると危険なだけでなく、
とっても美しいというか、
尊い景色のように見えるんですよね。
ブコウスキーの「町でいちばんの美女」が
再版されたときは、彼の写真が表紙だな!
と、勝手に思っています。
サイトからぜひ、彼の作品を観てみてください。
被写体へ「一歩前に近づく」ような、
伊藤ワールドが楽しめますよ!
追伸。
伊藤くんの奥さんは、
リオのファベーラでゲストハウスをやっているらしい。
http://yuco.saudade-foto.com/?p=323
ブラジルを旅行中のKくん!
遊びに行ってみてよw
一歩前へ出る勇気は、どこから生まれるのか。
昨日、生まれて初めて
ボクシングの試合を生で観ました。
東日本新人王の予選を12試合。

パンチが当たるドスンという音。
顔を殴られても閉じない目。
1発でKOするパンチ力。
リングと観客との一体感。
正直はまりそうです。
ずっと試合を観ていると、
勝ちそうな選手が何となくわかってきます。
・手数が多い
・先に手を出す
・前に出る
このような選手の勝率が高かったと思います。
新人王予選(4ラウンド)で、
キャリアの少ない若い選手たちということもあるでしょう。
ある試合に29歳の選手が出ていました。
間合いを取る「アウトボクシング」というよりも、
堅くなって手が出ない、という感じの選手でした。
セコンドからは「手を出せば当たるぞ!」
「お前にはもう後がないんだから手を出せ!」と、
厳しい檄が飛んでいます。
たぶん選手本人もわかっているはずです。
それでも手が出ない。怖いのでしょうか。
怖いのは、側でいていれば素人でもよくわかります。
あんなパンチが当たったら、そりゃ痛いし怖い。
でもやっぱり、勝つためには先に手を出し続け、
一歩前に出なければならないのです。
ある有名な写真家が上手に撮るコツについて、
「自分がココだと思った場所から一歩、
被写体に近づくこと」と言っていました。
一歩前へ出るための勇気は
どこから生まれるのか。
やりたいこと・したいことへの
渇望感だと思います。
相手に勝ちたい、良い写真を撮りたい、とか。
単純ですね。
単純なのが
いちばん強いのでしょう。
アトピーで手にした収穫
今年に入って悩まされてきたアレルギー性皮膚炎、
いわゆるアトピーがようやく治ってきました。
今ではかゆみはほとんどありません。
一時は顔以外の全身に広まった発疹も、
自分が見て「きっついなぁ」と思わないレベルまで収まっています。
他人が見たら、おそらくまだびっくりするとは思いますが。
投薬は続けています。塗り薬と飲み薬。
当初に比べれば、塗り薬はステロイドの弱いものに替わりました。
飲み薬はステロイドではない抗アレルギー剤に。
医者には「ステロイドの強い飲み薬を続けるのは…」と言われていたので、
まぁ、ひと山超えたという感じなのでしょう。
アレルギーをもっていなかった自分が、
ここにきて急に体質が変わった(?)理由は何なのか。
言われてみればここ1年ほど、眠りが浅いというか、
数時間ごとに起きてしまうことが常でした。
好きで始めたサーフィンも、クルマを手放してからは
ほとんど行かなくなっていましたね。
頭の中と時間のほとんどを「仕事」が占めていて、
自分の体や生活習慣について、まったく無頓着になっていた気がします。
これでは、アレルギーどころか大病を患わなかったことが
不思議なくらいなのかもしれません。大げさですが。
これは、わたしのアトピー鑑別試験の結果です。

ヤケヒョウヒダニ(家ダニ)とハウスダスト1が特異的に高いですが、
ほかのアレルゲンも低レベルながら、ほぼ陽性です。
ご存じのように、この試験はアレルゲンの多少を見るのではなく、
反応している度合いを判定するものです。
日々の生活からアレルゲンを完全に取り除くのは現実的ではありません。
疲れが溜まって体力が落ちると、アレルギー反応が出やすくなるわけです。
疲労回復と体力増強に重点を置きながら、
反応しやすいアレルゲンを減らしていく――
これが大事なんだろうと理解しました。
「あなたは仕事のストレス耐性が弱いのよ」
昔こう言われたことがあります。
うんそうだな、と今なら思えますが、
言われた当時は「ストレス耐性が弱いヤツが、
まがりなりにも会社やって
仕事を続けられるか!」と認めようとしなかったなぁ。
弱いことを認めていれば、事前に対処法を考えることができたのに。
そういえば、広尾に引っ越すときも
「和室はきっちり掃除した方がよさそう」と言われていましたw。
つまり、人の話を聞いていなかったのです。
もったいない。自分のことながら、まったくあきれます。
一方で、アトピーになってよかったこともあります。
よかったと言うと誤解があるかもしれませんが、
尿検査と血液検査をしっかりやったので、
図らずも健康診断を受けたことになりましたw。
結果はほぼ問題なし。ややコレステロールが高いので
体を動かすことを習慣づけましょう、とのこと。
アレルギー対策にも効くので一石二鳥です!
もうひとつは、自分の体のことに今気づいてよかったということ。
もっと年を取った後や大病をする前に気づいてよかったな、と。
若くはないぶん、自分で管理することがより重要になっているのですね。
書いてみると当たり前のことなんですけど。
敬愛するストレス学者の言葉に、
「心と体は表裏一体だから、心が疲れたら体を休ませよう。
体が疲れたら心も疲れるから、いい考えも浮かばない」
というものがあります。まさにそうですね。
その意味では、たぶん仕事と健康も同じようなものなのでしょう。
健康あっての仕事です。
仕事が好きだからこそ、よい仕事をしたいからこそ、
生活(ライフスタイル)を整える。
きっちり休む。
しっかり遊ぶ。
心からそう思えるようになったのが、アトピーになった大収穫でした。
みなさんは今、自分の体の声に耳を傾けていますか?