『留学エージェント』
学校関係者からは、こう呼ばれる私ですが、私の中で関わりたい仕事の内容は一般的なイメージと少し異なっています。
昨年秋、『留学カウンセラー』の資格は日本に一時帰国した際、受験して持ち帰ってきました。
カナダで必要な資格ではありませんが、やはり日本の留学希望者の方たちのカウンセリングをする上で必要な知識だと思ったからです。
でも、『留学エージェント』は、生徒さんの希望に合った学校などプログラムを紹介し、学校入学など必要な手続きが仕事。
『留学カウンセラー』は、留学希望者の相談にのる仕事。
どちらも留学が始まるまでの準備期間に重きを置いて、カナダ到着後は半年に1度か年に1度会うか会わないか・・・という話をよく耳にします。
これでは、留学生にとっても、エージェントやカウンセラーにとっても本当の意味での【楽しみ】を逃してしまっているように思えるのです。
この夏、成人した一人の女性が、可愛い妹さんを連れて学校の体験入学に来てくれました。
その女性とは・・・、
ブログに何度も登場してくれていたSayuちゃんです。
中学時代の英語の先生が私の知人で、その先生からの紹介でノバスコシア州を留学先に選びました。
Sayuちゃんの参加したプログラムは、ノバスコシア州と言えば!
というくらい留学希望者の中では有名なNSISP(Nova Scotia International Student Program)でした。
このプログラムでは、希望の学校や滞在地域を生徒側が希望することは不可能なため、申し込みの時点ではどこの地域に行くことになるか分かりません。
抽選のような感じで各国からの留学生がノバスコシア州内の公立学校に満遍なく配置されるように考えられています。
Sayuちゃんが滞在した地域は、我が家から車で2時間弱の場所でした。
NSISPに参加中は、たまに我が家に遊びに来て、ご飯を食べたりボードゲームをする程度でしたが、2020年コロナ禍により、NSISPプログラムがシャットダウンされてしまった際、ホームステイ先には戻ることが出来ず、高校にも留学生が戻ることが許されなくなってしまいました。
こんな事が実際起こるなんて想像もしていなかった展開でしたが、幸い近くの私立学校ECV(East Coast Varsity)が受け入れてくれると言ってくれ、我が家でのホームステイに切り替えることになりました。
日本から帰ってきたら隔離の時期があったり、
Gr.12のSayuちゃん、半年で高校は卒業して進学したい大学も決まっているのに・・・。
今まで対人クラスで受けていた授業がオンラインとなると思うように進まなかったり・・・苦労もしました。
ホームステイ中、私の仕事を少しでも軽減させようと、朝ごはんも昼ごはんも自分で用意してくれていたSayuちゃん。
フルーツや野菜、ヨーグルトを主にお弁当に持って行ってました。
11軒先に住む主人の両親が遊びに来た時も焼き肉を焼いたり、誕生日にはパイを焼いたりして・・・私の娘?と思ってしまうくらい、家族の中に打ち解けてくれました。
卒業間近には、同じWest Kingsに通っていた日本人留学生で1歳先輩だったTensho君と一緒にプリンスエドワード島や
ケープブレトン島に3人で旅しました。
ノバスコシア州での高校卒業後は、大阪市立大学(2022年より大阪公立大学)に見事合格!
3年次には就職先も決まり、日本一時帰国の際は何度か再会していました。
そして大学4年を迎えた今年の夏、そろそろ中学、高校の進学先を考えようと思っている可愛い妹さんを連れての渡航。
Sayuちゃんが、まるで自分の子どものように可愛がっていたYuyuちゃんと一緒にカナダに再度訪れてくれたのです。
到着後、そのまま向かったのは・・・West Kingsに通っていた時ステイさせてもらっていたホストファミリーのお家です。
ゴールデンレトリバーのブリーダーさんで、今もたくさんのゴールデンと生活されています。
我が家では、久しぶりのロブスターを食べたり、
Raito君も誘って、久しぶりのボードゲーム大会!
Sayuちゃん&私チームは、完全にYuyuちゃん&Raito君チームに負かされてしまいました。涙
楽しい1週間は、あっという間に過ぎてしまい、日本帰国当日。
今はアルバータ州に住んでいるTensho君が彼女と一緒にハリファックスに来る!というので、再会のチャンス!
飛行機の遅延はつきものだし、早朝到着の二人が本当に待っていてくれるかも・・・。
と思ったら、とーっても眠い中、ちゃんと待っていてくれました!
彼女とも挨拶でき、
皆んな大人になったな~
・・・この後、実は大急ぎで向かう次の予定があった私ですが、ついつい嬉しくなって
「ブリッジターミナルまでなら送ってあげるから、乗っていきなよ~!」
と、Tensho君と彼女とのドライブを楽しんだ私でした。
『留学』というのは、子供たちにとってきっと一生忘れることのない貴重な思い出になるはず。
その時間を現地で一緒に過ごさせてもらえ、ご両親に代わって近くで成長を見守る仕事。
この仕事の醍醐味は、もちろん側で一緒に泣いたり笑ったりした時間も忘れられない宝物ですが、成長した生徒さん達がいつも
「今度、いつ日本に帰ってくるんですか?会いに行きます!」
とか、
「またカナダに来ました!」
と会いに来てくれて、夜中過ぎまで思い出話や近況報告の話に花を咲かせる時間です。
私たちが予期しない出来事、例えばコロナ禍など・・・も起りうるのですが、それでも必ず乗り越える方法はあり、
一緒に考え、乗り越えたからこそ、太い絆になります。
私たちの仕事は、生徒さん達からの信頼、そして保護者の皆さんからの信頼の上で成り立っています。
絶対に将来、また出会ったとき笑顔で再会できるよう、誠心誠意サポートしていきたいと思っています。