なぜ、自分がこんな目に遭わなくちゃならない。
篠田は、憤懣やるかたなかった。
こんなに会社のために尽くしてきたのに、リストラされるなんて理不尽だ。
一体、会社とはなんなのだ。
調子のいい時だけおだてておいて、いざ不況となったら、あっさりとクビを切る。
家族を抱えていようがどうだろうが、そんなのはおかまいなしだ。
世間では、リストラは会社も悪いが、対象となる人間も悪いというイメージがある。
が、それはは間違いだ。確かに、そういった人間もいるだろう。しかし、大半は真面目に働いていた社員が割りを喰う。
真面目なだけに、訴えることもしなければユニオンに、駆け込む心配も少ない。
極力リスクを減らしたい会社は、そういった人間をターゲットにする。
要するに、真面目で弱い者を食い物にしているのだ。
会社とは、勝手なもんだ。仕事一筋でやってきた篠田は、五十路を前にして、初めて会社というものの身勝手さを知った。
労働基準局に訴えようか、それともユニオンに頼ろうか、そう考えたが止めにした。
そんなことをしても、いいことはひとつもない。
そんなことをしている暇があったら、早く次の就職先を探さねば。
篠田の考えは正解だった。一緒にクビを切られた連中で、何人かそういう者もいたが、篠田が就職しても、それらの人間は未だ就職先が決まらず、生活に喘いでいる。
恨みを捨てて、次のステップに行く。いざという時に、篠田は人生を誤らなかった。
大手の優良企業に勤めていた杉田敏夫。
将来安泰を信じていた敏夫の期待は、バブルが弾けた時から裏切られた。家のローンが払えず早期退職の募集に応募するも、転職活動がうまくいかず、その頃から敏夫は荒れて、家族に当たるようになった。
そんな時、敏夫は不思議な体験をする。
幻のようなマッサージ店で、文字のポイントカードをもらう。
そこに書かれた文字の意味を理解する度に、敏夫は変わってゆく。
すべての文字を理解して、敏夫は新しい人生を送れるのか?
敏夫の運命の歯車は、幻のマッサージ店から回り出す。
夜の世界に慣れていない、ひたむきで純粋ながら熱い心を持つ真(まこと)と、バツ一で夜の世界のプロの実桜(みお)が出会い、お互い惹かれあっていきながらも、立場の違いから心の葛藤を繰り返し、衝突しながら本当の恋に目覚めてゆく、リアルにありそうでいて、現実ではそうそうあり得ない、ファンタジーな物語。
ふとしたことから知り合った、中堅の会社に勤める健一と、売れない劇団員の麗の、恋の行方は?
会社が倒産し、自棄になっていた男の前に現れた一匹の黒い仔猫。
無二の友との出会い、予期せぬ人との再会。
その仔猫を拾ったことから、男の人生は変わっていった。
小さな命が織りなす、男の成長と再生の物語。
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旦那は、冴えない正真正銘、日本の民間人。
そんな凸凹コンビが、CIAが開発中に盗まれた、人類をも滅ぼしかねない物の奪還に動く。
ロシア最凶の女戦士と、凶悪な犯罪組織の守り神。
世界の三凶と呼ばれて、裏の世界で恐れられている三人が激突する。
果たして、勝者は誰か?
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