カレンに掛かってきた電話はCIAからで、赤い金貨が組織のトップの殺し屋を送り込んで、神戸に遊説に来る日本の首相を暗殺しようとしているとの連絡だった。
今の首相は、本当に日本のことを考えており、行動力もある。
そんな政権が続けば、赤い金貨が日本から駆逐されかねないし、バックについている大国もなにかとやりにくい。
その情報を掴みながらも、日本国内ではCIAは表立って動くことはできない。
それで、カレンに頼んできたのだ。
今の首相が暗殺されれば、同盟国であるアメリカも困ることになる。
せっかく敵対する国に強固な壁として使える日本が、また軟弱な頼りない国に戻ってしまうからだ。
だから、首相の暗殺はなんとしても食い止めたい。
カレンが、一歩前に出る。
ウーの攻撃は素早かった。いつの間に抜いたのか、大型ナイフをカレンの喉元に突き立てる。
だが、紙一重でカレンが躱した。
「ふん、少しはやるじゃない」
カレンの、鋭い蹴り。
ウーが躱し、ナイフがカレンの喉笛を 切り裂こうとする。
躱しざま、カレンの肘がウーの脾腹を打つ。
カレンとウーの一進一退の攻防が続く。
