真は、幸せな人生を送っていた。
真の側には実桜がおり、実桜の腕には、二人の愛の結晶の可愛い赤ちゃんが抱かれている。
人間、どこで出会いがあるかわからない。
真は、幸せを噛みしめながら、しみじみと思っていた。
実桜の気持ちを思い測って、悩みを重ねた日々。
実桜を傷つけもし、自分も傷ついてきた。
そうやって、二人は絆を築いてきた。
そうして結ばれた二人は、どんなことでも、共にわかちあえるようになっている。
キャバクラ。
世の男共の欲望が渦巻く世界。
癒しを求めて、あるいは快楽を求めて、あるいは下衆な下心で、安くもないお金を使いにやってくる世界。
そんな世界でも、真実の愛情によって結ばれる男女がいる。
それは、欲望よりも、相手の気持ちを思える人間のみが到達できる世界だ。
もしかしたら、前世から縁があったのかも。
ときどき、真はそう思う。
そうでなければ、自分みたいな人間が、夜の蝶とこうして結ばれていない。
今でも、実桜は輝いている。
その輝きは、真を伴侶として得たことで、一層増していた。
大手の優良企業に勤めていた杉田敏夫。
将来安泰を信じていた敏夫の期待は、バブルが弾けた時から裏切られた。家のローンが払えず早期退職の募集に応募するも、転職活動がうまくいかず、その頃から敏夫は荒れて、家族に当たるようになった。
そんな時、敏夫は不思議な体験をする。
幻のようなマッサージ店で、文字のポイントカードをもらう。
そこに書かれた文字の意味を理解する度に、敏夫は変わってゆく。
すべての文字を理解して、敏夫は新しい人生を送れるのか?
敏夫の運命の歯車は、幻のマッサージ店から回り出す。
夜の世界に慣れていない、ひたむきで純粋ながら熱い心を持つ真(まこと)と、バツ一で夜の世界のプロの実桜(みお)が出会い、お互い惹かれあっていきながらも、立場の違いから心の葛藤を繰り返し、衝突しながら本当の恋に目覚めてゆく、リアルにありそうでいて、現実ではそうそうあり得ない、ファンタジーな物語。
ふとしたことから知り合った、中堅の会社に勤める健一と、売れない劇団員の麗の、恋の行方は?
会社が倒産し、自棄になっていた男の前に現れた一匹の黒い仔猫。
無二の友との出会い、予期せぬ人との再会。
その仔猫を拾ったことから、男の人生は変わっていった。
小さな命が織りなす、男の成長と再生の物語。
奥さんが、元CIAのトップシークレットに属する、ブロンド美人の殺し屋。
旦那は、冴えない正真正銘、日本の民間人。
そんな凸凹コンビが、CIAが開発中に盗まれた、人類をも滅ぼしかねない物の奪還に動く。
ロシア最凶の女戦士と、凶悪な犯罪組織の守り神。
世界の三凶と呼ばれて、裏の世界で恐れられている三人が激突する。
果たして、勝者は誰か?
奪われた物は誰の手に?