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水の中。

海外小説のレビューと、創作を。


水の中。-24


上のメッセージ・ボードでひっそりと告知しておりますが、
記事でもお知らせを。
いつもお世話になっているえいみすさん からお預かりした作品を、書庫にて公開しております。


「Letters」(志村視点) → 「Change the world」(真奈視点)


という流れで、お楽しみいただけるかと。


後半アップ時には、作者ご本人のあとがき+私の感想(くさっても書評ブロガーなので!)+企画ページを予定しております。



えーと、どこから説明すればよいものかアレですが、
簡単に見所(そうか?)を説明させていただくとー、



「天蓋の花」
(わたくしの短編。永一のおばーさん死亡。それによって明かされた家族のヒミツとは?!編)
まあアレですよね。結局この物語の後味が悪い、そしてそれが気にならない私の人間性とゆーのが、そもそもイカンという気がしますね。
それにしても永一は母親に甘いわりには父親に厳しいなあ(どっちもどっちだろうに)……。


↓


「Letters」
(えいみすさん作。永一と志村が福岡でスーパーヒロインに遭遇! 永一ばーちゃんの隠された心情に迫る編)
志村視点の真奈が、これは博多弁効果だけではないと思うのですが、おきゃんで可愛いです。
永一ってダメなひとだなあ。こんなんでは幸せになれないよなーと、しみじみ考えこんだ物語。


↓


「Change the world」
(えいみすさん作、上記の物語の裏話。そしてラブストーリー。真奈が隠していた真実とは? 編)
なんていうかアレですよ。永一のばーちゃんの真意がどうとかいう話は、後半デート編を読んでいるうちにどうでもよくなりました。
というわけで前半後半の背景色を青→赤に変えているのですが、
作者えいみすさんからは「これはどうしてですか?」というお尋ねをいただきました。


すみません……ただの……ただの気分によるものです!!(やっぱラヴは赤じゃないと)



マルディグラにわきかえるニューオリンズで、フェリー爆破事件が発生。
捜査官ダグ・カーリン(デンゼル・ワシントン)は、川から上がった女性の死体に既視感を覚える。


――もしも過去に干渉できるとしたら、死んだ彼女を救うことはできるのか?


デジャヴ (ブルーレイディスク)
¥4,441



<ネタばれ感想ですので、これから観る方はご注意願います>




なんとなくサラッと見終わってしまいましたが、
考えるほどに辻褄の合わないストーリー。



これを観た殆どの人が抱く感想ではないかと思うのですが……



●SFならSFと言っとけ

(現代サスペンス風に始まり、途中でSFであることが明かされるガッカリ感は大きい。タイム・ウィンドウってつまりタイムマシンじゃないすか)



●デジャヴじゃないし

(ただの既視感ではなく「これが二回目だから」「なつかしく感じる」と言いたいようなのですが、それはおかしい。現在のダグにとってヒロインはあくまでも初めて出会う女性であるはず。救出に失敗して同じ時間を繰り返し廻り続けなければならなくなるラストなら、その理屈もアリですが……)



えーとですね、主人公の捜査官が「過去の復元映像」と思って見ていたものは、
じつは政府が偶然つくっちゃった「タイム・ウィンドウ」でした! すごいでしょ、これ四日前の過去がライブ映像として見られるのよ!


そこで捜査官は思うわけですよ。


「ねえねえ、それならさー、過去も変えられるんじゃないのー?!」←本物はオネエキャラではありません



ええっ、そう?
そういう理屈になる??



……と、ここからすでに私的には疑惑のまなざしだったわけですが、まあ理屈がどうとかは置くとして、何が気に入らないかと言えば
「過去を変えられる」

というテーマそのものですね。


過去というのは、絶対に変えられない。


「時間もの」というのは、この大前提があってこその夢物語なので、もちろん過去を改変するラストがあってもいいのです。
ただなあ、この物語の場合は描かれ方が安易すぎて、せっかくのハッピーエンドも「はあ?」となってしまう。

そもそも、捜査官ダグが会ったこともない被害者の映像を見ているうちに「彼女を救いたい!」と思い始める――という展開自体に説得力がないのですよね。それくらいの同情で、帰る方法もない過去へと飛び込んで行けるものでしょうか。


しかもさー、彼女を救ったダグA(未来から来たほう)は死んじゃった!
でもここにはダグB(何も知らない過去のダグ)が生きてたヨカッター! という、
何がよかったんじゃ!! なラストには、もう半笑いになるしか……。


「過去の車を追いかける」という、カー・チェイスは斬新で大迫力なのですが、 

げ、現在の車は撥ね飛ばしていいのか……?!(←何の罪もない民間人が大クラッシュしてる)

というムチャクチャぶりに、「命を救うために過去を追ってるんじゃなかったの?」とガックリしてしまったり。



あのー、時間もの古典名作「タイムマシン」の「過去は変えられない。変えられるのは未来だけだ」というテーマのほうが、私としては共感できますね。
安易な「死ななくてヨカッタね!」な話ではなく、「どんなに頑張っても過去を変えられない」と苦悩する内容であったほうが、より面白いドラマになったであろうと思うのですが(ていうかアレら伏線はそーゆー意味でなかったらオカシイと思うのですが……)。


もしも過去を変えるのだとしたら、現在のすべてを捨てるだけの覚悟があるのか、という物語でなくてはダメだと思います。





いつもお世話になっている、
魔性の長編書きブロガー、えいみすさん からこちら↑をいただきました。



えーと、思い起こせば、実の母に
「やっぱり女の人のほうが好きなの……?」
という、いわれのない疑いをかけられたことのあるわたくしですが(人生でいちばんビックリした……)。

これをいただいたのはそーゆー意味でなく、「収録ヨロシクね!」なお心遣いかと思われます。
ありがとうございます。



以前にもここでお知らせした、えいみすさんの「Letters」のウラ話的な物語「Change the world ~ Letters Side-B ~」が脱稿したとのことで、一足先に読ませていただきました。



うわーすごい。
ラブだ。

ラブストーリーではないですか!



物語の主要人物ふたりが私がここでやっていた創作である「OVER」のキャラクターなのですが、
うっすらボンヤリした元ネタを忘れてしまうような、ラヴありアクションあり! な物語となっていて、
大変楽しく読ませていただきました。
えーと、内容としては「真奈と永一の天神デエトの巻」でございます。



位置づけが難しいので、わたくしのところの書庫で段階的に公開させていただきますが、
なにしろ最近の私ときたら書庫どころかココさえのろのろ運転ぎみなので、いましばらくお待ちくださいー!!


いつもの私のへっぽこ感想の他に、作者さんに聞き込み(インタビューて言え)などをしてみようかと企てておりますので、どうぞお楽しみに。



史上五人目の中学生プロとして騒がれた桐山零。
養父のもとを離れ、将棋を続ける理由など失ったと思っていたのに、
対戦相手の甘さを見れば、身の内の獣が騒ぎだす。


――誰を不幸にしても、勝ちたいのだと。

3月のライオン 2 (2) (ジェッツコミックス)/羽海野 チカ
   水の中。-224               
¥510
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いやー、いいですね明朝体。
どーんと大きく明朝体でモノローグがあったりすると、
「わあ、青年誌っぽい!!」
と嬉しくなります。いえあの、リリカル羽海野まんがと泥くさい青年誌文化が溶け合ったカンジがいいなーという意味ですが。
上手に説明できなくてすみません(漫画の感想がフォントの話からですみません……)。



いやーでも、この巻の最後の零くんの「こっちは全部賭けてるんだよ!」という叫びはいいですね。
作者である羽海野さんご自身のプロ意識を垣間見るようです。
そうだよなー、「努力してるけどできないんだよ」とか「きみみたいな天才には分からない」とか言ってやたらと凡人ぶるひとに限って、ギリギリまで頑張ってるわけじゃなかったりするしな……。



楽しく読んだ第二巻ですが、しかしこの先これはどういう話になるのでしょう。
というより、どうなればゴールなのでしょう。



この二巻ですでに結論は出ているように思うのですが、
……でもなー、それだとただの将棋まんがになってしまうしなあ。



養父の一家のみなさんと和解(?)して、
愛する人と出会ったりして、
零が幸せになるしかないのか。



なにやら文章でこう↑書くと非常にツマラナイ感じになってしまいますが、この成長物語が読ませどころなのでしょうね。
私としては零くんが「将棋以外は関係ねえよ」な人でなしになっても、それはそれでカッコイイなーと思うのですが……。






水の中。-24


どうもこんばんは私です。


以前ここで「自分的NGワード」の話をしたように思うのですがー、
なんでしたっけ(持ち出しておいて何でしたっけって……)アレ。



ああそう、「今日はツイてないぜ!」とかいうセリフが気に入らないんです! 無性に腹が立つのです!!
という話だったかと。
そして実家の母は「うちら」という言葉に異常反応をしめすという話であったかと――



実はここ数年、他にもですね、
ココロにひっかかっているNGワード(ていうか自分が嫌いなだけワード)があるのです。


モヤモヤする。
聞くたびに何故か異常なほどモヤモヤする、その言葉。



「元カレ」そして「元カノ」!!



なんなのそれ。
なんで別れた人間にあたかも何か既得権があるかのよーな呼称がついてんの?!
なにか地位でもあるの?
そんな未練たらしい呼び方するなら別れなきゃいいだろうよ!!



……というようなことが脳裏に渦巻いて、イラッとするようです。



これはわたくしがひじょーに独占欲が強く、
そして実際のところ自分が「過去の恋愛でろくな別れ方をしていない」ためであると思われます。
(カレとは今でもトモダチ☆とかありえない……どこの星の話ですかそれ)


というわけで、実際に私はこの言葉を口にしないで生きています。
今後もいっさい口にしない予定です。

だ、だって……だって口がくさるもの!!(コドモか)




章平は、駅前のうどん屋でアルバイトをしつつ一人暮らしをしている、平凡な大学生。
「ヨンバンセン」――金町駅にふらりと現われる幻の占い師に、藁にもすがる思いで家族の危機を相談したところ、意味の分からない結果を聞かされる。


――易学って、ナニ?


駅神 (ハヤカワ文庫 JA ス 2-2) (ハヤカワ文庫JA)/図子 慧
¥672
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ちいさな事件たちを、ナゾの占い師の易を通して語る一話完結型ストーリー。


と言っても占い師自身はいまだ登場せず、占いの結果を元に主人公が、新宿の「易学学院」の個性的な面々に
「これってどういう意味ですか?」
という相談をもちかけて、ああでもない、こうでもないと出された「卦」について語り合うわけですが――



四話が収録されていて、
●一話「尋ね人」
主人公の章平が、父の失踪を相談するオープニング。ここで「易学学院」のみんなと出会うわけですね。


●二話「遊魂」
相談者は、章平のアルバイト先のうどん屋に現われた女子高生。
「幽霊にとりつかれちゃったんです!」という可愛らしいゴースト・ストーリー。


●三話「八卦仙」
易の本を読みながら、うたたねをする章平。すると夢の中の自分は「震公子」となっていて……?
という、ファンタジーなお話。易の世界がなんとなーく分かったような気にさせられる(けど、やはり分からない)物語。


●四話「相性」
駅のホームから夫をつきおとされた未亡人ユミ。彼女の力になりたい章平は、またしても占い師へ相談を持ちかけるのだが……
という、この作品の本筋に戻った物語。
すごーく後味の悪い真相なのですが、章平くんの淡い恋のおかげか、切実に暗い感じにならないところがスゴイ。



という、変化をつけた四つの物語となっています。


こういう「ちょっといい話」系の物語というのは、実は上手な書き手でないと、まるで読めたものではない結果になってしまうのですが、これはよく出来ていますねえ……。
こんな毒にも薬にもならないような内容を、きっちり読ませるというのはスゴイ。
最後のお話などは、書きようによっては物凄く暗い物語になるはずなのですが、全体のトーンを守って爽やかに仕上げられるところなど、すばらしい職人芸です。



でもなあ、と思うのです。
こういうのが上手い書き手というのは、他にいくらでもいるのですよね。
そして雑誌の片隅にでもあれば読むかもしれませんが、あえて作品集として購入したくなるだろうかというと疑問です。



「物語」というのは日常生活にどうしても必要なわけではない、いわゆる嗜好品です。
ラーメンなどもそうですが、「よく出来た上品なもの」よりも、「いやーあのギトギトが忘れられない!」という、「この店ならでは」のクセのあるものがイイなーと思うのです。



以前、旧作である「ラザロ・ラザロ」のレビューで、
「エロ設定を排して、この作者さんの書くものに魅力はあるのだろうか。無いのではないか」
のようなことを書いた記憶があるのですが、非常によく出来た本作を読了した今であっても、やはりこの感想は変わらないような……。


ううーん。


「こういう仕事もきっちりこなせますよー」というのは、作者さんの物書きとしてのキャリア形成に必要なのかもしれませんが、読み手の私としてはですね、ツッコミどころ満載のあっちのほうが、断然面白いのですよ。
この作品は続編があるようですが……、私はおそらく読まないのではないかなーという気がします。






水の中。-223


定期的にここの在り方について考えてみる私ですがー、
しかし考えた結果、べつに何も変わることなど無いわけで、
要は「考えてるアタシ☆真面目!!」みたいな気分に浸りたいだけなのかと。



内容はさておき、もう少し更新頻度を上げていけないものかと思ってはいるのですが……、



もうここで創作もしていないしなー、
レビューのために本を読んでいるわけではないしなー、
仕事のグチなんか書いていちいち反芻するのはゴメンだしなー、



……となると、やはり日々の出来事や想いをつづる「日記」というカテゴリの出番なわけですが、
私は相変わらず日記というものが書けません。



思えば「誕生日」(4月でした)とか「結婚記念日」(10月なのですよ)とか、そういう記念日的なことすら一文字の記録も残さずに通り過ぎてしまっているわけで。


うわー、そういえば「ボジョレー解禁」すらスルーしていたではないですか!(もちろん飲みました! 国内の新酒まで無駄にたくさん飲みましたよ!)


そして忘れていましたが、私がここのブログを始めたのは2004年の11月13日みたいです!(いま調べた)



なにもかもが通り過ぎている……。



も、もう少し自然な感じでココロを開いていきたいと思います。
と毎回言っているので、いいかげんに「そういうふうに出来ない自分」に気がついたほうがいいのかもしれないと思う今日このごろ。






悪臭ただよう19世紀のロンドン。
安アパートの一室で、シビルは今日も目を覚ます。
街は蒸気ガーニーと馬車が行き交い、猥雑な広告が劇場の蒸気画像を宣伝する。
ここはバベッジの差分機関(ディファレンス・エンジン)が高度な発展を遂げた、もうひとつの世界――

ディファレンス・エンジン〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)/ウィリアム ギブスン
¥882
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ディファレンス・エンジン〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)/ウィリアム ギブスン
¥882
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ギブスンとスターリングがアイデアを出し合い、互いの文章をチェックしつつ書き上げたという本作。


スチーム・パンクの草分けであり、おそらく正統な唯一の作品ではと思われる物語であるわけですが……。
えー、まずですね、「スチーム・パンク」 とは何ぞやというとー、
ぶっちゃけ(もうぶっちゃけるのか!)、 「サイバー・パンクをもっとレトロ趣味にしたもの」。


蒸気がシューシュー出たり、シリンダーがガチャガチャしてたりする、そーゆー「機械好きにはたまらんよね!」な世界を舞台にした、まあ更にぶっちゃければ、そーゆー世界を舞台にしただけの物語のことでございます。
いえ、そーゆー舞台装置を楽しむための物語、と言ったほうがよいかもしれません。



とか批判めいたことを言ってはおりますが。
あのー、バベッジが設計した差分機関(コンピューターのご先祖的な大型計算機)は、当時は資金と技術力の問題で完成しなかったわけですが、近年になって実際に製作されているのですよね。私はこのディファレンス・エンジンが動く映像を見たことがあるのですが……



正直言って、ものすっごいワクワクしました……。
(かっこいー! クランク回して操作するんですよ!!7次多項式まで出来るかしこさ!!)


コンピュータが真空管→トランジスタと発展していかなければ、こーゆーマシンもあったかもしれないんだな~。




というわけで、史実と虚構が入り乱れる「歴史改変小説」である本作。
現実との政治的な違い(舞台は主に英国ですが、日米仏あたりの事情はエピソードで仄めかされています)を深読みして「考えさせられるテーマだなあ」と、思う人は思うのかもしれませんが、
ううーん、私には特になんらかのテーマを提示しているようには読み取れなかったですね……。


三人称(というかモーダスの語りなのかアレ)の視点持ち回りで、下の三名が視点人物となっていて、


●シビル・ジョーンズの娼婦日記(全編通して登場するのは彼女くらいですが、主人公かというとそうでもない……しかもなんとディズレイリの小説の登場人物であるという、わけの分からなさ)


●エドワード・マロリーの冒険(メインのパートですが、なんだったんだろ、あの弟たちといい……。いつの間にか中国へ行っちゃってるし)


●ローレンス・オリファントの野望(野望なのか逃亡なのか、よく分からんうちに消えているオリファント。実在の人物です)



これら各パートにつながりがあるわけでも、しかしまったく無いわけでもなく、
あえて言うならバイロン一家の家庭の秘密が物語をつないでいるようないないような、という曖昧さ。



私としては「物語を読む」というよりも、「絶対にどこにも存在しないけれど、ありえたかもしれない世界」という、ほのぐらい幻燈を楽しむひとときであったように思います。



まあアレだ。
こういう物語は、読んでいる読者のほうよりも、
「エイダ出しちゃう?」「んじゃギャンブル好きエピ入れないと」「あっ! そーするとガーニーのレースの場面につながるよね!!」
とかワイワイとアイデアを出しつつ書いている側の方が楽しいに違いない、と思います。

これはもう、絶対に。



(もう一回読めと言われても、私は断わるな……)




222

あのー、下で書いている「プリンセス・オン・アイス」の冒頭の「あたしたちは氷の上にいるのよ!!」にはさらに続きがあるのですよね。


「わずか数ミリの刃(エッジ)に青春をかけて」

というのがその続き。

これ自体は言いたいことも伝わってきて、よいモノローグであると思うのですが、うーん……私はいつもこういう表現に違和感を覚えるのです。


何がどう違和感なのかと言えば、十代の当事者がですね、「青春を賭けて」とか実際に思うものか? というのが疑問で。


私の個人的な感覚によれば、十代のころというのは、時間なんてものは無限にあると思っているのですよ。ずうっとこれが続くと信じて疑わず、自分の今現在を「青春」などとは捉えていない。


えーとですね、ちょっと他によい例が浮かばないので分かりにくい話で申し訳ないのですが、よく学園モノなどで目にする感傷的な表現などを見かけると、「それはさー、オトナ視点での物言いではないの?」「その時間が失われることを知っている側のコトバではないの?」と思ったりするのです。



……えーと、これ分かりますでしょうか。 ←ていうか分かりやすく書け





「ダブルだとか トリプルだとか
着氷を成功したとかしないとか
その上、精神的に弱いとか――?
そういうこと 簡単には言わないで!」


プリンセスオンアイス 1 (1) (Be・Loveコミックス)/塀内 夏子
¥440
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塀内夏子が描く、フィギュア・スケート物語。


引用させていただきましたが、冒頭あたりのコレ、いいですね。
これに「あたしたちは氷の上にいるのよ!!」と続くわけなのです。

これを読むとですね(わーごめん、そうだよね氷の上だったよネ!)と謝りたくなります。べつにメンタル弱いとか思っても言ってもいないのですが、あまりに天才的な人ばかり見ていると、そこが氷の上であるということを忘れてしまうわけで。



本作の主人公は、北海道出身の17歳・まふゆちゃん。
ああー、これはこの作者さんらしい、「Jドリーム」タイプの山猿主人公(←えー、世間知らずで負けん気のつよい、原石のよーな輝く才能のある主人公のことくらいに思ってください……)ですね~。
まふゆという、この主人公の登場を、なんとライバルである2歳年上の姐さんタイプな鬼束れいちゃんv視点から描くところといい、展開や見せ方が少年まんが的文法(それもちょっと古い)なのですよね。


塀内まんがを女性誌で連載、しかも女の子が主人公! というので「えっ、どんなカンジ?」と思いながら読みましたが、びっくりするくらい、いつもとまったく同じでしたよ。



ああ、個性ってこういうものなんだ……と感じ入りました。



わたくしの個人的希望としてはー、あの天才ぽい男の子とか心底どうでもいいんで、女の子がざくざくざくざく出てくれるといーなあ、女子のぶつかりあいが見たいなあ! なのです。


でも予告を読むと、次巻は「まふゆちゃんコーチに恋をするの巻」? のような。
しかしこの作者さんが恋愛を……? ああ、片思いならアリでしょうか。楽しみです。