【瞼の裏に煌めく】BUMP OF CHICKEN『Iris』個人的感想
本日もほろ酔い状態なので駄文ですが悪しからず！BUMP OF CHICKENの新譜、『Iris』花の名前でもあるし、瞳の虹彩の意味も。光や虹。バンプを聞けばイメージされるこの光景。それが何を意味するのかは、聞き手の自由だろうけどこのアルバムを聴いて感じたことはまっすぐ希望と未来を見据えたキラキラした瞳というより（もちろん前向き曲あるからこのイメージもあるんだけど）目を閉じたときに、瞼の裏に走馬灯、フラッシュバックする数多の記憶の残光のようなイメージ。（だから鮮やかというか影も黒もあるから綺麗なだけではない）そしてそれらの思い出に潜っている自分に「な、楽しかったよな、」「面白い経験してるじゃん。」「つれーこともあったな、でもだから今があるんだよ」と全肯定してくる感覚に陥ったかな自分は。…何を言ってるんでしょうねｗでも結構この思い出というか年代記、クロニクル感を感じてる人多いんじゃないかな。サウンド面は近年のバンプ、落ち着いたＢＰＭに、らしいギターフレーズ、キーボード（オルガン？）やストリングなどで豪華な感じ。１３曲中既発曲11曲なので、新鮮さはなかったことだけが欠点かな（米津さんが既発曲多いながらも新曲同じくらいだしていた新アルバムを聴いたせいもあるかも）ま、オーロラアークで慣れたから問題はなしｗでもその数少ない聞いたことなかった曲たちが結構強力だったからやっぱこのバンドすげーなと思った。各曲所感へ①Sleep Walking Orchestraアニメ『ダンジョン飯』のＯＰで散々聞いた曲ではあるけど発表された曲のなかで１番といっていいほど好きな曲！個人的に第２のロストマン。得意のケルト感、アイリッシュ感、異世界ロープレ感これらをさらっとバンドサウンドに落とし込めるバンドはそうそういないと思う。で、好きな理由の一つに能天気さが無いのもいい「どうしては体は生きたがるの心に何を求めているの性懲りもなく繋いだ世界何度でも吐いた命の証～」２番サビも最高だ本当に背中を押す曲とはこういう曲。②なないろ見てなかったけどＮＨＫ朝ドラの曲だと。なるほど道理で。フェイザーを軽くかけた心地よいギターコードと小気味よいベース、こういった曲調に生える軽やかなドラム（ミックスでいじってるのかもだけど、今回ドラムの音が出てる気がする。）そしてこのアルバムを象徴するフレーズがちりばめられたエバーグリーンな曲。いいね③Gravityバンプ対リスナーという形でも個人の私と君というラブソングとしても成立するバラード枠。まっすぐな歌詞も好印象「また明日の中に君がいますように」常套句かもしれないけど印象的なフレーズ④SOUVENIRこのアルバムでは珍しいアップテンポ高揚曲。なにより楽しい！コーラスがゴスペルぽく面白いし、ギターソロは楽しいしサビに入る前のベースの喰う感じが堪らない。（※でも、もっともっとギターで遊びがあってもよかったな。コード繰り返しなのが…いや、野暮か…）ま、好きなのには変わりない⑤Small worldサビ終わりのフレーズや、２番サビ後のフィードバックからの愚直なギターソロ、アウトロのカッティングが印象に残る曲。⑥クロノスタシス本当にタイアップ多いなｗコナンの映画だっけ。個人的にかなり王道な曲の印象。「例えば未来変えられるような大それた力じゃなくていい」や「枯れた喉を振り絞っていつか君に伝えたいことが失くしたくないものがあったよ」はシンプル、真っすぐ。潔し。⑦Flare陽性だけど影も感じるからこの曲は最高だ色んなところで刺さる歌詞はあるけどやはり冒頭の「もう一度起き上がるにはやっぱりどうしたって少しは無理しなきゃいけないな」もう本当にこのフレーズで今までの（これからも）バンプが歌い支えてくれたことが集約されている。キャリアがもうそうさせたのかもしれないけど必ず寄り添ってくれる安心感あるよね。イントロとアウトロのブルージーなギターリフも良き⑧邂逅ロックバラード枠。ピアノもストリングスもバンドサウンドも結構飽和寸前にきている。途中の歪ませたギターを打ち鳴らすところのカタルシス。喪失をも希望に変えるような力強さ。素晴らしいね個人的に最後だけ、なぜ肉声にしなかったという好みの問題だけあるけど（笑）（※この時期にホームシック衛星という名義のライブツアーにいったところ→オービタルピリオド→応答願ウ→通信してる様子ということで解釈しなおせたけど。でも肉声のほうがエモさでません…？俺だけ？）⑨青の朔日この曲で我のテンションは爆上げでした！はじめこそ、ここんとこのバンプ節、構成だけどギター、ベース、ドラムがメインで４人でこの溢れた言葉、言いたいことをとにかく音にのせて歌いメンバーがそれを押し上げるロックサウンド２番サビで目に浮かんだのが彼らの初期アルバムFLAME VEINやTHE LIVING DEADに出会った自分（部活の朝練に出かけるときにＭＤを再生して、昇りかけの太陽が其れこそ青く世界を照らしてくれていた懐かしい思い出）悩みとか恨みつらみもありながら、それでも頑張るかと足を踏み出してたあの感覚が思い出された。この感覚。これがバンプの魔法だしこのアルバムの魔力だと感じた。クライマックスの一つ⑩strawberryギターのクランチ具合が本当に心地よいし、この曲のキーボード（オルガン？）の音色好きだサビが超Ｊｐｏｐしてる。んで、仰々しいことはしない、歌メロに沿ったツボを押さえたギターソロも好み。⑪窓の中からさあクライマックスに向かって。この曲がラストになる世界線もあり。シンガロング曲歌詞も今まで以上にあふれ出しているしストリングスもピアノもブラスもてんこ盛りのフィナーレ感終盤、みんなの歌になるところは少し落差に笑ったけど。でも「宇宙を震わせろ今」なんて言葉をはじめ、青くも逞しい言葉が沁みる彼らからの感謝の想いも感じる一方でこの先もいるからという宣言、宣戦布告も受け取った気持ちもした、そんな１曲。⑫木漏れ日と一緒にバスとか、カーブがあったり、横断歩道、自転車、窓の向こう、街路樹…描かれているのは生活してたらよく出会う、僕なんかでも出会ったことのある生活の一部のモチーフ。そんな日常に煌めきをくれる（肯定してくれる）暖かい曲。因みに懐かしい歌みたいだった、のフレーズを聞いたあとにガラスの眼をしたネコがいた川や、タンポポ咲いてる丘。大海原に漕ぎ出す船や、アルファベット１つ加わった聖なる騎士の墓。午前２時のフミキリや深くさした旗。さび付いて悲鳴上げる自転車や破りそこなった地図（想像）実在しない星のある手作りプラネタリウムや痛みの塔飛行船が見えた鉄棒、リアルとバーチャルの歌姫との共演…キリないけど今までの曲のフレーズや好きな歌詞やＰＶなども思い出されてなんかエモかった（語彙力損失）⑬アカシアもし今後自分が結婚式をあげるとしたこの曲をかけたい！（すみません調子のりました）冗談はさておきシンプルだけど確かに響くギターのアルペジオ（サビ終わりのギター進行大好き）推進力のあるドラムと躍動感あふれるベースなによりメロディの力が強い。ポケモンのイメージソングというところもあるけど「隣で君のそばで魂がここがいいと叫ぶ」がバンド側の言葉でもある一方で、僕たちリスナーの声にもなっているんじゃないかな（勝手な解釈ですまん）歌詞の内容も、ロックサウンドとデジタルの融合のバランス具合も現時点の彼らの最高到達点ではないかと思う最強の曲。総評★★★★⋆新曲に出会える新鮮さや、ロックサウンドとかカッコよさと（一部好みとかで）がもう少しほしかった（青の朔日のようなの）てところだけでシンプルに胸に響く歌詞とそれをブーストサポートしてくれるバンドサウンドが心地よい傑作です！となる次回作は……乗車券や才脳人みたいな攻めた曲出さないかな（遠い目）昨今の音楽市場や現場では難しいかもしれないけど少しカッコいい尖ってるとこみたいなあもしくはちょっと製作期間として長いこと潜伏してタイアップなどおさえて全曲未発表曲アルバムとか出してくれねーかな…。（ミスチルがしたように）
