非常に前回から間が空いてしまった。汗

もう冬の足音が聞こえるのに。

 

でもそんなの関係ねぇ。

 

前作『新呼吸』が自分の中で満塁ホームランだったので

「この次のアルバムどうなんの・・・というかどうすんの・・・」

と謎の心配をしてましたが、杞憂も杞憂。

 

『二十九歳』★★★★★

 

17歳を歌ったこのバンドが年を経てパワーアップしたヘビー級なアルバム

美味しいおかずだらけの幕の内弁当

デンプシーロールな楽曲のオンパレード(まっくのうち!まっくのうち!)

 

というか演奏力が、(何様ではあるが)一気に化けたアルバム。

特にベースラインが様々な表情を見せてくれるようになったターニングポイント的なアルバム。

 

弱点を強いて言うなら

 

重いw

聴くのに体力が持たないことかな。w

 

スタミナつけなければ。

 

1、「何才」

まずはド直球ストレートなロック。

「欲しいのはすべてと言ったら いけないのかな」の歌詞好き。

 

2、「アンビバレントダンサー」

ブルージーなギターフレーズからだいぶお得意になったファンクチューン

この曲のベース、フリーキーなフレーズで僕の顔も破顔。

 

3.「ファンファーレがきこえる」

印象的なギターのタッピングがはじけるこちらもお得意の4つ打ちロック

「アニメ化希望!」「ドラマ化希望!」「映画化希望!」と夢物語を、妄想を

それこそ3分後に「現実化希望!」と殻をぶち破る歌詞展開に

おもわず己もガッツポーズしたものです。

 

4.「GHOST TOWN」

シャッフルビートにのってハードなギターが胸に来るロック

前曲ですごく明るく行けたのに

ここでは夢破れし亡霊どもに追われる、不安な終わりなき逃走。

GHOST TOWNといってるところが「どうしたい?」と当時聞こえていて

 

「お、中村一義節か?」なんて思った時もあったな。

 

5.「yellow」

これこそ歌詞の魔術よw

 

「YES or NO?」の『NO』の方の『ノ』を言ったかそれか言ってないかの~

 

最初何言ってるか本当に分からなかったwww

いやー日本語ロックっていいですね!

 

6.「そんなに好きじゃなかった」

僕はリア充が嫌いです。w

なので一番の歌詞は嫌いです!ww大嫌いです!!wwww

 

だから2番以降の歌詞が大大大好きです!!ww

 

・・・これだけ書くとただの妬み糞野郎になるので言い訳を。

 

こんな4分の曲内で主人公が幸せの絶頂から悲しみの果てに落ちるジェットコースターな曲ある?

(あるかもしんないけど今の酩酊した脳みそからは引き出せてない)

 

セリフ調なところも妙な生生しさが溢れてて堪らない。

最後の飲みに俺も呼んでくれ、良いアドバイスなんかはできないけど、愚痴を吐き出すだけでもいいからさ

なんて主人公に感情移入してしまうドラマ性。(映画化希望)

ギターのリフもイカしてるのがよい。

 

7.「The Cut」

RHYMESTERさんとのコラボ。いや~本当に宇多さんDさんの耳心地良いリリックは最高だ。

サウンドもなんともアーバンなギラギラした強い曲。生で聞いたら興奮するんだろうな。

 

8.「ERAい人」

パンク!以上!

 

9.「方舟」

逆再生?(詳しくは知らないけど)な打ち込み音とアコギのコードにのせて歌われるのは

孤独と不安

ここまで走りっぱなしだったのでここでクールダウン

少しsyrup16gっぽい

 

10.「The End」

フェードインから、ポリスやスミスのような心地よいブリッジミュートのギター。

ここでは引き算のベースやドラムを繰り出すところも良い。

タイトルは最後だけどここで歌われるのは「終わりじゃない」

混じりけの無い言葉が胸をうつ。

 

11。「スクランブル」

こういう感じの横に、緩い感じの曲に強くなったよな。

そしてそういえば関根嬢との掛け合い、ここでやっときた。

夜の、それこそスクランブル交差点で聴いてたい曲。

 

12.「UNDER THE STAR LIGHT」

流星群のようなピロピロギターとビシビシした金属ドラムが印象的なキラーチューン

んでサビが超キャッチーすぎてビビった。

 

13.「PERFECT BLUE」

初めて聞いた時の衝撃はすごかったなあ。

だってサウンド的には王道な彼ららしい爽やかなギターロックだったし

メジャー進行だし。

PVもベボベの今までのPVの要素を全部詰め込んでたな。

「今までの歴史を総括した『らしい』、心地よい曲調だな」

君は飛んだのフレーズにプールにでも飛び込んだのかな、

 

・・・なんて聞いてたら、ふと違和感を感じた。

歌詞をよく聞いてみる

 

ぞっとした。

ただの爽やかな、輝かしい夏のひと時を歌った歌なんかではなかった。

 

もうここに居ない人。年なんかとらないからいつまでも青いままの人。

思い出って年をとればとるほど輝く。だからその人は皮肉なことにどんどん完璧に美しい青になっていく。

 

 

そうだよ、ベボベって

「死」も歌うんだよ。

こんなに美しく。ロマンチックに、ドラマチックに。

(むき出しの太陽に口づけしようとしたとかズルい)

 

サウンド面では前作にあった「yoakemae」が好きだけど

歌詞や世界観ではこの「PERFECT BLUE」が彼らの曲のなかで断トツで好き。

 

14.「光蘚」

熱いスローナンバーが続きます。

違ったらすみません。

この曲、前曲のアンサーソングでしょ。

 

いなくなったことに怒りを出すところもリアルだし

 

はいつくばってでも、君を喰らって輝こう、生きていこうとする決意の歌。

 

15.「魔王」

ここまであまりにも多種多様な曲たちの目白押しだった。

それらを歌い繋いできたこのバンドのフロントマンが自らを魔王と称し

全てを飲み込み、そしてこの先も歌い続けてやると高らかに宣誓する勾玉の歌。

ラストに向け熱を帯びていく曲の展開もエモい。

 

16。「カナリア」

ど頭の「あ1.2.1234」で

「あ、ボーナストラックですねw」

なんて思ったけど

 

まあ肩の荷は下りてるんだろうけど。Beatlesのような往年のロック調で少し遊んでるんだけど

唄ってる内容は意外としっかりしてる。普通に良い曲。

 

 

書いてる当初は少しヘビー級がすぎるかなと思って★4だったんだけど

この濃い、満福中枢を満たす最高なアルバムと思い★5となってます。

 

それでは。

 

(書きたいアルバム、アーティストが多すぎて困るなあ。でももう少しベボベシリーズが続く)