【はじめに】

 

今までに幾人かの方々の引退を見てきました。常に感じるのは、これから本当に楽し

みになるのに、という気持ちです。辞められる皆さんはハワイアンズにおいてこそベ

テランですが、舞踏家としてはこれからが本当に充実していかれる時期です。ポリネ

シア の踊りを鑑賞する側としては、残念ではありますが、ハワイアンズ のあり方が

若々しいパワーを提供し、同時に、優れた踊り手を育てることに有るならば、むしろ

喜んで送り出すものかも知れません。何時も思うのですが、ハワイアンズ の様に常設

の舞台を持ち、観客が支払う代価に見合う満足感を提供し続けることは世界的に見て

も、優れたあり方だと思います。ポリネシア等には同じ様な商業的舞台は多くあると

聞きます。しかし、温泉があるとは言えど福島県の一地方である「いわき湯本」と、

訪問することから経験することまでが一大イベントになる南洋の島々とは始めから舞

台が違います。それであっても、その形があり続けてきたということは、日本が太古

の ポリネシア の伝統を共有しているということに加えて、関係者の多大な貢献の結果

だと思います。その様に納得してはいても、本当に辞めてほしくないという方々もあ

ります。箕川さんは、その様に感じさせるお一人です。それどころか、お辞めになる

ことすら理解できず、今でもなんと言ってお送りすればよいのかはわかりません。し

かし、事実は事実です。なんと書けばよいのか分からぬままに、引退イベントも終わ

りました。ここでは、箕川さんが居られる(動画の)サムネイルを時間的に並べて、

私の感じたことを脈絡なく書き綴っていこうと思います。その後で、上記のように感

じた理由を述べ、箕川さんが私にとって外せない踊り手になった理由などを述べたい

と思います。それは、やはり、ウアケア さんの踊りに行き着くのです。

 

 

【サムネイル の旅】

 

サンライト カーニバル「 Kukuna 」, 2022年 11月 14日の サムネイル です。この年の

 10月から始まったこのシリーズを拝見するのは3度目です。ソロ 「マハナ」を踊るの

は ウアケアさん。前回の ソロも ウアケアさんでしたが、今回は随分としっかりとした

マハナ で嬉しかったのを覚えています。本来なら、サムネイルは ウアケアさんの マハ

ナから取りたかったのですが、撮影の場所が端の PS 4 で有ったのでよい画像が取れな

かったので、色々と探した所、偶然のようにこの シーン が見つかったのです。トゥエ

 

 

の中にこの様に美しい シーン があるとは考えていなかったので驚きました。以来、

箕川さんは(ウアケアさんに次いで)気になる踊り手さんになりました。

 

今は トワイライト パーティ と呼ばれている特別ショウ、当時は、「映画『フラ・フラ

ダンス』Ver. 特別ショウ」と呼ばれていて、この日が私にとって最終日でした。その

サムネイル がこれです。演目「ありがとうフォーユー」の中で オレンジの箕川さんが

 

 

ジャンプした所です。上記の トゥエ でも気がついていたのですが、箕川さんは踊りの

中では、落ち着いてバランスの取れた動きをなさいます。ここでもバランスの取れた

良い動きをなさっています。バランスと言えば ウアケアさんなのですが、箕川さんに

は ウアケアさんに似た面が有るように思いました。

 

この特別ショウ の プログラムを引っ張り出してみましたら、中からお昼のショウと夜

のショウの記念撮影の写真撮影チケットがそのまま出てきました。上に書いた様に、

昼のショウ の ソロ は ウアケアさん、夜のショウ の ソロ は レイイリマさんでした。

記念撮影をすっぽかすのは今ではありえませんが、当時は、撮影させてもらっている

のだから記念撮影は辞退するという気持ちでした。同じ様に ビデオ撮影をして居られ

る中には辞退した方が結構居られた様に思います。しかし、立場を変えれば分かりま

す。撮影をしていた人から良い踊りでしたと言われる方が、ソリストとしては余程嬉

しいでしょう。この辺から心を入れ替え、記念撮影には必ず臨むようにしています。

 

この頃、YouTube の仕組みが良く分かっていなかったので、英語版の動画を作成して

みました。その時の サムネイル です。箕川さんは動きと表情が安定しているので、

 

 

その踊りには新しい シーン を探求する面白さがあります。この サムネイル に選んだ

シーン では体のバランスと表情がよくマッチしていて良いと思いました。この、英語

の説明を入れた動画は(私のチャンネルとしては)大変に視聴回数が伸びました。

 

実は、YouTube は多言語対応になっているので、特に動画を作り直さずとも、例えば

英語の字幕を選んで必要な英文入力を行えば、英語を主言語とするユーザには英語で

必要情報が提供されるようになっています。

 

特別ショウは 2022年の 12月から「トワイライト パーティ "Smile for Tomorrow"」

に衣替えをしました。その 2023年 4月 11日の回の サムネイルです。新しい シリーズ

では ピックアップ フラガール (PH)と称して、毎回、一名の方を選んで MC が色々

なことを尋ねます。舞台上で踊って居られる方々がどんなお考えを持っているかとい

うことは一般の観客にはわかりませんから、なかなかに面白い企画です。この回は

 

 

 MC が ラウレア キャプテン、PH が箕川さんでした。この企画も、日が進むにつれて

当たり障りのないことを尋ねるようになっていくのですが、この回は身長の低い箕川

さんがどんな工夫をしているかという質問でした。確かに、何時も舞台の中央で活躍

している箕川さんがどの様な工夫をしているかは、誰でも興味有ることですが、この

様に直球を投げることができるのは、さすが、キャプテンです。ラウレア キャプテン

はご自身が PH だった 3月 15日の トワイライト パーティ の時に MC の ウアケアさん

に直球の問いかけをして、ちょっと ウアケアさんをアタフタさせていますから、只者

ではありません。

 

さて、箕川さんの答えですが、前向きのときと後ろ向きのときで姿勢のとり方を変え

ているということでした。前向きのときは胸を張り、後ろ向きの時には背中を張ると

いうことです。なるほどと思う解答ですが、箕川さんは当たり障りのない答えを述べ

たに過ぎないと思います。私はすぐに2つのことを考えました。一つは、舞台の前方

中央で踊るようにする。もう一つは、視線を確かに保って表情を明確にすることだと

おもいます。私達ははっきりとした視線を向けられると、自分の視線を自由に漂わせ

ることができにくくなり、どうしても相手の表情に注意を向けることになります。そ

うすると、身長が低いなどということは考える余裕はなくなります。もう一つの、舞

台の前部中央で踊るというのは望んで達成できるものではなく、そのための技量の向

上と舞台上での自分の役割の明確な理解が必要になるでしょうから、要は日頃の精進

の問題です。そんなことを考えていると、箕川さんには大きく活躍してほしいと思う

ようになります。

 

さて、特別ショウ の新シリーズ突入に遅れること半年、それ迄の グランド ステージ

「 Future 〜 Hau'oli 」シリーズは 5月から新シリーズ「 Rainbow 〜 Mana'o Aloha 」

に変わります。ですから、この 2023年 4月 24日が私にとっての最後の旧シリーズに

なりました。その サムネイル です。演目「タパ」における箕川さんと笛木さん。後ろ

は ノアさんと 来寿さんだったと思います。タネ イ ムア を踊るのは ウアケアさん。

この頃の笛木さんは面白い人で、笛木さんの笑顔が大きければ大きいほど、比例して

ウアケアさんの気合の入り方が良いのです。正確には逆ですね。ウアケアさんの調子

が良さそうであれば有るほど、笛木さんの笑顔が大きくなるのです。この理由につい

ての推測は「緑川さんと笛木さんの引退発表を見て」に詳しく書きました。実際、

 

 

このときの ウアケアさんは身震いするほどの絶好調でした。ただ、それとは別に、こ

の サムネイルに選んだ シーン について語りたいのです。私はこの シーン を発見する

やいなや、サムネイルに選びました。そこにはお二人のしっかりした体躯と表情、特

に箕川さんのはっきりとした表情があります。どうでしょう、男二人を従えて堂々と

していませんか。

 

余談です。実は、私はシリーズの切り替わりで タネ イ ムア が終了すると訳もなく思

い込んでいました。その分、私の撮影にも熱が入ったのですが、何のことはない、こ

の タネ イ ムア は ハワイアンズ 発足以来の伝統の ソロ演目ですから、変わるわけが

ないのです。それは次の訪問日の 5月 22日にはっきりと分かりました。ただし、新シ

リーズの タネ イ ムア に問題はなかったのかと言うなら、そうではなかったと思いま

す。これは「ソロ サムネイル集 ウアケア佳奈子 グランド ステージ(その1)」で説

明しています。

 

次は 2023年 7月 5日の サンライト カーニバル「 Kukuna 」のサムネイルです。演目は

「キモ フラ」です。歌は「キモ」という詩人へ贈られた オマージュ です。箕川さんの

踊りには ウアケアさんに通ずるようなところがあって好きですね。そうそう、笛木

さんも静かなフラでは良い味を出して居られました。笛木さんの足の強さの故だろう

 

 

と思います。この サンライト カーニバルでは ウアケアさんが大変身されていたので私

は随分と興奮してしまいました。これについては「ソロ サムネイル集 ウアケア佳奈子 

サンライト カーニバル(その1)」に詳しく書きました。

 

次の サムネイル は 8月 16日の サンライト カーニバル。「ショーミー ハウトゥドゥ ザ

フラ」からとりました。この演目では踊り手さん達が バンド ボックス から スキップ

で飛び出してくるのです。その先頭は、通常は、箕川さんか笛木さんです。この頃は

カメラの広角の度合いが少なかったので、前列の中央付近の座席からは先頭を捉える

 

 

ことはほぼできませんでした。初めの頃に紹介した 2022年 11月 14日の サンライト 

カーニバル のときには PS 4 という端の席に居たので、先頭を走る 箕川さんの様子が

しっかりと捉えられています。スリットが入っているとは言え、ロングドレス であの

スピードですから、皆さんの運動能力に舌を巻いた記憶があります。

 

さて、私にとっては 2023年 8月 30日はちょっと忘れられない日になりました。そのた

めか、演目動画を多数作成しました。

 

箕川さんとの関わりでは、サンライト カーニバルでは「キモ フラ」の演目動画

 

 

そして「トゥエ」の演目動画です。最後の決めポーズですが、箕川さんの安定感が良

 

 

いですね。柔らかく、しかし確固として終わるのです。肩から上腕にかけて十分につ

いた筋肉が美しいです。

 

この日は ハワイアンズの夏休み特別期間の最終日でした。この期間、グランド ステー

ジは二回公演で、ソリストを始めとする皆さんの疲労の蓄積は相当なものでした。こ

の日の一回目の公演での ソロ はウアケアさん。二回目の公演での ソロ は ラウレアさ

んでした。ウアケアさんの気持ちは十分に入っていたのですが、如何せん、感覚が気

持ちについて行けなかったのでした。「ソロ サムネイル集 ウアケア佳奈子 グランド 

ステージ(その1)」に書きましたのでご覧下さい。この日、確かに タネ イ ムア は

残念な結果に終わりましたが、それも極僅かな感覚のズレが原因で、ウアケアさんご

自身の踊りは確実に向上していて、感動した日でも在りました。

 

こんな日の「アヌアヌア」の演目動画を作るに当たり、七色の踊り手さん達が登場し

た場面を サムネイル にせんとして頑張った結果がこれです。箕川さんが良い感じなの

 

 

ですが、如何せん、光量が不足しているので美しい仕上がりとは言えません。ただ、

何だか「Time 」の表紙みたいで面白いすね。

 

次が 2023年 10月 9日の グランド ステージ です。この日も二回公演になっていて、二

回目の公演で ウアケアさんが ソロ を踊りました。その ソロ は大変に素敵でした。そ

 

 

のせいか、その ソロ動画の サムネイルの件で私は少々舞い上がってしまいました。詳

しくは「ソロ サムネイル集 ウアケア佳奈子 グランド ステージ(その1)」をご覧下

さい。

 

この頃から、ソロ もしくは ソロ に準ずる演目については演目動画を作成することに

しました。前回と同じなようですが、レイ の持ち方が若干違います。

 

 

次は 2023年 11月 20日の サンライト カーニバルの サムネイル です。この日の トゥエ

は緑川さんと猪塚さんで、箕川さんと笛木さんとが「イノ」の先頭を務めています。

 

 

さながら、ローマ軍重装歩兵部隊の隊長と副隊長です。お二人のしっかりとした動き

が舞台をしっかりと締めて良い感じです。

 

少し跳んで、2024年 1月 23日です。まず、サンライト カーニバル の「トゥエ」の演

目動画の サムネイル です。この表情と体のバランスの良さは素晴らしいと思います。

 

 

そして、この日の ウアケアさんの マハナ も良い仕上がりでした。ウアケアさんの両隣

を箕川さんと笛木さんが固めています。この日の マハナ は ウアケアさんの新しい世界

じさせるものでした。「ソロ サムネイル集 ウアケア佳奈子 サンライト カーニバル

(その2)」で議論しているのでよろしければご覧下さい。

 

 

グランド ステージ の ソロ は レイイリマさん。サムネイルは「アヌアヌア」のフィ

ナーレです。先頭で登場された箕川さんは左端に居られますが、何時も思うのです

が、この「アヌアヌア」に出演される方々は漏れなく豊かな個性をお持ちですね。

レイイリマさんも良い仕上がりでした。

 

 

これは 2024年 3月 12日の サンライト カーニバル の サムネイル です。ここまで触れて

来ませんでしたが、サンライト カーニバル は 2023年の 10月から「Kukuna II」に改変

されていて、これは新しく加わった演目「モーニング デュー」です。この様な情緒的

 

 

で、儚さを感じさせる曲ですと ワイ ナニさんが良い味を出されます。それから、何時

も笑顔の笛木さんが、この曲に限り、静かで良い踊りをされているのも着目点だと思

います。

 

トワイライト パーティ は 2023年の 12月から「 Happy Joyful Journey 」になり、MC

と PH(ここでは最初は本日の旅人と言っていました)に加えて、旅する乙女 マカナ

ちゃんが演目の流れを作っていきます。新シリーズのパンフレットには載っていたの

 

 

ですが、箕川さんのマカナちゃんは初めてでした。それ迄に私が拝見してきたマカナ

ちゃんは、篠田さん、渡辺さん、猪塚さん、下田さんと可愛らしい方々でした。箕川

さんも可愛らしいです。勿論。ただ、ウアケアさんも可愛らしいから、ウアケアさん

のマカナちゃんはどうですか? と、考えると、可愛らしさの意味が少し違うかも知れ

ませんね。そんなことを考えていた トワイライト パーティでした。なお、サムネイル

は、マオリ の ポイ を回すに当り長いのが良いか、短いのが良いかと及川さんに詰めら

れている シーン です。マカナちゃんは喋らない設定になっているので難しいですね。

 

 

さて、この日 2024年 3月 27日は、私にとって、グランド ステージ 新シリーズ「翔~

To the new world~」を初めて拝見する日でした。ロック「まるで天国のよう」から

の レフレイン が繰り返される中で華々しく始まる導入には感激しました。そして、最

初の曲が「タンガタ フルフル」という謎のタヒチアンです。サムネイルはその出だし

です。ハワイアンズ  HP に掲載されている演目情報から、曲の事前知識については、

 

 

ある程度得ていました。つまり、この曲には バラード風の アパリマ版と、オリジナル

と思われる タムレ風のものがあるということです。情報としては アパリマ版の方が多

いので、こちらだろうと思っていたのですが、違いました。でも、感激しました。こ

の後、色んな方々の タンガタフルフル を拝見しましたが、この 箕川さんと笛木さんの

踊りが私にとっての タンガタフルフル の原点です。

 

これが当日の グランド ステージのサムネイルです。ワクワクしている私の気持ちが

よく出ていると思います。(中央エディさんの右手後ろ)

 

 

ただ、それは話の一部であって、新シリーズの最初に撮影するのが何故 ウアケアさん

以外の方の タネ イ ムア だったのか、今でもその判断を振り返らざるを得ません。そ

して、もう一つ、この頃から、箕川さんの踊りに精彩がかけるような気がし始めまし

た。ですから、もう サムネイル をお見せしながら議論するのは止めましょう。

 

「トゥエ」の演目動画のサムネイルです。

 

 

トワイライト パーティー 。豊島園の ハリーポッター 企画の話で盛り上がりました。

 

 

マーラエさんの マハナ の前の親衛隊入場の シーン。

 

 

レヒヴァさんの タネ イ ムア の前の オテア タマイ の シーン。(左からお二人目)

 

 

 

 

 

引退発表を X で拝見した時には信じられない気持ちと同時に、そうだったのかという

気持ちも在りました。

 

今は思い起こしても仕方のないことです。

 

 

【踊り手としての箕川さん、そして終わりに】

 

私が理解している箕川さんは簡単です。ポリネシアン グランド ステージ 「 Future ~ 

HAU'OLI 」で ウアケアさんと共に プア カーネーションを見事に踊られた方です。

箕川さんが静かに、そして雄弁に踊られるのを観て、この方はどんな方なのかと考え


 

たものです。箕川さんについて色々と論じたことは、全ては、この素晴らしい踊りの

理由を後付で考えた結果に過ぎません。

 

この マカラプア から プア カーネーション の メドレー は ハワイの人々の自らの伝統

への思いを語り、そして伝統への復帰を目指す静かな決意を表すものだと思います。

いたずらに言葉を費やすより、この メドレー を捧げて、この項を終わります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【付録:引退発表に対して思ったこと ー きつい話ですから読まなくともよいです】

 

箕川さんの引退は ハワイアンズ にとって損失となって、これから少しずつ影響が出て

くるのではないかと思います。引退しなかったらどうなのか? 言うまでもなく、箕川

さんが ソリスト になる未来です。箕川さんは笛木さんと共に、公演後半にある タヒチ

の部で舞台を支えてこられました。笛木さんは サブキャプテン ですから、役割上、当

然と言えるかも知れませんが、箕川さんは明確な役割意識をお持ちだったからだと思

います。その上、チームで一番小さいという ハンディ をお持ちになりながら、舞台上

では存在感を示す術をお持ちでした。そして、豊かな筋力に支えられた柔らかな動き

です。このブログで何度も繰り返すことですが、柔らかな動きは力を入れないことで

達成できるものではなく、逆に、しっかりとした筋力があって初めてできることなの

です。この事は既に バレー の世界では常識となっているので、ここでも明確に言い

切っておきたいと思います。手と腕だと分かりづらいですが、柔らかくスローに移動

するには足腰を十分に鍛えて置かなければなりませんから、当然でしょう。箕川さん

は肩から上腕にかけて美しく豊かな筋肉をお持ちです。フラ を踊るのであれば当然の

ことです。それは、フラ ミュージアム に行けば、壁の説明パネルにある オーラパ の

写真で一目瞭然です。あのくらい太い腕でなければ スローな フラ は踊れません。足

腰についても同様です。この様な筋肉は目的意識を持って精進していかなければ付き

ません。フラ をいくら沢山踊っても、自然に筋肉が付くということはありません。

それは生理学上の事実です。このようなことをしっかりと理解して、低い身長を ハン

ディ としない技術を身に着けた方が ソリストになれば、身長の低い方々をどれ程に

勇気付けたか計り知れません。そのチャンスは失われました。

 

もう一つは箕川さんと同期の方々の処遇です。ファンとしては、その中には ソリスト

になれる方が居られると思います。しかし、その下の世代で ソリスト が選ばれた事実

は人事上の問題を提起します。私は旧職にて、学生の就職担当を仰せつかったことが

何度かあり、企業の人事の方々とお話する機会が在りました。そこで分かったことは

人が人を正確に評価するのは土台無理だということです。いくら細密に技術点を積み

上げても、合計がその人を正しく評価することにはなりません。だから、オリンピッ

クの フィギュア スケート では何時も揉めます。ですから、先に入ったものから昇進

していくのが最も抵抗を生まない制度です。その観点からすれば、箕川さん、もしく

は同期の中からソリストを選んでおくべきでした。そうであれば、同期の方たちも努

力する気になるでしょうし、同期の ソリスト を支えようという気持ちも出て来るでし

ょう。強いチームは家族のようなチームです。どうぞ、それを目指されんことを祈る

ばかりです。

 

 

(補足      よく、チーム内で競い合うことがチームを強くすると言う人が居られ

ます。それは全くの誤りです。競争の中で協力関係を構築することなぞできません。

私にとって身近だった話に、学内競争資金というものがあります。同じ大学の中で教

員らに競わせて、評価の高かったものに研究資金を出すというものです。結果は、学

内の雰囲気の殺伐化と研究業績の低迷です。競争するとアピールできるものが勝つの

です。そうすると、勝者は固定化し、一部だけが潤うのです。しかし、資金をもらっ

たから良い成果が出るわけではありません。良い成果が出るか出ないかはサイコロを

振るようなもので、参加者が多いほど、良い成果が出やすいのです。とすれば、皆を

対等に扱うことで最も良い成果を得やすいのです。ということは、ある組織が良い結

果を出したいと思うなら、組織の中で互いに競争させてはいけないのです。競争は、

常に、外部と行うものなのです。ですから、ハワイアンズ の チームも踊り手さん達に

 外部の コンテスト に ドンドン と チャレンジ させるべきなのです。そうやってしか、

チーム の力は向上しないのです。シバオラ を見ていると分かりますね。)