「原曲で歌う サンゴ礁の彼方 (Beyond the Reef)」

             「アカペラで歌う サンゴ礁の彼方 (Beyond the Reef)

                   「ビヨンド ザ リーフ (Beyond the Reef)

                             「ポリネシアの歌

 

 

【はじめに】

 

ブルーレイ アカペラ編 の顛末と、これから」に詳しく書かせていただいた「ブルー レイ」を原曲で歌った経緯より、「サンゴ礁の彼方」も原曲で歌ってみることにしました。ハワイアンズでの踊りの背景として演奏される曲は必ずしも元の曲そのものではなく、サンライト カーニバルにしても、グランド ステージにしても、舞台の統一性の観点から、それぞれの音楽には手が加えられている様に思います。「アカペラで歌う サンゴ礁の彼方 (Beyond the Reef) 」において アカペラ形式で歌わせていただいた時には、楽譜を演奏することもままならず、踊りの音楽に合わせて日本語で歌いました。それで、その時は気が付かなかったのですが、後で聞き直してみると、何となく原曲とは違う気がします。「ブルー レイ」の伴奏のために電子ピアノを(チェンバロ モードで) 練習しましたので、「サンゴ礁の彼方」も電子ピアノで練習した後に踊りの動画に合わせてみると、相当に違うのが実感されました。原曲がラウンジ での弾き語りの イメージが強いのに対して、フルバンドの大きな音楽になっていると申し上げれば良いでしょうか。大きな音楽では、どうしても、原曲の細やかな心の動きは平均化され、大きな動きになってしまう気がします。「サンゴ礁の彼方」には、深い悲しみと、それに対する共感、そして慈しみと希望があります。もちろん、原曲を歌えばそれらが現出するわけではありませんが、イメージとしては違ったものになるかも知れません。それで トライしてみることにしました。

 

以下のように話を進めさせていただきます。

 

       【原曲で歌う「サンゴ礁の彼方」】               
       【使用した楽譜】
       【背景動画について思い出したこと】
       【「サンゴ礁の彼方」を歌うこと】

 

 

 

 

【原曲で歌う 「サンゴ礁の彼方」】

 

歌詞はアカペラで歌う サンゴ礁の彼方 (Beyond the Reef) 」と同じく、次の歌詞で歌います。

 
   Beyond The Reef
       by Jack Pitman, 1948

1
 Beyond the reef           珊瑚礁の彼方
 Where the sea is dark and cold     その海は暗く冷たい
 My love has gone            わたしの愛は去り
 And our dreams grow old      私たちの夢も過ぎ

2
 There’ll be no tears           流さない 涙は
 There’ll be no regretting        しない 後悔も
 Will he remember me       彼は覚えていてくれるかしら
 Will he forget?            それとも忘れてしまう
 

3
 I’ll send a thousand flowers    私は送る千の花を 
 Where the tradewinds blow    あの風の吹くところに
 I’ll send my lonely heart        私は送る寂しい心を
 For I love him so          彼を愛しているから

4
 Someday I know         いつの日にか 分かるの
 He’ll come back again to me      彼は戻ってくると
 ‘Til then my heart will be      その時まで 私の心は
 Beyond the reef           珊瑚礁の彼方

 

これを 1 2 3 4 3 4 の順番で歌います。

 

歌うための機器の構成は「ブルーレイ アカペラ編 の顛末と、これから」で最後にご説明した弾き語りのものと同じで、唯一、電子ピアノの ライン出力は取らず、その音は マイクで拾って ビデオカメラに収録するようにしました。それは、曲の出だしの部分は、手拍子よりは、最初の二小節程度を弾いてみたほうが良いように思えたからです。電子ピアノは チェンバロ モードにしており、後出の楽譜がハ長調であるのに対して、半音で二度上げて、実質的に ホ長調で演奏します。

 

結果は以下の通りです。

 

 

最初に収録してアップしたものを聞き直しましたら、歌声が大きすぎ、声が潰れ気味になっているのがとても気になってきました。そこで、声の響きに注意を払って収録し直しました。

 

 

 

 

【使用した楽譜】

 

使用した楽譜を MuseScore3 で清書したものを以下に示します。楽譜では全体を二回繰り返す書き方になっています。数字は素人カメラマンの右手に合わせた指番号です。

 

 

楽譜の大部分は平易ですが、第 1, 9, 25小節の始まりの低い (楽譜上の) ソに 1指を伸ばすときに間違いやすいので、あらかじめ 4指を ミの上に置いておいてから指を伸ばすと良いように思います。第 19, 23小節の低い ♯ソについても同様で、♯ソに 2指を伸ばす時には ファの上に置かれた 4指を基準にし、逆に戻る時には、低い ラの上の 1指を基準として 4指を ソに伸ばすと良いように思います。ただし、第 33小節は弾いたことがありませんから、分かりません。

 

 

 

 

【背景動画について思い出したこと】

 

 

ウアケアさんの「サンゴ礁の彼方」は、サンライト カーニバル 「ククナ (太陽の光) 」の始まりから終わりまで、とても気になって、やきもきした記憶ととともに、今はとても思い出深い演目になりました。ウアケアさんの踊り自体はとても良いのに、曲の アロハを十分に伝えきれていない感じがしていたのです。それで、いろんなコメントを各回の動画に書き込んでいました。素人カメラマンの気持ちが要求ばかりで一杯になっていたのかも知れません。気がつけば、とても素晴らしい演目になっていました。特に、この 2024年 1月 23日の「サンゴ礁の彼方」にはびっくりしたのです。そして、ウアケアさんの踊りの美しいこと。この方の踊りが素晴らしいのは元からですが、優しい気持ちがよく伝わってきます。彼が勝手にいろいろと言っている間にも、この方の不断の努力があったのですね。演目の最初の頃、舞台の端でこんなに素晴らしく踊っていらっしゃます。

 

<I’ll send a thousand flowers    私は送る千の花を>

 

 

 

 

 

 

 

体勢、バランス、表情、そして足のつま先から手の指先まで、全てが素晴らしいです。

 

 

 

【「サンゴ礁の彼方」を歌うこと】

 

前項「多摩川での カメラ練習 (令和 8年 7月 22日)、現状と予定」にも書かせていただいたように、この曲には多くのものが含まれています。悲しみ、諦め、共感、慈しみ、希望。深い悲しみを持つ人に慈しみを与え、大いなる希望をもたせる曲のように思うのです。だからこそ、80年近い年月が経っても、その美しさは褪せないのでしょう。舞踏家ウアケア佳奈子の踊りは失われました。しかし、この方が再び美しく舞い踊る時は必ずあります。それは彼が失うことのない希望です。ですから、この日本語の歌をお捧げしたいと思ったのです。