歴史の事実とウソ…ウソを許す国・日本と事実を描く国・台湾

 平成28121日最高裁小法廷で、NHK

JAPANデビュー」一万人訴訟の判決があった。

NHK番組制作に問題があり、台湾人出演者の

人権を侵害した」との一昨年の高等裁判所判決を

破棄し、NHKにお咎めなしの判決となった。歴

史の捏造,ウソを告発した一万人の真実の声を、

日本の裁判所は認めない、ウソ番組の制作を認可

する国となった。

 その一年前、平成27124日から台湾映

画「KANO」(日本統治下の1931年、台湾代表

として全国高校野球選手権に出場し、準優勝を果

たした嘉義農林学校(通称:嘉農=かのう)野球

部の実話を描いた台湾映画)が公開され、私も東

宝シネマひたちなかで観た。ほんとうに歴史の実

話が忠実に再現され戦前の台湾と日本の社会が

澄んだ明るさと人情味のある世界として描かれ

ていた。一片のウソもない爽やかな感動が、スクリーン全体からあふれる映画だった。

 ここでウソ番組・NHKJAPANデビュー」

と、事実の台湾映画「KANO」、ウソを許す国・

日本と事実を描く国・台湾について考えてみたい。

ウソを許す国・日本

 ウソを許す国と書いたら多く方々から異議が

挙がるだろが、事実だからやむを得ない。NHK

の歴史捏造つまみ食い偏向番組を、最高裁判所が

許した事実は重い。NHKと最高裁判所という戦

後社会を構成する主要機関がウソを許した。わた

しは、戦後70年の日本社会が「多くのウソ」で

構成された結果だと思う。

 「多くのウソ」については、拙ブログ「空ニモ

書カン・祖国への祈り」で書いているので、最近

の際立ったウソを一件を述べる。

 戦争法案というウソ、安全保障関連法案が戦争

を引き起こし徴兵制につながるとの反対がある。

国を守る抑止力を持つことに戦争法案のレッテ

ルを貼る。いかにも感情的事実誤認のウソではな

いか。沖縄県尖閣と東京都小笠原近海の中国人民

解放軍尖兵が徘徊,漁場破壊している事実に目を

つぶっているのだろうか。

事実を描く国・台湾

 映画「KANO」は、実話とその背景を事実の

ままに描いている。結果として戦前の台湾と日本

社会が明るさに満ちた世界に描かれ、民族の違い

を超えた感動する場面は、台湾人の一体感の共有

を呼び起こして「ひまわり学生運動」の起爆剤の

一つになったとも言われる。

 この一月中旬の台湾総選挙での民進党大勝に

一直線につながっている、とわたしは思う。もち

ろん直面する強大な勢力・中国の存在がある。そ

れにしたも事実を描く若い映画作成者と支持す

る映画ファンと学生運動指導者たちは、一体とな

って台湾勢力・民進党を支持し、中国勢力・国民

党と対峙した。

 わたしは、これら台湾社会の根底に、映画

KANO」に描かれた日本人の強烈な個性が主

導した台湾人の一体感が、大きく作用していると

思う。