精力善用
私は、灘中学、灘高校で学びました。この学校は、柔道家の嘉納治五郎先生が設立に関与された様で、中学生には週1時間、柔道の授業があります。立派な柔道場もあって「精力善用自他共栄」という額が掲げられています。これは嘉納治五郎先生の直筆かと思います。「精力善用自他共栄」という言葉は、講道館でも教えの基本になっている様で、ネットで調べると意味の解説を見る事ができます。ちなみにこの言葉、校歌にも織り込まれていますので、忘れる事はありません。(笑)学校では、この意味について、きちんと教えてもらった記憶はないのですが、そんな事はないはずで、たぶん忘れてしまったのだと思います。「自他共演」というのは、嘉納先生に教えてもらわなくても、良く言われる概念ですので、分かりやすいのですが「精力善用」という言葉が、実はよく分かっていませんでした。漠然と「精力」=(自分の)エネルギーと思っていましたが、少し違う様です。「能力」という説明の方が正しいのかもしれません。要は自分の持っている能力を正しく使いなさいという事でしょうか。社会に出てから今に至るまで、長く生きて来ましたが、この「精力善用」ができているかというと、甚だ疑問ですね。なかなか難しいものです。「自他共栄」も概念としては分かるけど、これもなかなか実践できません。どうしても自分の利益が先に立ってしまいます。中学高校は受験校でしたが、こういった心の持ち方についても、良く教えてもらって、非常に良い学校だったと思います。しかし、良い学校にいて良い教育を受けたのに、その成果を社会に還元しているかと考ると、甚だ不十分という気がします。もう70歳にまでなってしまったので、そんなに長く生きられるものでもありません。残りの人生の中で、どうすればこの「精力善用自他共栄」が実践できるのかを考えて行きたいと思います。5月連休に同窓会を行うという通知を受けて、ふと考えてみました。ホームページ仲井雅光司法書士事務所にほんブログ村にほんブログ村司法書士 ブログランキングへ