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D菩薩の仕事いろいろ趣味いろいろ

仕事 海外生活 登山 スキー ゴルフ 鉄道 飛行機 模型 映画 etc. 時空を超えてビジネスと趣味の軌跡を写真でたどる半世紀

久々に足を運んだ羽田空港です。

 

 

コロナ禍で大幅減便が続いた羽田空港は、コロナの5類移行から1年経って発着便数は完全回復したみたいだけど、以前は1日3便かろうじて残っていた私の大好きなジャンボジェットの復活はもうないだろうと思っていました。

 

"羽田最後のジャンボジェット"のつもりで毎週のように撮影に通ったのは早や5年前……

 

 

 

 

 

ところが何気に最新の時刻表を覗いてみると、ルフトハンザのフランクフルト便で羽田ジャンボが復活してる!

 

羽田到着 9:50、出発 11:50。これは是非とも撮りに行かねばなりません。

 

 

で、久々に羽田空港の展望デッキへ出撃。

 

ガチのマニアではない私は航空管制のラジオをもっていないので、お目当てのジャンボ機が、A, B, C, D, 4本のどの滑走路に着陸するかわかりません。なので、ジャンボ機が最後に駐機する国際線のターミナル3を正面から見えるJAL国内線のターミナル1のデッキでとりあえずカメラを構えることにします。

 

 

最初に目についた国際線の出発便は、夜行で飛んできたカンタスの折返し シドニー行き。今はエアバスだけど、これもコロナ禍前はジャンボで運航していました。

 

 

誘導路を南へ向かう出発便の背景は、最近ナイトクルーズで人気の石油コンビナート。夜景に光る画も撮ってみたいです。

 

 

この日の風向きは、デッキに立っていてもわかる北風。なので着陸機はA滑走路を南から進入します。

 

 

お、これは新顔のラッピング機! なんのPRだろ?

 

 

東京ディズニー40周年。去年からのやつですね。

 

 

こっちはスターフライヤーの「刀剣乱舞」

う~ん、オジサンにはちょっとわからない…。ま、黒地にカラフルなデザインは良いと思うけど。

 

 

これは、スターアライアンスのPR塗装をしたシンガポール航空機

 

 

同じくANA機。アライアンスへの忠誠心を示すため、各社一定数の機体を同じ塗装にするルールだとか…。

軍用機みたいな地味なデザインの良し悪しは別として、ブランド戦略としては効果的です。

 

 

私の場所から直接見えない平行するC滑走路は、この時間は離陸専用のようです。ということは、お目当てのジャンボはもしかしたら目の前のA滑走路に着陸するかも…?

 

今までまともに撮ったジャンボは全て離陸時だったので、あの巨体が目の前で着陸する姿は想像するだけですごいです。確率は50:50かもですが、俄然やる気が出てきました。

 

 

着陸時にタイヤが接地する瞬間の白煙は、飛行機写真のひとつの醍醐味。

 

 

確率は五分五分だけど、本番のジャンボ機に備え「白煙撮影」を練習します。

 

 

これはまぁまぁ。

 

 

これはちょといまいち。

 

 

これはGOOD!

 

 

ところで5年前の撮影のときは、よく航空機事故なんかでマスコミも使う「フライトレーダー24」というアプリで目標の現在地をリアルタイムで追跡。

でもその後コロナ禍で写真を撮りに行かなくなったため、このアプリは解約してしまいました。

 

 

よって今回はいくつかあるフリーアプリのひとつが頼りです(これは着陸7分後の画面)。

でも細かい現在地はわからない。

 

 

さらに今回は直射日光が暑すぎたので、着陸寸前まで機体を視認できない屋根の下でカメラを構えていました。

 

 

50:50の確率で本命を狙うには、あまりに間抜け過ぎます。

 

 

正確な現在地がわからない、どの滑走路に進入してくるかもわからない、しかも屋根の下に隠れて着陸寸前まで機体が見えない状況で、本命のルフトハンザ716便のこの写真が撮れたのはほとんど奇跡でした。

びっくりしながら大喜びしながら、バカみたいに連写します。

 

 

「白煙」も何とか撮れた!

う~ん、でもジャンボ自慢の後輪16個(!)の同時接地なら、もうちょっと派手な白煙を見たかったかも…。

 

たぶんこのパイロットさんは、乗り心地重視のスムーズランディング派ですね。中には確実な接地を確認したくて、わざとガツンッと着陸するパイロットもいます(それが逆噴射のセンサーにもなっている)。そんな人の着陸だと白煙も盛大に上がるのでしょう。

 

 

いずれにせよ、芸術的に美しい(と私は思う)20世紀の傑作デザインです。

 

 

着陸時の低速で浮力を増すための主翼フラップの大きさが半端ない。

 

 

主翼の面積を巡航時の最大1.5倍に広げるというフラップは、地面に付きそう。

そして21世紀の現在、絶滅危惧種となった4発エンジンの迫力。

 

 

今の主流は、出力と燃費を同時に重視する最新技術が詰まった双発(2発)エンジンです。

 

 

フラップをたたんで、107番スポットに到着。

 

これで着陸シーンは終了です。

 

 

目の前で初めて撮れた本命の着陸シーンの余韻に浸りながら、さて2時間後、11:50の離陸シーンはどうしようかと考えます。今の風向きだと、離陸はANAのターミナル2に面したC滑走路からなので、とりあえず無料の連絡バスに乗ってそっちへ移動します。

 

ターミナル2には、ガラス張りで冷房の効いた屋内デッキがあり、真夏はとても快適です。

 

が、少し雲が出てきて日差しが和らいだ初夏の風が気持ち良いのと、ガラス越しだと屋内の様子が微妙に反射して写り込んでしまうので、屋外デッキへ出ることにしました。

 

すると、そうだ! 今日の風向きだと、飛行機の離陸をスカイツリーと絡めて撮れるぞ!

 

またまた、やる気が出てきました。

でも…

 

実際に撮ろうとすると、飛行機の離陸って機種によって滑走する距離に差があり過ぎて、こっちが欲しい構図の中に機体がうまい具合に入ってきてくれません。

 

たとえば…

 

あ~ぁ、スカイツリーと被っちゃった…

 

 

これもダメ、

 

 

これも…

 

 

これもダメ!

 

いくら連写で撮っても、スカイツリーと飛行機の位置関係がうまく把握できず、この辺がまだまだ素人なんだろうなぁと痛感しました。

 

 

そうこうするうち、さっき撮ったジャンボの折返し フランクフルト行き ルフトハンザ 717便の出発時刻 11:50を過ぎました。ゲートを定刻発だろうから、あと15分か20分で目の前のC滑走路からスカイツリーをバックに離陸するはずです。

 

ところが…

 

正午ごろになって急に風向きが変わり、今まで北向きに飛んでいた離陸便が南向きに飛ぶようになります! さらに朝の着陸便を撮っていたJAL側のA滑走路から着陸だけでなく離陸もするようになったのが、遠くから見てわかります。

 

こうなると、お目当てのジャンボ機がどっちの滑走路から飛び立つか全然わからなくなってきました。

 

とにかくその現在地を確認したくて、スマホでいちばん最初に出てきたフリーアプリで見てみると、ジャンボ機は既に11:56にゲートを出ており、今の時刻は12:27。え、もう30分以上経ってるじゃん!

これはもう、風向きが変わると同時に離陸も始めた反対側のA滑走路から既に飛び立ったあとに決まっています。

 

あ~ぁ、離陸は逃したか…

 

でも、期待以上の着陸シーンは撮れたし、風向きが変わってスカイツリーを絡めた離陸は撮れなくなっていたから、ま、いいか、と負け惜しみでなく、じゅうぶん納得してこの日の撤収に掛かろうとしました。

 

すると…

 

目の前のC滑走路の北端にジャンボ機が突如として小さなその姿を現したので、びっくり! おい、ゲートを離れて40分もいったい何をしてたの?

 

たぶんゲートを離れるのと時を同じくして、風向きが変わったことで滑走路の離陸方向に変更が起こり、待機する飛行機を反対向きに順次誘導するのに時間が掛かったのでしょう。

 

 

おかげでスカイツリーを縦位置に捉えた「置きピン」で離陸の助走を始めたジャンボ機を撮ることができました。

 

 

東京湾をバックに Take off!

 

 

いまや本当に最後の1便になった羽田空港のジャンボジェット。

 

 

子供のころからジャンボジェットが好きすぎる私、D菩薩。

 

 

 

あとどれくらい、その姿を見ることができるでしょうか?(おわり)

私はだれでしょう? どこにいるか、わかりますか?

北アルプス・立山に住むオスのライチョウです。

 

 

2024年のゴールデンウィーク後半は、2年前に室堂まで到達しながら吹雪で断念、蝶ヶ岳への転進を強いられた雪辱の北アルプス・立山へ"副隊長"と出撃。今年は雪解けが早いようで、かつ山の週間予報が連日の快晴をほぼ確約していました。

 

 

混雑が予想された後半初日 5/3(金) のアルペンルートは、扇沢駅の始発を"副隊長"が事前にネット予約してくれました。6:30発のため、前夜は扇沢の駐車場で"副隊長"自慢のアウトランダーPHEVに車中泊。

 

標高1500mで迎える朝は、5月でも寒い、寒い…

 

 

前夜はガラ空きだった駐車場も朝にはほぼ満杯。下の方の無料駐車場から順番に埋まっていくようです。

 

 

電気バス、黒部ダム、ケーブルカー、ロープウェイ、トロリーバスを経て、8時過ぎには室堂ターミナルに到着。登山客、スキーヤー、観光客が入り乱れて賑わいます。

 

 

今回の荷物は、GoProなど撮影機器に、それぞれの予備&大容量のモバイルバッテリーがかさみ、水なしで23kgの重さになりました。

 

 

みくりが池は、まだほとんど雪の下。

 

 

室堂から30分ほどで、今回初のライチョウに遭遇!

まだ白い冬毛が良い感じで残っています。

 

 

この日は、テント宿泊地の雷鳥沢までわずか1時間で5羽も目撃しました。繁殖期のためか、そのほとんどが夏にはなかなか見かけない目じりが赤い雄です。(冒頭の写真、ハイマツの茂みに潜む白い点)

立山周辺には約300羽が生息しているそうで、そのうち5羽にこの短時間に会えたのはかなり高い確率。

 

 

雷鳥沢が見えてきました。テントが整然と花盛り。

 

 

全体の広さは夏の半分くらいだけど、テントの密度は夏と変わりません。それにしても天気がすごい!

 

 

明日の立山主峰・雄山アタックに備え、早めの晩メシ食って寝ます。

 

 

翌朝も快晴。剣岳方面に向かう早起き登山者のライトがチラチラと斜面を登っていきます。

 

 

我々は雷鳥沢から一ノ越を目指し、サクサクとアイゼンの効きの良い日陰の急登を行きます。

 

 

夏は植生保護でトレイル以外は立入禁止だけど、この季節は一面の雪でみんな自由に好き勝手なルートを選びます。

 

 

相変わらず締まった雪と日陰の冷気が気持ち良い登りです。日中はTシャツ1枚で十分かも。

 

 

一ノ越に到着。槍穂高まで北アルプス全体を一望します。今までここから見た景色でいちばん空気がくっきり鮮明でした。

 

 

標高 3003mの雄山頂上まで残りの高度は300m、コースタイム1時間。全面南向きの斜面に雪はなく、アイゼンを外して夏道を行きます。

 

 

眼下に雷鳥沢テント場。今夜もあそこに泊まります。

 

 

黒部源流の山々を手前に、槍ヶ岳と穂高連峰を遠望。

 

 

「ダイヤモンド雄山」に果敢に挑む"副隊長"の雄姿。紺碧の空にひこうき雲が光っています。

個人的に今回の山のベストショットです。

 

 

2012年以来、12年ぶり6回目の雄山に登頂。

 

 

雄山神社の鳥居はまだ半分以上、雪に埋まっています。

 

 

久々に拝む剱岳の全貌。

 

 

頂上から GoProのスーパーワイドで見た雄山一等三角点(左)、薬師岳(中央)、加賀の白山(右奥)。

 

 

こんな天気の日は1年に何日あるでしょうか? 名残惜しいけど、出発です。

 

 

下りはGoPro録画を回しっ放し。

 

 

室堂から上がってくる行列が、ありんこのようです。

 

 

帰りは強烈な日差しに融けた雪に足を取られて苦戦します。途中、グェ~グェ~と蛙のような声を上げてハイマツからハイマツへ雪面を戯れ飛ぶライチョウのカップルを何度も見ました。立山は今、本格的なライチョウの繁殖期。あんなにしっかり飛行する姿を見たのは初めてです。

 

 

テントに帰還後、昼寝の合間に覗く、隣りの"副隊長"のテント。ぽかぽか平和な昼下がり…

 

 

明日は早くも下山の日。明るいうちから酒盛りを始めます。

これぞ人生の至福、至福…

 

 

最後の朝も快晴。立山の上を三日月がかすめます。

前夜からずっとどこかで夜通しライチョウの声がグェ~グェ~と聞こえていました。まだ天敵も少ない文字どおり「我が世の春」なのかもしれません。

 

 

室堂から始発のバスは8時発。途中、みくりが池山荘の石垣に佇む最後のライチョウに遭遇。

これで今回見たライチョウの数は、10羽を下りません。

 

 

じっと動かず大日連山を望むこの子は、いったい何を思うのでしょう?

 

春の立山は、恋するライチョウたちの素敵な楽園でした。(おわり)

「4月中に山に行きたい」

JD娘Yuliaのリクエストは、かなり唐突でした。

 

いったいどうした?と訊くと、前から山に登りたかったけど、最近急に暑くなってきたから本格的な夏の前にまずは一度近場の山へ行ってみたいとのこと。なるほど…。4月末なら、私が今年もGWにどこか北アルプスに行くだろうから、そのトレーニングにもちょうど良いかもとOKしました。

 

でも学校とかバイトとかあって、彼女の希望日はなんと昭和の日の29日と判明。おいおい、わざわざそんな混んでる日に? と思いながらも、ま、いいか。初心者には日の選び方から口で言うより体感してもらいましょう。笑

 

さて目的地はどこにしよ。

 

いろいろあるけど、最近行ってないし、眺望がすばらしいし、私 D菩薩の聖地だし、ということで久々の大菩薩嶺に決めました。GW前半最終日 4/29の中央道なんて、どんだけ渋滞するかわからないので、電車とバスで出撃です。

 

人気の山だけにバスは満席だったけど、全員座れるように臨時便も出るので、帰りの大渋滞の運転に比べれば甲斐大和駅からの片道40分は快適なもんでした。

 

 

バスの終点・上日川峠の雑踏を避けるように早々に福ちゃん荘まで上がってきました。

家のリビングのテレビに残っていたYuliaのYouTubeの履歴に「山ガールファッション」なんていう検索があったけど、彼女なりに選んだスタイルがこれ。最近の若者はモノトーンが本当に好きみたいです。

 

 

GW後半の北アルプスに備えて、GoProの「試運転」もします。これは動画からの切り出し。Yuliaにインスタ用の写真をいっぱい撮らされました。

 

 

自他ともに認める雨女Yuliaにしては、この薄曇りはなかなか上出来な方。

 

 

結局、富士山は頂上を辛うじて覗かせる程度で、南アルプスは朝方一瞬だけ北岳が見えました。

 

 

この日の展望台、雷岩の人出はこれくらい。Yulia曰く「な~んだ、平日のディズニーより少ないじゃん」

なるほど、ものには実にいろいろな比べ方があります。

 

 

せっかくなので、普段はあまり行かない展望ゼロのピーク・大菩薩嶺へ向かうと、山頂標の記念撮影に行列ができていました。ここでこんなん初めてや!

 

 

列の後ろの人にシャッターを切ってもらうのは、2年前の乗鞍岳以来。笑

これはYuliaが自力で上がった初の2000m峰。貴重です。

 

 

再び雷岩へ戻り、さらにその先、大菩薩峠を目指して下るのはこのコースのハイライト。

 

 

ここはずっとGoPro録画を回しながら下ります。

 

 

スクショも画質がきれいです。

 

 

Yuliaはインスタ写真の撮影に忙しく、立ち止まったり追い越したり…。

 

 

雄大な景色にご機嫌です。

 

 

途中、岩の上に寝そべって優雅に読書にふけるオジサンを発見!

人生いろいろ見てきたD菩薩 62歳

バブルを知らない令和のJD・Yulia 21歳

同じ画に同じ人生の至福を感じます。

 

 

またYuliaが立ち止まった。こんどは何?

前方に大きな犬がいます。

 

 

微笑みの休日(Yulia撮影)

 

 

峠の手前、賽の河原に到着。昔はここが本来の大菩薩峠だったとか。

 

 

ここで普段はやらないお昼の大休止です。バーナー焚いて塩ラーメン!

10年前に買った山用の卵ケースで初めて持ってきた生卵を使用。

 

 

旨!

 

 

旨!

 

 

食後も時間を気にせずコーヒーでゆっくり。

Yuliaが、コーヒーはブラック派だと初めて知りました。

 

 

意外と人のいなかった大菩薩峠。

 

 

峠の直下で鹿に遭遇しました。

 

 

午後1時すぎ、4時間半のゆったり周回を終了!

 

 

14時のバスまで小屋で休憩しました(Yulia撮影)

 

 

気まぐれのようで、けっこうハマるかもしれないYuliaの登山。また行きたいと言ったら、今度は丹沢から湘南の海でも見せてやろうと思います。(おわり)

今年は少し遅かった桜の開花。暖かさに誘われて信濃から三河へ飯田線の空撮旅に出かけました。

(ドローンは現地でOKをもらえたときのみ飛行)

 

 

残雪の峰々

今回の旅の北端は、長野県・伊那谷。中央アルプスの山並みを一望します。

 

 

ドローンを180°旋回すると、南アルプス・仙丈ヶ岳が顔をのぞかせます。

 

 

天竜川へと注ぐ支流の鉄橋に差し掛かる下り普通列車。

 

 

同じ鉄橋を46年前は河原から見上げました。

 

 

長篠城

そして旅の南端は、愛知県・長篠城。芝生広がる本丸跡の桜が満開でした。

 

 

飯田線の線路が本丸を突っ切って、鉄橋を渡ります。

 

 

これも46年前、1978年の同じ場所。

 

 

長篠城の南面は、豊川と宇連川が合流する天然の要害です。

 

 

1575年、武田軍に包囲された長篠城から岡崎の徳川家康に援軍を頼むため、城を抜け出して川に飛び込んだ強者がいました。

 

その名は、鳥居強右衛門。

 

岡崎で徳川から援軍の確約を得た強右衛門は、それを長篠城に伝えに戻る途中で武田軍に捕まってしまい、「援軍は来ない、と城に向かって叫べば命を助けてやる」という武田の取引きに応じるふりをして「もうすぐ援軍が来るから頑張れ」と叫んだため、城から見える場所で磔の刑になりました。

 

飢餓で落城寸前だった長篠城は、強右衛門の励ましで持ちこたえ、その直後に織田・徳川連合軍が到着して合戦の場は近くの設楽原に移りました。

 

鳥居強右衛門の磔刑の様子を城内から描いた絵が後世に残り、今はこの合戦のシンボルになっています。

 

 

案内板から少し離れて「磔刑の地」の石碑が建っています。

 

 

上空から見た石碑と本丸の位置関係です。

ちなみに昨年の大河ドラマでは、鳥居強右衛門の長篠城脱出から磔刑までの顛末が丸ごと1回取り上げられ、強右衛門に扮した岡崎体育の好演が印象的でした。

 

 

強右衛門から450年後の平和な長篠城を彩る桜です。

 

 

渡らずの鉄橋

飯田線は辰野から豊橋まで196kmの中間あたりで静岡県に入ります。ここは第6水窪川橋梁。

 

 

10年前の写真では、手前の鉄橋の後ろにもう1本の鉄橋が重なって見えます。

 

 

実はこれ、いちど川を渡ってからまた元の岸に戻る、通称「渡らずの鉄橋」。

当初は写真向かって右岸の山中にトンネルを掘ろうとしたけれど、中央構造線の地盤が軟弱すぎたので、やむなく鉄橋で山を回避した結果だとか。

 

 

半径250m、全長400mの特異な構造になりました。

 

 

昔から撮り鉄に人気のスポットを独自のアングルで。

 

 

里山の桜

同じ静岡県の飯田線も山間部を抜けると、ゆったりのどかな里山になります。

この鉄橋は高校時代からお気に入りのスポット。

 

 

1978年の急行伊那は、上諏訪から飯田線経由で名古屋の先、岐阜まで結んでいました。今では考えられない謎の経路です。

 

 

満開の桜が里山感をこれでもか!と主張します。

 

 

これも日本の原風景…。

 

 

秘境駅

飯田線が文明からいちばん隔絶される天竜川の中流域にいわゆる「秘境駅」が連なります。ここは小和田駅。飯田線でいちばん、全国でも4位の秘境駅です。

 

 

昭和11年築の古い駅舎は、まるで鉄道模型のような作りと色彩。脇には放置されたスーパーカブ?のオブジェです。

 

 

天竜川の岸辺にそっと佇む秘境駅にも満開の桜が1本。

秘境駅の秘境駅たる所以は、車道が通じていないこと。この駅から最寄りの車道まで山道を徒歩で1時間かかるそうです。

 

 

これは3年前に写真を撮りに一瞬だけ降りてみた小和田駅。

ちょうど秘境駅ブームで、たくさんの人が降りて行きました。秘境駅ブームで秘境駅が秘境駅でなくなるシュール。

 

 

コトコト列車がやってきました。あ、こっちにも1本、桜が満開。

 

 

そしてドローンで川面を散策すると、山肌にも野生の桜が咲き乱れています。

ここは秘境ながら、日本地図ですぐわかる場所です。それは長野、静岡、愛知と、3つの県境が交わるポイントだから。

 

 

どこまでも橋も道路もない大河の風情の天竜川。

 

 

1日の列車は 8~9本。乗車人員は3人(2019年)。

 

 

天竜川に向かって咲き誇る桜は、ドローンだけが独占できる世界です。

 

また季節を変えて遊びにきます。(おわり)

今日(4月3日)朝9時ごろ、いつも見ている民放番組に速報が入りました。沖縄周辺で地震があったとか。

 

 

日本語と交互に表示される英語の「TSUNAMI」が、なかなかインパクトある画面。

この画面を見てネイティブ・スピーカーが読み取れる情報は、「BREAKING NEWS」(速報) の文字と、時刻と長さを表すと思われる数字たち、それと小さな日本地図。ちなみに拡大された赤い島々の表示が沖縄だと外国人には九分九厘わからないでしょう。

 

こういう中途半端な英語表示って、ネイティブには無視されるか、余計な不安を煽るかのどちらかのような気がします。

 

 

ちなみに音声は日本語だけでした。

 

 

外国人に英語で何かを伝えるとき、そのコンテンツ(内容)と同じくらい、コンテキスト(文脈・脈絡・状況)の伝達も重要です。例えば、日本で地震が起こったときに近所に住む外国人に「Go to school ! 」と促しても外国人はなぜ地震のときに学校へ行かなきゃならないんだ?と怪訝に思います。このときの「Go to school !」はコンテンツです。

 

これに対して、日本で地震が起こったときには、まず近隣の学校が避難所になっているケースが多く、とりあえずそこに行けば最低限の水と食料と安全に寝る場所が提供されることを事前に外国人に説明しておく。これがコンテキストです。

 

今朝の民放の地震速報は、文脈や背景のコンテキストはおろか、具体的な情報としてのコンテンツも成立しておらず、「なんかいつもと違うぞ」という最低限のアラートを外国人に感じさせるレベルです。

 

が、この民放テレビを真剣に見る外国人の日本語のレベルは相当なものだろうし、仮にホテルに滞在する旅行者が「日本語わからないけど何かおかしい」と気づいたら、チャンネルを変えてCNNでも確認するだろうという建付けで、コスパ、省エネを最優先しているとすれば、それはそれでありかもしれない…、とひとり合点しました。

 

ちなみにNHKは、同時通訳でしっかり英語の副音声を発信していました。

おそらく有事に備えて同通のスピーカーを24時間(リモートで?)待機させているのでしょう。さすがです。

 

そういえばNHKも民放も沖縄地方の津波情報は時々刻々伝えるけれど、震源地については一向に発表がありません。普通、気象庁がなんでそんなに早くわかるの?っていうくらいのスピードで震源地とマグニチュードを発表するのに…。

 

 

で、試しにCNNを付けてみると、なんと震源地は台湾だとわかりました。M7.4ってけっこうデカい!

そうか、震源地が外国だったから、気象庁の情報収集に時間かかったんだ。

 

 

NHKから民放まで日本の全チャンネルが、延々と沖縄の津波情報を流している間にCNNには台湾現地の映像が続々入ってきます。世界中に特派員を置くCNNの強みでしょうか。

それにしても上手い英語 (笑)。台湾では25年ぶりの大きな地震だそうです。日本の中学生レベルの短い英語で端的にしっかり伝えてくれます。この先、時間を追って被害状況が明らかになっていくことでしょう。

 

ちなみに震災といえば、私には阪神と東日本の記憶が鮮明。以前ブログに書いたことがありました。

 

 

 

そして今朝の地震は大好きな友好国・台湾。

被害が最小限であることを祈ります。(おわり)