No.329 やっぱ ジャンボジェットは芸術的に美しい | D菩薩の仕事いろいろ趣味いろいろ

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久々に足を運んだ羽田空港です。

 

 

コロナ禍で大幅減便が続いた羽田空港は、コロナの5類移行から1年経って発着便数は完全回復したみたいだけど、以前は1日3便かろうじて残っていた私の大好きなジャンボジェットの復活はもうないだろうと思っていました。

 

"羽田最後のジャンボジェット"のつもりで毎週のように撮影に通ったのは早や5年前……

 

 

 

 

 

ところが何気に最新の時刻表を覗いてみると、ルフトハンザのフランクフルト便で羽田ジャンボが復活してる!

 

羽田到着 9:50、出発 11:50。これは是非とも撮りに行かねばなりません。

 

 

で、久々に羽田空港の展望デッキへ出撃。

 

ガチのマニアではない私は航空管制のラジオをもっていないので、お目当てのジャンボ機が、A, B, C, D, 4本のどの滑走路に着陸するかわかりません。なので、ジャンボ機が最後に駐機する国際線のターミナル3を正面から見えるJAL国内線のターミナル1のデッキでとりあえずカメラを構えることにします。

 

 

最初に目についた国際線の出発便は、夜行で飛んできたカンタスの折返し シドニー行き。今はエアバスだけど、これもコロナ禍前はジャンボで運航していました。

 

 

誘導路を南へ向かう出発便の背景は、最近ナイトクルーズで人気の石油コンビナート。夜景に光る画も撮ってみたいです。

 

 

この日の風向きは、デッキに立っていてもわかる北風。なので着陸機はA滑走路を南から進入します。

 

 

お、これは新顔のラッピング機! なんのPRだろ?

 

 

東京ディズニー40周年。去年からのやつですね。

 

 

こっちはスターフライヤーの「刀剣乱舞」

う~ん、オジサンにはちょっとわからない…。ま、黒地にカラフルなデザインは良いと思うけど。

 

 

これは、スターアライアンスのPR塗装をしたシンガポール航空機

 

 

同じくANA機。アライアンスへの忠誠心を示すため、各社一定数の機体を同じ塗装にするルールだとか…。

軍用機みたいな地味なデザインの良し悪しは別として、ブランド戦略としては効果的です。

 

 

私の場所から直接見えない平行するC滑走路は、この時間は離陸専用のようです。ということは、お目当てのジャンボはもしかしたら目の前のA滑走路に着陸するかも…?

 

今までまともに撮ったジャンボは全て離陸時だったので、あの巨体が目の前で着陸する姿は想像するだけですごいです。確率は50:50かもですが、俄然やる気が出てきました。

 

 

着陸時にタイヤが接地する瞬間の白煙は、飛行機写真のひとつの醍醐味。

 

 

確率は五分五分だけど、本番のジャンボ機に備え「白煙撮影」を練習します。

 

 

これはまぁまぁ。

 

 

これはちょといまいち。

 

 

これはGOOD!

 

 

ところで5年前の撮影のときは、よく航空機事故なんかでマスコミも使う「フライトレーダー24」というアプリで目標の現在地をリアルタイムで追跡。

でもその後コロナ禍で写真を撮りに行かなくなったため、このアプリは解約してしまいました。

 

 

よって今回はいくつかあるフリーアプリのひとつが頼りです(これは着陸7分後の画面)。

でも細かい現在地はわからない。

 

 

さらに今回は直射日光が暑すぎたので、着陸寸前まで機体を視認できない屋根の下でカメラを構えていました。

 

 

50:50の確率で本命を狙うには、あまりに間抜け過ぎます。

 

 

正確な現在地がわからない、どの滑走路に進入してくるかもわからない、しかも屋根の下に隠れて着陸寸前まで機体が見えない状況で、本命のルフトハンザ716便のこの写真が撮れたのはほとんど奇跡でした。

びっくりしながら大喜びしながら、バカみたいに連写します。

 

 

「白煙」も何とか撮れた!

う~ん、でもジャンボ自慢の後輪16個(!)の同時接地なら、もうちょっと派手な白煙を見たかったかも…。

 

たぶんこのパイロットさんは、乗り心地重視のスムーズランディング派ですね。中には確実な接地を確認したくて、わざとガツンッと着陸するパイロットもいます(それが逆噴射のセンサーにもなっている)。そんな人の着陸だと白煙も盛大に上がるのでしょう。

 

 

いずれにせよ、芸術的に美しい(と私は思う)20世紀の傑作デザインです。

 

 

着陸時の低速で浮力を増すための主翼フラップの大きさが半端ない。

 

 

主翼の面積を巡航時の最大1.5倍に広げるというフラップは、地面に付きそう。

そして21世紀の現在、絶滅危惧種となった4発エンジンの迫力。

 

 

今の主流は、出力と燃費を同時に重視する最新技術が詰まった双発(2発)エンジンです。

 

 

フラップをたたんで、107番スポットに到着。

 

これで着陸シーンは終了です。

 

 

目の前で初めて撮れた本命の着陸シーンの余韻に浸りながら、さて2時間後、11:50の離陸シーンはどうしようかと考えます。今の風向きだと、離陸はANAのターミナル2に面したC滑走路からなので、とりあえず無料の連絡バスに乗ってそっちへ移動します。

 

ターミナル2には、ガラス張りで冷房の効いた屋内デッキがあり、真夏はとても快適です。

 

が、少し雲が出てきて日差しが和らいだ初夏の風が気持ち良いのと、ガラス越しだと屋内の様子が微妙に反射して写り込んでしまうので、屋外デッキへ出ることにしました。

 

すると、そうだ! 今日の風向きだと、飛行機の離陸をスカイツリーと絡めて撮れるぞ!

 

またまた、やる気が出てきました。

でも…

 

実際に撮ろうとすると、飛行機の離陸って機種によって滑走する距離に差があり過ぎて、こっちが欲しい構図の中に機体がうまい具合に入ってきてくれません。

 

たとえば…

 

あ~ぁ、スカイツリーと被っちゃった…

 

 

これもダメ、

 

 

これも…

 

 

これもダメ!

 

いくら連写で撮っても、スカイツリーと飛行機の位置関係がうまく把握できず、この辺がまだまだ素人なんだろうなぁと痛感しました。

 

 

そうこうするうち、さっき撮ったジャンボの折返し フランクフルト行き ルフトハンザ 717便の出発時刻 11:50を過ぎました。ゲートを定刻発だろうから、あと15分か20分で目の前のC滑走路からスカイツリーをバックに離陸するはずです。

 

ところが…

 

正午ごろになって急に風向きが変わり、今まで北向きに飛んでいた離陸便が南向きに飛ぶようになります! さらに朝の着陸便を撮っていたJAL側のA滑走路から着陸だけでなく離陸もするようになったのが、遠くから見てわかります。

 

こうなると、お目当てのジャンボ機がどっちの滑走路から飛び立つか全然わからなくなってきました。

 

とにかくその現在地を確認したくて、スマホでいちばん最初に出てきたフリーアプリで見てみると、ジャンボ機は既に11:56にゲートを出ており、今の時刻は12:27。え、もう30分以上経ってるじゃん!

これはもう、風向きが変わると同時に離陸も始めた反対側のA滑走路から既に飛び立ったあとに決まっています。

 

あ~ぁ、離陸は逃したか…

 

でも、期待以上の着陸シーンは撮れたし、風向きが変わってスカイツリーを絡めた離陸は撮れなくなっていたから、ま、いいか、と負け惜しみでなく、じゅうぶん納得してこの日の撤収に掛かろうとしました。

 

すると…

 

目の前のC滑走路の北端にジャンボ機が突如として小さなその姿を現したので、びっくり! おい、ゲートを離れて40分もいったい何をしてたの?

 

たぶんゲートを離れるのと時を同じくして、風向きが変わったことで滑走路の離陸方向に変更が起こり、待機する飛行機を反対向きに順次誘導するのに時間が掛かったのでしょう。

 

 

おかげでスカイツリーを縦位置に捉えた「置きピン」で離陸の助走を始めたジャンボ機を撮ることができました。

 

 

東京湾をバックに Take off!

 

 

いまや本当に最後の1便になった羽田空港のジャンボジェット。

 

 

子供のころからジャンボジェットが好きすぎる私、D菩薩。

 

 

 

あとどれくらい、その姿を見ることができるでしょうか?(おわり)