今日(4月3日)朝9時ごろ、いつも見ている民放番組に速報が入りました。沖縄周辺で地震があったとか。
日本語と交互に表示される英語の「TSUNAMI」が、なかなかインパクトある画面。
この画面を見てネイティブ・スピーカーが読み取れる情報は、「BREAKING NEWS」(速報) の文字と、時刻と長さを表すと思われる数字たち、それと小さな日本地図。ちなみに拡大された赤い島々の表示が沖縄だと外国人には九分九厘わからないでしょう。
こういう中途半端な英語表示って、ネイティブには無視されるか、余計な不安を煽るかのどちらかのような気がします。
ちなみに音声は日本語だけでした。
外国人に英語で何かを伝えるとき、そのコンテンツ(内容)と同じくらい、コンテキスト(文脈・脈絡・状況)の伝達も重要です。例えば、日本で地震が起こったときに近所に住む外国人に「Go to school ! 」と促しても外国人はなぜ地震のときに学校へ行かなきゃならないんだ?と怪訝に思います。このときの「Go to school !」はコンテンツです。
これに対して、日本で地震が起こったときには、まず近隣の学校が避難所になっているケースが多く、とりあえずそこに行けば最低限の水と食料と安全に寝る場所が提供されることを事前に外国人に説明しておく。これがコンテキストです。
今朝の民放の地震速報は、文脈や背景のコンテキストはおろか、具体的な情報としてのコンテンツも成立しておらず、「なんかいつもと違うぞ」という最低限のアラートを外国人に感じさせるレベルです。
が、この民放テレビを真剣に見る外国人の日本語のレベルは相当なものだろうし、仮にホテルに滞在する旅行者が「日本語わからないけど何かおかしい」と気づいたら、チャンネルを変えてCNNでも確認するだろうという建付けで、コスパ、省エネを最優先しているとすれば、それはそれでありかもしれない…、とひとり合点しました。
ちなみにNHKは、同時通訳でしっかり英語の副音声を発信していました。
おそらく有事に備えて同通のスピーカーを24時間(リモートで?)待機させているのでしょう。さすがです。
そういえばNHKも民放も沖縄地方の津波情報は時々刻々伝えるけれど、震源地については一向に発表がありません。普通、気象庁がなんでそんなに早くわかるの?っていうくらいのスピードで震源地とマグニチュードを発表するのに…。
で、試しにCNNを付けてみると、なんと震源地は台湾だとわかりました。M7.4ってけっこうデカい!
そうか、震源地が外国だったから、気象庁の情報収集に時間かかったんだ。
NHKから民放まで日本の全チャンネルが、延々と沖縄の津波情報を流している間にCNNには台湾現地の映像が続々入ってきます。世界中に特派員を置くCNNの強みでしょうか。
それにしても上手い英語 (笑)。台湾では25年ぶりの大きな地震だそうです。日本の中学生レベルの短い英語で端的にしっかり伝えてくれます。この先、時間を追って被害状況が明らかになっていくことでしょう。
ちなみに震災といえば、私には阪神と東日本の記憶が鮮明。以前ブログに書いたことがありました。
そして今朝の地震は大好きな友好国・台湾。
被害が最小限であることを祈ります。(おわり)