・志望動機
会計検査院を志望した理由は大きく2つあります。
1つ目は業務内容です。会計を行うだけでなく、事業の立案、執行、評価の検査を通し、改善点が見つかった際は会計検査院が指摘することにより、政策や制度を改善するきっかけを与えることができるという点、そして良い事業の事例はほかの行政へつなげていくという点に魅力を感じました。また幅広い業務を通じて、そして実地検査へ赴き行政の最前線を体験することにより様々な視野を広げられる点もたいへん惹かれました。
2つ目に職員の方々の雰囲気に大変魅かれたからです。説明会に参加した際に、直感的に「良いな」と感じましたし、きさくで暖かい雰囲気を感じ、自分のこのような職場で一緒に働きたいと思うようになりました。加えて会計検査院で働いている先代のチューターの存在も大きく、そういったこともあり会計検査院を志望いたしました。
・勉強を振りかえって
振り返ってみると、自分は本当に恵まれた受験生だったと思います。本当にたくさんの方が支えていただきました。確かに辛いことや大変だと感じたこともありましたが、楽しい思い出やかけがえのない思い出ができたと感じています。
まず、CSSのスタッフの方々には言葉で表せないほど支えていただきましたし、成長させていただいたと思います。勉強面はもちろんですが、単なる講師と生徒の関係ではなく人生の先輩としてたくさんの大切なことを先生方から教えていただいたと思っています。人としての器が大きく、魅力ある講師の方々が集まっていることがCSSの良さだと思います。
また受講生の方々とも一緒にがんばれたことは幸せでした。4月に周囲に一切知り合いがいない状態でCSSに入りましたが、親睦会などをきっかけにいろんな人と仲良くなり、一緒に勉強できる仲間ができたことは非常に大きかったです。切磋琢磨し合って一日中勉強したことはいい思い出ですし、なにより心強かった。そして現役学生だけでなく社会人経験の方や、既卒の方など公務員を目指す様々な境遇の方々と出会えて、自分の価値観が広がる良い機会でもありました。またマスター生やチューターの方々からは情報面やメンタル面で貴重なアドバイスをいただけたことも大きなプラスになりました。初めての試験で不安なこともたくさんありましたが、経験者の言葉はとても説得力があるもので不安が和らぐことが多々ありました。
最後に周囲の友人や家族にも陰ながらたくさんの応援があったとも思います。時々心配して連絡などをいただいた際には、その度に自分で気合を入れ直していました。振り返ってみると周囲に支えられてばかりの受験生でした。
・CSSでの受講を決めた理由
当初は公務員試験の勉強を続けていく自信がなく、途中で諦めてしまうのではないか…という不安がありました。ですが、「CSSでは諦めさせないから」という間舎校長の言葉に心打たれ、ここにお世話になろうと決心しました。
・学習モチベーションの維持について
CSSに行くことがモチベーションでした。行けばなにか楽しいことがあるんじゃないかと思って行っていました。
・スランプ脱出法
学力が伸びないだとか、問題が以前より解けなくなるなどといったことはあまりありませんでしたが、精神的に辛い時は間舎先生、川井先生、吉川先生、事務の寺門さんに相談に乗っていただきました。大変助かりましたし、心強かったです。そして仲間の存在も大きかったです。一緒にご飯を食べたり、気分転換しに散歩したり、時には励まし合ったり…周囲の支えがあったから公務員受験を乗り越えられたと思います。本当にどれだけ助けられたかわかりません。また精神的に疲れ、川井先生にまさかの勉強禁止の刑に処せられた際には、のんびり漫画を読み、映画を見て気分転換をしました。受験勉強中に「休む」ということは勇気が必要なことかもしれませんが、長い目で考えると時には身体の、あるいは心の休息も必要なのだと思います。あとはスポーツなどをするのも効果的だと思います。CSSの友人たちとバレーボールなどをやり、いい汗をかくことでストレス発散になりました。
・教養科目の学習方法・教養択一対策
まず、教養科目の要となる数的処理と文章理解は安定して点数を取りたいと思っていました。数的処理は日々コツコツとやっていましたし、現代文は元々得意で苦ではなかったのですが自分は英語が苦手でした。直前期に高校時代使っていた速読英単語を何周かしましたが、少し準備不足だったと反省しています。
これらの知能系の科目は本人のポテンシャルや今までの積み重ねに左右される科目かもしれませんが、努力をすれば必ず合格の水準には達すると自分は信じています。あきらめず毎日コツコツと試行錯誤を積み重ねながら、そして先生方と相談しながら腰を据えてじっくりと勉強していくことが大事なのだと思います。また基本を大切に勉強していくことも大切だと感じます。
また、知識系の問題はすべて手をつけました。個人的に世界史や時事といった科目は苦手でしたがそれでも全くやらないのではなく頻出分野に絞って勉強しました。まんべんなく勉強したおかげで知識では苦しむことは特になく、科目を安易に切らなくてよかったと思います。教養の知識系は自分の引き出しが多かれば多いほど有利ですし、なにより当日に自信を持って教養試験に臨めます。
あとは、CSSでおすすめしている友人と問題を出し合うことも効果的でした。気分転換になりますし、自分が手薄な分野では特に効果的で、本番で役に立つこともありました。
・専門科目の学習方法・専門択一対策
講義が終わったら次の日はその科目をしっかり復習しました。加えて一週間後の講義の前の時間にもう一度復習をし、知識の定着をはかりました。そして講義は毎回本気で全力で受けました。3時間は大きな時間ですので、講義を受ける際にはしっかり体調を整えて受けました。眠ったりしたらもったいないです。また講義を受けている際に、先生の講義を聞きつつスーパー過去問ゼミを同時に参照したり、あるいは実際に解いたりしてその講義の中で、できる限り知識を定着させようと努力しました。
専門科目は特別区の試験までにCSSのテキストとスーパー過去問ゼミを読み込みしっかり基本を固め、応用問題もやれるだけやり込みました。都庁・特別区の筆記試験後は面接対策も筆記と並行して行いたかったので、4月いっぱいまでにやれることはやり、5月以降は勉強量を落としつつ実力を保つ程度の勉強で、と考えていたからです。実際に5月以降はあまり勉強をしませんでしたが、この貯蓄のおかげでその後のすべて試験を無事に乗り越えられました。ちなみに、この頃はじめて労働法に手をつけました。
・面接対策
自分が一番大切にしたことは、面接官の方に「一緒に働きたい」と思っていただくということです。面接練習を積み重ねていくうちに、自分のPRばかり考えてしまいついつい忘れてしまいがちでしたが、行き詰まった際にはこのことを思い出し、謙虚でかわいげのある人間になろうと改めて心がけました。
また自分は理系出身で行政職を受験したので、「なぜ理系なのに行政職を受験しているのか」ということをしっかり、説得力を持って面接で言えるように努力しました。このようなつっこまれやすい経歴はやっかいに思えましたが、「質問として来る話題がすでに一つ確定している」と考え方を変えて取り組みました。対策するやりがいもあります。
そして自己分析では先生方と日頃話すことにより、自分の人柄を理解していただき、自分らしさを表現できるように適切なアドバイスをいただけました。また友人とも面接、あるいは自己分析について話し合うことで今まで気づかなかった自分の良さや新しい考え方にふれることができると思います。ひとりで悩まず、いろんな人と会話しながら、あるいは一緒に考えながら面接対策をすることが効果的だと実感しました。
・官庁訪問対策
特に対策はしませんでしたが、長丁場なので食べ物を持って行きました。夜は本当にお腹がすきますし、そんな状態では面接中に頭が動かなくなってしまいます。また面談形式が多かったので、普段から目上の方と積極的会話をする機会を持つことで、そういった雰囲気に慣れておくことが大事だと感じました。
そして官庁によって雰囲気は全然違います。(自分はあまり官庁の業務説明会に参加しませんでしたが…)職務内容も大切ですがここはどんな雰囲気なのか、自分に合っているのか、ということを意識して説明会に参加することが大切です。また各個人で惹かれる官庁も全然違うらしいので、いろんなところをまわり、直感的に「良いな」と思えるところを探して、官庁訪問する場所を決めていただければと思います。
・内定先対策について
筆記のほうは特別区の筆記試験終了後、過去問を7~8年分ほど解くことにより出題の雰囲気をつかみました。
まず教養科目ですが知能系の問題が多いです。自分は特に数的処理に力を入れました。数的は文章が長い問題が多く、一見難しそうに見える問題が多いですが、あせらず丁寧に問題文を読んで考えれば解ける問題が意外とあります。文章が長いということはそれだけ条件が多く、条件が多いということは問題を解くヒントが多いと考えて取り組みました。
専門科目はどの科目を選択するか迷いましたが、憲法、行政法、民法ⅠⅡ、ミクロ経済、マクロ経済は必ずとろうと決めていました。主要科目が国家一般職は要だと思います。これらの科目はそこまで年度によって難易度に波がないような気がしますので取り組みやすいです(あくまでも主観です)。学系では経営学は避けたほうが無難な気がします。来年はどうかわかりませんが、近年の経営学は本当に難しいです。とりあえず、科目は多めに用意することが良いです。
論文はノータッチでしたが、ちゃんとやればよかったと反省しています。足切りは怖いです。
また人事院面接は短い時間なので、簡潔に自分をアピールできるように内容を整理して話すことが必要です。トラップを仕掛けて突っ込んでもらおうなどと考えていたら、軽くスルーされてしまい落ち込みました。
・併願について
自分が受けたのは6つでした(1つ途中で辞退)。裁判所や国税専門官などは受験しませんでしたが、周りがそれらの試験に合格していく姿を見てのちのち後悔しました。受験先には申し訳ないですが、持ち駒はたくさんあったほうが精神的に楽です。試験が毎週のように続くので体調と相談しつつ、できる限り受験することが望ましいと思います。
あとは今になって思うことなのですが、自分があまり業務説明会に参加しなかったことについて本当に後悔しています。自分の進路の可能性を広げる努力をするべきでした。一見興味がないような分野でも話をきくことで見えてくるものがたくさんあると思いますし、思わぬ発見があるかもしれません。進路の幅が広がることは受験先が限られる公務員試験においてとても重要なことです。受験生の方にはたくさんの業務説明会に参加していただきたいです。
・受験生へメッセージ
あまり偉そうなことは言えませんが…
受験勉強であり就職活動でもある公務員試験は、時々辛いことや大変だな、と感じることがあります。ですが自分の受験を振り返ると受験仲間たちと一緒に勉強したり、語り合ったこと、そしてCSSの方々や友人、そして両親に支えられた受験生活でしたので振り返ってみると辛いことばかりではなく楽しい思い出がたくさんできた受験生活だったと思います。
みんなで一緒に楽しく公務員になりましょう。