・出典:ケミカルデイズ
http://www16.plala.or.jp/chemicaldays/index.html
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・接着剤 接着剤でもあなどれない有機溶剤中毒
接着剤と一言でいっても、いろいろな種類が売られています。
使うほうからみると、まず何を接着するのがいいか、よく見て選ばなければなりません。
紙、布、木材、金属、プラスチック、ガラス、陶器など、接着するものごとに様々な接着剤が作られています。
成分からみると、でんぷんやアラビアゴムを成分とする天然系はあまり使われなくなり、合成接着剤が中心となっています。
ゴムや合成樹脂を有機溶剤や水で溶かしたもので、溶剤が揮発することで接着します。
接着剤で問題になるのは、有機溶剤、可塑剤(合成樹脂を柔らかくするもの)、含まれているホルムアルデヒドなどです。
有機溶剤は、接着剤を使ったシンナー遊びなどが若者の間に広がり社会問題となりました。
ベンゼンが使用中止になり、トルエン、キシレンなどを減らしたり、水性へ替えられたりしました。現在ではトルエンはほとんど使われていないそうです。
普通の使い方では市販の接着剤からたくさん吸い込むことはないと考えられますが、模型を作ったり、大工仕事をしたり、学校の工作時間など大量に吸い込む場合もあります。
2007年に、卓球のラケットの張替えをしていた人が接着剤の有機溶剤中毒で重体になる事故が起こりました。
このため、世界卓球連盟と日本卓球協会が、有機溶剤入り接着剤使用禁止の措置をとりました。
市販の接着剤を使うとすれば、できるだけ有機溶剤、可塑剤、ホルムアルデヒドが入っていないものを使い、換気に気をつけるようにしましょう。