COTレポートの読み方 -3052ページ目

7月17日時点のCME日経平均先物ポジション動向

 7月20日(土)東部時間午後3時30分(日本時間では、7月21日の早朝)に、7月17日時点でのCOTレポートが発表されました。

 CMEに上場されている日経平均先物取引ついて、コマーシャルズ(実需筋)やノン・コマーシャルズ(CTAやヘッジファンドなどの投機筋)のポジション状況をみてみましょう。

0723シカゴ先物・コマーシャルズ


 コマーシャルズについては、7月17日時点では3,176枚の買い越しとなりました。前週に比べて買い越し枚数は149枚減少しています(2週間振りの減少)。趨勢としては買い越し枚数は減少基調となっています。

0723シカゴ先物・ノンコマーシャルズ


 ノン・コマーシャルズについては7月17日時点では2,454枚の売り越しとなりました。前週に比べて売り越し枚数は608枚減少しています(売り越し枚数は2週間振りで減少)。

 ヘッジファンドやCTAなどの投機筋は、日本株に対する弱気スタンスを継続していますが、売り越し枚数は減少基調が続いています。


 次に、COTレポートのデータを使って、ラリー・ウィリアムズが考案したCOTインデックスと、それを応用して筆者が考案したNCOTインデックスをみてみましょう。


 7月17日時点での日経平均先物取引のCOTインデックスのチャートは下記の通りです。
  COTインデックスは62.82%となりました(やや低下)。

0723COTインデックス


 一方で、下記はNCOTインデックス(ノン・コマーシャルズ指数)のチャートです。これは、ノン・コマーシャルズの行動をみるためにCOTインデックスと同様の計算式で、筆者が計算したものです。

  7月17日時点のNCOTインデックスは36.68%で、やや上昇しました。
 

0723NCOTインデックス


 下記は、財務省が発表している対外及び対内証券売買契約等の状況(週次・指定報告機関ベース)のうち、非居住者による株式の取得・処分をまとめたチャートです。

  直近のデータは7月13日に終わる週まで発表されています。外国人による株式取得は1,434億円の買い越しとなっています。前週(7,618億円)に比べれば大きく減少しましたが、3週間連続の買い越しです。

0723対内証券売買契約等の状況


 下記は、東京証券取引所が発表している三市場の投資部門別売買状況のデータです(7月13日に終わる週まで)。三市場の投資部門別売買金額をみると、2,464億円の買い越しとなり、10週間連続の買い越しです。

0723投資主体別売買金額の推移


 下記は、寄り付きの外資系証券の売買状況です。7月20日まで8営業日連続で買い越しとなっています。

0723日経平均と寄付の外資系証券注文動向


 下記は日経平均の週ベースと日ベースの一目均衡表です。中期での上昇トレンドは変わっていません。しかし、2月26日につけたザラバ高値(18,300.39円)をなかなか上回ることができていません。7月20日のシカゴ日経平均先物の終値は17,950円であり、週明けの相場は下値模索の展開となりそうです。

0723日経平均一目均衡表(週次)

0723日経平均一目均衡表



-----------------------------------------------------------------------------------------------------
*当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。配信する内容は投資判断の参考として筆者の見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものでもありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害についても責任を負いません。当資料の一切の権利は筆者に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じます。
-----------------------------------------------------------------------------------------------------




ラリー ウィリアムズ, Larry Williams, 清水 昭男, 長尾 慎太郎, 柳谷 雅之
ラリー・ウィリアムズの短期売買法―投資で生き残るための普遍の真理

7月10日時点のCME日経平均先物ポジション動向

 7月13日(土)東部時間午後3時30分(日本時間では、7月14日の早朝)に、7月10日時点でのCOTレポートが発表されました。


  CMEに上場されている日経平均先物取引ついて、コマーシャルズ(実需筋)やノン・コマーシャルズ(CTAやヘッジファンドなどの投機筋)のポジション状況をみてみましょう。


1


 コマーシャルズについては、7月10日時点では3,325枚の買い越しとなりました。前週に比べて買い越し枚数は1,538枚増加しています(6週間振りの増加)。コマーシャルズによる買い越し枚数の減少基調に歯止めがかかったかどうか、次週の数値で確認したいところです。


2


 ノン・コマーシャルズについては7月10日時点では3,062枚の売り越しとなりました。前週に比べて売り越し枚数は2,112枚増加しています(売り越し枚数は3週間振りで増加)。


 ヘッジファンドやCTAなどの投機筋は、日本株に対する弱気スタンスを継続しています。売りポジションは14,220枚で、まだ高水準を維持しています。


 次に、COTレポートのデータを使って、ラリー・ウィリアムズが考案したCOTインデックスと、それを応用して筆者が考案したNCOTインデックスをみてみましょう。


 7月10日時点での日経平均先物取引のCOTインデックスのチャートは下記の通りです。
  COTインデックスは63.39%となりました(6週間振りに上昇)。


3


 一方で、下記はNCOTインデックス(ノン・コマーシャルズ指数)のチャートです。これは、ノン・コマーシャルズの行動をみるためにCOTインデックスと同様の計算式で、筆者が計算したものです。


  7月10日時点のNCOTインデックスは33.43%で、3週間連振りに低下しました。
 

4


 下記は、財務省が発表している対外及び対内証券売買契約等の状況(週次・指定報告機関ベース)のうち、非居住者による株式の取得・処分をまとめたチャートです。


  直近のデータは7月6日に終わる週まで発表されています。外国人による株式取得は7,618億円の買い越しとなっています。2週間連続の買い越しです。


5


 下記は、東京証券取引所が発表している三市場の投資部門別売買状況のデータです(7月6日に終わる週まで)。三市場の投資部門別売買金額をみると、4,767億円の買い越しとなり、前週(309億円)に比べて大きく増加しています。


6


 下記は、寄り付きの外資系証券の売買状況です。7月13日まで4営業日連続で買い越しとなっています。


7


 下記は日経平均の週ベースと日ベースの一目均衡表です。中期での上昇トレンドが続いています。

  2月26日につけたザラバ高値(18,300.39円)を上回るのはほぼ確実と思われます。


8

9

 

 


--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
*当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。配信する内容は投資判断の参考として筆者の見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものでもありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害についても責任を負いません。当資料の一切の権利は筆者に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じます。
--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------




ラリー ウィリアムズ, Larry Williams, 清水 昭男, 長尾 慎太郎, 柳谷 雅之
ラリー・ウィリアムズの短期売買法―投資で生き残るための普遍の真理

米ドルが主要通貨に対して全面安!

 7月10日のニューヨーク外国市場では、米ドルが主要通貨に対して急落しました。

 米スタンダード・アンド・プアーズが住宅ローン担保証券612件を格下げ方向でクレジット・ウォッチに指定したこと、さらにムーディーズ・インベスターズ・サービスも住宅ローン担保証券399件の格下げを発表し、「サブプライム住宅ローン」問題が再燃したことが響いています。


 チャートをみてわかるように、ドルインデックスは急落し、10日の終値は80.86ポイントとなりました。2004年12月31日につけた安値(80.39ポイント)に迫っています。ユーロドル相場も急伸、ユーロ導入後の最高値を更新しました。

0711ドルインデックスの推移(日足)

0711ドルインデックスの推移

 米ドルの急落は世界全体の投機資金(ホットマネー)の流れが変わる兆候かもしれません。これからの動きに要注目です。

 なお、米ドルの急落をきっかけに、円が主要通貨に対して買われています。円売りポジションが積み上がっていただけに、ポジション調整の円買いもしばらく続くと思われます。

-------------------------------------------------------------------------------------------
*当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。配信する内容は投資判断の参考として筆者の見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものでもありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害についても責任を負いません。当資料の一切の権利は筆者に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じます。
-------------------------------------------------------------------------------------------


方波見 寧
お金の国日本の歩き方―金利の国、株の国、為替の国