米ドルが主要通貨に対して全面安! | COTレポートの読み方

米ドルが主要通貨に対して全面安!

 7月10日のニューヨーク外国市場では、米ドルが主要通貨に対して急落しました。

 米スタンダード・アンド・プアーズが住宅ローン担保証券612件を格下げ方向でクレジット・ウォッチに指定したこと、さらにムーディーズ・インベスターズ・サービスも住宅ローン担保証券399件の格下げを発表し、「サブプライム住宅ローン」問題が再燃したことが響いています。


 チャートをみてわかるように、ドルインデックスは急落し、10日の終値は80.86ポイントとなりました。2004年12月31日につけた安値(80.39ポイント)に迫っています。ユーロドル相場も急伸、ユーロ導入後の最高値を更新しました。

0711ドルインデックスの推移(日足)

0711ドルインデックスの推移

 米ドルの急落は世界全体の投機資金(ホットマネー)の流れが変わる兆候かもしれません。これからの動きに要注目です。

 なお、米ドルの急落をきっかけに、円が主要通貨に対して買われています。円売りポジションが積み上がっていただけに、ポジション調整の円買いもしばらく続くと思われます。

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方波見 寧
お金の国日本の歩き方―金利の国、株の国、為替の国