7月3日時点のCME日経平均先物ポジション動向
CMEに上場されている日経平均先物取引ついて、コマーシャルズ(実需筋)やノン・コマーシャルズ(CTAやヘッジファンドなどの投機筋)のポジション状況をみてみましょう。

コマーシャルズについては、7月3日時点では1,787枚の買い越しとなりました。前週に比べて買い越し枚数は2,293枚減少しています(5週間連続で減少)。コマーシャルズによる買い越しは減少基調が続いています。

ノン・コマーシャルズについては7月3日時点では950枚の売り越しとなりました。前週に比べて売り越し枚数は1,280枚減少しています(売り越し枚数は2週間連続で減少)。
ヘッジファンドやCTAなどの投機筋は、日本株に対して弱気スタンスを継続していましたが、買いポジションが増えており、強気スタンスに変わる可能性が高まっています。
次に、COTレポートのデータを使って、ラリー・ウィリアムズが考案したCOTインデックスと、それを応用して筆者が考案したNCOTインデックスをみてみましょう。
7月3日時点での日経平均先物取引のCOTインデックスのチャートは下記の通りです。
COTインデックスは57.42%となりました(5週間連続で低下)。低下基調が続いています。

一方で、下記はNCOTインデックス(ノン・コマーシャルズ指数)のチャートです。これは、ノン・コマーシャルズの行動をみるためにCOTインデックスと同様の計算式で、筆者が計算したものです。
7月3日時点のNCOTインデックスは44.73%で、2週間連続で上昇しています。

下記は、財務省が発表している対外及び対内証券売買契約等の状況(週次・指定報告機関ベース)のうち、非居住者による株式の取得・処分をまとめたチャートです。
直近のデータは6月29日に終わる週まで発表されています。外国人による株式取得は、前週の4,404億円の売り越しから、4,149億円の買い越しに変わっています。2週間振りの買い越しで、前週の売り越しは一時的なものだったようです。

下記は、東京証券取引所が発表している三市場の投資部門別売買状況のデータです(6月22日に終わる週まで)。三市場の投資部門別売買金額をみると、6月29日は309億円の買い越しとなり、前週(2,372億円)に比べて大きく減少しています。

下記は、寄り付きの外資系証券の売買状況です。7月9日まで5営業日連続で売り越しています。

下記は日経平均の週ベースと日ベースの一目均衡表です。中期での上昇トレンドが続いています。
2月26日につけたザラバ高値(18,300.39円)を上回るのはほぼ確実のようです。


今回も、MSCI(モルガンスタンレー・キャピタルインターナショナル社)が算出した米ドル建ての米国株と日本株のチャートを掲載しましょう。
ドル高円安基調が続いているため、米ドル経ての日本株指数をみると、日経平均やTOPIXと比べて上昇していないことがわかります。また、米国株/日本株比率をみると米国株が相対的に優位にあることがわかります。
*当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。配信する内容は投資判断の参考として筆者の見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものでもありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害についても責任を負いません。当資料の一切の権利は筆者に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じます。
7月3日時点のCOTレポートの発表は7月9日(月)
米国独立記念日の影響で、今週(7月3日時点)のCOTレポートの発表は、7月6日(金)ではなく、9日(月)午後となります。日本時間では7月10日(火)の早朝です。
ご注意ください。
米国株式は落ち着きを取り戻す?
米国株式市場は6月27日に大きく反発し、底割れは回避されたようです。
筆者が注目しているS&P500指数のVIX(ボラティリティ・インデックス)をみると、29日は16.23%となり、26日につけた18.89%からはやや低下しています。
相場全体が落ち着きを取り戻すかどうか、引き続きVIXの数値に注目すべきでしょう。
ちなみに、VIXはヤフー・ファイナンスの米国版でチェックできるので、参考にしてください。
http://finance.yahoo.com/q?s=^VIX &d=t
米国の10年債利回りは6月29日には5.02%まで低下しました。このまま長期金利が低下すれば、株価に対するマイナスの影響は弱まります。
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