米ドルと円が買われ、ユーロと高金利通貨が売られる!
外国為替市場が波乱の展開となっています。主要通貨をみると、米ドルと円が買われ、ユーロや英ポンド、スイスフラン、カナダドルの他、高金利通貨が売られています。
サブプライムローン問題を契機とした世界的な信用収縮で、金融機関・機関投資家・ヘッジファンドなどは一斉にポジションを閉じる動きに出ているようです。この結果、これまで買われていた通貨が売られ、売られていた通貨が買われています。パニック的なポジションの手仕舞いが行われているため、足元のトレンドはあとしばらく続く可能性が高いと思われます。
主要通貨ペアの一目均衡表をみてみましょう。
米ドルの強弱を示すドルインデックスの推移をみると、反発基調が鮮明となってきました。
ドル円相場は、ドル安円高基調となっています。
ユーロが対米ドルで売られており、ユーロ円相場の下落率が大きくなっています。
英ポンド円相場も下落基調が明確となっています。
豪ドル円相場も同様です。
日本の個人投資家はこれまで円売りポジションを積み上げてきました。日本の個人投資家の投げが進まない限り、当面、円高圧力が弱まることがないかもしれません。
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*当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。配信する内容は投資判断の参考として筆者の見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものでもありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害についても責任を負いません。当資料の一切の権利は筆者に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じます。
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米国株式市場は不安定な状況続く!
米国株式市場は不安定な状況が続いている。ボラティリティが急上昇しており、1日の変動幅は引き続き拡大しています。
ニューヨークダウ工業株30種平均、ナスダック総合株指数ともに、短期での下落トレンドが継続しています。
筆者が注目しているS&P500指数のVIX(ボラティリティ・インデックス)をみると、8月10日は28.30%まで上昇し、投資家心理が急速に悪化していることを示しています。
VIXがさらに上昇し、2001年や2002年のピーク時の時まで上昇すれば(VIXが40%を超えた)、相場全体は大幅に下落することになるでしょう。
なお、ここでCMEのS&P500の投機筋(コマーシャルズ)のポジション動向(8月7日時点)をみておきましょう。
差引きでは37,071枚の売り越しとなっています(前週に比べて7,961枚の減少)。ヘッジファンドやCTAなどの投機筋が一部利益確定の行動に出たことがうかがえます。
下記はナスダック100先物取引の投機筋(コマーシャルズ)のポジション動向(8月7日時点)です。
差引きで15,552枚の売り越しとなっています(前週比413枚の増加)。
FRB(米連邦準備制度理事会)はサブプライムローン問題による証券市場の混乱を防ぐために、ニューヨーク連銀を通じて2日連続で大規模な資金供給を行いました。この結果、短期金利(3カ月TB利回り)が急低下し、8月10日は4.42%まで低下しています。
長期金利も低下基調となっています(価格は上昇基調)。
下記はT-Note先物取引の投機筋(コマーシャルズ)のポジション動向(8月7日時点)です。606,509枚の買い越しで、過去最高値を更新しました。ヘッジファンドなどの投機筋は、債券相場が上昇する(長期金利が低下する)とみています。
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ドルインデックスは底打ちか?
世界的に証券市場が大波乱となっていますが、米ドルの急落→投機資金が米国内から流出、といった状況とはなっていません。証券市場の混乱→リスク回避の動き→米国財務省証券に資金が流入→米ドルの反発、という構図となっているようです。
なお、IMM通貨先物の主要6通貨(ユーロ、円、英ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル)の投機筋(ノン・コマーシャルズ)の対米ドルでのポジションを合計したものが下記のグラフです。
8月10日時点では、差し引き179,022枚の米ドル売り越しとなりました。米ドルの売り越しは依然として高水準を維持しています。
米ドルの本格的な上昇はまだ先のようです。
下記はNYBOTに上場されているドルインデックス先物の投機筋(ノン・コマーシャルズ)のポジション動向です。
8月7日時点では、25,462枚の売り越しとなっています(前週比1,515枚の減少)。2週間連続でドルの売り越し枚数が減少しています。
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