ドルインデックスは底打ちか? | COTレポートの読み方

ドルインデックスは底打ちか?

 米ドルの強弱を示すドルインデックスの推移をみると、このところ底固めの状況が続いています。8月10日の終値は80.679ポイントとなり、前週(80.177)に比べて反発しました。

0813ドルインデックス一目均衡表(週次)


0813ドルインデックス一目均衡表


 世界的に証券市場が大波乱となっていますが、米ドルの急落→投機資金が米国内から流出、といった状況とはなっていません。証券市場の混乱→リスク回避の動き→米国財務省証券に資金が流入→米ドルの反発、という構図となっているようです。


 なお、IMM通貨先物の主要6通貨(ユーロ、円、英ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル)の投機筋(ノン・コマーシャルズ)の対米ドルでのポジションを合計したものが下記のグラフです。


 8月10日時点では、差し引き179,022枚の米ドル売り越しとなりました。米ドルの売り越しは依然として高水準を維持しています。


 米ドルの本格的な上昇はまだ先のようです。


0813IMM通貨先物


 下記はNYBOTに上場されているドルインデックス先物の投機筋(ノン・コマーシャルズ)のポジション動向です。


  8月7日時点では、25,462枚の売り越しとなっています(前週比1,515枚の減少)。2週間連続でドルの売り越し枚数が減少しています。


0813NYBOT通貨先物

 

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渋澤 健
渋沢栄一とヘッジファンドにリスクマネジメントを学ぶ―キーワードはオルタナティブ