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コンサルサルのぶろぐ-思考、読書、雑感などを語る

外資系IT企業で働くコンサルタント&プレイングマネージャーのブログです。日々の雑感や読書日記を紹介します。

コンサルタントとして新卒からこの職にに就いてから、10年目となろうとしています。
この期間、戦略策定からシステム構築のご支援まで、総合コンサルティング系だからこそ経験できる様々なプロジェクトに従事させて頂きました。いよいよ年齢としても中堅に入ってくるこのタイミングで、たくさんの後輩の方にも関わらせて頂く機会も増え、私の中で若い時に意識しておいた方がいいことを備忘録的に書いていきたいと思います。

その1:2つ上の視点で考える
この「2つ上の視点で考える」というのは入社してすぐに今でもお世話になっているパートナーから言われた言葉です。どんな仕事をする上でも、自分の2つ上の位の人だったらどう考えるか、どう行動するか考えなさいと。例えばメンバーで入った場合は、2つ上の位の人は社内であればプロジェクトマネージャーであり、お客様であれば部長相当の方になります。その方たちは何を期待しているのか、何が今課題なのか、メンバー(自分)にどうしてほしいと思っているのか。そういう思考の癖をつけることが大事だと言われました。

この思考法はすごく大事で、私もマネージャーになった今でも、2つ上の視点で考えると、自分の視点の狭さに気づき、良きアクションにつながっています。


その2:ニッチ戦略を取る
 新卒コンサルタントはコアスキルのポテンシャルを買われて採用されることが多いかと思います。一方で現場に入ると、中途で入ったコンサルの方々と業務経験や知識に圧倒的な差があり、なかなかプレゼンスを高められないことも多いようです。そこで私が提唱したいのがニッチ戦略です。特にIT系のプロジェクトでよいポジショニングとなるのですが、マーケットでも新規性の高い製品のソリューション取得に手を挙げて、知識取得後に関連案件に入ると、当然ながらその分野では”専門家”として扱われ、プロジェクトからも重宝されます。
 私の場合は2007年、まだ新人組織にいた時に新しいソリューションに手を挙げて研修を受講し、ある部品メーカーの業務改革・システム導入プロジェクトに参画しました。そのプロジェクトに新しいソリューションを知っている方はいなかった為、お客様から高い信頼を頂いて、結果的に自社組織の中でのプレゼンスも高めることができました。よく製品をどっぷりやるとそれでキャリアが決まってしまうのではないかと聞かれますが、コンサルの場合はそんなことはなく、一度ニッチな分野でプレゼンスを高め、高いパフォーマンスを発揮できれば別領域での挑戦もし易くなります。
ダントツ経営―コマツが目指す「日本国籍グローバル企業」/日本経済新聞出版社

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大手建機メーカーコマツのトップであられた坂根 正弘氏の著作。
コマツは坂根がトップについてから新興国戦略を加速し、特に中国市場を開拓したことでも知られる。特にその技術は素晴らしく、コムトラックスと呼ばれる「建設機械の情報を遠隔で確認するためのシステム」によって車両管理をし、正にIoTの走りとなる製品を手掛けた。

詳細はこちらを参照。
建設機械に革命をもたらした「KOMTRAX」誕生の足跡
http://doda.jp/contents/mirai/company/01_1.html

印象に残ったのはSelling⇒Marketing⇒Brandingの話。コマツは「コマツでないと困る」という価値を創出し、これから成長をさせていきたいというトップのビジョンがコマツと言う会社の成長力であると感じた。

坂根氏当時が本著作を書いた当時は成長軌道であったが、今はその成長が鈍化しているようである。

コマツは何を見誤ったのか
今期業績を下方修正、日本が誇るグローバル企業に暗雲
http://toyokeizai.net/articles/-/22862
先月(1月)からMBAなども終わって、自分の時間ができたため、MOOCの一つであるCourseaを受講し始めました。

1講座目は「Foundations of Business Strategy」。University of Virginia Darden School of Businessの授業です。もちろん私が通った大学院の授業でもStrategyの授業を受けましたが、本授業は経済学の理論を持ちながら事業戦略を教えている部分に非常におもしろみを覚えました。

下記、授業のまとめです。

戦略が考えるべき3つの要素:
1. その組織・会社の価値(Value)は何か
2. その組織・会社のチャンス(Opportunity)は何か
3. その組織・会社のできること(Capability)は何か

戦略を考える上でのツール:
SWOT
Competitive Analysis
Environmental Analysis
ポートフォリオ分析 など

戦略との整合性を必ず取ること:
1. 内部:組織、業務プロセス、ITシステムなど
2. 外部:価値提案(Value Proposition)

事業の継続性を考えること:
1. 参入障壁は高いかどうか
2. 模倣困難性は高いかどうか

どうやって能力を得るのか
1. 外部からの取得(M&A)
2. 内製
資本主義の終焉と歴史の危機 (集英社新書)/集英社

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昨年2014年にベストセラーとなった「資本主義の終焉と歴史の危機」を読みました。
様々書評・論評も出ているので、そちらを参考にされるとよいと思います。

要旨を簡潔に言えば、世界に資本を投下するフロンティアがなくなってきており、資本主義社会が終焉に近づきつつある。グローバリゼーションや金融・ITによる仮想空間の創生により、中心-周辺という資本主義の構図が成り立ってきたが、それが限界にあり、現に利子率がゼロに近づきつつあるのがその証拠であると著者は言う。一方で、著者はその終焉後の世界は見えていないが、定常社会(経済成長ゼロ)を目指すべきではないかと主張する。

『資本主義の終焉と歴史の危機』(水野和夫)を読む
http://gendainoriron.jp/vol.03/feature/f05.php

水野和夫 『資本主義の終焉と歴史の危機』 トンでも論 その4
http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-973.html?sp

『21世紀の資本』と「資本主義の終焉」について、水野和夫さんと考える
http://lite.blogos.com/article/104514/

今『21世紀の資本』が大ベストセラーとなったピケティが来日していますが、これらの本が売れるのはやはり我々”市民”が今の経済体制にどこかに疑念を持っているからなのではないかと思います。

資本主義社会とは「基本原理としては生産手段を持つ資本家が、生産手段を持たない賃金労働者を使用して利潤を追求する社会システム」と定義されることもありますが、この労働者が教育機会の増加により知恵を持ち、社会体制に対する不満を持つようになったとも考えられるのではないかと思います。

一方でこの大きな体制に踊らされるのも我々市民であり、資本主義社会のルールを熟知し、かつ何があるべき経済体制なのかを模索していくことも重要なのではないかと思いました。
ずっと受けたかったソフトウェア開発管理の集中研修/翔泳社

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システム開発に関わる新人の方におすすめの本です。私も若い頃はどっぷりシステム開発の現場にいましたが、先輩方が使っている単語などがよくわからず苦労しました。本書を読むと大まかな流れがわかるのではないかと思います。

私にとって収穫はRisk Breakdown Structure(RBS)という考え方。私もシステム系のプロジェクトをリードするときはリスクを詳細に洗い出して、チーム全体に共有するのですが、私がオリジナルで作っていたリスク管理表がこのRBSに類似していました。これからこの単語を使っていきたいなと思います。

今月から自分の戦略思考を鍛えていくために、
一ヵ月に一つの会社を選んで、その企業の新規事業戦略を練ってみることにしました。
空いている時間でやっているので粗いですが、せっかくのなので、
このブログにアウトプットしたいと思います。

ここで書くことは私のお仕事とは関係なくやっておりますので、
念のためお知り置き下さい。

2015年1月の企業はグリーの新規事業立案を考えてみたいと思います。。

まずはグリーの基礎情報から紹介したいと思います。

1. グリーの基礎情報

グリーの基礎情報は下記の通りです。

【グリー株式会社基礎情報 ※2015年1月時点】
◆ 経営理念
インターネットを通じて、世界をより良くする。

◆ 事業内容
- ゲーム事業
- コマース・ライフスタイル事業
- コミュニティ・メディア事業
- 広告事業
- 投資事業

◆設立
2004年12月7日

◆代表者
代表取締役会長兼社長 田中 良和

◆ 本社所在地
東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー

◆ 従業員数
1,867人(グループ全体・2014年9月末現在)



2. グリーの事業環境分析

次にグリーの財務分析を行いたいと思います。

2014年6月期の売上約126,000百万円。
2012年6月期ピークの約160,000百万円から減少傾向にあります。
また経常利益も同じ現象です。
競合会社の一つと言われるDeNAは一人勝ちの様相で、
ここ数年、売上・経常利益ともに順調に伸ばしています。

一方でコストサイドは、原価率・営業費用率共に高くはありません。
販管比率は若干DeNAより高い程度でコスト構造に大きな問題を抱えていると言えないかと思います。

2012年の業績に回帰をしていくことが当面の目標であると言えるでしょう。

続いて、内部・外部環境分析をします。

グリーの内部環境分析(SWOT)をすると次のようにまとめられると思います。

【Strength】
ブランド価値(グリーという会社が社会でも認知をされている)
ものづくりの能力の高さ(開発能力が高い)
キャッシュの多さ
GREEプラットフォームの存在

【Weakness】
子どもの高額課金問題やコンプガチャの規制でのイメージ失墜
ここ近年ヒットゲームがない(Mixiのモンストやガンホーのパズドラ等競合にヒット)
経営能力が乏しい(ベンチャー経営の体質が抜けていないか)
海外展開の失敗(急速な展開に舵を切ってしまったことによる弊害)

【Opportunity】
ゲーム事業からの多角化
⇒ 現にグリーは現在旅行、リフォームEC事業に乗り出している。

新しいネット時代の始まり

【Threat】
参入障壁が低く、競合他社が沢山いる

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次に外部環境分析はPESTを使って次のようにまとめました。

【Political】
ソーシャルゲームへの規制の強化
グローバル成長戦略へ政府が梶取り(教育を含む)

【Economic】
スマホの急速な普及

【Social】
スマホ・タブレット文化の定着
ネット時代はますます隆盛する

【Technology】
人工知能やディープラーニング、ロボット産業に流行の兆しあり
シリコンバレー、インド・バンガロールの発信が強くなってくる
ゲーミフィケーション
Internet of Things

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現在のグリーの戦略は、ゲーム事業に次ぐ新たな柱を作っていくことを、
グリーとしては目指していることがわかります。
また新しい柱を作っていくための資金や開発能力は十分にあると言えるでしょう。

一方でソーシャルゲーム産業は様々な社会問題や規制があり、
グリーを始めとするソーシャルゲーム会社の存在は認知されていますが、
ブランドイメージが高いとは言えません。
今後企業価値を高めていくためにも、ブランド力を向上する取り組みが必要です。

外部環境としてはネット事業を柱とするグリーには今後も追い風と言えるでしょう。
競合他社とは異なるきらりと光る事業・社会に役立つ事業を確立できれば、成長機会になるのではないかと分析しました。


最後に顧客はグリーに何を求めているのか。
グリーはもともと釣りゲームで、ソーシャルゲーム企業として礎を築いてきました。
私はこの釣りゲームはやったことがないですが、顧客の気持ちになって考えると、
きっとグリーには「わくわくするエンターテイメント」「おもしろいゲーム」を求めているのではないかと仮説を立てました。

3. グリーの競争戦略
ではグリーの打ち手は何でしょうか。
ポーター競争戦略論から考えると、

① コスト優位 ② 高付加価値化による差別化 ③ ニッチ市場への集中・独占

のいずれかを選択する必要があります。
今回はグリーがゲーム事業とは別に、もう一つの柱の構築を目指すべきと判断し、
③ ニッチ市場への集中・独占 を取ったらという仮定で論を進めたいと思います。

この③ ニッチ市場への集中・独占 を選択した場合、グリーの新しい競争戦略コンセプトを、

“250億円事業の新たな柱の確立、
IoT時代をにらんだ新たなワクワクエンターテイメントの提供”

と定義しました。
IoTはこれからのトレンドですし、ゲーム事業で培ったノウハウを新たな領域で挑戦していくことを検討したいと思います。

では新事業のドメインは何でしょうか。

(1) 誰をターゲットにしようか(Who(m))
(2) そのターゲットに何を売り込むか(What)
(3) そのためにどんな経営資源を具備するか(How)

私は海外展開の失敗を教訓にし、国内市場でかつグリーのイメージを高めるために教育をターゲットにすることを考えました。
そして売り込むものはIoTを核にするサービスであり、GREEのモノづくり能力、ゲーミフィケーションを活用したいと思います。

つまり、「GREE Education」という事業の創設です。
イギリスではIoTを学校教育に生かすプロジェクトが始まっているそうです。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/IDG/20130823/499742/

記事の内容を見るとゲーミフィケーションの延長のようなものですが、
グリーはGREE Platformという独自のアプリプラットフォームを持っており、
各学校と提供しながら、教育に役に立つアプリ群を提供することでGREE Educationの事業実現性が高まります。

また実現性という観点ではグリーはCSRの一貫で教育機会の提供をする活動を始めており、
事業化への社内的な障壁はないと言えるでしょう。

[参考]教員養成学部授業におけるアプリ教材づくり —ハッカソンにおけるプロトタイプ作成まで
http://corp.gree.net/jp/ja/csr/special/chiba-university/

GREE Educationでは、GREE Educationプラットフォーム上に各開発ベンダーが作った教育アプリが格納され、
顧客である学校は必要なアプリをダウンロードし、教育現場に役立てます。
またGREEサイドにも要件を伝え、欲しいアプリを作ってもらうことも可能です。
独自に作ったアプリは当然ながら他の学校でも使うことができます。

では収支計画はどのようなものになるか考えてみたいと思います。
2012年の業績に回帰するという目標を立てると250~300億円程度の事業にする必要があります。

今回の事業では学校を顧客にするという前提を置き、販売するものはGREE Educationプラットフォームへのアクセス権としました。
GREE Educationのアクセス権は1学校に付き年間100万円。

日本における学校数は小中学校・短大・大学併せて約4万。
この4万の学校に対して、最終的に6割程度のシェアを獲得できた場合、目標額に近い250億円程度の事業の柱となります。
開業1年目に約1割(4000校)と契約ができ、その勢いを持続されることができれば7年程度で目標額が達成できるプランになります。

事業化のリスクとしては、

- 学校教育現場が興味を持ち、100万円の価値があると思うか
- 学校現場に魅力のある教育アプリが作れるか
- グリーと言う企業が教育現場に受け入れられるか

と言ったことがあるかと思います。

一方で教育に参入することはGREEの社会・文化価値を高めるいい機会であり、
個人的にとても良い取り組みになるのではないかと思います。

昨年からグリーと言う会社は経営の岐路に立たされていますが、
やはりベンチャー気質であり様々チャレンジをしていく環境にあるようです。

最後に今回参考にした各Webのサイトを共有したいと思います。

◆ グリーとディー・エヌ・エーを分析する
http://toyokeizai.net/articles/-/37531

◆ 田中良和氏が語った、GREE停滞の原因と「世界で勝てる事業」とは?
http://logmi.jp/10428

◆ グリー(GREE)のホテル予約事業「Tonight」、アジアのホテル直前予約アプリと連携強化、役員を相互派遣へ
2015年 1月 14日
http://www.travelvoice.jp/20150114-35200

◆ グリー/リフォームECを買収/13億円で完全子会社化
http://www.bci.co.jp/netkeizai/article/364

◆ ものづくり企業としてのプライド--グリー藤本CTO
http://japan.zdnet.com/article/35058217/

◆ 「グリーは、ずっとダメな会社と言われてきた」
http://toyokeizai.net/articles/-/55084

◆ 「グリーがやるべき事業領域がわかった!」
http://toyokeizai.net/articles/-/55091

来月はANAの新規事業立案をしてみたいと思います。


昨日衆院予算委員会で興味深いレポートが紹介されていました。
OECDが2014年12月に発刊した「格差と成長」というレポートです。

簡単にまとめると下記の通りです。

- OECD の分析によるとは、所得格差は、統計的にもその後の中期的な成長に悪影響を及ぼすことを示唆している。

- 再分配そのものは経済成長を押し下げるものではない。


- 所得格差が拡大するにつれ、低学歴の両親を持つ個人の人的資本は悪化する。

- 政策決定者はより全体的に、どうすれば下位 40%の所得層がうまくやっていけるようになるかに関心を持つ必要がある。

とあります。私は「格差」というものはこの社会のシステム上どうしても発生してしまうものだと思います。格差を発生させないようにするのではなく、格差をどう埋めていくのかを考えていくことがよいと考えています。これまで格差を是正する再分配は経済成長上悪だいうのが通年でしたが、このOECDのレポートが正しければ、政府は再分配の政策を真剣に考える必要があるのだと思います。
なぜ重大な問題を見逃すのか? 間違いだらけの設計レビュー/日経BP社

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「レビュー」を研究対象とする研究者の方の書籍。主にシステム開発を対象とするレビューに関する心得が書いてある。

- 高いマインドを持ってレビューをする(目的意識を持つ)
- シナリオ・完了基準を持ってレビューする(レビュー方針を準備する)
- レビュー方法を使い分ける(ウォークスルー、インスペクション、テクニカルレビュー)
なぜローカル経済から日本は甦るのか (PHP新書)/PHP研究所

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元産業再生機構COOで今は日系コンサルティング会社である経営共創基盤のCEOである冨山和彦氏の書籍。日本経済をグローバルな世界とローカルな世界に分けて捉えていくことを提案する、私にとってパラダイムシフトを起こさせてくれた良書である。

グローバルな世界とは、冨山氏曰く、オリンピック(国際ビジネス)の中で競合する世界であり、企業も人もグローバル標準で闘う必要がある。一方でローカルな世界は地方や県大会で上位を狙っていく世界であり、必ずしもグローバルと同じ土俵で戦う必要はない。よって日本の経済政策もグローバル・ローカル双方を意識して立案していく必要がある。と言ったところが私が理解した要旨である。

私も地方出張が多く、東京の経済とローカル経済の違いにうまく言葉では表せない違和感を持っていた。本書を手に取って、その違和感が少し整理することができた。日本列島は北東から南北に約3000km、経度だけ見ると北海道と沖縄では1時間20分程度の時差があります。地理特性も文化特性も異なる日本の個々の地域に、同じグローバル経済のルールを持ち込んでも効果がないことは自明である。そのような観点からすると道州制のような地方ブロック経済を創り、個々の地域にあった経済政策を打っていくことに価値があるのかもしれない。今年は地方創生が注目をされる年でもあり、本書は日本経済の枠組みを考える良き機会となった。
昨日、今日にかけてビジネススクールに関するいくつかの興味深い記事が出ておりました。

MBAは必要か? 教育環境の変化と闘うハーバード経営大学院学長
http://jp.wsj.com/articles/SB12736489134639783367304580422454235086746

「米国のビジネススクールの黄金期は終わった。ゴールドマン・サックスやマッキンゼーでキャリアを積むには経営学修士号(MBA)が不可欠、という時代はもはや過去のものとなり、若きビジネスマンたちが10万ドル(約1100万円)という大金と2年という時間を費やしてMBAを取得することにちゅうちょする時代になった。」

冨山和彦氏、大学教員の「選民意識」にモノ申す
http://toyokeizai.net/articles/-/58760?utm_content=bufferba95f&utm_medium=social&utm_source=twitter.com&utm_campaign=buffer

「―― 一方で、実学の知識は陳腐化しやすいという問題があります。

それは職業訓練バウチャーを出して、いつでも学校に入りなおせるようにすればいい。雇用調整助成金なんかにおカネを使わないでね。実際、海外ではMBAがそういう考え方です。2年の課程はもうはやらなくて、だいたい1年になっている。それで10年働いたらまた半年通うといった傾向に変わってきています。」

ビジネススクール時代は間違いなくならないでしょう。前回の職業訓練校としてのMBA投稿でも書きましたが、ビジネススクールは環境変化に対応するように形を変えていくことになるのだと思います。

私が経営系の国内大学院を仕事と並行しながら入学した理由はまさに大金と時間と、大学院を辞めたことによる得られなかい効用(お金だけでなく、経験)を加味して、当時仕事も乗っていたので、国内大学院を選択しました。国内大学院での2年間は自分の中では非常に価値がありましたが、一方で知識や能力のアップデートは際限ないものだと気づき、上の記事にある「10年働いたらまた半年通うといった傾向に変わってきています」というのはその通りかもしれないと思いました。

働きながら学ぶという習慣作りをいかにできるかが大事だと2つの記事を見て感じました。
そういう意味でビジネススクールは常にビジネスパーソンや社会の変化のニーズを汲み取り、みずからが変化し、サービスを提供していかなければならないのかもしれません。