パートから社長になった坂本玖実子の「雨のち晴れ」ブログ -5ページ目

パートから社長になった坂本玖実子の「雨のち晴れ」ブログ

株式会社クラスモア 代表取締役 坂本玖実子 公式ブログ

「ちょっと坂本さん、直ぐに受付に来てください」

大手家具店の本社ショールームに勤めて二年が過ぎた頃。

週2日のパートタイムで始めた販売の仕事に
ようやく慣れた時期でした。

店長が、少し慌てた様子で私を呼びました。

夫婦で来店したお客さまが、大きな建築図面を
抱えていたため、店長は私を呼んだのです。

 

お客さまは家を新築中で、
その新しい家に揃える家具を見にいらしたのでした。

あまりにも大きな図面なので、
大邸宅を建設中なのだと想像されました。




本来ならそのようなお客さまは、
トップセールスの正社員が担当するのですが、

建築士の資格を持ち、トータルでインテリアを
ご提案して成果をあげていた私に
まずは担当させようと思ったのでしょう。

 

受付でお会いしたお客さまは、50代のご主人と
30代半ばに見える女優のように美しい奥様。

キラキラと輝いた、見るからにセレブなご夫婦でした。


図面を拝見すると敷地もとても広く、建物も大きい。
それはそれは素晴らしい大邸宅です。

私はそんな大邸宅のインテリアを
担当したことはありません。

私で大丈夫なのだろうか・・・

ちょっぴり不安も湧きました。

 

私の勤めてた家具店は、マンツーマンで接客をおこないます。

一組のお客さまに一人の販売員がついて、
広いフロアをご案内し、商品を説明していくシステム。


ドキドキしながらご夫妻をご案内し始めて 

少し経ったときに、ご主人さまが突然こうおっしゃいました。

 

「申し訳ないが、僕たちはここで家具を買うつもりはないよ。

家具を含めたすべてのインテリアは、
アメリカの有名なインテリアデザイナーにお願いしているんだ。
今日はたまたま近くを通ったので参考までに
寄らせてもらっただけなんだ」

 

後に私の運命を変えるほどお買い上げいただく
この商談は

最初は「断り」から始まったのでした。

・・・つづきます。明日も読んでくださいね

※文中の画像はあくまでもイメージです

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家具は、一生のうちでも、何度も買うモノではないので、
慎重におすすめしなくてはいけない。

長く使うもので、毎日の生活にかかわるものなので、

「とにかく買ってもらえればいい」

などという気持ちにはどうしてもなれませんでした。

自分自身が家具好きなので、
居心地の良いインテリアに囲まれて暮らしてほしいという
気持ちが強いのです。

もちろん、これは私だけのものではなく、
営業の仕事をしている多くの方が自分の扱う商品に対して
もっている気持ちでしょう。


ある日、お客さまを案内して事務所に戻ってきた
男性社員がこう言いました。

「まいったよ、
ソファ1つに3時間もかけられちゃったよ」

営業の効率からいえば、
短時間でたくさん売る方がいいのは確かです。

しかし、お客さまには即断即決の方もいるし、
買い物にじっくり時間をかける方もいます。
販売員の都合を優先させるような考え方は
避けなければなりません。

ソファ1つであっても、丁寧に提案して、
真心をこめて接客をすることが
次回の来店、次の売上につながっていくのですから。




その頃の自分の接客姿勢は

「お客さまは神様です」というものでした。

お客さまにいろいろな方がいて、苦手なタイプもいるし
ときには理不尽な方もいる。
でも、それもすべて必要だから天が与えてくれた経験。
良いことばかりでは、学びも少ないし成長もないから。

「お客さまは神様。どんなお客さまにも感謝して、
誠心誠意ご対応させていただこう」

と思っていたので、その言葉を聞いたとき、

「人によってお客さまに対する気持ちはこんなに違うんだ」

と驚きました。

特にその男性社員は明るくフレンドリーで日ごろから
好意的に見ていた人だったので、なおさらショックでした。

 
営業パーソンにしてみれば、
お客さまは毎日接する数多くのうちの一組だけれど、
お客さまにとってみれば、一生に何回もないお買い物。
だから、けっして手を抜いてはいけないと自分に
言い聞かせていきました。

こうした経験の積み重ねから、
自分の営業スタイルが固められていったように思います。

そんな私に運命の出会いが近づいていました。

・・・明日も読んでくださいね


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イトーヨーカドーの創業者、伊藤雅俊さんの言葉に
次のようなものがあります。

「売上げはお客さまからの支持率だ。

計算ができない人もだめだが、計算ばかりやっている者もだめだ。

誠実が一番である」


お客さまに誠実に接することで支持率を上げて、
それが結果として売上に反映する―これが理想です。


そこからすれば、自分に課したノルマも、
支持率の向上によって達成しなければなりません。


 

その当時私は、パート社員の待遇。

歩合給は一切なく、100万円売ろうが、1,000万円売ろうと
一律の時給です。
パート社員は皆、有資格者でしたが、基本的な役割は、
繁忙日における販売の応援や
インテリアの専門知識を活かしてお客さまの相談に乗ること。


そんななかで、ある日こんなことがありました。

私が平日に出社して事務処理をしていたときでした。

若い男性社員が、


「まったくもう嫌になるよ。パート社員の仕事ばっかりきて、
自分の仕事がはかどりゃしない」


と、周りの人に吐き捨てるように言ったのです。


私たちパート社員は、フルタイムではないので、
休みのときに担当しているお客さまから問い合わせがあれば、
正社員が代わって対応しなくてはなりません。


私はその言葉を効いてショックを受けました。

正社員はパート社員から専門的なことを教えてもらったり
助けてもらうことだってあるのに、
どうしてそんな言い方をするんだろう。


「パートの私たちって会社のなかでお荷物的な存在なの?」


口惜しさを感じた私は、社内で一目置かれるようになろうと
強く決心しました。


「パートのアドバイザーたちがいて良かった」
と言われる存在にするぞと思ったのです。


そのためには数字を出さなくてはいけない。
きっちりと成績を上げて、
社内で尊重される立場になろうと決めたのです。
もちろん、誠実に。

そんな強い「思い」というものは、
思いがけない奇跡のような結果を生んでくれる
もののようです。

…今日も読んでくださってありがとうございます


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働き始めた家具店には、当時私と同じパート社員が
30~40人ほどいました。

全員がインテリア関連の資格をもつ女性で、
多くはご主人がいて、扶養控除内で
土日だけ働くという方でした。

それで、正社員に比べると販売意欲が
強くないように感じました。

家計はご主人の収入でまかないながら、
インテリアを扱う仕事が好きだからやっている
という方が圧倒的に多かったのです。


そのため、数字を上げようという意識が強くありません。

また、担当するお客さまも
これから家を建てようという下見の方や、
予算のない単品買いの方を担当させられることが
多かったため、売上げ数字が低く、
ひと月に100万円いけばいいほう。
少ない人は20~30万円でした。


自分はけっこう売上げを出していたので、
パート社員のなかでは一番だろうと思っていました。

あるとき、初めて売上成績表を見ました。

すると、私より多く売っているパート社員の方がいたのです。
正確な数字は覚えていませんが、
私が月400万円だとしたら、その方は500万円で少し多い。
毎月そうでした。

控えめで派手さがなく、そんな売り上げを出すような
雰囲気の方ではなかったので余計に驚きました。

 

「私ももっと出せるかもしれない。
彼女を目標にして頑張ってみよう」

とそのとき初めて数字を目標にしてみました。

すると、急に売上げが伸びました。

数字を意識すると、数字はついてくることを実感しました。
目標をもつと、自然とそちらの方向に流れていくのだと。


私たちパート社員は会社から売り上げのノルマを
課せられることはありませんでしたが、

「今月は〇〇〇万円売る!」
という目標を自分のなかで毎月決めることにしました。

すると、毎月コンスタントに出せるようになっていきました。

それまでの私の売上には大きな波がありました。
売れるときはドカンと売れるけど、
売れない月は売れない・・・
そんな調子だったのです。


それからは、毎月少し無理かなと思う数字を
目標に決めました。
前月より少しだけ多い数字を。

すると、やはり数字はついてきてくれるのです。



犬や猫だって気にかけて愛してあげれば、
愛情を返してくれるけど、
嫌ったり無視したら、ついてきてくれないし、
ときには歯向かってくる。

お金や売上数字も同じなんだ。生きているんだ。

そう考えるようになりました。

…数字の話は明日に続きます。また読んでくださいね。


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建築士の資格を取ったことで、一本背骨が通りました。

それまでは周りがとても心配していました。

 

「インテリアの仕事なんて、お金にならないでしょう」

「そんな仕事で食べていけるの? 
もっと堅実な仕事をしなさい」

「簿記1級なんだし、
経理とか地道な仕事をしたほうがいいわよ」

 

なんて言われていました。

でも、私には好きなことを頑張っていれば絶対に
導かれるという、
根拠のない自信があったのです。

 

二級建築士の資格が取れたことで、
周りは何も言わなくなりました。

そして、自分自身も

「これは、私がインテリアの世界で生きていっていい
ということだ」

と思えました。

「きっと神様も『この道でいいよ』ということを
示してくれたんだ」

という気がしたのです。

「これでいける」という自信をもつことができ、
それで迷わなくなりました。

周りが何を言おうと、この道を行こう。


この資格が営業に活きました。


私の働いていた家具店は、担当するお客さまに
受付で名刺を渡してご挨拶しますが、

名刺に二級建築士と入ったことで、
お客さまの反応は大きく変わりました。

 

「あ、建築士さんなんですか?
今日はいい人に担当してもらえてよかった」

とか

「実は、家の図面を持ってきたんです。
見ていただけますか?」

など、名刺を渡した途端にこちらを信用され、

一気にお客さまとの心の距離が縮まるのです。

 

建築士の資格を取るほど勉強すると、
図面を見るだけでどんな構造の家なのかが
わかるようになります。

「この配線の位置をこう直すと、
使いやすいお部屋になりますよ」

「できれば、このドアを内開きではなくて、
外開きか引き戸に変えてもらえれば、
この部屋にお客さまの憧れているソファが入りますよ」

というようなことを図面を見ながらアドバイス
できるようになるので、お客さまがとても喜びます。


同じアドバイスでも、資格がなければ

「本当かな」
と思われる場合もあるのですが、建築士なので、

「この人の言うことは間違いない」
と信頼されるようになりました。


それと同時に、担当する客層が変わり、
会社から一目置かれ、
社員からも頼られるようになりました。

 

もし自分に自信が持てない営業マンは、
仕事に関する資格を取ることをおすすめします。

必ず強い武器になると思います。

・・・つづきます。明日も読んでくださいね


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営業は資格がなければできない仕事ではありませんが、
もしその分野に関する資格があれば、
それは強い営業の武器になります。

家具を売るという私の仕事でいえば、
IC(インテリアコーディネーター)や建築士の資格が
それに当たります。

私は化粧品のセールスレディの仕事をするなかで、
インテリアの仕事がしたいと思い立ちましたが、
専門的に学んだことがなかったので、
ICの資格を取ろうと専門学校に通いました。


しかし、二次試験で不合格となり、
大手家具店に入社したときは、
インテリアに関する資格を何も持っていませんでした。

ICの二次試験に再挑戦することもできましたが、
少し視点を変えて、二級建築士の資格に
挑戦することにしました。


建物の構造に詳しくなったら、
もっとお客さまの役に立つことができますし、
初対面のお客さまに短時間で信頼されるには、
この資格がもっとも効果的だと思ったのです。


 

ただ、試験勉強にかけるお金はありませんでした。

ICの専門学校のローンもまだまだ残っています。

私は独学で挑戦することに決めました。


学科試験まで4ヶ月しかありません。

まずは設計図面用の大きなデスクを買い、
逃げられない状況に自分を追い込みました。



毎日、仕事から帰ってきて子どもの面倒を見た後に
夜10時位から机にしがみつくように勉強。

そして、雀の鳴き声で夜が明けたことに気づき

「あ~、また朝になっちゃった。少しは寝なくちゃ」

と2~3時間横になってから仕事に行く・・・
本当によく頑張りました。

 

幸い学科試験に合格し、
2ヵ月後の設計製図の試験も無事合格。

晴れて、合格率20%と言われる
二級建築士の有資格者になれたのでした。



シングルマザーで二人の娘を育てながら、
パートとアルバイトを掛け持ちで働く40女が
さらに建築士に独学で挑戦する・・・
今考えれば、よくやったなと思いますが、
その時は無我夢中でした。

とにかく、自分の未来を切り開きたい一心でした。


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予定外の買い物をすることになったお客さまは、
けっして売りつけられたという感じではなく、
逆に良い買い物ができたと満足されました。

これまで何百人ものお客さまを担当しましたが、
例外なくたくさんお金を使ったお客さまのほうが
喜んで帰って行かれました。

そしてその後も
何度も買いに来てくださいました。

しかし、何も買わなかったお客さまは

疲れ切った顔で帰られて、
再来店されることもありませんでした。

 


インテリアをトータルで考え、
役に立つと思うことをお教えすることで、
プラスアルファのお買い上げが増えましたが、

それと同時にトータル提案を求められることも
増えていきました。


「実は今度、家を建てるのですが、
家一軒分コーディネートしてくれませんか?」

「娘が結婚するのですが、インテリアを一式
相談に乗ってあげてくれませんか?」

「友達がマンションを買ったのですが、
紹介してもいいですか?」

ご紹介やトータル提案を希望する方が増えていき、
それにともなってさらに売り上げも
伸びていきました。


売りつけはいっさいせず、
ただお客さまの役立つ情報を提供することで
お客さまが喜び、そして会社にも貢献できる・・・

自分自身も無理をすることなく、
喜びに満ちた状態で大好きな仕事ができる。

パート採用で収入は不安定でしたが、
仕事にやりがいを感じて、
思い切って転職して本当によかったと
満たされた思いで仕事をしていました。

専業主婦時代に感じていたむなしさは、
完全に消えていました。

 

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お客さまを単品売りで帰したら、
それはかえって申し訳ない。

大手家具店で働きだした私は、いつの頃からか
こんな考え方を持つようになりました。

本当にお客さまのためを思ったら、プラスアルファの
ご提案をせずにいられない・・・

ややもすると積極的にご提案することを躊躇してしまう
気の弱いところがまだまだありましたので、
最初のうちは自分にそう言い聞かせながら
接客をしていたように思います。


例えば、デスクを買いに来たお客さまに、
デスクだけを販売するのではなく、
デスクチェアやスタンド、敷物、絵の飾り方など
役にたつ情報は必ずご紹介しました。


第20話でも少し触れましたが、
ソファでさらに具体的にお話します。

ソファを買っていただいたお客さまには、
必ずカーテンや敷物もご提案しました。

ソファを買いにきたわけですから、
「カーテンも見てください」と言うと
断わってくるお客さまも当然いました。

しかし、そんなときにもにっこり笑顔で

「お決めいただいたソファは
20~30年はお使いいただけます。

一方カーテンの寿命はせいぜい10年です。
いずれ買い替えます。その時に

このソファにピッタリ合うカーテンをかけられると
お部屋は見違えるようにあか抜けるんですよ。
お部屋が野暮ったくなるのも、あか抜けるのも、
カーテン次第です。

だから、いずれ買い替えるときのために、
カーテンの選び方をお教えしますので、
ぜひ覚えて帰ってください」

こうお伝えすると、
ほとんどのお客さまはカーテン売り場に
来てくださいました。

そして、たくさんあるカーテンの中から、
購入したソファにぴったりのカーテンを3枚ほど
お選びし、ソファの前に持って行って広げて見せます。

「こちらのカーテンは、柄の中にソファと同じ色が
使われています。このように同じ色がリピートされると
統一感が生まれるのですよ」


「次のカーテンは、ブルーベースでソファの色と
相性が良く、ソファを引き立ててくれます。
そして、さらに素敵にするには、
カーテンと同じ色系のクッションをソファに
置いていただくと、空間に一体感が生まれて
洗練されるんですよ」


お客さまは

「わぁ~、どれも素敵ね~。
カーテンひとつでこんなに違ってくるのね。
ウチのカーテンもう色も焼けてきたし、
この際だから買い換えようかしら」

そう言ってカーテンを追加で購入して下さる方が
3組に1組以上はいらっしゃいました。

カーテンをお見せしなければ、
まず買っていただけなかったでしょう。
そして、数年後にカーテンを買い変えるときは、
ソファとの相性など考えずに選んでしまい、
あか抜けない部屋になってしまう可能性も
おおいにありました。


このように、カーテンの他にも、
絨毯の選び方、
絵やインテリア小物の選び方、
照明の選び方、

暮らしやすい家具の組み合わせや
家具のレイアウトなど、

お客さまの役に立つと思うことは出し惜しみせずに
できる限りお伝えしました。


買う買わないということより、いずれ買うときのために
知っておいて欲しいという気持ちで話しますと
お客さまも警戒せず喜んで説明を聞いてくださいます。

しっかりと説明を聞くと、欲しくなるのが人というもの。

お客さまが聞くも聞かないも、売る側のこころの持ち方
次第だということを改めて実感する日々でした。

…つづきます。明日も読んでくださいね

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自分が担当したからには「あなたに接客してもらってよかった」
思ってもらえるものを1つでも提案したいという気持ちが
私にはありました。


たとえば、ソファを買いに来た方には、そのソファに合わせて
どんな絨毯にしたら、もっと部屋が素敵になるのかを提案します。

ご来店いただいたお客さまに、
少しでもよい思いをして帰っていただこうという提案を心がけました。

「このソファに合わせて絨毯を買うときは、こんな選び方をすると素敵ですよ」。

そんな情報提供をできるだけたくさんしようと思っていました。

「あなたでよかった」
という一言が聞きたいという気持ちを強く持っていました。



インテリアの仕事に就く前には、
いろんなお店でさまざまな家具を見て歩くのが楽しみでしたが、
そんなとき、店員は個別の家具に関する説明はしてくれるのですが、

インテリアをトータルで美しくするという視点からの提案は
あまりなかったように思います。

私が心がけたのは、そこでした。

もちろん、提案によってプラスアルファのものを買っていただく
という狙いもありました。

お客さまに喜んでいただくのが7~8割で、
売上げをあげて会社に貢献したいというのが2~3割でしょうか。

ソファを買ったお客さまのケースで、悪い提案、良い提案の具体例をあげてみます。


販売員「カーテンもいかがですか?」

お客さま「いや、けっこうです。カーテンは間に合っていますから」


もちろん、これは悪い例。よい例は、

販売員「このソファにどんなカーテンが合うかお教えしますから、
いつかカーテンを買うときの参考にしてください」

お客さま「あ、ぜひ教えてください」

 


こんな会話からお客さまをカーテン売り場にお連れし、

「こういう色が合うんですよ。なぜかというと・・・」とお話しました。



明日につづきます。また読んでくださいね

 

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自分の体験話から少しずれて恐縮ですが、
消費者の「商品の購入を決める場所」について
こんなデータがあります。

・店に行くまでに決めていた人…20%

・店内で決めた人…80%

 


お店に行ってから買うモノが決まる人がほとんどなんですね。


例えば、スーパーではセルフサービスが基本で、
お客さまは自ら品物を選んで買います。


売れるスーパーでは商品の並べ方やポップ、動線など、
VMD(視覚的な販売戦略)を駆使して、
お客さまが自然と商品を手に取りたくなるような
売り場づくりをしています。

気がついたら店内を一周していたというのもVMD計画が
しっかりしているからなんですね。

 


家具の場合ももちろんVMDは重要ですが、日用品と違って、
見た目では分からないことが多いです。
商品の良さや特徴を聞いて初めて

「あ~、これ欲しいな」と思えるもの。
だから、しっかりとした商品説明が大事です。



事実、販売員が接客した場合と、
お客さまがご自分だけで自由に見て回った場合とでは
購買率が大きく違ってきます。

 


私が働くことになった家具店は、会員制でお客さまを
最初から最後まで一人の担当者がついて案内するシステム。

押しつけられるのを恐れて、案内されるのを嫌がる
お客さまも少なからずいました。

しかし、家具は簡単に買い替えられるものでもなく、
説明を聞いたほうが、良い買い物ができるので、
私はこの独自のシステムをとても誇りに思っていました。





自分が担当したお客さまには「得をして帰ってほしい」と
いつも思っていました。

接客の最後に、
「この店に来て良かった。あなたが担当してくれて良かった」
と思っていただけることを目標に接客をしていました。

だから、お客さまの役にたつと思うことは何でも、
出し惜しみせずにアドバイスしましたが、

結果的にそれが潜在ニーズを掘り起こし、
高額販売に繋がっていくことに最初は気づきませんでした。

 

・・・明日は、具体的に実例をお話します。
また読んでくださいね

 

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