27話 公園の都市伝説~自販機、少女と怪奇現象!?~
いつものように公園のベンチで、ハナちゃんとヨシダさんはおやつを広げていた。しかし、今日はいつもの穏やかな雰囲気とは異なり、ハナちゃんは目をキラキラと輝かせ、ヨシダさんの袖を引っ張っていた。
「ねえ、ヨシダさん!聞いた?この公園の都市伝説!」ハナちゃんは、いつもの元気な声に、少しだけ興奮を混ぜて言った。
「ああ、ワシも耳にしたことがあるぞ。夜になると遊具が勝手に動いたり、池からすすり泣く声が聞こえたりするんじゃろ?」ヨシダさんは、お団子を頬張りながら、少し面倒くさそうに答えた。
「そうそう!それに、特定の場所で写真を撮ると、必ず変なものが写り込むって噂もあるんだって!」ハナちゃんは、スマホの画面をヨシダさんに見せた。そこには、確かに人の形のような、ぼんやりとした影が写っていた。
「ほほう、こりゃあ、確かに気味悪いのう。」ヨシダさんも、さすがに興味を持ったようだ。
タカシは、二人の会話を静かに聞いていた。(都市伝説…?怪奇現象…?って、マジかよ。この平和な公園で、そんなことが起こるなんて…)
その夜、公園では実際に奇妙な出来事が起こり始めた。誰もいないはずの公園で、ブランコがひとりでに揺れ、ギシギシと不気味な音を立てた。池の近くからは、子供のすすり泣く声が聞こえ、それが風に乗って公園全体に響き渡った。そして、ハナちゃんが撮った写真に写った影は、まるで生き物のように蠢き、その形を変えていた。
「ひええ…!マジで何かいるよ…!」ハナちゃんは、ヨシダさんの後ろに隠れ、震えながら言った。
「落ち着け、ハナちゃん。ここはワシに任せろい。」ヨシダさんは、いつものように杖を構え、まるで魔法使いのように怪奇現象に立ち向かう構えを見せた。
タカシは、自販機の高性能センサーとカメラ機能をフル活用し、怪奇現象の調査を開始した。(一体、何が起こってるんだ…?って、俺、自販機だから何もできないんだけど、せめて情報だけでも…!)
タカシの徹底的な調査により、怪奇現象の原因が徐々に明らかになった。遊具の揺れは、老朽化した支柱が風で揺れていたため、すすり泣く声は、池に住む大型のカエルが求愛のために出す鳴き声が反響したもの、写真に写った影は、街灯の光が特定の角度で反射し、レンズの歪みによって生じた錯覚だった。
(…なんだ、全部科学的に説明できることじゃないか。)タカシは、少し拍子抜けした。
しかし、タカシは、それだけでは説明できない、非常に奇妙な「ノイズ」を検出した。それは、人間の声に似ているが、どこか歪んでいて、耳障りな音だった。ノイズは、公園の地下から発せられていることが判明した。
その時、地下から眩い光とともに、関西弁でまくし立てる少女チヨが現れた。
「やあ、お兄ちゃん!って、自販機やないか!って、なんでやねん!あたしはな、この公園のアイドル霊、チヨ様や!って、誰も知らんか…」
チヨは、過去に公園で事故死した、漫才が大好きな少女の霊だった。成仏できずに公園に留まり、寂しさを紛らわせるために、誰かと話したかったらしい。
「あんた、この公園の自販機なんやろ?って、地味やな!もっとこう、キラキラせえへんのかい!」チヨは、タカシに話しかけた。
タカシは、ランプを高速で点滅させた。(って、お前に言われたくないわ!って、お前こそ霊なのに派手すぎるわ!)
「なんやとー!あたしはな、この公園のアイドル霊や!って、誰も知らんか…」チヨは、しょんぼりした。
タカシは、ランプをゆっくりと点滅させた。(って、アイドル霊って何だよ!って、誰も知らなくて当然だろ!)
チヨは、タカシのランプの点滅を理解し、まるで漫才のように会話を続けた。チヨのボケに対し、タカシがランプの点滅でツッコミを入れる。その様子は、霊と自販機による、異様な光景だった。
チヨは、公園に訪れる人々に笑顔になってほしいと願っていた。彼女は、生前、漫才師になることを夢見ていたが、その夢を叶えることはできなかった。
「あたしはな、みんなに笑ってほしいんや。この公園で、みんなが笑顔になれるような漫才をしたいんや!」チヨは、切実に訴えた。
しかし、チヨは幽霊であるため、誰にもその姿は見えず、声もかすかにしか聞こえない。彼女の願いを叶えることは、非常に困難だった。
タカシは、チヨの願いを叶えるために、自販機の機能を使って、公園を訪れる人々を楽しませるための音楽や映像を流し始めた。しかし、それだけでは、チヨの存在を伝えることはできなかった。
その時、チヨはタカシに提案した。
「なあ、お兄ちゃん。あたし、あんたの横におってもええか?あんたの通訳になったるわ!」
タカシは頼もしい仲間を手に入れることが出来ました。今後の展開にこうご期待!
(俺、ただの自販機なのに、いつの間にか霊の通訳って!?マジでこれからどーなるんだー!)
28話 只今編集中(しばらくお待ちください)
もよろしくお願いします
9話 ボールはどこへ消えた!?自販機探偵、華麗なる(迷)推理!
11話 謎の箱、現る!…一体何が入ってるんだ!? 爆弾…じゃ
26話 公園と夢見るアイドル~自販機、少女の夢を応援する!?
