31話 公園の新しい住人~未知なる植物踊る〇〇草、マジかー!?
いつものように公園でダベっていたハナちゃんとヨシダさん。タカシはいつもの場所にどっしり構え、俺は公園を見守っている。(平和な日常が戻ってきたな…データも安定している。よし、この調子だ。)
しかし、今日の公園は何か変だ。空気が、いつもより…ファンキー?公園の真ん中に、突如として現れたのは、見たこともない奇妙な植物だった。蛍光色の葉っぱをブンブン振り回し、まるで盆踊りを踊っているかのような奇妙な形の茎を持つ。茎からは「ぺんぺけぺん!」とか「ワッショイワッショイ!」とか聞こえてくる気がする。
「なんじゃこりゃあ!目がチカチカするわ!」ハナちゃんは、思わず飛び上がった。「まるで、宇宙人が忘れ物していったみたい!宇宙の盆栽かな?」
ヨシダさんは、その植物を見て、目を丸くした。「こりゃあ、まさしく…!昔、じいちゃんが酔っぱらって話してた『踊るぺんぺけ草』じゃあないか!まさか実在したとは!」
「踊るぺんぺけ草?酔っぱらいのじいちゃんの話かい!そんなあやふやな情報、あてにならへんで!てか、ネーミングセンスどうなってんねん!」チヨは、ヨシダさんにすかさずツッコミを入れる。霊体のくせに、驚きとツッコミは人一倍だ。
タカシは、自販機のモニターに植物のデータを映し出した。システムをフル活用して分析する。学名…不明。科名…不明。成分…未知の物質多数。生命反応…あり。エネルギー放出…強力。そして…動き…解析…「盆踊り」パターンに酷似…マジかよ!
(この植物、見たことないデータばっかりだぞ…一体何なんだ?生命体なのか?それとも高性能ロボットか何かか?ってか、葉っぱの動き、マジで踊ってるみたいなんだが…「ぺんぺけぺん」とか聞こえるのは空耳か?)俺は困惑する。データが全く役に立たない。
ハナちゃんは、毎日、踊るぺんぺけ草に話しかけたり、童謡を歌ってあげたりと、まるで親友のように接していた。「ぺんぺけちゃん」と名付けて、可愛がっている。
「ぺんぺけちゃん、今日もノリノリだね!一緒に踊ろうよ!ぴょんぴょん!」ハナちゃんは、踊るぺんぺけ草の葉っぱに合わせて、手足をバタバタさせた。まるで、植物がハナちゃんの声に反応して、葉っぱを振っているように見える。
実は、ハナちゃんには、3歳ぐらいから植物と心を通わせる不思議な力があった。植物の言葉が聞こえたり、植物の気持ちが分かったりするらしい。しかし、そのことを誰にも話したことがなかった。あまりにも普通のことすぎて、話す必要を感じなかったのかもしれない。
「ハナちゃん、最近、あの変な植物とばかり話してるけど、あれ、本当に植物と会話できてるんか?うちの霊感では、植物の霊体は見えへんけど…」チヨは、ハナちゃんの様子を見て、俺に尋ねた。霊感でも植物の霊体は見えないらしい。
(会話…本当に植物と会話できているのか?)俺は困惑しながら答える。(ハナの行動パターンと、植物の動きのデータに関連性が見られる。まるで…応答しているみたいだ。)データはそう示唆している。まさか本当に?植物と会話?俺のデータにない能力だ。
ある日、踊るぺんぺけ草が急に成長を始め、公園の植物たちに異変が起こり始めた。周りの草木が、みるみるうちに元気をなくし、枯れ始めていく。
「きゃー!大変!公園のバラが枯れちゃった!」ハナちゃんは、お気に入りのバラが枯れていくのを見て、泣きそうな顔をした。「ぺんぺけちゃんのせいなの…?ぺんぺけちゃん、やめて…」
ヨシダさんは、慌てて昔の言い伝えを調べ始めた。どこからか古びた巻物を取り出す。「まずい!『踊るぺんぺけ草』は、成長すると周りの植物のエネルギーを吸い取ってしまうんだ!巻物に書いてある!しかも、エネルギーを吸い取られた植物は、夜になるとゾンビみたいに動き出すらしい!『草木狂乱の夜』って書いてあるぞ!」
「ゾンビ!?マジで!?植物がゾンビに!?」チヨは、ヨシダさんの言葉に飛び上がった。「そんなん、ホラー映画の世界やん!霊界でも聞いたことないわ!霊界には植物霊はいるけど、植物ゾンビ霊はおらへんで!」
タカシは、植物のデータから、植物が強力なエネルギーを発していることを突き止めた。このエネルギー…尋常じゃないぞ!周りの植物の生命エネルギーを吸収しているのか!このままじゃ、公園の植物が全滅してしまう!しかも、ゾンビ化って…マジかよ。データが示す未来予測は、公園が植物ゾンビで溢れかえるという、悪夢のようなシナリオだ。
「どうしよう!ぺんぺけちゃん!みんなが枯れちゃうよ!」ハナちゃんは、自分のせいで公園の植物たちが枯れてしまうことに責任を感じ、踊るぺんぺけ草に話しかけた。「お願い!もう、みんなのエネルギーを吸い取るのはやめて!元の、踊ってるだけのぺんぺけちゃんに戻って!」ハナちゃんは、涙目で踊るぺんぺけ草に訴えた。
しかし、踊るぺんぺけ草は止まらず、葉っぱをブンブン振り回しながら、さらに成長していく。茎が太くなり、葉っぱの色がさらに蛍光色になってきた。より激しく踊っているようだ。
「お兄ちゃん!早く何とかせんと!このままやと、公園が植物ゾンビで溢れかえってしまうで!霊体でも怖いんやけど!」チヨは、俺に叫んだ。霊体のくせに、植物ゾンビが怖いらしい。霊界にはいないタイプだからか。
(わかってるよ!でも、どうすればいいんだ!?自販機の機能で植物を制御なんて…!?)俺は自販機の機能をフル活用し、植物のエネルギー放出を抑えようと試みた。冷却ガスを吹き付けるとか、栄養剤を逆噴射するとか…いや、それじゃダメだろう!
「あんた、何を考えてるん?ジュースで植物を弱らせるとか、ありえへんやろ!ファンタとかコーラでゾンビ化止められるか!」チヨは、俺のランプ(思考)を読み取って突っ込みを入れる。「もっと真面目に考えて!霊体パワーでもどうにもならへんのやぞ!」チヨは霊的な体当たりを試みるが、植物には効果がないらしい。
ヨシダさんは、昔の言い伝えを参考に、植物を鎮める方法を探した。「確か、じいちゃんが言ってたんだが…『踊るぺんぺけ草』は、成長すると手に負えなくなるが…唯一、弱点があるらしい…それは…『恥ずかしい踊り』だ!『踊るぺんぺけ草は、恥ずかしい踊りを見ると、恥ずかしさのあまりエネルギーを使い果たして枯れてしまう』…らしい!巻物にそう書いてあるぞ!」
「恥ずかしい踊り!?そんなん、どこで覚えてくるん!?」チヨは、ヨシダさんにすかさずツッコミを入れる。「あんた、マジで酔っぱらいのじいちゃんの話を信じてるん!?霊界の漫才よりアテにならへんわ!」
(でも、他に方法がないだろう!)俺はチヨに応じる。(踊るぺんぺけ草のエネルギー放出は止まらない!試してみるしかない!)
「恥ずかしい踊り…?」ハナちゃんが首を傾げる。「どんな踊りだろう?」
(恥ずかしい踊りか…データ検索…『恥ずかしい踊り』…検索結果…多数…定義…曖昧…)俺のシステムも「恥ずかしい踊り」の定義に困惑している。人によって恥ずかしいと感じる踊りは違うからな。
「よし!皆で恥ずかしい踊りを踊るぞ!」ヨシダさんが立ち上がる。「一番恥ずかしい踊りを見せてやる!」
「えええー!ヨシダさん!?マジで!?」ハナちゃんもチヨも驚く。
「霊体やけど…うちも踊るんか?恥ずかしい踊り…分からへんわ!」チヨは困惑する。
(大丈夫だ!恥ずかしければ恥ずかしいほど効くらしい!考えすぎるな!体の赴くままに!)俺は皆を鼓舞する。システムとしては意味不明な作戦だが、データが示唆している。
そして、公園の真ん中で、皆がそれぞれ考えうる「恥ずかしい踊り」を踊り始めた。ヨシダさんは奇妙な腰つきで盆踊り風、ハナちゃんは普段はやらないような変顔で手足をバタバタ、チヨは霊体なのにロボットダンスのようなカクカクした動き、そして俺は…俺も何かする必要があるのか!?
俺は、自販機の機能を使って、恥ずかしい効果音やBGMを流してみた。昔の運動会の準備体操の曲とか、盆踊りの曲とか…恥ずかしい効果音データ…発動!
皆の恥ずかしい踊りと、俺の恥ずかしいBGMと効果音。公園は奇妙な熱気に包まれる。
踊るぺんぺけ草は、皆の踊りを見て、最初は葉っぱの動きが少し鈍くなったように見えた。そして、だんだんと動きがぎこちなくなり、最終的にはピタッと止まった。蛍光色の葉っぱの色が薄くなり、茎もしおれていく。エネルギーの放出も止まった。
ハナちゃん、タカシ、チヨ、ヨシダさんの協力(と、恥ずかしい踊り)により、なんとか踊るぺんぺけ草のエネルギーは制御され、公園の植物たちは救われた。枯れかけていた植物たちも、少しずつ元気を戻しているようだ。
「やったー!みんなありがとう!」ハナちゃんは、笑顔でみんなに抱きついた。
ヨシダさんは、汗だくになりながらも、満足げだ。「まさか、じいちゃんの酔っぱらい話が本当だったとは…『恥ずかしい踊り』…恐るべし…!」ヨシダさんは昔の言い伝えの巻物を眺めている。
タカシは、植物のデータから、未知のエネルギーの可能性について考え始めた。踊りで植物が枯れる…データとしては理解不能だが、現象としては発生した。この公園、一体どうなってんだ…未知のデータが多すぎる。この公園には、俺の知らない法則があるのかもしれない。
チヨは、霊的なエネルギーを通して、公園に新たな変化が訪れることを予感した。「まあ、今回は何とかなったけど、次は何が起こるんやろな…植物ゾンビにならんで良かったけど。」霊体のオーラも、何か新しい波動を捉えているらしい。前日の宝探しイベントで感じた、新しい気配と関係があるのだろうか。
俺は、公園に現れた踊るぺんぺけ草のデータと、皆の「恥ずかしい踊り」のデータを記録する。どちらも規格外のデータだ。この公園のデータ、奥が深いな。
こうして、公園に現れた踊るぺんぺけ草の騒動は、笑いと恥ずかしさ、そして少しの感動のうちに幕を閉じた。しかし、公園に訪れる未知の現象は、まだまだ続くようだ。俺のデータ収集と、皆との賑やかな日々は、これからも続いていく。
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11話 謎の箱、現る!…一体何が入ってるんだ!? 爆弾…じゃ
