「空中ブランコ」を読んでから、奥田英朗を続けて読んでます。
これまた、NYに行って迷わず手にした一冊。
面白いな。やっぱり。
でも、「空中ブランコ」の方が面白かった。
順番に読めたら一番良かったのだけど、そうは行かないのが悲しいところ。
こちらもとにかく人間の滑稽さが可愛くて、愛しくなる一品。
あははは。ヽ(゜▽、゜)ノ
って声に出して笑うほどではないけど、思わず、
くすっ。( ´艸`)
ってなる。
それにしても、精神医学って何でも病名つけるんだなっていうのが正直な感想。
世間一般でいうと精神病というと、今目立って多いのが「鬱病」みたいだけど、
「○○依存症」で何かに固執し過ぎる人の事を病気にしてしまったり、
全てに病名がつけられてしまうのもどうなのかなぁ?
これって、何かに対してずば抜けた知識をもったり極度の嗜好を持った人に対して
「○○オタク」っていうのと変わらない次元ですね。
そんな私も実は「先端恐怖症」
なる神経病を持ってます。
昔、誰かのエッセイでファンの方にサインを頼まれて自分の万年筆で書こうとしたら、
「サインペンで書いてください」と、持参したペンを渡されて書かされたそうです。
実はその方、先端恐怖症で万年筆などの尖った筆跡を読む事が出来ない人だった、
というエピソードを読んだ事があります。
私はそこまで酷くはないのですが、剣山や毬栗などをまともに見る事が出来ません。
でも、不思議なのですが針一本ならまだ大丈夫。
針山になるとダメみたいなんですね。
ハリネズミも見れないし、シャーペンの芯が固まっているのを見るのもダメ。
でも、一本ならまだ何とかなるんです。
なんなんでしょうね??
以前、友達にそんな話をしたところ、
「『先端恐怖症』は幼い頃に両親のHを見た子供がよくなるんだよぉ」
と言われましたが、私にはそんな記憶は皆無です。
私が思うに、中学生の時、通学途中に 毬栗 が頭に命中した事がきっかけのような気が・・・。
本当に痛くて、しかもそんなものが頭に落ちてきた事がショックで、学校を休んだ記憶があります。
トラウマですか?
う~~~~ん、想像しただけで眉間が痛い・・・。
とにもかくも、私のこの「先端恐怖症」も含め、本来なら深刻な現代特有の精神病なんだけど、
ユーモアを交えて笑い飛ばしてしまうこのエンターテイメント性が清清しい。
本人にとっては、また読者の方で真剣にこのような問題に直面している方にとっては
不愉快極まる所はあるのかもしれないけど、
本人以外の人間としては、実際、こんな感じにしか感じていないし、笑い話の延長でしかないんだよなぁ、
と反面教師(使い方が違う気がしますが・・・)的要素はある気がします。
「今あなたが悩み苦しんでいる事柄は、こんなにユーモアに溢れる些細な事なのですよ。」
そんな意味合いが無きにしも非ず?
それより、今回収録されていた「フレンズ」を読んで、
昔、ダウンタウンのまっちゃんと、Smapの中居君主演で放映されたドラマ
「伝説の教師」 を思い出しました。
あれでも 「本当の友達とは何ぞや?」 なるお話がありましたね。
携帯に何百件ものメモリーを持ち、趣味嗜好が合う友達を「ソウルフレンズ」と呼びつつ、
携帯だけで繋がっている「友達」を「本当の友達」と勘違いしている。
「先生、友達いないのぉ?」
その一言に切れたまっちゃんが、その生徒を拉致し携帯のメモリーに入っている
「ソウルフレンズ」一人一人に連絡をしていく。
「彼女を拉致しました。」
一人一人、生徒の携帯からメモリーが消えていく。
最後の一人に電話をし終えても、誰も助けに来てはくれない。
「もういいよ。」
そういう生徒の元に、「ダサくて、暗くて、いけてない」というだけで縁を切ってしまった
昔の友達たった一人が助けにくる。
「10個そいつの悪い所を言えて、
それでも友達でいれたら、それが本当の友達。」
まっちゃんのその台詞を何となく思い出してしまいました。
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