卯の花が
白から紅に染まる皐月
館長の岩井利美先生より
今後再開が予定されている
茶室での呈茶を、
さらに安全に美しく向上する為に
研修をとご依頼を賜り
「第一回 学芸員研修会」に
茶道講師としてお招きいただきました。
館長の岩井先生、美術館スタッフの皆様、
休館日にご協力をいただきまして
誠にありがとうございました。
歴史と伝統ある
私も多治見工業の専攻科時代から
學んでいる美術館であり、
また美濃陶芸 庄六賞 茶盌展にて
庄六賞を賜りました「白月盌」を
収蔵いただいている縁ある美術館です。
〈 陶芸 + 茶道 〉
陶芸だけでなく、
京都 裏千家学園 で修養した茶道で、
桃山茶陶のふるさと多治見に
貢献させていただける事は
本当に光栄です。
1.わび茶の歴史、抹茶の製法を學ぶ
・栄西禅師~利休居士までの流れ
・抹茶の覆下栽培~効能など
2.呈茶を學ぶ
・茶を安全に、美味しく点てる為の準備と実践
・呈茶の実践や片付け方など
◼️茶席体験
・客としての菓子や茶のいただき方
・道具拝見の仕方
・季節の室礼
本格的な茶室で
人間国宝をはじめ数多くの作家の中から
好みの茶盌で一服いただく事ができる
美濃焼ミュージアムの呈茶席は
とても人気があります。
私もみどり会留学生 や
国内外のお客様をお連れして
何度も利用しています。
岐阜 現在の美濃地方出身の
古田織部公にちなみ
鉄風炉に寸松庵瓦
茶盌は呈茶にも用いられている
加藤卓男先生のラスター盌
棗は春慶の河童
隠居所として大徳寺龍光院に
寸松庵を建立した
佐久間真勝(名古屋城築城奉行も務めた)は
あえて織部焼を用いて
師の古田織部公を偲んでいたように感じます。
その瓦を表千家七代如心斎宗匠が
下賜された後、地元の織部焼が
今も脈々と茶道の世界に息づいていることを
学芸員の皆様にご紹介する事ができました。
床には 地元多治見出身の
日本画家 林雲鳳さんの太田道灌の軸 が
掛かっておりましたので、
合わせて花を入れました。
七重八重 花は咲けども 山吹の
みのひとつだに なきぞかなしき
兼明親王
梅花空木、黄菖蒲、千萱
漆桶
「茶碗の産地で一服」
多治見市美濃焼ミュージアムに
ぜひお立ち寄りいただけたら幸いです。
(文中敬称略)