「今日『学校行かなくても
いいから勉強だけでも
しようよ。』と言ったら
教科書を何冊も投げてきて。」
「こういうことが
2週間ぐらい続いてるの。
もうどうしたらいいか
分からない。」
と言いました。
お母さんと息子さんが
この2か月どのように
過ごしてきたかは
分かりません。
ただ相当うまくいって
ないことは
理解できました。
このまま放っておいたら
お母さんまで
病んでしまう。
「俺も今度の
病院の予約日
一緒に行く。」
「医者からちゃんと
話を聞くよ。」
と言ったんです。
お母さんはしばらく
泣きじゃくって
いました。
そして病院に行き
息子さんのデーターを
見せてもらいます。
それから
親がどう接するべきか
アドバイスを
受けたんですよ。
息子さんを
「不甲斐ない。」
と決めつけていた
冷たさ。
息子さんのことを
お母さん任せに
していた無責任さ。
そして
「夫婦仲が悪いと
子どもは自分の
責任だと思ってしまう。」
と言われた時は
自分の身勝手さを
心から反省
したんです。
それと同時に
「この病気は現実に
存在するもので
決して恥じるものではない。」
「恥じる病気なんて
この世にないよな。」
と思ったのです。
担当医の先生が
とても優しく
説明してくれて
それも良かったのですね。
息子さんはというと
お父さんが心を
入れ替えて。
お母さんも
明るくなって。
暴力沙汰を起こす
こともなくなりましたよ。
そして参考書を
買ってきて。
自分でコツコツ
勉強をするようにも
なったんです。
お父さんの
会社がお休みの時は
「体動かしたいから。」
「サッカーつきあって。」
とサッカーを
するように
なりましたよ。
中学校は先生から
コンタクトを何度も
とってくれました。
でも
「これだけ休んじゃうと
行きにくい。」
という理由で
その後2年間
卒業まで通うことは
ありませんでした。
そして通信制高校へ
進学。
週1日登校日は
1度も休まず
通い続けていますよ。
ということで
起立性調節障害は
恥じる病気ではない。
なぜならそれを
知ることで
子どもが伸び伸びと
生きていくことが
できるからです。