《前編》 より
 

 

【卑弥呼と三輪山】
 卑弥呼が邪馬台国連合の女王になると、当初、三輪山の祭祀権を持っていなかったが、巫女として、三輪山を祭るようになる。そのため、三輪山の龍神(大物主神)を祀る縄文系の子孫の家は衰えて、細々と暮らすようになった。
 卑弥呼は女王になる前は、太陽神アマテルを祀る巫女だった。そのため、女王に共立された後も、太陽神アマテルを三輪山の頂上で祀るようになった。(p.175-176)
 アマテル信仰は男性神の太陽神を祀る。卑弥呼は太陽神アマテル(アメノホアカリ)を祀る巫女だった。(p.177)
 三輪山は本来、大物主(シリウス)の山であったのに、これを祀らずアマテル(太陽)を祀ったので、大和には疫病や飢饉がはやってしまった。そこで、祟神天皇は、大物主を祀る本来の縄文の家系にある大田田根子に祭祀をおこなわせた。役割のなくなったトヨをはじめとするアマテル神を祀る多くの巫女たちは陰部を刺されて殺されたとある。

 

 

【箸墓古墳】
 箸墓古墳は、ヤマトトトヒモモソヒメの墓とされているが、そのとおりだ。トヨの墓であって、卑弥呼の墓ではない。(p.185)
 祟神天皇は彼女たちの祟りを恐れ、大きな墳丘を作ってトヨの霊と共に巫女たちを封印した。これが箸墓古墳である。(p.186)

 

 

【伊勢神宮】
 卑弥呼は太陽神アマテルを祀る巫女だったが、天武天皇は、卑弥呼自身を祀られる対象にし、太陽の女神とした。そこからアマテラスという太陽の女神が編み出されたのである。
 そしてアマテラスを祀る場として伊勢神宮(内宮)が造営された。さらに、アマテラスを天皇家の祖とし、各地の神とアマテラスの関係を体系化していった。それは各地に神社を国家の管理下に置くことであり、国家神道が形成されていくことでもあった。アマテラスと他の神の関係性を体系化するために、『古事記』の編纂を開始した。
 このようにアマテラスは作られた神であるので、架空の存在である。大物主神は龍型シリウス人という実在の生命体をそのまま表しているのとは異なる。 ・・・(中略)・・・ 。

 実は伊勢神宮は持統天皇(天武天皇の妃)が参拝して以来、明治天皇が参拝するまで1200年間、天皇による参拝は行われていなかった。アマテラスが天武天皇による私的な創作であったことを皆が知っていたということではないだろうか。 (p.230-231)

 

 

【伊勢神宮における三輪山(シリウス)存在】
 神宮の正殿中央床下には「秘中の秘」と称される「心の御柱」があり、それは「大物忌」と呼ばれる童女によって祀られていた。なぜか祀ることができたのは「大物忌」に限られ、朝廷から斎宮に派遣された斎王も、他のいかなる位の神職さえも、祀ることはできないという。・・・(中略)・・・。
「大物忌」という名前が大物主神を連想させるが、関裕二氏は心の御柱の正体こそ大物主神の可能性が高いと指摘する。この説が正しいなら、天皇家と伊勢神宮は表でアマテラスを祀り、裏で密かに大物主神を祀るということを天武天皇の時代(7世紀半ば)より1300年以上にわたって行ってきているということになる。(p.232)
 これは、著者による推論として記述されていること。

 

 

【物部氏と「心の御柱」の儀式の真意】
 上記の推論について、トートに確認した回答が下記である。
 伊勢神宮と天皇家が、表でアマテラスを祀り、裏で密かに大物主神を祀るというのは、真実に近いが、大きな違いがひとつある。
 それは、裏で密かにやっているのは、大物主神を祀っているのではなく、封印しているのである。「心の御柱」の儀式を行うことで大物主神、つまり龍型シリウス人を封印しているのだ。
 ここでひとつ重要なことを指摘しておきたい。
 おぼえているだろうか。祟神天皇の時代に疫病が流行り、大田田根子を探して三輪山の大物主神を祀らせたという話があっただろう。その後のことだ。物部連の祖・伊香色雄は、大物主神を祀る神事に大きくかかわるようになっている。
 実はこの神事とは大物主神を、つまり龍型シリウス人を三輪山に封印する儀式だったのだ。
 ・・・(中略)・・・。龍型シリウス人はネガティブなオリオン人によって三輪山に封印された。
 物部氏はオリオン人とつながっていて、その霊力を封印することができたのだ。(p.233-234)
 この記述を読むと、天皇家は日本や世界の善化(平和・安定)のために存在しているのか、それとも悪化のために存在しているのか・・・・という疑問が生ずるだろう。
 今、地球は特異な宇宙空間に入っている。近年の地球温暖化の元となっているのは、二酸化炭素などではなく太陽の異常亢進なのであるけれど、その太陽の異常亢進の裏にシリウスがあることは科学的に認知されていることである。今、日本はシリウス意識を復活させねばならない天の時にある。
   《参照》   『地球維新 黄金神起 黄金伝説 封印解除』 白峰監修 (明窓出版) 《前編》
             【3つの太陽】
   《参照》   『ネオスピリチュアルアセンション』 エハン・デラヴィ/中山康直/白峰由鵬/澤野大樹 (明窓出版)
             【シリウスの太陽周期】

 今年、伊勢の式年遷宮があるけれど、祭主は皇室内で唯一シリウスの魂を持つ皇太子殿下ではない。今上天皇によって従来通り、「心の御柱」の祭祀がシリウス存在を封印するために行われるのであれば、日本は、ネガティブな破局という形で世界の雛型を維持することになってしまうのだろうか。
   《参照》   『宇宙パラレルワールドの超しくみ』 サアラ (ヒカルランド) 《後編》
             【皇太子殿下:浩宮様】

 

 

【三輪山と箸墓、内宮と外宮】
 豊受大神の御神体は卑弥呼の宗女のトヨ(ヤマトトトヒモモソヒメ)を祀ったものである。
 祟神は強い霊力を持っていたトヨの祟りを恐れ、トヨを祀るようになった。祟り神を祀ることは、慰撫し、鎮魂することである。それは封印するに等しい。(p.242)
 豊受大神は伊勢神宮(外宮)の祭神。
 三輪山に対応するのが内宮であり、箸墓に対応するのが外宮ということになる。
 下記リンクにあるように、関裕二さんは、「トヨ」をキーワードに、聖徳太子や神宮皇后など、蘇我氏一族に関わる“封印された歴史”を語っているけれど、大枠はトートの語りと全く同じである。
   《参照》   『ここまで解けた!「古代史」残された謎』  関裕二 (PHP研究所)
           『蘇我氏の正体』  関裕二 (東京書籍)
   《参照》   『アーリオーン・メッセージ』 アートライン・プロジェクト (徳間書店)
               【日本に封印をしたアマテラスの義弟たち】 ~
               【それぞれの数霊】 ~ 【封印を解くべき人物】

 

 

【日本古来の神道へ・・・】
 日本古来の神道というものがあるとするなら、それは縄文時代に一般的だった物の見方、考え方、生き方である。それはムーの生き方そのものである。
 アマテラスを祀る今の神道は、天武天皇に始まるものだ。それは古来の神道とはまったく異なるものである。古事記、日本書紀の編纂は、アマテラスにつらなる天皇家の出自の正当性をゆるぎないものにすることが目的だった。その他の古代の氏族に伝わる伝承をすべて差し出させ、天皇家の思惑通りに書き改めさせた。その際に、山や野に隠れた者たちもいた。その過程で多くの氏族の恨みをかうことになった。その祟りを恐れ、その鎮魂の儀式をいまだに続けている。 ・・・(中略)・・・ 。
 こういう儀式を止め、封印を解き、閉じ込められた人々を解き放つべきである。
 日本人は古来よりムーの生き方を守ってきた民族だ。今でもその伝統は息づいている。
 今大切なことは、この古来の生き方を思い出し、それを実践することである。(p.248-249)
 『古事記』や『日本書紀』が征服者である天皇家の正当性を語るものであるという一面は確かにあるだろう。しかし、それはあくまでも一面である。第二次大戦後の占領下で占領者によって押しつけられた日本国憲法でありながら、そこには明らかに神意が託しこまれているのと同じである。『古事記』の中にもまた、アマテラス族渡来以前から日本にあった深遠なる叡智が秘められているはずである。
   《参照》   『5次元世界の「超」歩き方』 中丸薫/エハン・デラヴィ (徳間書店)
              【日本国憲法第9条の特殊性】
   《参照》   『言霊はこうして実現する』 大野靖志 〈七沢賢治〉 (文芸社)
              【『古事記』に関して】
   《参照》   『古代天皇家と日本正史』 中丸薫 (徳間書店) 《後編》
              【万世一系】

 

 

<了>