《前編》 より

 

 

【韓流は「ゾンビ・ウェーブ」】
 韓国のメディア関係者が揃って嘆き節を綴る、韓国コンテンツの衰退ぶりだが、筆者にしてみれば、とくに不思議でもない。なぜなら映画にしてもドラマにしても、韓国コンテンツは単純に面白くないからである。いずれの話しもどこかで見た記憶のある、日本コンテンツの二番煎じばかりで、既視感を楽しむというのならともかく、お金を払ってまで見ようとは思わない。(p.65)
 韓国が国家を挙げて推進していたメディア産業化も、数年の繁栄で終わっている。いくら国策としてIT機器の導入や撮影セット作りに支援していたとしても、コンテンツに見るべきものがなかったというのが、最大のネックだったらしい。
 アメリカの報道記者マーク・ラッセル氏などは、韓流に 「ゾンビ・ウェーブ」 と酷い呼び名をつけ、そもそも韓流など存在したことがないと、激しく批判している。ラッセル氏は韓流について 「短期間の流行、幼稚な民族主義、劣悪な財政支援」 の賜物であり、初めから生きていない(つまり、ゾンビ)ので死ぬこともない、韓国コンテンツが西欧メディアで称賛されたことは一度もないと、情熱的に皮肉っている。(p.65)
 こんな状況であるにも関わらず、最近、日本のフジテレビはやけに韓国メディアとの連携を強めている。根本的な原因は、韓国のドラマやスターの単価が安いということなのだろう。
 韓国経済の3つの特徴の第一として、模倣型(知的財産権軽視)を冒頭に掲げたけれど、インターネット化に応じて韓国では容易にコピーが出回ってしまい、ドラマ作成やスター興業の収益が著しく下がってしまっているという事情があるらしい。だから、フジテレビは、韓国ドラマと韓国人スター(KARAだとか少女時代など)をタイアップさせて、安値の韓流でボロ儲けようとしているのだろう。

 

 

【ゲーム業界】
 任天堂のみならず、自社の製品を韓国のオンラインゲーム会社に盗用され、散々な目に会っている日本のゲーム会社は数知れない。(p.82)
 韓国の 「IT強国」 とやらは、たぶんに韓国における著作権侵害の賜物なのだ。(p.84)
 この記述付近には、マンガ、ゲーム、製品、車にいたるまで、韓国がパクッタ日本製品の一覧が記述されている。
 任天堂は、欧米や日本で莫大な利益を上げているけれど、知的財産権に関する意識がなく違法なコピーをすぐに作ってしまう韓国には進出しないのだという。
 高城剛さんというメディア・クリエイターがひと頃頻繁にテレビに出ていて、韓国との縁も深かったらしいけれど、中国人と同様に韓国人の知的財産権を無視する国民性が、やがては自分自身や自国のみならず諸外国のメディア業界自体の首を絞めることになることまでは頭が回らなかったのだろ。沢尻エリカとの 「縁の切れ目は、おそらく金の切れ目」 だったのではないだろうか。
   《参照》   『ヤバいぜっ! デジタル日本』 高城剛 (集英社新書)
             【著作権は保護すべきなのか開放すべきなのか?】
             【韓国の国家コンテンツ政策】

 

 

【韓国で大流行する日本の翻訳小説】
 現在の韓国で日本の翻訳小説が大流行し、「日流」 などと嫌な名で呼ばれているのは、案外知られていない。(p.90)
 今や日本の翻訳小説が韓国の小説市場の過半を占めてしまっているのである。韓国人が読む小説の、二つに一つが日本小説なわけである。(p.91)
 「へぇ~」 と思ってしまう。
 日本の漫画を見て育った若者世代が、次第に成長して小説を読むようになっているのだろう。
 漫画で育った日本人の若者たちは、果たして小説を読むようになっているのだろうか?
 昨今の韓国における人気作家は、村上春樹、江國香織、吉本ばなな、辻仁成、村上龍、奥田英朗などで、何となくわかるようでわからないラインナップである。(p.91)
 何しろ言語の問題があるため、小説は漫画やアニメのように、簡単にはパクれない。(p.91)

 

 

【韓国の不動産バブルとその終焉】
 コンビニのアルバイトの時給が300円程度の韓国で、不動産価格が日本を越えるということが、どれほど異常事態かお分かりいただけるだろうか。(p.132-133)
 韓国の不動産は、アメリカのサブプライムのようなあくどい手法によってバブル化しているのではない。
 韓国の不動産バブルは、チョンセという韓国独特の賃貸制度に依っている。
 チョンセとは、借り手が、入居時に一括で多額の保証金を家主に払っておけば、家主はその資金を投資に回して収益を得るので、借主はその間、月々の家賃を払う必要がない。借主が退去する際は、保証金(チョンセ)が全額家主から返金させる。そういう制度である。
 現在、不動産バブルの成長は止まってしまい、不景気の元凶になっている。
 それは、日米台韓いずれの国でも仕組まれていた 「ゆとりローン」 故である。数年間の優遇期間が終了し、金利の見直しと元金の返済が始まるや否や、いきなり返済額がとんでもない額に跳ね上がるというローンである。不動産価格が上がっている状態では、この方法でも大きな問題はなかったけれど、一端下降に転じたら、支払いできなくなる人が増えるのである。サブプライム危機と全く同じ構造である。
 ならば、どうして韓国ではアメリカと同じようにバブルの崩壊が起こらなかったのかというと、
 韓国政府は、 ・・・(中略)・・・ 不動産に対する課税を強化しているのだ。
 とくに不動産譲渡税は、「一世帯三軒目」 以降の不動産を売買した際に、キャピタルゲインではなく、何と 「売買金額」 を対象に課税するもので、しかも税率が60%と半端ではない。 ・・・(中略)・・・ 不動産業譲渡税により不動産取引が凍りついてしまったため、かえって不動産価格の暴落が起きていないのかもしれない。(p.142)
 世界中の経済金融問題は、投機資金の過剰流動性によって引き起こされているのだけれど、韓国の不動産譲渡税の施行は、まさに流動化を阻止する凍結化みたいなものである。

 

 

【韓国の消費者金融】
 韓国の法定金利が07年10月に66%から49%に引き下げられた。 ・・・(中略)・・・ 日本人にしてみれば腰が抜けるほどの高金利だ。(p.159)
 こんな高率なら個人破産者は膨大な数に上ると予想できるけれど、韓国の実状はその通りである。
 98年の通貨危機以降、IMFの管理下となった韓国は、急速にアメリカ化したため、日本で小泉改革が行われ露骨に格差社会が出現するより5年ほど早く格差社会になり果てていた。
 韓国銀行の分析によると、韓国の家計における金融負債は07年6月時点の699兆ウォン(約87兆円)に達した。これはアジア通貨危機時をも超える、過去最大の負債額である。 ・・・(中略)・・・ 。
 家計の負債の規模が、年に10%を超える増加を示しているのに対し、同期間の韓国の国民所得は年に2%しか伸びていない。所得の伸びの5倍以上の速度で、借金が増えつつあるわけである。(p.162)
 法定金利が49%じゃあ、当然そうなるだろう。
 韓国の経済運営は、殆ど馬鹿げているとしか思えない。
 韓国からの経済難民たちは、かなり前から日本に押し寄せている。都内のコンビニでアルバイトをしているのは、近年、殆どが韓国人か中国人である。

 

 

【幼児輸出大国・韓国】
 親の経済的な問題で、幼児を養子縁組に出すというのであるなら、世界共通である。しかし、
 韓国からの養子縁組が多い二つ目の理由は、硬直的な儒教社会が、未婚女性の出産を許さないことである。(p.179)
 韓国は、日本人なら思わず目をそらしたくなるほどの差別社会なのである。
 結局は、非人権国家ぶりは韓国のはるかに上を行く中国に至っては、韓国の5倍もの幼児を外国に輸出している。これは、決して偶然ではないだろう。(p.180)
 中国が韓国の5倍も幼児を外国に輸出しているといっても、底辺人口を考慮すれば韓国の方がはるかに高い率で幼児を輸出していることになる。
 中国・韓国という儒教国家には、性別・幼長といった基準を度外視した “人に対する愛” という普遍的な感覚が全くもって欠落しているのである。
   《参照》   『韓国・北朝鮮を永久に黙らせる100問100答』 黄文雄 (WAC)
              【問 : 日本男性は野蛮だ】
   《参照》   『台湾海峡から見たニッポン』 酒井亨 (小学館文庫) 《後編》
              【台湾 そして 日本 と 韓国・中国】

 

 

【売春婦輸出大国・韓国】
 かつてのキーセン立国を言っているのではない。現代のことである。
 性売春特別法によりビジネスの縮小を迫られた韓国の売春産業であるが、 ・・・(中略)・・・ 結果的に何が起きただろうか?
 韓国での生活の場を失った韓国人売春婦が、大挙して海外に輸出される事態が発生したのだ。(p.188)
 向かった先は、アメリカ、日本、オーストラリアである。
 ロサンゼルス市警の関係者は、「毎月逮捕される70~80人の売春女性のうち9割が韓国人」 と話す。(p.189)
 韓国の国会保険福祉委員会に所属していたハンナラ党の簿才議員によると、日本に不法滞在している韓国人は4万から6万にのぼる。このうち売春産業に携わっている韓国人女性は、実に3万名強に達するとのことである。(p.190)
 売春産業に携わる女性たちは、都内ならば鴬谷、大塚、新大久保(歌舞伎町の隣)に住んでいるらしい。

 

 
<了>